無職転生 ~性格改変_エンジニアリング視点での魔術構築~ 作:haru-ha
【設定について】
本作は『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』の二次創作小説です。
pixivに掲載していた小説(完結済)のセルフ転載となります。(所々、追記・修正しています)
以下の独自設定(IF設定)を含みます。
・原作と違って、元々存在していたルーデウスの自我は失われず、そこに「ある男」の記憶だけが継承されたという解釈で執筆しています。
・そのため、原作のルーデウスとは性格や口調、判断基準が異なります。
【注意事項】
・原作のストーリー改変(生存IFなど)が含まれる可能性があります。
・キャラの独自解釈、および設定の捏造が含まれます。
・原作全編のネタバレに配慮しておりません。
なんでも許せる方のみ、お進みください。
Side: ルーデウス
現在、魔法都市シャリーアにある私の事務所には、一風変わった「マスコット」が居座っている。
マスコットと呼ぶには少しばかり不気味で、愛嬌に欠けるかもしれない。何せそれは、自律して動き、流暢に喋る魔導人形なのだから。
その人形は、事務を担うファリアスティアの隣で毎日楽しそうに仕事を手伝っている。最近ではリニアやプルセナともすっかり打ち解けているようで、彼女たちが事務所に顔を出すたびに賑やかな騒ぎ声が廊下まで響いてくるのが日常となっていた。
あのビヘイリル王国での戦いを終えた直後、私とザノバは『記憶の男』のために新しい器を構築した。
それは簡素ながらも自信作で、男は最初こそ大層喜んでいたものの、自由な身体を手に入れたことで欲が出たらしい。
「もっと人間らしくしてくれ」だの、「もっと見栄えを良くしてくれ」だの、会うたびに追加の改良を要求されるようになった。
中でも最も難題だったのは、「生身の人間と同じように、触れた感触が分かるようにしてくれ!」という要望だった。
これには流石のザノバも、そして私も頭を抱えた。無機物の人形に神経系を模した魔力回路を張り巡らせることは可能だが、脳に「触感」として認識させるには既存の魔道具の枠組みでは限界があったからだ。
だが、困難な課題こそ技術者としての魂を燃え上がらせる。
私は一つのアイデアを思いつき、ザノバと共有した。そして、男に最終的な確認を取った。
「……限りなく人間に近い身体を構築することは可能だ。温もりも、触れた時の感触も、痛みすらも分かるようになる。……ただし、顔の造形までは選べないぞ。それでもいいか?」
「ああ、構わない!人間の身体に戻れるなら、どんな顔だって愛してみせる!それに、ちゃんとした身体になったら、俺……ファリアちゃんに告白するんだ!」
男は鼻息荒くそう宣言した。その執念、もはや感服に値する。
今回私たちが挑んだのは、生体組織と無機物の高度な融合だ。
骨格の製作はザノバとジュリが担当した。彼らの造形技術は既に達人の域に達しており、美しく、かつ機能的な人体のフレームをあっという間に削り出した。
そこに、私の細胞を用いた生体パーツを定着させていく。
竜の因子を統合した私の細胞は驚異的な万能性を秘めていた。それを魔術で培養し、内臓、血管、神経、そして筋肉や皮膚へと分化させていく。私の身体にあるような鋭い爪や硬質な鱗は、対人関係において不具合を招く恐れがあるため、最終段階ですべて取り除き、人族の標準的な質感へと調整した。
最後に、脳の中枢にあたる部位へ男の魂を留めるための特殊な魔道具を埋め込み、新しい『彼』が完成した。
「……よし。
私が男の魂を新しい肉体へと流し込む。
数瞬の沈黙。
「――っ、……は……っ、あ、あああぁぁぁぁッ!!!」
初めて身体を得た時以上のはしゃぎっぷりだった。
男は自分の腕をさすり、頬を叩き、奇声を上げながら、生まれたての小鹿のようなぎこちない動きで跳ね回った。
「感触がある……!風が冷たい、服が肌に擦れる……!ああ、生きてる!俺、今、本当に生きてるぞ!!」
彼が落ち着きを取り戻すまで、かなりの時間を要した。
鏡の前に立った彼は、自分の新しい顔をじっと見つめていた。
「……なぁ、ルーデウス。顔、お前に似てるけど……いいのか?」
「私の細胞をベースに構築したからな。必然的に、私やパウロの面影が強く出る。顔は選べないと言っただろう?」
骨格や細かな調整を加えたため、完全に同一というわけではないが、客観的に見れば、私と彼は兄弟か、あるいは歳の離れた親戚のように見えるはずだ。
「いや、……最高だよ。お前が良いなら、俺は文句なんて一つもない。……ありがとうな、ルーデウス!」
男はそう言うなり、弾かれたように部屋を飛び出していった。
行き先を聞くまでもない。一刻も早く、あの受付に座る少女に自分の「温もり」を伝えたいのだろう。
わざわざ見届けに行く必要もなかった。
ファリアスティアもまた、不気味な人形のままでも彼を慕い、待っていたのだ。
結果は最初から導き出されている。
不気味さの抜けた男は、思った以上に「普通」に事務所へ馴染んでいった。
朝、私が出勤すると、彼はもうファリアスティアの隣の机に座り、書類の束と格闘している。オルステッドの秘書業――各地の支部から届く報告書の仕分け、面会予定の調整、時にはアリエルやザノバ絡みの雑務まで、彼はそつなくこなすようになっていた。
人形だった頃から手先は器用なようだったが、生身の指先を得たことで書類をめくる速度も心なしか上がったように見える。
「ルーデウス様、これ、北の支部からの定期報告です。目を通しておいてください」
差し出された書類を受け取りながら、私はふと執務室の奥に目をやった。オルステッドが、書類の隙間から男の様子をちらりと窺っている。慣れたとはいえ、完全に警戒を解いたわけではないらしい。まあ、無理もない。この男、たまに突拍子もない奇行をやらかすのだ。
先日など、書類整理の合間に「今日から利き手を逆にしてみる」と言い出し、左手で判子を押し続けて執務室中の書類を斜めの印だらけにしたことがあった。オルステッドの、あの底冷えするような無表情の圧力を初めて浴びた男は、三日ほど大人しくなっていた。
私自身も、彼の新しい身体に興味が尽きなかった。実験と称して彼にはずいぶん付き合ってもらっている。
「……毒耐性、試してみるか」
「え、今?」
「気になっていたんだ。私の細胞がベースとはいえ、最終的に竜の因子を抜いた分、どこまで人族に近いのか」
結果は、驚くほど「普通」だった。私や竜であれば平然としていられるような弱毒の薬草を摂取させたところ、男はあっという間に顔面を蒼白にして倒れ込んだ。慌てて解毒魔術をかけながら、私は内心で冷や汗をかいていた――もし私が解毒魔術を使えなかったら、この実験は洒落にならないところだった。膂力や耐久力も、竜の因子を持つ私とは違い、ごく標準的な人族のそれに近い。
「お前……次からは、ちゃんと先に言ってくれよ」
「悪い悪い。データとしては貴重だった」
「俺の身体はデータ集めの道具じゃないんだが」
ぶつぶつ言いながらも、彼は次の実験にもちゃっかり顔を出す。存外、こういうことが嫌いではないのだろう。
魔力量を測ってみたときは、私も少々驚いた。シルフィと同程度、あるいはそれ以上――少なくともロキシーの魔力量は明確に超えていた。
「これ、ロキシーさんに知られたら拗ねられるやつじゃないか?」
「秘密にしといてくれ」
私たちの意見は珍しく一致した。ロキシーは大抵のことに動じない人だが、こと魔術に関しては、譲れない矜持があるらしい。余計な波風は立てないに限る。
さらに驚かされたのは、彼が無詠唱魔術まで使いこなしていたことだ。
「いつの間に覚えたんだ?」
「ルーデウスがいつもやってるの、ずっと見てたからな。イメージのコツは何となく分かった」
魔術師としての才は、思いのほか高いのかもしれない。人形だった期間、彼は暇さえあれば私の魔術行使をつぶさに観察していたのだという。存在するだけで学習教材になっていたとは、こちらとしては複雑な気分だ。
最近の彼のもう一つの趣味は、土魔術での人形制作だった。
これが、実に興味深い。私が彫像を作るときは、写実性――対象をいかに寸分違わず切り取るかに主眼を置く。だが彼の作る人形は違う。頭部を大きく、手足を丸くデフォルメし、独特の比率で愛嬌のある造形に仕上げるのだ。異世界の美的感覚というものなのだろう。写実とは異なる文脈の「芸術」がそこにはあった。
「……これは、これで面白いな」
「だろ? 向こうの世界じゃ、こういうのが普通に売ってたんだよ」
ただし、一つだけ私は彼に釘を刺さねばならなかった。
女性を象った人形を作り、その衣服の部分だけを取り外し可能な構造にしようと画策していたのを発見したときのことである。
「……何を作っている?」
「い、いや、これは技術検証で」
「検証内容を詳しく聞こうか」
「……すみませんでした」
即座に禁止令を出した。この手の技術はザノバの工房の看板にも関わる。彼も渋々ながら、頷いてくれた。
そんな彼だが、ザノバやジュリとはすっかり意気投合していた。ザノバは仮にも一国の元王子、その矜持は今も健在だが、こと「芸術」を語る場においては身分の垣根を軽々と越えるらしい。二人は工房の隅で、素材や技法について夜な夜な語り合っているという。ザノバにとって彼は、制作者という一点において、可愛い後輩――あるいは子どものような存在に見えているのかもしれない。
ジュリもまた、彼の独特な造形表現に興味津々だった。それを私に語ってくれたことがある。
「師匠の彫刻とは、全然違う省略の仕方をするんです……不思議と、こっちの方が可愛く見えることがあって」
「ジュリ、それは私への当てつけか?」
「そ、そういうわけでは……!」
「ふふっ、冗談だ。彼の技術には私も驚いているよ」
工房の空気は、以前よりも明るくなったように思う。
一方で、彼にはどうしても手に入らないものがあった。
闘気だ。
何度試しても、彼の身体はそれを纏うことができなかった。私の細胞をベースにしている以上、当然と言えば当然の結果ではある――私自身、闘気を纏うことができないのだから。それでも、結果を突きつけられた男は、分かりやすくがっくりと肩を落とした。
「……そうか。やっぱり、無理か」
その声には、思いのほか切実な響きがあった。
聞けば、結婚を前提に付き合っているというファリアスティアを、いざという時に己の力で守れる男になりたいのだという。あのビヘイリル王国での戦い――鬼神マルタを前に、当時人形だった彼はまったくの無力だった。魔術さえ使えれば違ったかもしれないが、それをやれば事務所ごと吹き飛んでいただろう。あの時の悔しさが、今も燻っているらしい。
「私もザノバも、力になれることがあるかもしれない」
私はそう切り出した。彼を強くする方法を、三人で真剣に検討することにしたのだ。
すると、彼はここでも思いがけないアイデアを口にした。
「なあ、俺の身体って、機械みたいなもんだろ。だったら――魔術具と身体を直接繋げられないか?」
言われてみれば、道理だった。彼の身体は生体組織と魔道具の融合体だ。魂と魔術具を、直接接続する構造にできないはずがない。魔力を動力源とした魔術具兵器を、身体のオプション装備として組み込む――彼の魔力量なら十分すぎるほど賄えるし、魔術具の設計と製作は私とザノバの領分だ。
そして何より、「兵器としての魔導人形」という響きに、私とザノバの技術者魂が反応しないはずがなかった。
「……面白い」
「殿下も乗り気ですか」
「これは、腕が鳴りますな」
その夜、机の上に広げた設計図に、私たちは代わる代わる書き込みを重ねていった。装甲の厚み、関節の可動域、魔力供給経路、外装のデザイン案――話は尽きることなく広がり続けた。気づけば、窓の外はすっかり白み始めている。工房の隅では、ジュリが丸くなって寝息を立てていた。
「……これ、エリスたちに知られたら、また怒られるな」
誰へともなく呟いた私の言葉に、男とザノバは顔を見合わせ、乾いた笑いをこぼした。
夜通しの議論の末に完成した設計図には、全高およそ三メートル、重厚な騎士甲冑を思わせる、それでいてどこか異世界のロボットにも通じる完成予想図が描かれていた。仮のコードネームは――『
この男が考えた名前だ。
悪くない響きだと思った。
翌朝、私たちは揃って妻たちにこってりと絞られた。
「徹夜で何をしていたのかと思えば……」
エリスの半眼、シルフィの苦笑、ロキシーの呆れ顔。三者三様の反応を一身に浴びながら、私は「男を強くするための技術検討です」と弁明したが、あまり説得力はなかったらしい。アイシャは疲れた体をマッサージしてくれている……有り難いが、あちこちまさぐるのはくすぐったいのでやめてほしい。
とはいえ、私にはまだ、彼の身体で試してみたい改造があった。
『人工魔力回路』――闘気を纏うための、体内改造だ。
私はかねてより、自分がなぜ闘気を纏えないのかを考え続けてきた。そして、完全に竜化した状態でなら纏えるという事実から、その理由もおおよそ見当がついていた。要因は、二つある。
一つは、魔力回路そのものの個人的な性質だ。筋肉の質が個人や種族によって異なるように、魔力回路にも「循環に向いた回路」と「放出に特化した回路」の違いがある。私の魔力回路は、後者に極端に偏っていた。生まれつき、放つことに特化しすぎているのだ。
もう一つは、単純に魔力量の問題だった。私の魔力量は膨大すぎて、人族の規格で作られた魔力回路では、闘気循環に必要な繊細な制御を行おうとした瞬間に焼き切れてしまう。
この二つを解決するために私が考えたのが、人工的に魔力回路を体内へ増築する――という、いささか強引な改造案だった。
このアイデアの種を得たのは、他でもない、彼の身体を作っていた最中のことだ。生体パーツを一から構築する過程で、私は魔力回路という構造そのものの性質と組成を、かつてないほど詳細に把握することができた。技術者としては、これほどの副産物もない。
この話を男とザノバに持ちかけると、二人とも思いのほか乗ってきた。特に食いついたのは男の方だった。
「それ、俺で試させてくれ!」
ザノバは首をかしげていた。
「しかし貴殿は既にこれだけの魔力量を持っているだろう?『
「必要なんだ、ザノバ」
私は即座に答えた。
「魔術師は接近戦になった瞬間、途端に不利になる。『
そして男にとっては、なおのこと切実な理由があった。闘気を鍛え、いざという時にファリアスティアを己の身一つで守れるようになりたい。改造が成功した暁には、グレイラット剣術道場にも通ってみたいのだという。
「よし、じゃあ善は急げだ。素材を選びに行こう」
私たちは事務所の地下に降りた。長年かけて溜め込んできた魔物素材の在庫を、片っ端から検分していく。必要なのは、間違いなく最高級品だ。
「竜種の素材は加工こそ骨が折れますが、魔力容量では他の追随を許しませんな」
ザノバの言う通りだった。竜の素材であれば、多少強引な設計をしても回路が焼き切れる心配は少ない。回路づくり自体は、良質な素材さえ確保できれば想像していたほど難しい作業ではなかった。
男の身体を作った際に余った――竜因子入りの私の細胞――も、素材に混ぜ込み、簡単な機能を付与しながら成形していく。私が魔力回路の大枠をざっくりと編み上げ、そこにザノバとジュリが細部の形状を整えていく。三人揃っての共同作業は、あの設計図の夜と同じくらい熱を帯びていた。
問題は、回路をどう体内へ埋め込むか、だった。
「手術で切開して埋め込むか、
「手術って、麻酔は?」
「無い」
私は事もなげに答えた。ザノバが横で小さく咳払いをする。
「なら、
男は食い気味に即答した。まあ、賢明な判断だ。私としても、そちらの方が回路の調整や神経系との接続がはるかに楽で済む。
「では始めるぞ。動くなよ」
私は男の胸の中心に手をかざし、意識を集中させる。
まず、私の意識の先端が、彼の体表を薄い膜のように覆う。そこから、まるで水面に垂らした墨がじわりと広がっていくように、回路の情報――その形状、密度、循環方向、そして竜因子が持つ特有の「放出への偏り」を殺すための循環補正――が、彼の魔力の流れに沿って染み込んでいった。
彼の既存の魔力回路と、新たに持ち込んだ回路が、体内で静かにせめぎ合う。喩えるなら、二つの異なる水系の川が合流する地点だ。最初は色も流れも異なる水が、次第に混ざり合い、渦を巻き、やがて一つの流れへと均されていく。私はその「合流点」を魔力で丁寧になぞり、乱流が起きぬよう、回路同士の接続部をひとつひとつ縫い留めるように固定していった。
男の身体が、内側から淡く発光する。竜因子由来の回路が持つ独特の色――深い緋色に近い光が、皮膚の下を血管のように這い、胸から四肢の先まで一瞬で駆け巡った。
「……っ、熱い……いや、違う、これは……」
男が呻くように呟く。痛みとは違う感覚らしい。無理もない、彼の体内では今、まったく異なる二つの回路が「同じもの」として再定義されている最中なのだから。
やがて発光が収まり、彼の呼吸が落ち着きを取り戻す。
「終わったぞ」
「……なんか、身体の中に、もう一本川ができたみたいな感じがする」
なかなか的確な表現だった。
「さぁ、テストの時間だ」
私は少し離れた場所を指さした。
「その場で、全力でジャンプしてみろ」
男は「よっしゃあ!」と謎の掛け声を上げ、両膝を深く曲げて勢いをつけると、思い切り地面を蹴った。
――次の瞬間、凄まじい風圧が事務所の裏庭を吹き抜けた。
男の姿は、文字通り一瞬で視界から消え失せていた。彼が踏み込んだ地点の地面は、まるで巨大な拳で殴られたかのように大きく陥没し、砂埃が高く舞い上がる。
「……成功、ですな」
ザノバが呆然とつぶやいた。
数拍遅れて、はるか上空から情けない絶叫が降ってくる。
「うわあああああああ!!止まらねぇ、止まらねぇぞこれぇぇぇ!!」
私は苦笑しながら重力魔術を発動し、落下してくる男の身体を、地面に激突する寸前でふわりと受け止めた。
「……ちびるかと思った」
地面に降り立った男は、両足をがくがくと震わせながら、青い顔で呟いた。無理もない、初めての闘気循環でいきなり全力を出せば、大抵の者はこうなる。出力の調整には、地道な練習が必要だろう。
「ある程度、自分でコントロールできるようになったら、剣術道場を紹介してやる」
「……絶対だぞ」
そう言って、男は今度こそ本当にへたり込んだ。
さて――と、私は一人、考えを巡らせる。
彼の回路は竜種の素材と、竜の因子を除いた私の細胞をベースに組んだ。ならば私自身の『人工魔力回路』は、もう一段階、踏み込んだ設計にしてみたい。竜の素材に加え、あの魔石多頭竜《マナタイト・ヒュドラ》の細胞を織り込んでみるのはどうだろうか。
新しい実験の予感に、私は密かに心を躍らせるのだった。
人形の男の身体を改造しつつ、自分の身体も改造していきます。
長年の弱点を、ようやく克服できますね。
……ただ、彼に名前がないので、書くのが非常に難しいです……。