無職転生 ~性格改変_エンジニアリング視点での魔術構築~ 作:haru-ha
【設定について】
本作は『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』の二次創作小説です。
pixivに掲載していた小説(完結済)のセルフ転載となります。(所々、追記・修正しています)
以下の独自設定(IF設定)を含みます。
・原作と違って、元々存在していたルーデウスの自我は失われず、そこに「ある男」の記憶だけが継承されたという解釈で執筆しています。
・そのため、原作のルーデウスとは性格や口調、判断基準が異なります。
【注意事項】
・原作のストーリー改変(生存IFなど)が含まれる可能性があります。
・キャラの独自解釈、および設定の捏造が含まれます。
・原作全編のネタバレに配慮しておりません。
なんでも許せる方のみ、お進みください。
Side: ルーデウス
アルス、ララ、ルーシーが、ラノア魔法大学へ入学する日となった。
玄関には、真新しい制服に身を包んだ三人が並んでいる。少し大きめの鞄を背負い、緊張と期待の入り混じった顔でこちらを見上げていた。あんなに小さかった赤子がここまで大きくなったのかと思うと、柄にもなく涙腺が緩みそうになる。抱き上げれば片手で収まっていた頃の記憶が、まだ鮮明に残っているというのに。
ちなみにパウロの涙腺は既に完全に崩壊していた。
「うう……うう……」
パウロはアルスを抱きしめている。太い腕にすっぽりと包まれて、アルスの方はいい加減鬱陶しそうだ。
「じいちゃん、苦しい」
「本当に子供たちだけで行くのか?大丈夫なのか?道場休みにして、俺がついてってやってもいいんだぜ?」
涙声のまま、パウロがそう言う。孫可愛さがすっかり顔に出ていた。
私に代わって、シルフィが答える。
「大丈夫ですよ」
ゼニスも、隣で苦笑していた。
「あなた、心配しすぎよ。少し落ち着きなさい」
「レオはついていくのか?」
私が聞くと、レオは元気よく「ワンっ!」と答えた。尻尾がぶんぶんと揺れている。既に玄関先で身を低くして、いつでも駆け出せる態勢になっていた。
ロキシーが苦笑しつつ、口を開いた。
「どうしてもついていくと聞かなくて。授業を受けている間は、私の研究室で預かります」
そう言いながら、ロキシーはレオの頭を軽く撫でていた。長年の付き合いだ、この子の頑固さもよく分かっているのだろう。
支度を終えた三人の子に、私は膝を折って目線を合わせ、声をかけた。
「学校ではいろいろな出会いがあるだろう。大変なこともあるかもしれないが、それも含めて楽しんできなさい」
三人はそれぞれ元気に返事をして、レオと一緒に出かけていった。玄関の外まで見送りに出ると、小さな背中が朝の光の中を歩いていくのが見える。その姿が路地の角を曲がって見えなくなるまで、私たちはしばらくその場に立ち尽くしていた。
私は事務所で仕事だ。子供たちのことは心配ではあるが、仕事に穴をあけるわけにもいかない。それに、シルフィたちからは「子供たちの自立のためにも学校には行かないでほしい」と、既に釘を刺されている。
まぁ、私が子供に甘い自覚はある。
今日も書類を捲る手が何度も止まってしまう。窓の外を見るたびに、子供たちは今頃どうしているだろうかと考えてしまうのだ。授業にはついていけているだろうか、変な絡まれ方をしてはいないだろうか、そもそも迷子になっていないだろうか――考え出すときりがない。
思えば、私が城塞都市ロアに向かった頃も、パウロたちはこんな不安を抱いていたのだろうか。今こうして子を送り出す立場になっているというのは、なんとも不思議な感覚だ。
小休止の時間になる。アイシャが新作のお菓子――ザッハトルテを、みんなの前に置いた。艶やかなチョコレートの表面に、控えめな光沢が浮かんでいる。テーブルには、オルステッド、ルード、ファリアスティア、そして配膳を終えたアイシャがつく。
オルステッドから、質問される。
「どこか落ち着かないようだが。どうした」
いつもの淡々とした声だが、こちらの様子をしっかりと観察しているらしい。私は苦笑しつつ答えた。
「子供たちが今日ラノア魔法大学に入学するんです」
ルードが慌てたように聞いてくる。フォークを持つ手が、宙で止まっていた。
「見に行かなくていいのか!?」
『記憶』の世界の入学式を想像しているのだろう。父兄が校門の前で写真を撮る、あの光景を思い浮かべているに違いない。
「ラノア魔法大学の入学に大人が付き添うのは、常識的ではない。学校にはロキシーもいるから大丈夫だ」
そう答えつつ、続ける。
「それに、私が行くと目立つしな。シルフィたちからも行くなと言われている」
「だが心配だろ!まだ七歳なんだぞ!」
ルードはそう言い切ると、ファリアスティアに聞いた。
「今日の仕事はどれくらい残ってる?」
「今日は進みが早くて、もうそれほど残っていませんよ」
ファリアスティアが答えると、ルードは目を輝かせた。既に椅子から半分腰を浮かせている。
「俺が代わりに見に行く!自分は止められていないからな!」
心配性がすぎるだろう、この男は。私たちの子を、まるで自分の子供のように思っているらしい。ファリアスティアとの子が生まれれば、とんでもなく過保護になるだろうな。想像するだけで少し先の未来が目に浮かぶようだった。
オルステッドが止めるかと思っていたら――
「俺も行く」
そう言い出した。アイシャと共に、驚きの目で見てしまう。あのオルステッドが、子供の様子を見に行くと自ら言い出すとは。
「
そういうことらしい。理屈としては筋が通っているが、その理屈の裏に、どこか純粋な心配も混じっている気がしないでもなかった。
あっという間にオルステッドとルードはラノア魔法大学へと出かけていってしまった。残された私はアイシャ、ファリアスティアと目を合わせ、苦笑するしかなかった。
「……大丈夫でしょうか、あの二人」
ファリアスティアが少し心配そうに呟いていた。その横顔には婚約者への信頼と、それでも拭いきれない不安が半々に浮かんでいる。
「まぁ、オルステッドがついているんだ。何かあれば、それこそ瞬時に片付けてしまうだろう」
そう答えつつも、内心では別のことを心配していた。むしろ心配すべきは、学校側がどれほどの騒ぎになるか、という点かもしれない。七大列強の第二位が突如として校門に現れるのだ。教師陣の胃がどれだけ痛むことか、想像に難くなかった。
残った書類を片付けながら、ふと、静かになった前室に目をやる。いつもは賑やかな声の飛び交う場所が今日は妙にがらんとしていた。人の気配というのはこうも部屋の空気を変えるものかと、改めて実感させられる。
無事に仕事を終えて、アイシャと共に家に帰る。
家に近づくにつれ、子供たちの賑やかな声が聞こえてきた。侍従がドアを開けると――家族が勢ぞろいして、賑やかな夕食の最中だった。食卓にはいつも以上に品数の多い料理が並んでいる。今日という日を祝う気持ちが皿の数からも伝わってきた。
アルスとルーシーが魔法大学の感想を興奮しながら一生懸命話している。クリスティーナとジークとリリは、興味深そうにそれを聞いていた。パウロとゼニスは酒を飲みながら、無事に帰ってきたことを祝っている。
いつの間にか侍従服に着替えていたアイシャが『魔神鎧』を脱がせて着替えを手伝ってくれる。私はアイシャと共に、遅れて夕食を食べ始めた。
アルスとルーシーは私にも学校がどうだったか教えてくれる。
「俺より強そうなやつはいなかった!」
アルスがそう言うと、エリスは「当然」といった顔をしていた。母親譲りの気の強さと、それを誇らしく思う母の顔。よく似た親子だ。
「いろんな人がいて楽しかった!友達もできたの!」
ルーシーの方は、目をきらきらさせながらそう言っている。頬が上気していて、興奮がまだ収まっていない様子だった。
ララにも、どうだったか聞いてみる。
「……普通だった」
ぼんやりとした目で、そう返ってきた。相変わらずだ。それでも、口元がほんの少しだけ緩んでいるように見えるのは気のせいだろうか。
シルフィとロキシーからジト目で睨まれる。
「今日、学校でちょっとした騒ぎがあったんですよ」
ロキシーが、そう切り出した。オルステッドとルードが学校に来たことで、随分と騒ぎになったらしい。ルードはともかく、呪いがないとはいえオルステッドが現れれば、それは驚くだろう。教職員も生徒たちも腰を抜かさんばかりだったという。
「校門の前で仁王立ちしていたものですから、新入生の何人かは泣き出してしまって……。私が慌てて事情を説明して回る羽目になりました」
ロキシーがそう語ると、その場にいた全員が、その光景をありありと想像できてしまい、何とも言えない空気が漂った。当のオルステッドは恐らく威圧するつもりなど微塵もなかったのだろうが、呪いがなくともその存在感だけで十分すぎる破壊力を持っている。
「止める間もなく、二人で行ってしまったんだ……」
そう言い訳するしかなかった。
「俺も行けばよかった!」
パウロがそう叫び、ゼニスに宥められていた。
「あなたが行っていたら、もっと大騒ぎになっていたでしょうね」
ゼニスの冷静な一言に、パウロはぐうの音も出ない様子だった。
今日はアルス、ルーシー、ララと一緒にお風呂に入る。湯気の立つ浴室の中で、アルスとルーシーは湯船に浸かってもなお、ずっと学校の話をしていた。どんな授業があったか、どんな先生がいたか、話は尽きることがない。ララだけは、いつも通り静かに湯船の縁に頬杖をついて、二人の話を聞いているのか聞いていないのか分からない顔をしていた。
「今度さ、友達を家に呼んでもいい?」
ルーシーが、湯船から顔だけ出してそう聞いてくる。
「もちろんだ。いつでも呼んでいいよ」
「やったー!」
湯船の水面がぱしゃんと跳ねる。アルスも便乗するように、負けじと声を上げた。
「俺も呼ぶ!強そうなやつを見つけたら連れてくる!」
友達を強さで選ぼうとするあたりが、いかにも彼らしい。エリスの血を色濃く受け継いでいるのだろう。微笑ましく思いながら、私は湯をすくって二人の頭にかけてやった。
アルスとララは疲れていたのか、お風呂を上がるとすぐに寝てしまった。気を張っていたのだろう、布団に入るなり、あっという間に寝息を立て始めた。
今私は自分の部屋にいる。ルーシーも一緒だ。ベッドの上で、ルーシーはどんな人と友達になったか、どんな話をしたかを楽しそうに話している。まだ興奮が冷めやらないのか、話す言葉の端々に高揚が滲んでいた。
もう友達ができたのか、何よりだ。そう思いながら聞いていた。子供が初めての環境で居場所を見つけていく過程をこうして間近で見られるのは、何にも代えがたい幸せだと思う。
もう寝る時間だと言うと、ルーシーはまだ話し足りないのか、寂しそうな顔をする。
「今日は一緒に寝るか?」
そう聞くと、嬉しそうに目を輝かせた。
「いいの!?」
可愛らしい。私のベッドは大きめに設計してあるので、二人で横になっても問題はなかった。ルーシーは少し小さな声で、明日からどんなことを学びたいか、友達とどんなことをしたいかを話している。その言葉を静かに聞きながら、時々相槌を打った。天井を見上げながら語る娘の横顔をぼんやりと眺めていた。
ドアがノックされる。どうぞ、と言うと、少し薄着のシルフィが入ってきた。
「今日はボクの番だったのに!」
不満げな声だった。どうやら何かの順番が家族の間で決まっているらしい。私は知らなかったのだが。
ルーシーが「ママ?」と聞くと、シルフィは慌てたように誤魔化した。
「い、いや!なんでもないよ!」
せっかくだから、三人で寝ようか。そう言うと、シルフィは仕方なさそうにベッドへ入ってきた。ルーシーを挟む形だ。異世界では川の字ともいう。
ルーシーは嬉しそうに「えへへ」と笑っていた。両親に挟まれて眠るというのは、この年頃の子供にとってまだ何よりの安心材料になるらしい。
「学校も大丈夫そうでよかった」
シルフィがそう話す。これだけ楽しそうに話すのだから、全く問題はないだろう。
「ああ。ルーシーはすごいね」
そう話しながら、ルーシーの頭を優しく撫でる。柔らかな髪の感触が、指先に伝わってきた。
「すごいの?」
ルーシーが、不思議そうに聞いてきた。
「ああ。パパよりもずっとすごいよ」
「えぇー。パパよりすごいわけないよ。友達も先生も、パパのことすごいすごいって言ってたもん」
「いいや。ルーシーの方がすごいよ。初日なのに、そんなに友達ができるなんて、私にはできない」
本心だった。周囲から一目置かれることと、心から慕われることは、また別のものだ。ルーシーが今日一日で築いたものの方が、よほど尊いと思う。
シルフィが苦笑しながら口を挟む。
「ルディは怖がられるか傅かれちゃうもんねぇ」
図星をつかれて、思わず言葉に詰まった。
ルーシーの体温でベッドは暖かい。眠気が誘われる。シルフィも少し眠そうだった。窓の外では既に月が高く昇っている。
「それはパパの方がすごいんじゃない?」
ルーシーがそう言う。眠気に負けそうになりながらも、律儀に反論してくる。
「パパは怖がられるより、友達が多い方が羨ましいよ。パパは友達が少ないからね」
「じゃあパパの代わりに、いっぱいお友達つくるね!」
小さな決意表明だった。その健気さに胸の奥が温かくなる。
「期待しているよ」
頭を撫でていると、いつの間にかルーシーが眠っていた。規則正しい寝息が、部屋の静けさに溶けていく。シルフィも寝ている。親子そろって、可愛らしい寝顔だ。暖かな体温に身を委ねながら、私も眠りについた。
朝の鍛錬の時間。ジークから質問を受ける。木剣を構える手を止め、少し照れくさそうな顔をしていた。
「自分にはサンタは来ますか?いい子にしていたと思うんですが……」
サンタ?ああ、異世界の風習か。まさかこの世界でその単語を聞く日が来るとは思わなかった。
「ルードから聞いたのか?」
そう聞くと、ジークは頷いた。
聞けば、アルス、ルーシー、ララ、クリスティーナにまで話が伝わっているらしい。なんなら、赤ママ――エリスも、サンタの到来とプレゼントを楽しみにしていると聞いた。妻がすっかり子供たちに混ざって浮かれているのを想像すると、少しばかり笑ってしまう。彼女もこういうところは存外に子供っぽい。
私は少し考え込んでから、ジークの頭を撫でた。
「ああ。ジークならきっと大丈夫だよ」
その言葉に、ジークはぱあっと表情を明るくした。安心したように、また木剣を構え直す。
事務所に行って小休憩の時間にサンタの件を話す。情報の流出元は、予想通りルードだった。
「おかげで、プレゼントを用意しなくてはならなくなった」
そう話すと、ルードは頭をかいた。
「すまんすまん。俺も手伝うよ」
反省しているのかいないのか、あっけらかんとした様子だった。
オルステッドが、興味深そうに口を開く。
「サンタとはなんだ」
「異世界の風習で、一年間良い子にしていた子供のところにプレゼントを届けにくる人物です。全身赤い服に白い髭、トナカイに引かれた橇に乗ってくるんです」
ルードがそう説明する。オルステッドは「ほう」と興味深そうに呟いていた。腕を組み、しばし考え込む素振りを見せている。このときは、まさかこんな騒ぎになるとは思ってもいなかった。
この世界には、当然クリスマスはない。自分たちで決めた日をクリスマスとして、パーティを行うことにした。子供たち――それにエリスも含めて、プレゼントをもらえるかどうかそわそわしているようだった。何気ない会話の端々に、期待を隠しきれない様子が見え隠れしている。
ちなみに、シルフィとロキシーとアイシャ、パウロとゼニスとリーリャには、既に事情を話してある。全員がこの一大企画に協力してくれることになっていた。
子供たちがお風呂まで済ませ、いつもより早めに寝室に向かった。エリスもだ。パウロに、
「では、プレゼントの準備をしてきますね」
そう言って、事務所へ向かった。事務所にプレゼントを隠しているのだ。自宅だとララあたりから嗅ぎつけられる可能性があったからな。あの子の観察眼と勘の鋭さは、時に大人顔負けだ。
事務所に行くと、全身赤い服を着たオルステッドとルードがいた。何やら言い争っている。どうやら、どちらがサンタをやるかで揉めているらしい。
扉を開けた瞬間、目に飛び込んできた光景に、思わず立ち尽くしてしまった。七大列強の第二位が、真っ赤な衣装に身を包み、白い付け髭まで用意している。その隣では、ルードが負けじと同じ格好で腕を組んでいた。二人とも、驚くほど真剣な顔をしている。
「サンタは一人で決まっている。俺がやる」
「いや、俺の方が異世界の風習に詳しいですし、適任です!」
「知識の多寡は関係ない。俺の方が体格的にも威厳がある」
「威厳があったら子供が怖がるでしょう!サンタは優しい雰囲気がないと!」
言い争いは傍から見ていてもなかなかに不毛だった。どちらも一歩も譲る気配がない。
……どうせ寝ているところにプレゼントを置くだけなのだから、着替えたところで姿を見られるわけでもないだろうに。二人の熱意は、いささか的外れな方向を向いているような気がした。
「私は着替えまではするつもりはなかったんだが」
そう話すと、ルードが不満げに言った。
「ロマンがないぞルーデウス!せっかくならしっかり格好から入らないと」
まぁ、二人でサンタということで良いのではないか。そう言って、三人で自宅へ向かった。夜道を赤い服を着た男が二人と、私という奇妙な組み合わせで歩いていくことになった。
パウロたちも腰を抜かすほど驚いていた。玄関先で出迎えたパウロは、赤い服の二人を見た瞬間、酒の入ったグラスを危うく落としかけていた。
「な、なんだこの豪華なサンタは……!?七大列強第二位がサンタて、そんなのアリかよ……来年は俺もサンタをやるぞ!」
パウロがそう息巻いている。ゼニスが呆れたように苦笑していた。
「あなたじゃ、驚かせる前に酔って寝てしまいそうだけれど」
「大丈夫だ!やるったらやるんだよ!」
夫婦のやり取りを聞きながら、オルステッドとルードは既に子供たちの部屋へと足を進めていた。二人揃って忍び足――のつもりらしいが、体格の良さも相まって、廊下の床がぎしぎしと軋んでいる。お世辞にも隠密行動とは言い難かった。
来年からは、サンタの選出方法を決めておいた方が良いかもしれない。そうだな――一年間良い子にしていた者が、サンタの権利を得るというのはどうだろうか。そう考えると、来年のこの時期には、また新たな騒動が起きていそうな気がしないでもなかった。
子供たちの枕元にプレゼントを置きながら、私はそんなことを考えていた。眠っている子供たちの顔は、どれも安らかで、この上なく穏やかだった。この寝顔を守るためなら、多少の騒動くらい悪くないと思えた。
特にルーシーに焦点を当てたお話でした。
子どもたちそれぞれに焦点を当てたお話を今後入れていきます。