黎明のシールダー転スラの世界に立つ   作:KMST

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6話目です!
読んでくださりありがとうございます!

さて、圧倒的な力でガビルを倒したシールダーですが、彼の真価はまだまだこれからです。

この話もお楽しみください!


第6話 オークロード対策会議

「さて、対オークの軍勢の会議を始める。」

 

リムルが宣言する。

 

「まずは、先程のガビルの言葉からオークの軍勢がこの森に近付いていることが確定した。あと、ガビルに名付けしたのもゲルミュッドだと分かった。」

 

「明らかにゲルミュッドが裏で暗躍してますね。

ですが、解析の結果、ガビルの名付けの際、それ程魔素が譲渡されなかったようです。可哀想に」

 

リムルの言葉を受けて、シールダーが手元に具現化させた『探求者(エイチモトメルモノ)』の本をペラリと捲りながら、静かに新情報を開示する。

 

「オーガの里を襲ったのも、名付けを拒否した恨みからでしょう。ですが、ゲルミュッドは名付けできる程の力は有しているということです。用心するに越したことはないかと。」

 

「ゲルミュッド…!貴様は必ず倒す…!」

 

ベニマルが怒りを顕にする。

 

「リムル様、1つご報告が」

 

「どうしたソウエイ?」

 

「はい、偵察中の分体によればオークの軍勢は20万規模のものだと」

 

「はぁー?20万!?」

 

「我らの里を襲ったのは数千のはずだが…」

 

ベニマルがソウエイに問う

 

「あれば分隊だったのだ。そして、それらが合流し、

リザードマンの住処である湿地帯へ向かっています。」

 

「そうか…この森はターゲットじゃないのか」

 

「!!リムル様、分体に接触してきた御方がいますが、

リムル様に取り次いでもらいたいとのこと。

いかが致しましょう?」

 

「誰だ?変なやつはガビルだけで十分だぞ」

 

「変…ではありませんが大変珍しい御方です

その…樹妖精(ドライアド)なのです」

 

「ほ ほほう お呼びしたまえ」

 

「は」

 

風が舞う。そして――

 

「――ジュラの森の管理人たる樹妖精(ドライアド)、トレイニーと申します。……魔物を統べる者、及びその従者たる皆様、そしてそこの盾の騎士様。初めまして。突然の訪問申し訳ありません。」

 

「リムル=テンペストです

初めまして トレイニーさん

それで…ご要件は?」

 

「ええ、実は皆様にオークロードの討伐を依頼したく参りました」

 

「えと…俺に?そもそもオークロードの存在自体仮定の話だったんだけど…」

 

「森でおきたことはたいてい把握しております。

いますよ、オークロード」

 

会議の途中に突如として現れた美しき樹妖精。彼女の口から語られたのは、20万という絶望的なオークの大軍、そして全てを喰らい尽くすユニークスキル『飢餓者(ウエルモノ)』の存在だった。オーガの里に同胞の死体は無く、喰らわれたと見て間違いないという結論に至った。会議室がその圧倒的な脅威に静まり返る中、シールダーの持つ『探求者(エイチモトメルモノ)』の本が、かつてない激しさで黄金の光を放ち、ページが高速で捲れ始める。

 

「……なるほど。『オークロード』『飢餓者(ウエルモノ)』という明確なキーワードと、トレイニー殿の記憶情報……これだけ条件が揃えば解析できる…!」

 

シールダーの瞳が、解析の光で妖しく輝く。

 

「シールダー? 何か分かったのか?」

 

リムルが尋ねると、彼は手元の本を見つめたまま、恐るべき解析結果を淡々と告げた。

 

「ええ、マスター。トレイニー殿の言葉から『オークロード』の魔素波形を逆引きで追跡、および『飢餓者(ウエルモノ)』のスキル特性の解析を完了しました。……最悪ですね。このスキルは、喰らった相手の能力を軍勢全体に共有・同調させる、文字通りの『構造的な侵食』です。オーガの里が落とされたのも納得です。まともにぶつかれば、こちらの兵も喰われて敵の糧になる。この村は美味しい餌が沢山いますからね。」

 

『告。アルティメットスキル『探求者(エイチモトメルモノ)』による概念干渉・超高度解析を確認。現在ジュラの森に展開している20万のオーク軍勢の『動向予測データ』が、我が方にリアルタイムで共有されました』

 

リムルは心の中で叫んだ。

 

(おいおいマジかよ! トレイニーさんが今持ってきたばかりのふわっとした情報をベースに、敵のスキル特性から軍勢の動きまで一瞬で全裸にしやがったぞ、このサーヴァント……!)

 

シールダーは本をパタンと閉じ、リムルに向かって頼もしく不敵に微笑む。

 

「ですが、手の内が分かれば対策はいくらでも立てられます。マスター、20万の『理不尽』が迫っているなら――今度こそ、僕が君たちの絶対の盾になりましょう。」

 

「流石ですね。そこの異端者たる盾の騎士様。

私が説明するまでもなく、そこまで自身で辿り着くとは。」

 

「いえ、キーワードが揃っただけです

自分の力だけじゃありませんよ

さてマスター、ここは腹をくくるしかないようですが?」

 

「そうだな。俺も腹をくくるとするか。確かオーク達はリザードマンの住処に向かってるんだっけか?」

 

「ええ」

 

「となれば…ガビル達との同盟を前向きに考えてもいいかもしれないが…うーん…使者があいつかぁ…」

 

「マスター、ガビルではなくリザードマンの首領に直接会って話されるのはいかがでしょう?ガビルはともかく、オークの軍勢に対して周囲の魔物に協力を仰ぐ判断をしたのなら、話す価値はありそうです。」

 

「それでは俺が交渉に向かいましょう。」

 

ソウエイが名乗り出る。

 

「できるのか?」

 

「はい」

 

(何このイケメン!!)

 

「ソウエイ殿。今から守護者を解禁する。

安心して任務にあたってほしい。」

 

「お気遣い感謝する。

その力に頼る事なく任務を遂行してみせよう」

 

「あ、そうだマスター。1つ懸念点が。

ソウエイ殿の情報によると、ガビル達は現在この位置にいるらしいんですが……リザードマンの本拠地が、オークの軍勢とガビル達にちょうど挟み撃ちされかねない、非常に危うい位置取りなんですよね」

 

「確かにその通りだ…

あいつお調子者だからなぁ。誰かに唆されて変な気起こしたりしなけりゃいいけど…」

 

「幾つかの魔人の気配も感じております。

用心するに越したことはないかと思います」

 

トレイニーさんが新情報を出す。

 

「なるほど、ガビル達にいらんこと吹き込む輩がいる可能性があると…」

 

「複数体の魔人となれば、程度によっては私も本気を出す可能性もあり得ます。準備は念入りに行いましょう、マスター。」

 

こうして対オークの軍勢会議は終了した。

 

 




6話目ありがとうございました!
シールダーの頭脳的な強さが光った話だったのではないでしょうか?原作通りには進めてるつもりですが、セリフ変えたり、シールダーを何処に入れるか、どう活かすか、今回も難しかったです。

さて次回から対オークロード戦開幕です。

高みの見物をしている魔王達はどう関わってくるのか。

今後の展開もお楽しみに。

次回 第7話 偽りの優勢と出陣

ガビルホントにいらんことするなよ!
絶対にいらんことするなよ!
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