「改めて、μ'sにようこそ!」
一年生三人が加入することになってから初の練習。
いつもの神社は賑やかになっていた。
「よろしくお願いします!」
「お願いしますにゃー!」
「ま、よろしく」
うむ、元気があってよろしい。
「知っているかもだけど、自己紹介するね」
この機会に自己紹介をすることになった。
「私、高坂穂乃果!」
「園田海未です」
「南ことりだよ」
先に二年生が言う。
「小泉花陽です」
「星空凛です!」
「西木野真姫」
全員が自己紹介をした。
「ジー・・・」
そうすると皆んなが俺の方を見てきた。
「俺は安藤滉季、μ'sのお手伝いだ。困ったこととかがあれば相談して欲しい」
一年生の三人はそれぞれ違う顔をしながら俺のことを注視した。
「それじゃあ、花陽ちゃん、凛ちゃん、真姫ちゃん練習始めよっか!」
一通り自己紹介も終わったので練習開始だ。
この一ヶ月みっちり練習した穂乃果たちとは違い、一年生の三人はまずは基礎からだ。
「まずは体力作りからだ、三人のことは俺が見るよ」
「お願いします」
最初に行うのは階段ダッシュ。
「こんなの楽勝にゃー」
さすがは凛、持ち前の運動神経を遺憾なく発揮している。
それに対して・・・
「はぁはぁ」
「ぜぇぜぇ」
「焦らなくて良い、自分のペースで頑張れ!」
真姫と花陽に関してはまだまだ鍛える必要がありそうだな。
そんなこんなで休憩時間。
「三人ともお疲れ」
用意していたスポーツドリンクを渡す。
「ありがとうございます」
「ありがとうございます!」
「どうも」
沢山汗をかいたからだろう、一気に飲み干していった。
「星空は流石だな」
「凛は元々陸上部に入ろうとしてたからこれぐらいはへっちゃらです!」
「凛ちゃんすごい・・・」
「西木野と小泉はこれから頑張ろうな」
「はい・・・!」
「ねぇ」
「なんだ?」
「その西木野って言うのやめてもらえませんか?」
「真姫ちゃん?」
「何か壁を感じるというか、私たちもメンバーになったんですから名前で呼んで欲しいっていうか」
真姫は顔を背け髪をクルクルしながら俺に言ってきた。
「じゃあ真姫」
「ふん・・・」
「あ!真姫ちゃんずるいにゃー!凛も名前で呼んで欲しい!」
「分かったよ、凛」
「かよちんはどうする?」
「私は・・・」
「花陽」
「っ!!」
「俺が呼びたいから呼ばせて貰うな」
「男の人に始めて名前で呼んで貰った・・・」
「俺のことも好きに呼んでくれて良いからな」
「はーい!滉季先輩!」
凛が
「・・・滉季」
真姫が
「滉季さん」
花陽が
それぞれ個性がある呼び方で俺の名前を呼んだ。
大分一年生とも打ち解けられたんじゃ無いかと思う。
コミュニケーションは大切だからな、上手く付き合っていければ。
「よし、休憩終わり!続きやるぞ!」
その後は歌とダンスの練習も行い、六人での初練習は無事に終わった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
練習中、一年生と俺を見つめる二年生の三人。
「流石滉季、もう三人と打ち解けていますね」
「こうきくんだからね~」
「私たちも負けてられないね!!」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「良いことだよね!」
「うん!もちろん!」
「ですね!」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「私たちも練習しよ!!」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
それから二週間ほどが経ち、一年生の練習着にも見慣れた頃。
「穂乃果?その頭はどうした?」
「聞いてよ!朝知らない人にデコピンされたんだ!」
「後その人に解散しろとも言われたんだ」
用事があり今日の朝練は不参加だったために状況は不明だが、タイミング的にその人物はにこだろう。
「変な人もいるもんだな・・・」
「それだけ私たちの知名度も上がってきたってことかな!?」
「あはは穂乃果ちゃん」
その日の放課後、練習しようと屋上にくると雨が降っていた。
時期は梅雨に入っていた、この雨も仕方が無いだろう。
他に練習できる場所も無いために今日は練習無しとなった。
連日の雨、今日も練習は無しになった。
「あーあ、練習出来ないのつまんないな」
一年生との交流を深めようと言うことで放課後にファーストフード店に皆んなでやってきた。
「それより練習場所のこと、本気で考えなくちゃいけないね?」
「以前教室を借りられないか聞いたのですが部活として認められていなためにダメだと言われました」
「なら認めて貰えば良いじゃ無い?」
「真姫ちゃん、それはね!人数が足りないからダメだって!」
「人数?」
「正式な部として認めて貰うには五人以上必要なのです」
「あの!」
「花陽ちゃん?」
「人数なら足りてるんじゃ無いですか?」
全員がお互いの顔を見合う。
「あー!本当だ!!」
「なんで気づかなかったのよ・・・」
確かに一年生が加入した時点で条件はクリアしていた。
練習に付き合ったりでその事が頭からすっかり抜け落ちていた。
「あんた達馬鹿なの!?」
隣の席から罵倒が飛んできた。
見ると派手な格好をした人がいた。
「そんなんでアイドル出来ると思ってるの!?」
「むっ!」
「さっさと解散した方が身のためよ!」
それだけ言うとその人は去っていった。
「あの人、もしかしてこの前の人かな?」
「すごい格好だったにゃー」
「目をつけられたな」
皆んな困惑しながらもその日は解散となった。
「あなた達の申請を受け付けるわけにはいかないわ」
翌日必要な書類を揃え部活申請を行うために生徒会室を訪れていた。
「どうしてですか!?部員は5人以上いるのに!」
だがしかし、帰ってきた返事はNO。穂乃果が理由を聞く。
「この学校には既にアイドル研究会という部活があるの、つまりあなた達の内容と被っているの」
「学校としては似た内容の部活を増やせないって事やね」
「そんな・・・」
「だから悪いけど諦めてちょうだい」
「まぁまぁえりち」
絵里が話を終わらせようとしたところで希が助け船を出してくれた。
「穂乃果ちゃんたちが今あるアイドル研究部と話がつけば、なんとかなるかもよ?」
「合併って形ですか」
「そういうことやね」
「ちょっと希!」
「出来るかどうかは本人達次第やし、これくらいはいいんやない?」
「副会長、ありがとうございます!」
結局にこと話をつける必要が出たって訳だ。
「行こう!海未ちゃん、ことりちゃん、滉季くん!」
そうして俺たちは部活動として認めて貰うために、アイドル研究部へと繰り出した。