貞操観念逆転ラブライブ!   作:奈落ナド

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リーダー

 

ある日の昼休み、希がカメラを持ってやってきた。

 

「部活動紹介?」

「学校として各部の紹介映像を撮ろうって事になったんよ」

「おもしろそう!」

「協力してくれたらカメラ貸すよ、そしたらPVとかも撮れるんやん?」

「どんな感じで撮るんですか?」

「今回は部の活動と、部員の紹介って感じやね」

「紹介ですか」

「順番に撮っていくね、あっ!」

 

希が俺の方を見る。

 

「せっかくやしカメラマンはキミにやってもらおうかな」

「俺ですか?」

「そっちの方が良い表情が撮れそうやし」

 

希が言う。

 

「・・・分かりました」

「それじゃあいってみよー!」

 

 

「高坂穂乃果です!μ'sのリーダーです!」

 

最初は穂乃果から、俺がカメラを向けるといつもの元気いっぱいの笑顔で答えてくれた。

 

「これがμ'sのリーダー、その元気さで皆んなを引っ張っていく」

 

希がアフレコする。

 

「園田海未と申します、μ'sの作詞を担当しています」

「μ'sの歌詞は彼女の手によって紡がれている」

 

「南ことりです♪衣装を作ってます!」

「可愛らしい衣装は彼女作のようだ」

 

「・・・西木野真姫よ、一応曲は私が作っているわ」

「まだ15歳ならがその作曲センスは抜群」

 

「小泉花陽です・・・アイドルが好きです」

「アイドルが好きな彼女、綺麗な声をしている」

 

「星空凛にゃー!運動なら負けないよ!」

「彼女の運動神経は抜群である」

 

「にこは矢澤にこって言うにこ!にこにーって覚えてラブにこ!」

「矢澤にこ、そのアイドル精神は一流だ」

 

 

「とりあえず全員分は撮ったか?」

「なに言っとるん?キミの分も必要なんよ」

「俺もですか?」

「今回のは一応部活動紹介やしね、μ'sではないけれどキミも部員やろ?」

「分かりました」

「あっ!じゃあ私が撮るね!」

 

穂乃果がカメラを変わってくれた。

 

「安藤滉季です、μ'sのサポートをさせてもらっています」

「日々輝くために努力を惜しまないμ's、その裏には彼の献身があるようだ」

 

なんだかそう言われるとこそばゆいな。

 

「これで一旦は終わりですかね?」

「うーん」

「どうしました?」

「これだけじゃ弱いような気もして・・・」

 

希は何か物足りなさそうな顔をしていた。

 

「そうや!」

 

何かを閃いたのか悪そうな顔をしている。

 

「はーい、みんな並んで-」

「?」

 

とりあえず言われたとおりに皆んなが並ぶ。

 

「一人ずつ聞いていくね、ずばり!安藤くんの事どう思っていますか!」

「っ!!」

「あっ、μ'sの裏方としての彼の事だよ!」

 

全員がざわついた様な気がした。

 

「じゃあ穂乃果ちゃんから!」

 

「滉季くんにはいつもお世話になってるからすっごく感謝してるよ!」

「私では気が回らないような事も気づいてくれて助かっています」

「ことりたちの事、ちゃんと見てくれるなって思う!」

「まぁ、めんどうくさい私たちのことフォローしてくれてると思うわ」

「滉季先輩がいるから練習に集中できるにゃー!」

「失敗したときも励ましてくれて、とても優しいです」

「にこに居場所を作ってくれたこと、感謝してるわよ」

 

それぞれが想いをぶつけてくれた。

 

「皆んな・・・」

 

直接こうやって認めて貰えると、やってきて良かったと思える。

それと同時に過分すぎる評価をもらい顔が赤くなってしまった。

 

「あっ!滉季先輩照れてるー!」

「いつもとは逆ね!」

「・・・副会長、これ本当に使うんですか?」

「ん?使わんよ」

「へ?」

「これはウチが聞きたかった事でもあるし、キミへのご褒美ってところやね」

 

まんまと希の策にハマったような気もするが、攻めるつもりは無い。

 

「じゃあ放課後は練習風景撮りに行くからよろしく~」

 

なんとも言えない空気を残して希は去っていった。

 

 

放課後、宣言通り希がやってきた。

 

「放課後は真剣な様子で練習に励む」

 

変わらず俺はカメラ係だ。

 

「全員が目標に向かって頑張る姿はキラキラと輝いていた」

 

練習風景を一通り撮った後に、休憩タイミングで希が聞いてきた。

 

「そう言えばμ'sってなんで穂乃果ちゃんがリーダーなん?作詞も作曲とかも他の子がやってるのに」

「それは・・・」

「たしかにそうよ!にこの方がリーダーにふさわしいわ!」

 

話を聞いていたにこが勢いよく手をあげた。

 

「穂乃果ちゃん、いいの?」

「うーん、別に私はリーダーとかあんまり気にしないかな」

「ほら見なさい!これからは私がリーダーよ、つまりこれからはにこがセンターね!」

「そっかリーダーがセンターなんだね」

「センターの座は譲らないわよ!」

 

改めてリーダー強いてはセンターを決める事になった。

 

「皆んはどうだ?」

「私は特にこだわりません」

「ことりもいいかな」

「私は別に」

「一年生がリーダーは違うと思うにゃ」

「私もそう思う」

 

このままだとにこがリーダーになりそうな流れになった。

 

「じゃあキミはどう思うん?」

 

希が俺に振ってきた。

 

「俺の考えですか?」

 

俺の言葉に全員が興味津々だった。

 

「勝手な考えかも知れないですが、俺はμ'sは全員が主役だと思っているんです」

「ふーん」

「だから俺が決める事は出来ないですね」

 

曖昧な返答だが俺からはそうとしか言えなかった。

 

「じゃあ無理に決める必要ないんじゃ無いかな?」

「穂乃果ちゃん?」

「滉季くんの言うとおり、μ'sは全員が主役なんだよ。だからこの人がリーダーでセンター!みたいのも決めなくていいんじゃないかな?」

「じゃあPVはどうするのよ」

「皆んながセンターってのはどうかな?代わる代わるセンターが変わって、皆んなが同じだけ目立つようにってのは!」

「それ、いいと思う!」

「えぇ!私もセンターに!?」

「にこ先輩はどうかな?」

「まっ、それで我慢してあげるわ」

「うん!μ'sはそういうグループにしようよ!」

 

穂乃果の提案に皆んなが頷いた。

 

「それじゃあ、練習再開しよ!」

 

 

「結局リーダーは無しって事なんやね」

 

希が意味深な態度で聞いてきた。

 

「そんなこと無いと思いますよ」

「?」

「皆んな心では誰がリーダーかは分かっているはずです」

「ふふっ」

「μ'sを引っ張る太陽、それはあいつしかいないですよ」

 

俺の視線の先に誰がいたかは語るまでも無いだろう。

 

 

 

「~~~♪♪♪」

 

後日μ'sは新曲のPV撮影をした。

 

「~~~♪♪♪」

 

その曲はメンバー全員に見せ場があり、素晴らしい出来映えとなった。

μ'sの在り方、方向性が決まったのであった。

 

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