奇械姫と騎士 作:水氷(ばっかり手に入る)
この数日間でお気に入り数 80未満が
200を超えました。何があった?
そして、感想もお気軽にどうぞ!
でも私は豆腐メンタル
今回は短めです。そしてナタ好きのみなさん、すみません
俺がアーガスとクーちゃん(彼が世話をしてる少女のこと)と暮らし始めて十数年。その間、俺たちはいろいろ話したり遊んだりした
「アーガスって趣味なんなんだ?」
「クー...タルのお世話ですね」
「その呼び方はヤダって言ったよ?」
「では今はクータルちゃんとお呼びします」
「...」
「私のNGワードはもうバレてますよ?」
「クソッ、バレてたか」
「むぅ」
各々に言ってはいけない単語を本人以外が決めて、それを他の人が言わせて脱落させて最後に生き残った人が勝ちのゲームやら
「さぁ、入ってるのはどのカップでしょうか」
「いや速すぎて目で追いつくの苦労するんだが!」
「んー、これ?」
「正解です。クーちゃん」
「よく当てたな!?」
「ふふっ」
シャッフルカップで異様な速さでシャッフルするアーガスに驚かされ、それを当てるクーちゃんにも驚かされたり
「もうちょい右だ」
「こっちですか?」
「ううん、もっと左」
「?わかりました」
「...」
「そのまま私の声がする方」
「...あの、クーちゃん」
「ふふ、よく出来ました♪」
「これ、目隠しの私をゴールに導くゲームですよ?」
「うん。だから私がゴール」
「イチャイチャすんな。そんでゴールはあっちだ」
たまにイチャコラを見せつけられたり
「ふっ!」
「だいぶエネルギー制御出来てきましたね。これなら簡単な応用で<神の目>と同じような力を扱えますよ」
「よしっ、また風を操れるようになるのか!」
「まだそうと決まったわけではないですけどね。構造が変わったことによって適正元素も変わっているかもしれませんし」
「...うそ、だろ」
「ま、まぁ頑張れば不適正元素も扱えますので」
生まれ変わった時に、元素よりも純粋なエネルギーを扱えるとアーガスに言われ、それによる鍛錬を受ける過程で、風を失ってるかもしれないことに絶望を感じたり
「はぁ...」
「なんかクーちゃん、元気なくね?」
「霜月の民に貢がれたんでしょうね。まったく、ちょうど買い出しに行ってる最中にやって来るとはタイミングの悪い...そもそも神様だからって頼りきりにしすぎなんですよ木偶の坊どもめ」
「...クーちゃんって神なのか?」
「え?あぁはい月神ですよ?言ってませんでした?」
「聞いてねぇよ」
「因みに私は巫覡兼お世話係です」
「きいてねぇよ。てか巫覡は初耳だな」
クーちゃんが月神だと知らされて驚かされ、アーガスがその巫覡だと知らされたが、なんかどこか違和感があった。多分、胡散臭さが原因だな
「胡散臭いって言わないでください」
「言ってねぇよ。心を読むな」
そんなこんなで、時にしんみりとした空気になることがありつつも、楽しくもあった生活をおくっていた。そして、そろそろ本来の手伝い事をしてもいい時期だろうと判断し、その事をアーガスに話して了解を得た。今はその準備を終えて出発前の段階だ。準備といってもほぼ手ぶらなんだよな
「では改めて言いますね。この布袋に入れてある6つの玉をスネージナヤ以外の各国へと放ってきてください。場所の条件は、元素が潤沢で七神が関わっている場所だと尚良いです」
「なんか条件追加されてる...」
「ここからだと最初の目的地はナタですね。そこからスメール→フォンテーヌ→璃月→稲妻→モンドという感じですかね。一応各国へ行く順番と放つのに適しているだろうと思われる場所をリストアップしておきましたのでどうぞ」
そう言ってアーガスは俺に一枚の紙切れを手渡してきた。そこには本人がさっき言ったようなことが書かれていた。だが、一番上に一番大きい文字で<はじめてのおつかい>と書いているのはアレか?喧嘩を売っているのだろうか
「...雷」
ボソッと呟くように俺が唱えると、アーガス目掛けて稲妻が迸る。だが彼はそれを危なげなく手ではたき落とす感じに対処した
「おっと、危ないですね。力を使いこなして最初にすることがそれですか?」
「変な言葉を題名にするからだ」
「ふふ、ちょっとした冗談じゃないですか。気になるようでしたら切り取って頂いて構いませんよ」
「当たり前だ...っご丁寧に切り取りやすいようにしてくれてありがとなっ!もとからするんじゃねぇよ!」
どこに労力割いてるんだよこの人。そんな感じにやり取りしているとクーちゃんがこっち寄ってきていた
「アスター、どこかにいくの?」
「おうクーちゃん。実は今からアーガスの手伝いで軽く世界旅行することになった」
「そうなんだ。確か、ここに住んでるのもそのお手伝いをするためだったよね」
「よく覚えてるな...」
「それが終わったらどうするの?」
「え?あー考えてなかったな」
「ここに住む?」
「いや、これ以上厄介になるのは申し訳ないよ」
この手伝いは恩人への恩返しの一環だ。これが終わったらここに戻るのは少し躊躇う。もともとマリーと遭遇しない為に出発を大幅遅延させてもらう過程で住まわせてもらっただけだからな
「気にしなくてもよろしいですよ、いまの私たちはもう友人同士だと思ってます。友人なら助け合いは当然のことです、と言ってもあなたは気にするでしょうね」
「そうだな。友人だからこそキチッとしないといけない場合もあるからな。今回の手伝いで恩を精算(しきれるとは思ってないが)して、その後はまぁ俺なりに自分の生活を見つけるよ」
「じゃあ、ここでお別れなんだね」
「そうだな。でも手伝いを終えていろいろ落ち着いたら遊びに来るさ。いいよな?」
「ええ、いつでもお待ちしてます」
「楽しみにしてるね」
「おう、そんじゃ行ってくる!」
こうして、俺はナド・クライから旅立った
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ナド・クライの最南端にある港からナタ行きの船に乗った俺は、アーガスに手渡された紙切れをもう一度確認していた
「えっと、各国のガラス玉投げポイントは...」
炎の国:聖火闘技場
草の国:スメールシティ
水の国: エピクレシス歌劇場
岩の国:璃月港または慶雲頂
雷の国:鳴神大社
風の国:モンド城内
p.s 周囲に人目がないタイミングでやってください。全て完了後、報告の為に戻ってくる必要はありません。こちらで感知できるようになっていますので
「よし、把握...とりあえずナタに着くまでのんびりと海を眺めてようかねぇ」
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「つーわけでやって来たナタ!そして聖火闘技場!」
ナタに到着してからここまで来るのにだいぶ時間がかかったな。まぁナタはあの災厄で最も被害を出していたと過言ではないほどだったらしいから、その道中にも崖崩れとか地盤割れ等という災厄の爪痕が何十箇所も見かけたからな。本来の道を遠回りして進むことも多々あって、その所為で魔物とかにも遭遇して処理してたら時間がかかった感じだ
「それじゃ目的地についたし、さっそくやるか」
といっても布袋からガラス玉を1つ取り出して、それをポイッと投げるだけなんだけどな。闘技場には人が多かったのでそこから少し移動して、闘技場の崖下からすることにはなったが、まぁ闘技場周辺の範囲内だろここも
「そいっ」
もう一度周囲に人がいないかを確認した後、ガラス玉を軽く放り投げる。そういえば放ってこいと言われたが、それは割ってもいいと解釈していいのか?それとも割らずに放った方がいいのか?いやもう既に投げちまったから遅いんだけどな
内心そんな感じで考えてる間に、ガラス玉は放物線を描き地面に着く寸前のタイミングで眩い光を放った。咄嗟に目を瞑ってしばらくした後、ゆっくり目を開ける。そこにあったのは、夜空のような毛色に太陽にも月にも捉えられる瞳の色をしたフワフワの動物
「プウ」
「...うさぎ、おまえだったのか」
え、このガラス玉はウサギ玉だったのか?ガラス玉を投げたら光ってその後にウサギがいたの偶然じゃないもんな明らかに。え?アーガスは何のためにコレを各国に?実は詳しくきいてなかったんだよな...ただ放ってこいって言われただけ。悪い企みをしてそうじゃないからスルーしてしまったが聞くべきだったな
「アーガスはウサギを各国に広めたいのか?何のために...まさか自分の眷属兼友人のウサギの愛くるしさを広めるためか?」
「ブッブー」
「不正解?あぁ知ってる、冗談で言っただけだ」
まぁ改めて考えると、七神のいる国に自分の眷属を放つ目的ねぇ...単純に考えるんだったら監視か?だがそれ目的だったら場所の条件は神がいる場所だけでいい。元素が潤沢な場所っていう遠回しな言い方はしない...いや俺に勘付かれないため?でも─
「─よし、わからんでいいや」
「プウプウ」
「深く考えなくていいことって感じだな!」
「プウ」
「正解か!なんか俺いつの間にかお前の言ってることが分かるようになってるな。これも力を使いこなしたおかげか」
まさか、ウサギと話せるようになるだなんてな。このことをマリーが知ったら、絶対に羨むだろうな
「さて、ここでの手伝いは終わったし、観光したい気持ちはあるが...まだ厄災の余韻が残ってる状態じゃ満足に出来なさそうだし、ナタ人にも迷惑がかかる。先に進むか」
ウサギをナタの聖火闘技場に放った俺は観光することなく次の目的地、スメールへと向かうのだった
──AnotherView──
「ナタの元素吸収を感知...ということは、アスターは無事にお手伝いを果たしているんですね...よかったよかった。これで手間が省けます」
ナド・クライのヒーシ島にて、アスターが従順に手伝っていることにアーガスはほんのりと怪しい笑みを浮かべながら、自身の仕事に手を動かす。その様子を横からジッと見ていた少女は微笑みながら話しかける
「そんな感じだから胡散臭いって言われるんだよ?」
「...なんか、素でコレなの本当に改善したいです」
「でもそんなキミも、私は好きだよ」
「それはありがとうございます。でも無用な疑いを持たれるのは面倒なので必ず改善します」
「ふふっ応援してるね。それより、今日はなに?」
「シーフードシチューです」
えぇっと。ナタ編は爆速終了です。仕方ないじゃないですか...関わらせれる長寿キャラがいないんだから!!ナタで好きなキャラはいるけど、関われる程じゃないし!500年前ならまだしも、この作品の現時間軸は400~350年前くらいだよ多分!無理!ナタオリキャラも思いつかん!
つーわけで、次スメールに行くけどあまり期待しないでおくれ。パーって手伝い済まさせてサンドローネとの再会に踏み込まねば