アインズ様が「エボルトォオオオオ!」と叫ぶ話 作:月光舞詐称者姫
そろそろ出そうと思ってて変身者も誰にするかは決めてあるのですが、どっちを先に出すかが非常に悩ましい。なので読者の意見に任せようと思います。なおどっちの仮面ライダーが先に出るかによって変身者が中心になるエピソードが大幅に変化する為、ストーリーのシナリオが大きく変わります。ご注意ください
「あぁ、疲れたぁ……」
「英雄級の戦士すら殺すギガントバジリスクは、段階をすっ飛ばしすぎである……」
「ほぼほぼ仮面ライダーのお陰だな……俺たちなんて周りの魔獣で精一杯だ……」
「あはは……本当、ごめんなさい……」
仮面ライダーは忙しい。なにせ高ランク冒険者の様な依頼と、依頼とは別口でのボトル回収の両方を行わなければならないからだ。
しかもニニャ達が仮面ライダーなのは秘密なので等級は銀のままだが、現在ミスリル級に昇格したモモンと同格、あるいはそれ以上という評価を得る仮面ライダーに向けてミスリル級かそれ以上の依頼が飛んでくる。控えめに言って忙しいなんてものじゃない。おかげでペテル達の修行場には困らないが皆んな気がついた頃にはヘトヘトである。
今回の相手なんて石化の魔眼と猛毒を持つギガントバジリスクだ。事前に手に入れていたボトルがなければ危なかっただろう。
「けど、おかげでボトルもだいぶ集まってきたな……」
感慨深そうに言うのはルクルットだ。基本フォームのラビットタンクに始まり墓地の戦いで披露したゴリラモンド、ホークガトリング。それから飛行というより突撃に近い能力を持つロケットパンダと、今回活躍した光と暗闇の二面性を持つオクトパスライト
そして、未だにベストマッチが見当たらないエンジンと鍵のフルボトル。合計12本だ。スタークの持つコブラも含めれば13本だが、彼らの持っているものでも60あるフルボトルのうち5分の1を集めたことになる。
「でも、王国には流石にこれ以上は無さそうですね……」
「あぁ、となると、帝国とかまで遠征かね。」
「うむ、まさしく冒険であるな。」
ダイン達も成長してきている。ギガントバジリスクはまだ無理でも配下の魔獣なら相手にできるし、そろそろ金、あるいは白金への昇格もあるのではないかと言われているころだ。何よりも……
「そんな夢を語れる様になったのも、ミカン氏の教えの賜物であるな。」
「ちょっやめてよ、ルクルットとペテルと違って、アンタにはほとんど何も教えてないじゃない。」
宿屋の部屋に集まり喜ぶルクルット達から隠れる様に、ちびちびと部屋でチーズをツマミにエールを飲むクレマンティーヌである。当初警戒していたペテル達ともこの数ヶ月でだいぶ打ち解けた(本人は否定している。)
因みにペテルは彼女からペテルの持つ武技"要塞"の上位互換"不落要塞"を、ルクルットは"流水加速"などの武技をそれぞれ学んでいる。まだ習得には至っていないが、メキメキと力をつけているのには、恐らくニニャについていき困難を多く経験しているのが一助になっているのだろうと、クレマンティーヌは推察していた
「ホンっと、なんでアタシがこんなこと……」
このぼやきも何度目だろうか。こんなの全く自分らしくない。人殺しを愛してやまないクレマンティーヌ様らしくない。なのに
「はぁ……」
仮面ライダーとそのサポート。そうあり方を変えても、パーティーを壊しかねない秘密が明かされても、なんでコイツらは呑気に仲良くできるのか。気になって一度聞いたことがある。そうしたら、ペテルは笑って答えた。
『だって、まるで物語の中の冒険みたいじゃないですか』
強大なモンスターと戦って、アイテムを集めて、こうして仲間達と笑い合う。チームを結成した時に語り合った、夢の様な冒険譚の中に自分たちはいる。これほどの贅沢はないと。
「馬鹿みたい……」
その空気が、冒険者ミカンとして生きることが、居心地がいいなんて、思いたくはなかったと、己を縛る首のマジックアイテムに触れながらクレマンティーヌは、自分の気配を薄くしていた。
「やれやれ、これじゃちょいと順調すぎるか?」
一方のスタークは、宿の屋根の上で、そう呟いて考え込んでいた。ニニャのハザードレベルは現在3.7に行くか行かないかと言うところ今でも、あのナーベクラスであれば、劣勢ではあろうがスタークが単独行動の中手に入れた手元のアイテムがあれば、劣勢ではあるが戦いにはなるレベルである。というか
「八本指の連中が思った以上に口ほどにもねぇ……英雄級の戦士がいるって話はなんだったんだよ……」
ボトルを確保してる連中はどいつもこいつも弱すぎる。あれならまだギルドから出される依頼のモンスターが街に近づいてきた方が、ハザードレベルを上げられる。民を救うとはいえ雑兵を蹴散らすだけではヒーローとは言えない。強敵と相対し、逆境に立ち向かってこそのヒーロー、仮面ライダーだ。
「もっと重要な施設を攻めたいが……残念ながら今の俺たちにそんな情報はなぁ」
一介の冒険者には入ってこない。今の仮面ライダーに出来るのは、目先の施設を潰して分かりやすく名声を上げるだけだ。闇に隠れた組織の全容を暴くには、今の立場じゃ足りない。だから、タネを巻いた
「おっ、来た来た。」
事前に調べはついている。あぁ言う場所は無理やり働かせている物従業員という扱いにし、不当に襲った人間を買収した町の治安を守る部門の兵士と協力して法律を盾に潰そうとするという手法をとると。
八本指と汚職によって繋がり、利益を貪る貴族がいると。そして、王国の連中は、それのせいで迂闊に八本指に手を出さないでいると。これを知った時笑った物だ。いつだって人の悪意が人を滅ぼす。これだから人間は……と。
「国の腐敗と向けられる人の悪意、それを前にした時、お前はそれでもと叫べるか?さぁニニャ、ヒーローの試練のお時間だ」
遠方からやってくる武装した兵士の一段を遠目に、エボルトはほくそ笑んだ
話に華を咲かせていた時だった。コンコンと扉を叩く音が聞こえたのだ。
「ん?」
「なんだろう、出てくるよ。」
ペテルがそう言って立ち上がった時、スタークが飛び込んでくる。
「待て、出るな!罠だ!!」
「なにっ!?」
「チッ!見張りがいたか!お前ら突入しろ!」
扉の奥から舌打ちと怒鳴り声が聞こえてくる。破られそうになる扉を、スタークが押さえ込んだ。
「ということは……ついにお出ましか!」
「どうやら派手に暴れすぎてしまった様であるな……」
ルクルットとダインは忌々しそうにそう言う.事前に、汚職警官の来るリスクについては伝えていた
「ロケットパンダだニニャ!アジトで落ち合うぞ!」
「スタークさんは……」
「俺のことは心配すんな。抑えてやるから……早く行け!」
「……はいっ!」
言われた通りのボトルを装填し、ドライバーのハンドルを回す。
「よしニニャ、飛ばせ!」
「はい、みなさん、捕まってください!」
その言葉に頷いた漆黒の剣の面々をパンダアームでガッシリと抑え、クレマンティーヌは背中にしがみつく。そうすれば、反対のロケットアームから炎を吹き出し、ビルドが勢いよく飛翔した
「「「「ああぁぁあああああああああ!?」」」」
初めての打ち上げに悲鳴をあげる4人の声を残しながら。
「さて、それじゃあ……ほらよっ!」
スタークが勢いよく扉を押せば、蝶番が吹っ飛び押し出されたドアがそのまま扉を破ろうとしていた複数人の強靭な兵士隊を押して吹っ飛ばした。ぐえって聞こえたので多分何人か壁とドアのサンドイッチになって痛い思いをしただろう。
「やれやれ、いきなり荒っぽいねぇ。ここは穏便に話し合わないか?責任者は?」
首を鳴らしながらそう問い掛ければ、武器を構えてこちらを見る兵士たちは、視線をスタークから横に向ける。
「ん?」
その視線を追う様に見れば、そこにあるのはスタークが吹っ飛ばしたドア……が倒れて、他より高そうな服を着た肥えた男が見えた。丸い顔のパーツまで潰されて平らな面白いことになっている。
「あ〜……もしかしてやっちゃった?」
そのまま気絶している男の姿に、スタークは気まずそうに問いかければ、兵士たちは首を勢いよく繰り返し縦に振っていたその様に、スタークは苦笑することになった。
「そうかい、んじゃあ起きたら後日こっちから会いに行くって伝えてくれよ。チャオ♪」
そう言うとスタークはトランスチームガンから煙を吹き出し煙に巻かれて消えていった
「噂には聞いていたけど流石ね、仮面ライダー。そしてブラッドスターク。まぁアレを切ったゼロの敵じゃないでしょうけど。」
それを近くから眺めていた工作員に気付き、あえて手の内を見せたまま
一方その頃、フルボトルを探せと言うアインズの指令で当たりを散策していたセバス。それらしきアイテムが闇取引されていたと言う話を聞いたのだが……
「もうあらかた回収されてしまったでしょうか。」
それらしいアイテムを探そうなも、そうした物を扱ってそうな闇取引の情報など彼は持っていない、そうして困っていたところ、目の前の扉が開き、大きな麻袋が投げ出されたのだ。何かと思って影の中に隠れる配下の魔物、シャドウデーモンで袋の先を切断。中身を改めれば……
「(人……ですか。)」
この世界の実情は把握している。ボロボロの彼女は、用済みとなって捨てられるところなのだろう。だが、そんな彼女は縋り付く様に、セバスの足を掴んできた。困ったことになった。こういう人物を連れて行けば犯罪組織に目目をつけられ、厄介ごとを抱える様になる。アインズ・ウール・ゴウンの配下としては、見捨てるのが当然だ。
『困っている人がいれば、助けるのは当たり前!』
だが、自分の創造主であるプレイヤー、たっち・みーの心情が頭をよぎる。彼の持つ心情を反映するかのように作られた自分は、自分の取るべき行動は……そう悩んでいると、盛大に音を立てて裏通りに何かが着弾した。
「むっ!?」
慌てて警戒しながらそっちを振り返れば……
「う、き、気持ち悪い……」
「刺激的な……空の旅だったのである……」
「二度とやんねぇ……」
「」
「ご、ごめんなさい……こんなに制御が効かないなんて……」
膝をつき吐きそうになっているペテル、壁に寄りかかりぐったりしているダイン、横たわり呪詛を吐くルクルット。そして変な顔のまま失神してるクレマンティーヌ。着地の衝撃を"不落要塞"で受けた結果凌ぎきれなかったのだろう。
そして、そんな彼らに謝る
「仮面ライダー?」
「あ、ごめんない!これはその、緊急事態でして……」
謝るビルドの視線が、麻袋の中の女性に行く。
「そこの方、大丈夫ですか!?」
ボロボロの姿を見て、慌てて駆け寄る。そして、顔を見て
「なっ!?姉さん!?」
「なんですと?」
あざまみれで前歯を抜かれ、心身ともに尊厳の芯まで嬲られたであろう、その変わり果てた姿の人物が姉だと、姉妹故に気づいてしまった。
「この方は、あなたの姉妹なのですか?」
「ッ!?姉さんに何をした、答えろッ!」
「落ち着いてください、私がこの方に何かをしたと言うわけではありません。」
近くにいる人物を推定容疑者としてしまったニニャ、セバスが言ったのは言葉通りの意味だったが、ニニャには『客がやったことで従業員の自分がやったことではない』と言っている様に聞こえてしまった。
「お前ぇっ!」
「おいニニャ!」
激昂のまま、パンダアームを振り上げる。しかし、振り下ろしたその腕は
「落ち着いてくださいと、言っているのですよ。」
セバスのパワーに、そのまま受け止められてしまった。
「くっ!?」
「私は彼女と初対面です。この通りも今通りかかりました.そうしたら、偶然麻袋が投げられたのを見て、中身を改めたのです。」
ゆっくりと説明するセバス。他のナザリックの面々には出来ない高等な執事としてのテクニックだった。なにより
「おいお前ら、人の店の前で何をして……仮面ライダー!?」
目の前の様子を見て悲鳴を上げる店主に向けられた。
「お前かっ!!」
「ひっ!?お、おいお前ら、出番だぞ!」
激昂したままのニニャが詰め寄ろうとするが、そうした瞬間、店主が声を張り上げる
「仮面ライダーが出たぞぉ!」
その言葉に呼応するかの様に、ガチャガチャと扉が開いていく。
「む?」
「コイツは……」
出てきたのは、痩せ細ったボロボロのもの達。頬は欠け、髪はボサボサ。肌もボロボロなのに目は爛々と輝いている。
「黒粉の中毒者か……!」
この国で横行している中毒症状がなく、合法的と謳われている麻薬である。もちろんそんなことはなく、摂取し続ければ結果はご覧の通りだ。
「仮面ライダー」
「仮面ライダーだ。」
「仮面ライダーがいるぞぉ……」
爛々とした目で口々にそう言う中毒者達は、懐から小袋を取り出した。
「おいおい、こんな奴ら出してきて一体なんのつもりだ?」
「ダイン、クレマ……ミカンさんを抱えてこっちへ!」
「了解である!ミカン氏、いい加減起きるである!緊急事態なのである!」
そう声を上げてクレマンティーヌの頬を叩くダイン。それを庇う様にルクルットとペテルが前に出る
「コイツを倒したら、もっとコレが貰えるぞぉ!」
そんな言葉と共に、目の前の男を筆頭に大勢の連中が真っ黒な金を摂取する。その瞬間、少しふらついたかと思えば……
「あぁあ"あ"あ"あ"!」
まるでゾンビの様な声をあげ、体から禍々しいオーラが吹き出した。
「おいおい、黒粉にこんなヤバい効果があるなんて聞いてねぇぞ!」
流石のルクルットも悲鳴を上げるが、理性を失ったかの様に襲いかかってくる連中に、ペテルすらパワーで押されている。
「ただの黒粉中毒者じゃない……!」
「とてつもない強さである……!」
「なんでこんなことになってんのよ……!」
目覚めたばかりのクレマンティーヌとダインも応戦するが、一人一人がパワフルだ。異様な程こちらにダメージを与えてくる。それはセバスも感じていた。そんな時
「ひっ!?やめろ、俺じゃねぇ!!」
悲痛な悲鳴に、ニニャとセバスが顔を向ければ、そんな中毒者達の何人かが、目の前にいた先ほどの男に襲い掛からんとしていた。
「味方も襲うのか!?」
「…………」
それを見て、自業自得だと思いたくなったニニャ。しかし
「た、たすけ……」
そんな声が聞こえた瞬間、動く影があった。
「破ァッ!」
震脚と共に放たれる正拳突き。それが、多くの中毒者達を吹っ飛ばした.そして、この一瞬で怪物の様になった中毒者達に群がられてあざだらけで鼻血も流す男を担ぎ上げる。
「この場は逃げましょう。」
そう言うとセバスはそのまま跳躍し、建物の屋根の上に乗る
「マジか、あの爺さんナニモンだよ……」
「いいから行くである、ニニャ氏!」
「は、はい!」
パンダフルボトルを外し、別のボトルをセットする
ベストマッチではないボトルを装填した、いわゆるトライアルフォームという姿に変身し、ロケットアームの力で姉を抱えたまま建物の上まで飛び上がり、オクトパスアームの肩からサーコートの様に伸びるタコ足、フューリーオクトパスをロープの様に伸ばし、ダイン達を回収する。そのまま、撤収するセバスについて行く形で、その場を後にするのだった。
「ようお前ら、遅くなって悪かった……な……」
一方スタークは、その場を後にした後以前も使った鉄拳払いで手に入れたアジトにやってきたのだが、そこにニニャ達の姿はなく
「遅かったな。仮面ライ……なんで囮になったお前の方が早く帰ってきてるんだ?」
「こっちが聞きたい(´・ω・)」
アジト内で待ち構えていた仮面を被った少女、アダマンタイト級冒険者、イビルアイを困惑させることにるのだった。
スタークはどうする?※注意!このアンケートの結果でストーリーが分岐します 分岐によっては取り返しのつかない結末に至るのでご注意くだ
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ニニャとンフィーレアだけを確実に逃す
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一か八か、全員を逃す