アインズ様が「エボルトォオオオオ!」と叫ぶ話 作:月光舞詐称者姫
キャラクターのエミュが難しいので『ここ違うんじゃないか?と思うところがあればじゃんじゃんコメントで指摘をお願いします
「全く、呆れてため息も出ないってのはこう言うことなんだろうなぁ。」
地球、かつて世界で初めて宇宙からその星を見た人間は、それを青い星だと言ったそうだ。
だが、目の前に広がるのは、青も緑も存在しない光景だった。黒と灰色。空気も肺も汚染され、この血で霊長を誇った生物は今や、その発展の代償にマスク無しでは外で活動することもままならない。
「結局、俺の言う通りになっちまったって訳か……」
そんな状況でも、一部の金を持つ富裕層が貧困層を搾取すると言う世界のシステムは変わらない。当然だ、人間は欲深い、最終的には"こうなる"と予言したのは他ならない自分自身じゃないか。
言い聞かせる様にそんなことを考えながら汚染した土壌に適応した歪な虫しかいない地面に、濃い血の様な赤色の怪物、エボルトは寝転んでいた。
「ラブ&ピースはどこに行っちまったんだよ、戦兎…………」
一本の赤いボトルのようなアイテム、フルボトルを弄びながら、エボルトはため息を吐く。
彼はブラッド星と呼ばれる惑星出身のエイリアンだ。星を滅ぼし、そのエネルギーを我が物とする"星狩り"と恐れられる種族であったエボルトは、かつて滅ぼそうとした火星の女王との戦いで、命を燃やし尽くす勢いで放たれた一撃を受け、その力の大半を失ったまま滅びた惑星となった火星に打ち捨てられて居た。
そこを探索に来た地球人、石動惣一に憑依し、地球の科学を利用して力を取り戻し、そのまま地球を滅ぼそうと画策した過去を持つ。
だが、その計画は阻まれた。自分の力を取り戻すためにと長い間掌の上で転がして来た人間、そしてその人間に提供した技術を基に作り上げられた彼らの科学の結晶、仮面ライダーに。
だが、人を殺し地球を蝕む人を滅ぼす原因である科学を否定し、ラブ&ピースを胸に人を豊かにする科学で己に立ち向かったはずの仮面ライダーはもうどこにも居ない。
紆余曲折あって仮面ライダービルドの変身者、桐生戦兎に敗れ一度は消滅したかの様に見えたエボルトは復活したはいいものの、その力は全盛期には程遠く、一度地球を離れ、地球を滅ぼせるだけの力を蓄えようと地球を後にした。
「こんなことなら、さっさと切り上げてもっと早くに地球に来るんだったよ。」
しかし彼は失念して居た。人間の寿命というのは短いのだということを。一つの星を滅ぼし一朝一夕で得た力ではたかが知れている。
強者の住まう星で猛者とぶつかり合い、技や駆け引きを身につけ、星を滅ぼし力を蓄える。そんなことを繰り返しているうちに、300年もの月日が流れてしまった。
結果、これだけの力を得ればいくらあいつらでも太刀打ちできないだろうとウキウキで戻った地球は荒廃し、桐生戦兎は愚か仮面ライダーの名前すら風化し、誰も覚えては居なかった状況に、エボルトは
「キルバスの奴もこういう感覚だったのかねぇ……」
ただひたすらに虚無を感じて居た。エボルトにとっては勝ち逃げされたに等しいが、それ以上に目の前の人類の惨状にこの星を滅ぼす気すら起きないのだ。
もし戦兎がすでにこの世界に居ないとしても他にも仮面ライダーと呼ばれる戦士はいた。そう言った人物の子孫とか、新たな仮面ライダーとか、そういう存在がいるんじゃないかという一縷の望みをかけて探してみたのだ.だが、見つけたのは既に放棄されて久しい研究室に残された、仮面ライダーのデータや変身に用いるアイテム。そして、旅をする中で知れたこの世界の惨状だけだった。
「いや、人間からしてみればむしろ300年はよく保った方か……」
なんてことはない。ただ自分が言った様な愚かな人間が多くて、戦兎がいう様なラブ&ピースを胸に生きる人間が、それを守りきれなかっただけだ。
だがそれはまるで戦兎が自分よりも遥かに下等で、簡単にすり潰せるはずの人間に負けた様で、それを許せない感情がある反面、そのままそれがこの世界を滅ぼすための動機に繋がらない。
荒廃した世界では趣味のカフェも経営できず、エボルトはただただ、かつての宿敵たちのアイテムを弄りながら、この星をうろうろする日々を繰り返して居た。そんなエボルトに、転機は突然に訪れる。
「ん?なんだ?」
カタカタと、乱雑に置かれて居たアイテムの中でも自身を倒すトリガーとなった一枚の白い板、パンドラパネルだ。並行世界と繋がる力を持ったこのパネルを使って、エボルトが滅茶苦茶にした世界と別の世界を融合させ、誰も傷ついてない世界を作るための原料にされかけた時は本当に肝が冷えたものだと、警戒半分、昔を懐かしむ感傷半分で震えるそのアイテムを見て居たエボルトだったが、上に乗って居たアイテムを跳ね飛ばしながら徐に浮き上がった白のパネルが浮き上がる。
「うおっ!?な、なんだぁ!?」
そのまま発光し、ホワイトホールとでも言うべきゲートを作り出したパネルは、凄まじい勢いで周囲に散らばるアイテムを吸い込み始める。
「一体全体何が……待てよ?このパネルは並行世界に繋がってるんだったな……」
困惑しながらも吸い込まれない様に身構えるエボルトだったが、ふとそう思い至る。もしかしたら、何かに呼応して別の世界へと繋がる扉が開いたのではないかと。
飛躍した発想かも知れないが、アイテムが吸い込まれていくのは、そのアイテムが求められているからなのではないか?それを使える人間が、この先にいるのではないか?
「ふ、フフッ、ハッハッハッハッ!いいだろう、こんな終わった世界の数百倍は楽しめそうだ!」
高笑いしながらエボルトは、そのワームホールへと足を進めていく。
今日この日、とあるネットゲームがサービス終了を迎えた日1人の地球外生命体が、この世界を去っていった。
次回 サイエンスの無い世界
この中で一番好きなキャラは誰ですか?一位のキャラには見せ場を用意、最下位には酷い目にあってもらいます
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アルベド
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シャルティア
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コキュートス
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アウラ
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マーレ