……卿らに問いたい。
もし、突然の事態で離れなければいけなくなってしまった昔馴染みとある日偶然再開したとき、どう声をかける?
?「お前、もっと上手い指示を出せよ!こちとらまだ慣れてないんだぞ!」
?「知らねぇよ!だいたい、元々俺は前線で戦うタイプの人間だし後ろで一々指示ばっかり出すような奴じゃねぇから!」
……まさしく、今の状況下みたいな時だ。
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皆もある程度予想はついていると思うが、彼らはシュライバーとベイ。
黒円卓時代の一番槍として常に私のために戦ってくれた者たちだ。
この世界に来たときに黒円卓の面々とのつながりは途絶えたから、てっきりもう会えないと思っていたが、まさかこんな形で再開できるとは。
シュライバーはどうやら艦娘になっているようだ。この世界では女ということになっているのだろうか?私の記憶が正しければシュライバーは男だと思うんだが……。
ベイは渇望を除けば普通の人間に近くなっているな。もう創造位階は使えないだろう。
あの2人はいつも一番槍を競っていてあまり仲が良くないように見えたが、協力するときはちゃんとするんだな。
さて、なんて声をかけよう。
今は少し離れたところで見ているだけだが、いずれ見つかると思うし私から声をかけようとも思っている。
ただ、今さら彼らにどうやって声をかければ良いのかが分からん。
ベイ「どうしたんですか、我が主。」
シュライバー「そんなところで突っ立って。」
「……別になんでもない。」
2人に見つかって先に声をかけられた。
もうここまで来たら成り行き任せだ、思考放棄しよう。
「ところで、どうして卿らはこの世界に?」
ベイ「貴方がいるから。」
シュライバー「同じく。私がいる場所は貴方の下ですので。」
……元から忠誠心が高いのは知っていたが、まさか世界を横断するほどとは。人の心、侮れん。
シュライバー「ちなみに、エレオノーレとイザークも多分来てるよ。」
ベイ「他の奴らは全員元の世界で過ごしてる。」
「了解。なら、2人とも私の鎮守府に来い。そこで色々事情を説明する。」
2人「「了解です。」」
この2人だけではなく、エレオノーレとイザークまで来たのか。
どこにいるかは分からんが、いずれ見つけられるだろう。
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私が2人を連れて鎮守府に戻ると、皆は驚いた表情をした。
当たり前なので、私の方から(嘘を交えながら)粗方事情を説明した。
皆は一応納得はしたみたいで、今日から入る新しい仲間という認識に落ち着いた。
今は私の執務室の中で2人にこの世界のことについてと、今の私たちの立場を教えている。
シュライバー「なるほど。だから私はこんな姿に……。」
ベイ「で、座がなくなったから俺もここまで弱くなったと。」
「一応聖遺物は残っているみたいだから、2人とも形成位階までは出来ると思うが………魂のストックを失ったから、事実上リセットされたな。」
ベイ「じゃあなんでハイドリヒ卿の力はそのままなんですか?
「まあそれは、私の魂はともかくとして、この聖槍が特異点だからだろうな。こいつはもう実質一つの宇宙なんだ。流石に世界を横断しただけじゃ聖槍の力は失われんよ。」
シュライバー「確かに、貴方様の聖遺物は他と比べても別次元ですよね。だって、貴方様と創造位階時のトリファくらいしか使えないですもん。まず所持することが出来る人物の条件が絞られすぎですもん。」
ベイ「なんならあの神父も今は体が聖遺物じゃないからもう使えないぜ。聖槍を使えたのはハイドリヒ卿の体という聖遺物があってこそだし。」
そういえば、向こうの世界にいる元黒円卓の面々は自分から永劫破壊を手放したのか。なら、今使えるのはカールと刹那だけか。
「……待てよ?今なら彼らの聖遺物使えるのでは?」
ベイ「それが出来たらもうチートですよ。」
シュライバー「聖遺物は一人一個までという大前提の条件が破綻してしまう……。」
「なら、この聖槍の一部という事にしてしまえば良いな。手始めにマキナの聖遺物を………おぉ、出来た。」
ベイ「ルール崩壊したよ。ハイドリヒ卿が。」
シュライバー「いやまぁ、これはハイドリヒ卿がハイドリヒ卿だから出来ることだから。誰でも出来るわけじゃないから(震え声)」
ベイ「もうハイドリヒ卿が使える時点で狂ったんだよなぁ……。」
「私は元々流出位階に到達してたら卿らの創造位階を使えたからな。聖槍に聖遺物を取り込ませたらいけるんじゃないかと思ったら本当に出来た。この手段なら元の世界で使わなかった者たちの聖遺物も回収できそうだな。」
シュライバー「条件を「事実」でひっくり返した……!」
ベイ「やっぱハイドリヒ卿に従って正解だったな。こっちの方が絶対楽しい。」
シュライバー「それは同感。」
「……よし、これでカールと刹那と卿らの聖遺物以外は回収出来たか。いずれは刹那の聖遺物も使ってみたいものだが……今は無理だな。」
2人「「俺/私たち、献上しましょうか?」」
今私が飲み物を口に含んでいたら盛大に吹いていた。
「……いやいや、やめておけ。それを失うのはなかなかキツいぞ。今までのようにはいかんから、銃弾一発で死ぬ可能性も……」
シュライバー「私は艦娘というやつなので銃弾くらいだったら……」
ベイ「俺は別に下手に前線に出なければ……」
「……聖遺物は魂に引っ付いている。失うと命まで逝くかもしれないんだぞ?」
シュライバー「一応イザークはいますので蘇生は可能です。」
ベイ「貴方様のために命を捨てられるのならば本望です。」
……本当に彼ら、忠誠心が高いな……。
私がやったことは決して褒められるわけではないのに、ここまでついて来てくれるとはな。
「……一応最も安全な方法でやるが、命がなくなってもあまり文句は言うなよ?」
2人「「もちろんです‼︎」」
結果から言えば、2人とも成功。
どちらも力を失い、魔名と呪いから解放された。
渇望もどうやら薄れたらしい。
今日は私たちの鎮守府に、駆逐艦(ということにしておく)が一人、訓練指導員(ということにしておいた)が一人の合計二人増えた。
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戦力紹介
・駆逐艦3人……長波、駆逐林棲姫、シュライバー
・空母艦3人……ヌ級、雲龍、空母棲姫
・補給艦1人……ワ級
・潜水艦1人……潜水棲姫
・人員1人……ベイ
書いた。
後々残り2人も登場させる予定。
じゃ。