転生したので、好きに生きる   作:牛丼の並、汁だくだくで。

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俺、専属大工になっちゃった

 月日は経ち、俺は16歳になった。背丈はダンテより少し高い185センチになり、フィジギフの宿命なのか筋肉質な体となった。

 そして妹と弟は12歳になった。

 驚いたことに妹と弟は天才だった。

 マリアはノエルと同じ才能があり一緒に経理とかの裏側の管理をしており、アベルはダンテと同じく、農業の天才だった。

 農業の天才とはなんぞや、と思われるだろうが俺にもわからん。

 目利きとかもそうなのだが、収穫時期やどんな病気なのか瞬時に判断してその病気に対する薬を作ったり、肥料とかも野菜や果物にあったものを作るなど、理解できない側の天才だった。

 アーノルド家は天才の集まりかよ!?って成長するにつれて思ったものだ。

 俺はフィジギフもあって戦闘や力仕事はかなり強いのだが、身体能力の調整をするために体を操る技術?が卓越しており、きようさもかなりのものとなり、家具作りや大工側の才能が開花していった。

 だけど、アーノルド家ではそこまで役に立てる才能ではなく、俺は悩んでいたのだが、考えていたこともあった。

 そこで俺は家族とご飯を食べてる時に相談をした。

 

「父さん、母さん、相談があるんだけどいいかい?」

「「どうしたんだ?(の?)」」

「マリアとアベルはウチの家業に適した才能があって、すでに活躍をしているじゃん? でも俺の才能は家具作りや大工寄り。そうなると家業に適してるとは言い難い。だから家業を継ぐのは俺じゃなくてマリアとアベルの2人が良いと思う。そうなると言い方は悪いけど俺は必要ないでしょ?

だから俺は家を出て外で働こうと思うんだ。」

「そんなことはないだろ、レインはしっかり役に立っているし、家業を継ぐのはレインにしようと考えていたんだぞ?」

 

 ノエルもうんうんと頷いてくれた。

 ありがたい話だ。でも長期的に見てもおれに時間を使うよりマリアとアベルに時間を使って成長させる方がいいだろう。

 

「いや、俺よりマリアとアベルの方がいいよ、長期的に見たらね。だからこそ外で働こうと思う。働き場所はフェアリーテイルにしようとかんがえているんだ。前よりギルド内で暴れる人たちが増えて壊れてる備品とかも多いと思う。それを修理する才能があるし、腕っぷしなら負けない。それにフェアリーテイルなら家族にすぐ会えるところだしね。」

 

 ダンテもノエルも俺の説明に納得できる部分があるのか、2人で目を合わせて頷き合って、改めて俺と向かい合ってくれた。

 

「たしかに、レインも16歳だ。それにフェアリーテイルの備品の破産は多いしマカロフ殿も修理代が高いと嘆いていたからな。よし、フェアリーテイルの皆さんには助けてもらっているからな。俺達もお世話になった人たちの手助けをしたいと思っていたからな。俺たちを代表してレインがフェアリーテイルに恩返しをしてきてくれ!」

「寂しくなるけどすぐに会える場所だものね。レイン、フェアリーテイルの皆さんを助けてあげてね。マリアとアベルも分かってくれるわ。」

「うん、ありがとう。俺、頑張ってくるよ!」

 

 この日、相談して家族も理解してくれた。

 それからトントン拍子に進んで行き、フェアリーテイルに向かう日になった。

 家族と従業員達に見送りしてもらった。

 マリアとアベルだけ泣いていたがそれでもすぐ会えることを理解しているから「毎回卸しに行くからね!」って2人で言ってきた時はこっちまで泣きそうになるくらい嬉しくなった。

 

「それじゃ、行ってきます!!!」

 

 そう言っておれは振り返らず、フェアリーテイルに出発した。

 

 

 

 4時間ほど歩いてマグノリアを越えて、フェアリーテイルに着いた。

 時刻は15時、今はクエストに行っている人達が多いだろうから中に人は少ないのだろう。ギルドから離れていても聞こえてたいつもの喧騒はなかった。

 ギルドのドアを開けて周りを見渡した。

 

「時間通りだね!待っていたわよ!」

 

 そう言ってこちらに歩いてきた女性、雪のように白い長髪に前髪を髪紐で結んで、瞳は深い青色で、スタイルの良い女性。

 そう、ミラジェーンさんが話しかけてきたのだ。

 

「もう少し早く着く予定だったのですが、色々と目移りしてしまったので遅れたと思ったのですが間に合って良かったです。ミラジェーンさんですよね?レイン・アーノルドです。レインとお呼びください。明日からにはなりますが宜しくお願い致します。」

「そんなに固くならなくていいわよ。敬語もいらないからね。ご存知の通り、私はミラジェーン・ストラウス。ミラと呼んで!こちらこそ宜しくね!それじゃあ、あなたの部屋に案内するからついてきて!」

 

 そう言って先を歩き出したミラについていく。

 他愛無い話をしていたら部屋についた、作業部屋や仕事内容の話は明日するみたいなので今日は休むことになった。

 歓迎会をしようと言ってくれたのだが、おれは魔導士では無く、仲間やギルドの家族と認められる存在ではないので丁重にお断りした。

 ミラは気にしなくていいのにと寂しそうな顔をしていたのだが、正式なメンバーではなく、あくまで専属大工。作業員なのだ。なのでギルドのマークをつけることはできないと一線引いた関係なのだ。

 それを理解したのか、残念そうに去っていった。

 申し訳ないと思ったが、こういう関係になるのは仕方がない。

 おれは魔導士ではないのだから。

 そうして少ない荷物だがら荷解きをすぐに終えて俺は就寝した。

 

 

 翌日、午前3時に目が覚めた。農家をしていると大体この時間に起きるようになるものだ。

 それから歯磨きをして、顔を洗い、朝ごはんを食べようとしたのだが昨日買うのを忘れたため、非常食として持ってきた硬い黒パンと干し肉を食べた。

 そうしてマスターが来るまでギルド内を掃除や修理をしようにも備品の場所がわからないので部屋で待つようにしよう。

 午前5時、マスターが来る気配がしたのでギルドの広場に向かった。

 

「おはようございます。マスター。」

「おはよう。朝早いのだな。さすがアーノルド家の長男だ!」

「ありがとうございます。さっそくで申し訳ないのですが、仕事内容に関する説明をお願い致します。」

「お主は堅苦しいのう。昨日ミラも言っておったが、歓迎会を断ったそうじゃな。魔導士では無く、作業員だからこそギルドのメンバーでは無く、家族ではない。と言っておったが気にしなくてもいいんじゃぞ?」

「いえ、そうは行きません。一線を引いた関係は大事ですよ。おれとマスターの関係は社長と部下。決して家族とは言えません。」

「そこまで言うのであればもう何も言わん。さて仕事関係の話なのだが〜…。」

 

 そうして1時間しっかり話を聞いて理解をした。

 

「説明ありがとうございます。皆さんの仕事の邪魔をしないよう、俺は基本的に夜間作業をさせていただきます。必要な書類や必要なものがあればマスターのデスクに置かせて頂きます。もし修理が必要なもの、修繕箇所があればマスターのデスクに置いておいてください。もし無ければギルド内の清掃をさせていただきます。」

「うむ、わかった。それでは今日からよろしくな。」

「こちらこそ宜しくお願い致します。それでは、仕事道具や生活に足りないものがあるので買い出しに行ってきます。裏にあるキッチンや洗面所等も今後清掃するので使わせていただきます。それでは失礼します。」

 

 そう言って俺は買い出しに出た。

 

 

 

 待ちきれないので何度も部屋と街の往復を繰り返して買い出しを終えた。

 俺の部屋はギルドの裏口から行けるのでギルドメンバーと会うこと無く仕事や生活ができるようになっている。非常に助かる。

 買い出しを終えて荷物の片付けを終えるとお腹が鳴った。時刻は12時を回っていたのだ。通りでお腹が鳴るわけだ。

 キッチンの使用許可を得たのでちゃんとした料理をしようと思ったのだが、手っ取り早く美味しいご飯を食べたいと思ったので、簡単に作れる炒飯でも作ろうと思う。今日買った冷蔵庫のような魔道具から肉の塊を出して、チャーシューを仕込む。おっと、その前に米を炊こう。

 そうしてテキパキと下準備をしていたのだが、匂いに釣られたのか、数人のギルドの人間が来た。

 マスター、ミラ、カナ、レビィ、エルフマンだ。

 

「今、何を作っておるのだ?いい匂いが漂ってきたんじゃが。」

「チャーハンを作るための下準備中ですよ。ところで初めてお会いする方もいらっしゃいますね。皆さんはお腹空いてますか?」

 

 皆んな首を横に振っていた。そう来ればやることは一つだ。

 

「では皆さん、そこのテーブルに座って待っててください。」

 

 そう言って俺はチャーハンを作り始めた。

 大は小を兼ねると思って買ったでかい鉄鍋がさっそく役に立つとは。

 油を引いて、卵を10個使った溶き卵を入れて、10合の米を入れて炒める。そしてチャーシュー、ネギを大量に入れてまた炒める。塩コショウを入れて醤油のようなものを鍋に直接当てて焦がしてまた炒める。

 それをマスター、ミラ、カナ、レビィは一人前、俺は二人前、エルフマンに残り全部取り分けて、配膳をした。

 

「さて、先に食べましょう。食べたら自己紹介をさせてください。お先に、いただきます。」

「「「「「いただきまーす!」」」」」

 

 みんなで食べ始める。うん、美味くできたな。

 他のみんなも夢中で食べているようだ。

 そうして先に食べ終えた男性陣の分の食器を回収して先に洗い始める。

 女性陣も食べ終わり、カナの分の食器はミラが持ってきて、レビィは自分の分を持ってきてくれたので受け取り、洗い物をして、終わらせた。

 実家から持ってきた麦茶のようなものを人数分のコップに入れて配膳をして、食後のおやつとして、野菜チップスとドライフルーツを用意した。

 そうして自己紹介を始めようとしたら、皆がお礼を言い始めた。

 

「ごちそうさま。もの凄く美味かったぞい。」

「うん、とっても美味しかったわ!ごちそうさま!」

「急に来た見ず知らずの私にまで作ってくれてありがとう!ごちそうさまでした!あ、私はレビィ・マグガーデン!レビィって呼んで!」

「ありがとねぇ、ごちそうさん!私はカナ・アルベローナ、カナでいいよ。」

「美味い漢飯だった!ごちそうさま!!おれはエルフマン・ストラウス。皆からエルフマンと呼ばれている!よろしくな!」

 

 感謝をされながら自己紹介をされてしまった。

 美味いと言われて嬉しいのに自己紹介をされるとちょっと感情が渋滞を起こしそうだ。

 

「みんな、お粗末さまでした。おれはレイン・アーノルド。レインと呼んでください。昨日こちらに来て、今日からギルドの専属大工として働かせて頂く者です。基本的には夜間作業をするのでみんなと会うことはあまりないと思いますが宜しくお願い致します。」

「え、なんで夜間作業をするの?昼間に作業してくれたらみんなで手伝えるのに…。」

 

 と、レビィに言われてしまった。

 本当に優しい女の子なんだなぁと感動してしまった。

 

「夜間の理由はみんなの邪魔をしないようにするためです。他に理由を述べるのであれば、俺は魔導士じゃないから、ギルドの正規メンバーではなく、あくまで作業員だからみんなと肩を並べて働くことができないからです。」

「そうなんだぁ、そんなこと気にする人なんてこのギルドにいないのに。」

 

 と、同じことをみんな言ってくれたのだが、一線を引いた関係は大事だと伝えて無理矢理納得してもらって解散した。

 やっぱりフェアリーテイルの人たちは優しいな。

 でもおれはイレギュラーだから作品の流れ的にあまり関わらないようにしないとどこかで歯車が狂って世界に影響を与えることをしたくない。

 何があっても責任を取れるって言えるほどおれの存在は大きくないし家族や従業員の人たち以外を命をかけて助けると思えるだけの感情もないからだ。もしその感情が芽生えればおれは喜んで原作を捻じ曲げらだろう。

 

 そうしておれの存在を認知して仲良くしてくれるメンバーも増えてきて大工仕事もどんどんこなしていった。

 今ではギルドメンバーのある程度と話をして手料理を振る舞った。

 月日は経ち、1年後、本編が始まる時代になった。

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