今日から朝練をしようと言う事でいつもより早めに起床。
普段は制服を着るが、運動をする事という事でジャージに着替える。
「さて、穂乃果を起こしに行くか」
約束通りに穂乃果を起こしに行くために、家を出て隣の穂むらへと向かう。
「おはようございます」
「あらおはよう」
家に行くと穂乃果のお母さんと会った。
「こんな朝早くからどうしたの?」
「穂乃果を起こしに来ました」
「あの子ったら昨日から何か張り切っていたけど、それが関係しているのかしら?」
「そんな感じですね」
「なるほどね、じゃあ頼んだわね」
「はい!」
「おーい穂乃果ー」
穂乃果の部屋に入り声をかける。
「むにゃむにゃパンがうまい」
どうやらまだ夢の中みたいだ。
ベッドに近づき肩を揺する。
「うん?」
「朝練、行くんだろ」
「あー、滉季くんだ〜」
穂乃果のやつ、まだ寝ぼけてるみたいだな。
しゃがみ込んで更に肩を揺らす。
「起きろー」
「う〜ん、えい!」
「ちょっ!?」
穂乃果は俺の手を掴むとそのまま体ごと引っ張ってきた。
その勢いで俺も穂乃果のベッドに横になってしまった。
「滉季くんぎゅ〜」
「穂乃果!?」
なんと穂乃果はそのまま俺の事を抱きしめてしまった。
「あったかーい」
パジャマ姿だからか、穂乃果の体の柔らかい部分が当たっている。
流石にこれはまずいって!!
抜け出そうと足掻いてみるが完全にホールドされている為に中々抜け出せない。
「ん…」
俺もモゾモゾしたせいか穂乃果とより密着してしまった。
(穂乃果の体、あったかいんだな…って何考えてるんだ俺は!?)
この状況が続くとまずいとなり、より強くもがく。
「んんん…滉季くん??」
あっ、やっと目が覚めたのね。
「おはよう、お寝坊さん」
至近距離でバッチリ目が合った。
「うええええ!!!」
その瞬間穂乃果は俺を離しベッドの淵に飛び退いた。
「ご、ごめん!!」
「いや、大丈夫だ…」
「あの、怒ってる…?」
「怒ってないから早く着替えろ」
その言葉を残すと俺は部屋から出て行った。
少しした後穂乃果は学校の体操服姿で下に降りてきた。
「おまたせ…」
「よし、行くか」
二人して玄関を出た。
「さっきはごめんね?」
「いいよ別に」
歩いている時に穂乃果が先程のことを掘り返してきた。
「ただ、俺も男だからな。あぁいう事は気をつけてくれ」
「うん…」
「流石に俺もドキドキしたからな?」
「そっか…///」
なにやら俺の返事に嬉しそうにする穂乃果。
「明日からはちゃんと目覚ましでもかけろよ」
「はーい!」
その後は別の話をしながら目的の場所へと向かった。
やって来たのは神田にある神社。
「二人とも遅刻ですよ」
「穂乃果ちゃんこうきくんおはよう」
どうやら海未とことりは先に着いていた様だ。
「ごめん!海未ちゃん!ことりちゃん!」
「あれ?穂乃果ちゃん顔赤くない?」
「えぇ!?そんな事ないよ?」
穂乃果が顔を逸らす。
「じー…」
海未とことりが俺の方を見る。
「朝ちょっとあってな…」
「はぁ、まったく何をやっているのですか」
「すまん」
「ともかく、明日からは遅刻は無しですよ!」
「分かりました!!」
話が逸れたが、ここに来た目的は体力向上のためだ。
話もそこそこに、海未が考えて来たトレーニングメニューを行う。
「ハァハァ、これすっごくきつい」
「ことり、もう動けない…」
俺も皆んなと一緒にこなしていたが、男の俺からしても中々きついメニューであった。
海未はともかく穂乃果とことりにはしんどかっただろう。
「皆んなお疲れ様」
「滉季は平気みたいですね」
「なんとかな、だがよく考えられてると思うよ。このメニューをこなしていけば体力はつくと思う」
「そう言ってもらえると良かったです」
「海未ちゃんの鬼ー!」
「いいですか!これから毎日このメニューをしますから!ただでさえ私たちには時間が無いんです。サボる事は許しませんからね!」
「俺も付き合うから、皆んなで頑張ろうな」
こうして毎日朝夕体力トレーニングをする事が決定したのだった。
「おっ、やっとるな〜」
トレーニングをしている最中に巫女服姿の希から声をかけられた。
「副会長?」
「いや〜朝から精が出ますな〜」
「見てたんですか?」
「ん?君もいるんやね」
希は目を細めて俺を見つめる。
「彼女達のサポートをすると決めたので」
「なるほどな」
「副会長はどうして巫女服姿なんですか?」
「ウチここでバイトしてるんよ」
「へー、そうだったんですね!」
「せや!せっかくだし皆んなでお参りして行ったらどうや?」
「良いねお参り!しよ!」
お参りか、この先の彼女たちがうまく行く様にお願いするか。
パチパチ
「「「…」」」
四人並んでお参りをする。
三人とも真剣な表情だ。
この先には三人の初ライブがある。
原作の展開と同じになるかは分からないが、良い方向になる様俺も強くお願いした。
その後も時間までトレーニングをし、学校へと向かった。
「失礼します!」
やって来たのは一年生の教室。
例の作曲出来るかもしれない子、真姫に協力を仰ぐためだ。
「穂乃果、どの人でしょうか?」
「うーん、見た感じいないみたい…」
「出直そうか?」
目的の真姫がいなかった為に出直そうかと話していたところ、教室の扉が開き丁度真姫が入って来た。
「あ!いた!」
「?」
「少し話がしたいんだ!着いて来て!」
いきなりの言動に真姫は困惑しているが、複数の上級生を前に素直に着いて来てくれた。
場所は屋上。
「そんなわけで、私たちに曲を作って欲しいんだ!」
穂乃果がスクールアイドルとしてライブをやる事、その為に曲が必要だから真姫に作って欲しいと頼んでいる。
「無理です」
だが真姫はキッパリと断った。
「お願い、学校を救う為なんだよ!」
「私には関係ないです」
確かに俺たちの理由なんて関係ない。
「話はそれだけですか?失礼します」
真姫はそのまま屋上から出て行ってしまった。
「ダメだったね…」
「もうちょっと話聞いてくれても良いのにー!」
「言っても仕方ありません」
海未が作詞は完成させた為、後は曲があればの状況だったが、一筋縄ではいかないみたいだ。
「俺たちも教室戻るか」
扉の方へ向かおうとした時、先に扉が開いた。
「生徒会長?」
現れたの絵里だった。
「私たちに用ですか?」
「あなた達スクールアイドルをやろうとしているのよね?」
「そうです」
「少し考えてみて欲しいの」
そこから先絵里が語った事は、今までスクールアイドルが無かった学校で新しくスクールアイドルを始める。それがもし失敗した時にはその反動は大きいと言ったものだ。
「この学校のために動いてくれるのは感謝するわ、でも何がこの学校のためになるのか、もう一度よく考えみて欲しいの」
絵里はそれを伝えると屋上から去って行った。
その時ばかりは三人の表情は暗かった。
昼休み、中庭で昼食を食べながら先程絵里に言われたことを皆んなで考えていた。
「生徒会長の言う事、そうなのかな…」
「確かに言っている事は間違いありません」
「一応ことり達の事を思ってはくれてるんだね」
「…」
これは…何かフォローした方がいいか?
「でも…私たちは本気なんだよ!一杯練習して、本気でスクールアイドルやろうとしてるんだよ!」
「穂乃果」
「穂乃果ちゃん」
「だから、やめたりなんかしない!」
すごいな、穂乃果は。俺のフォローはいらなかったみたいだ。
「ですね、始めたからにはやり切りましょう」
「うん!穂乃果ちゃんと海未ちゃんとならできるよ!」
「じゃあ曲の問題はどうする?このままだと他のスクールアイドルの曲を借りることになるが」
「やっぱり私、あの子に作ってもらいたい!また今度頼んでみるよ!」
「えぇ、せっかくやるのです。中途半端はいけませんね」
「そうと決まれば、放課後また会いに行ってみよう!」
μ’sと言えば海未の作詞と真姫の作曲があってこそだ。ここで展開が変わる事が無くて一安心だ。ただ、真姫が頷いてくれるかはまだ不明だが。
「そうだ!名前も募集箱に入ってないか見にいこうよ!」
「そう言えば忘れていました」
「入ってるかなー?」
「あっ!!」
募集箱を開けてみるとそこには1つだけ折られた紙が入っていた。
教室に戻り皆んなでその紙を開く。
「μ’s」
「これ、なんて読むの?」
「みゅーず、神話の女神様達の事だな」
「女神…」
「良いと思う!」
「悪くないですね、女神は照れますが」
「μ’s、μ’s、うん!私たちこれからμ’sだ!!」
μ’s、本当に良い名前だと思う。
これを入れてくれた誰かさんには感謝だな。
「名前も決まった事だし、改めて頑張るぞー!」