今日も魔法少女たちは目が死んでる   作:アスタロット

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今回は、敵対魔法少女であるマジカルストーム目線の話です。


第三話

 

マンションの寝室。

照明は落としてある。

カーテンの隙間から、夜の街灯が細く差し込んでいた。

ベッドの上で布団に包まり、アタシはシーツを握りしめながら、荒い息を繰り返していた。

 

「……はぁ…はぁ……ラ・フュメ……」

 

自分の大切な場所を指で擦る。

昨日の記憶が、頭の中で何度も再生される。

 

土下座したアイツの姿。

足の指を丁寧に舐める舌の感触。あと少しで、もっと奥まで——。

 

「くっ……あぁ……!」

 

腰が浮く。

快感が一気に押し寄せる。

声を押し殺すも、体が勝手に痙攣する。

汗で湿ったシーツに顔を埋めながら、アタシはゆっくりと目を閉じた。

 

「……犯すっ…!犯すっ………!ブチ犯して……!無様に命乞いしたら……!犯しながら!ブチ犯してやる!」

 

初めてあのヤニカス女と会った日のことを、思い出す。

 

空白地帯の外縁部。

北と南で小競り合いが続くエリアだった。

当時、アタシは北関東連合の任務で、そこそこ強い妖魔の討伐に当たっていた。

ところが、予想以上に厄介な個体で、単独では苦戦を強いられた。

 

そこへ現れたのが、あいつだ。

 

煙を纏った、とても可愛らしい顔をした幼い容姿の魔法少女。

正直に言って、かなり好みのタイプだった。

 

「……南の事務所か。邪魔するなよ」

 

そう言い放ったアタシに、あいつはタバコをくわえたまま、面倒くさそうに肩をすくめた。

 

「邪魔する気はねえけどよ…お前がやられて、このデカブツとタイマンするのが面倒なんだよ」

 

「…ったく…仕方ねぇな。ここだけだぞ」

 

苦戦していた私には、渡りに船だった。

結果、呉越同舟で共闘することになった。

 

アタシの強力な風で、アイツの出した攻撃性のある煙を妖魔に高速でぶつける。

煙を纏った風は竜巻のように妖魔を包み込み、確実にダメージを与えた。

急拵えの連携ではあったが、アイツとは最高の相性だった。

ヤツと協力したら、アッサリと妖魔は撃滅できた。

 

問題は、その後だ。

 

妖魔がドロップした資源を巡って、即座に第二ラウンドが始まった。

 

「この資源、最初から相手をしていたアタシが持っていく。文句あるか?」

 

「あるに決まってんだろ。後から来たとは言え協力したんだ。半分よこせ」

 

元々は敵対していた南側の魔法少女だ。

結果、ヤツとバトルになった。

 

能力の相性は、最初からアタシが有利だった。

風で煙を散らし、一気に追い詰める。

あいつの動きは鈍くなり、ついに膝をついた。

 

「……やめて……お願い……怖いよ……」

 

ヤカラのような太々しい、ヤツの態度が一変。

弱々しい声。震える肩。涙目で見上げてくる、可憐すぎる顔。

 

アタシは一瞬、息を飲んだ。

 

(……可愛い)

 

その瞬間、警戒心が少し緩んだ。

 

「降参するなら土下座してお願いしろ、乞食。そうすれば、戦果の一部を分けてやってもいい」

 

あいつは素直に頭を下げた。

地面に額を擦りつけるように、土下座する。

 

アタシは興奮した。

 

レズ気質のアタシにとって、あの容姿は好みすぎた。

しかも、今は完全に屈服している。

調子に乗ったアタシは、あいつのコスチュームの胸元を掴んで引きちぎった。

白い肌が露わになる。

 

「ふふっ……いい体してるじゃねえか。もっと見せろ」

 

抵抗しないあいつを、アタシは好き勝手に触り、辱めた。

興奮が止まらない。

アタシは完全に油断していた。

 

そのときだった。

 

足元から、密かに広がっていた煙が一気に凝縮し、アタシの四肢を拘束した。

 

「……は?」

 

風を起こそうとしても、煙が視界を遮り、喉元まで侵入してきて、呼吸が乱れる。

能力が封じられた。

次の瞬間、あいつの拳が顔面に叩き込まれた。

 

「人が大人しく我慢してりゃ、調子に乗りやがって…」

 

そこからは一方的だった。

 

煙で動きを封じられたアタシは、ひたすら殴られ、蹴られ、地面に叩きつけられた。

殺されるかもしれない、と本気で思った瞬間、あいつはようやく手を止めた。

 

「資源は全部もらう。文句あっか?」

 

意識が朦朧とするアタシの前で、あいつは妖魔の資源を全部回収し、タバコの煙を吐きながら去っていった。

 

……それから、アタシはあのヤニカスを忘れられなくなった。

好意と憎しみが、ぐちゃぐちゃに混ざったまま。

 

 

そして、先日の再会。

 

 

出先の任務で、久しぶりにアイツの気配を感じたとき、アタシは内心で小さく笑った。

 

(……また会えたな。ラ・フュメ)

 

久しぶりの再会に、胸の奥が熱くなる。

今度こそ、堕としてやる。

あの土下座した顔をもう一度見て、もっと奥まで奉仕させて——。

 

「…っ!?……チッ……相棒かよ」

 

しかし、あいつの隣に立っていたもう一人の魔法少女を見た瞬間、その熱が一気に怒りに変わった。

 

相棒の言動を見るに、ルーキーのようだった。

 

「よう、ヤニカスロリ女…おそかったじゃねえか」

 

「……またお前かよ。面倒くせえ……」

 

アタシを見た瞬間、アイツの目が一気に冷めるのが分かった。

もっとアタシを見て感情を動かせよ。

 

「よお、マジカル・ストーム。今日は穏便に済ませて立ち去ってくれねえか?妖魔はもう倒れてるみたいだし、俺たちも面倒なのはごめんだ。ここは、お互い引き下がろうや」

 

穏便に済ませたいクセに、その手には煙が巻かれている。

闘う気マンマンだよ、コイツ。

 

「はん? アタシにそんなお願いされてもなぁ……あの時の屈辱、忘れる訳ねえよ…なぁ?ラ・フュメ!」

 

コイツも前回のやり方を自覚してんのか、アタシが引き下がらない事は承知しているようだ。

だが、一対二の状況は不利に変わり無い。

 

「新人! お前を全面に出す!俺は後ろから援護する!怪力で突っ込め!」

 

コイツの相棒はおそらく、煙使いの弱点を補うパワータイプの魔法少女だろう。

面倒なタイプは、さっさと退場させるに決まってるよなぁ。

 

「甘いなぁ!」

 

アタシは即座に強風を放った。

相棒の魔法少女は、アッサリと遠くへ吹き飛ばされた。

 

これで一人だ。

アタシはラ・フュメに向き直った。

 

「ふふっ、これでタイマンだなあ……ええ?ヤニカスゥ」

 

あいつはタバコをくわえたまま、面倒くさそうに煙を展開した。

 

アタシは笑った。

 

「アタシは嵐だ。南の魔法少女どもを、アタシの風で吹き飛ばしてやる」

 

目測通り、闘いは能力の相性でアタシの圧倒的有利に進んだ。

ヤツの攻撃性のある煙も、嵐の前には雲散霧消ってヤツだ。

 

それで勝負を諦めたコイツは前回と同じように、弱々しい声で命乞いを始めた。

 

「……やめて……お願い……怖いよ……」

 

その声を聞いた瞬間、アタシの中で何かが弾けた。

あの時と同じだ。

 

「跪けよ、ヤニカス。本気で命乞いすんだろ? なら土下座してアタシの足を舐めろ」

 

あいつは歯を食いしばりながら、膝を折った。

地面に額を擦りつけるように、土下座する。

アタシはブーツを脱ぎ、素足をあいつの顔の前に突き出した。

一日中ブーツを履き続けた足だ。

臭いに決まってる。

たまに自分で、足のニオイを嗅ぐから間違いない。

 

「舐めろ」

 

あいつは不本意そうに、舌を這わせ始めた。

足の指を丁寧に舐めてくる感触が、背筋を震わせる。

 

「ふふっ……もっと丁寧に……指の間も……」

 

あいつの舌が、足の指一本一本を丁寧に舐めていく。アタシの息が荒くなる。

 

「はあ……いい……前より上達してるじゃないか……ラ・フュメ……」

 

興奮したアタシは、足をさらに上げ、ふくらはぎへ移した。

あいつは黙って舌を這わせ、汗の味を飲み込んでいる。

 

興が乗ったアタシは、太腿まで舐めるよう強要した。

しまいにはスカートをたくし上げ、鼠蹊部も舐めさせられる。

 

「もっと……奥まで……」

 

アタシは足を広げ、股間をあいつの顔に近づけた。

 

今度こそ屈辱に塗れさせて、完全に屈服させてやる。

それで、アタシの奴隷にして——。

 

その瞬間だった。

 

「先輩!!」

 

豪速で戦線に復帰した相棒魔法少女が、強烈な体当たりをアタシに叩き込んだ。

 

「ぐあっ……!」

 

体が吹き飛び、地面に激突する。

痛みが全身に広がる。

 

(…チクショウ!!)

 

形勢が逆転した。

 

煙を捨てたラ・フュメと、怪力の新人。

二人掛かりで襲ってくる。

アタシは風を振り回して抵抗したが、負傷した体では限界があった。

 

「くそ……アタシの……奴隷になるはずだったのに……!」

 

恨み節を残して、アタシは風を纏って撤退した。

 

そして現在に至る。

 

アタシはベッドの上で、ゆっくりと体を起こした。

指先に残るヌメリを確かめながら、小さく笑った。

 

「次は、絶対に…」

窓の外では、北関東の夜風が静かに吹いていた。

 

アタシはシーツを掴み、再び指を動かした。

 

「あのヤニカス…今度会った時は……犯して、ブチ犯して、首輪付けて、アタシの…アタシだけの…嫁奴隷にしてやるからな……」

 

 

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