ここまで読んでくださりありがとうございます!!
さて、ここではミリムとの戦い(どちらも殺す気なし)の様子をお届けします。シールダーを活躍させつつ、ミリムの強さを出しつつ、町に被害を出さずにミリムの無力化って難しい、そう思ってました、はい。やっぱりリムルは対応力凄すぎると思った今日この頃。
ミリム襲来。そして…
「シールダー、お前の力、試してやろう!」
「守護スキル、再生スキルを開放します!皆さん怖じけず攻めて下さい!!」
効果:自身は全てに対して耐性を得る。自身と味方に超速再生を付与。10分に一度自身と味方に付与可能:一度死んでも、5回まで蘇る事が出来る(復活する際、体が完全回復し、その個体が持つ最大魔素量を得る。更に、相手の攻撃に対する耐性を得る。重ね掛け可)。
これに勝機を見出すシールダー。
そして、守護値も溜めていく。
「ほう!味方に超速再生を付与したのか!ワタシの攻撃を受けてもほぼダメージになってないな!ならばもう少し本気で行くか!」
リムルと鬼人達が激突する。
しかし…矛と盾が拮抗し、お互いに決定打が無い。
そこでシールダーは戦術を変える。
「あー……ベニマル殿、ソウエイ殿、一歩下がって! 俺が正面を受け持ちます!」
鬼人たちの猛攻を片手でいなし続けるミリムの前に、シールダーが漆黒の大盾を構えて割り込む。
ミリムの無邪気な拳が盾へと叩きつけられるたび、テンペストの大地が地震のように激しく震動した。
(凄まじい質量だ……! さすがは
「なんだぁ?守ってばかりか?」
「まさか」
シールダーはミリムから距離を取り、無数の盾を具現化した。鉄の盾、木の盾、氷の盾、鏡の盾、土の盾…様々な種類・形の盾が一斉にミリムを襲う。
「ほう!武器の具現化か!そんなものでワタシに敵うと…!?」
「その盾に対しても
「最古の魔王を舐めるな!
「!!!」
殆どの盾が壊される。
「くっ…中々良いモノ食らっちゃいましたね…だが…守護値もそれなりに溜まってきましたよ!」
「ほう!完全に壊したのに元に戻ったのだ!それに守護値とやらも気になるのだ!だが!ワタシもあの1発で終わる訳がなかろう!」
炸裂する
再生する盾。
炸裂する
再生する盾。
互いに譲らない戦いが続く。
だが、シールダーの『
(……いや。これだけの規格外の魔素を持っていながら、俺を直接破壊しにくるような『悪意』も『殺意』も、彼女からは1ミリも感じられない。……この魔王、本当にただの純粋な力比べとして、俺との戦いを楽しんでいるだけだ)
殺意がない相手に、こちらの宝具を全開にして泥仕合をするわけにはいかない。かと言って、このまま彼女の「お遊び」に付き合い続ければ、溜まった守護値の余波だけでテンペストの街が消し飛びかねない。そう考えるシールダー。
(チッ、どうやってこの場を死者を出さずに丸く収める……!? 何か、彼女の興味を戦闘以外に逸らす圧倒的な『一撃』があれば――)
シールダーが冷や汗を流しながら次なる戦術を模索していた、その刹那。
「――おいお前ら、そこまでだ! 魔王ミリム!これでも喰らいやがれっ!!」
最高のタイミングで戦場に舞い戻ったリムルが、ミリムの無防備な口元目がけて『黄金色のドロっとした液体』を思い切り擦り付けた
「むぐっ!? ……ん、んんっ!? ――な、ななな、何なのだこれはーっ!? あ、甘くて、もの凄く美味いぞーーっ!!」
さっきまでの魔王の威圧感が嘘のように、ミリムの瞳がキラキラとした大興奮の輝きへと変わる。
漆黒の大盾を構えたまま、シールダーは唖然としてその光景を見つめた。
「……は? ……ハチミツ……?」
『解。個体名ミリム・ナーヴァの戦闘遺伝子の完全な沈静化を確認。……どうやら我が主(マスター)は、天災級の魔王を『糖分』だけで完全無力化した模様です。……あまりにも、あまりにも非科学的(チート)な結末です』
大賢者すらも遠い目をしている脳内アナウンスを聞きながら、シールダーは張り詰めていた肩の力を一気に抜き、大盾の具現化を消し去った。
「……やれやれ。流石は俺のマスターだ。俺のどんな戦術計算よりも、その一撃、ハチミツの方が遥かに効果的だとは」
苦笑交じりに呟くシールダーの横で、リムルはミリムに向かって、これ以上ない不敵な「交渉人の笑み」を浮かべるのだった。
第13話ありがとうございました!
盾、それも様々な種類の盾を具現化する能力を初出ししました。そして、折れない心身をものともしないミリムの攻撃力。書いていてヤベーなと思いました。
さて、次回はゆったり平和な感じで書こうかなと思います。
次回 第14話 ミリムのワクワクとリムルの心労
お楽しみに