アインズ様が「エボルトォオオオオ!」と叫ぶ話   作:月光舞詐称者姫

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会話シーンって結構文字数使いますね……自分の場合は説明口調が多すぎるのかな?

読みやすい読みにくいとか,意見があれば教えてほしです。もっと上手く書けるようになりたい……

今回下ネタを連想させるようなシーンが登場します。単なる会話シーンで、キャラクターの身の上話などだけで細かい伏線などはない筈ですので読み飛ばしてもらっても大丈夫です


教えとコブラと夜の談義

「(いつ見てもいいパーティーだ)」

 

 目の前でゴブリンやオークの群れと対峙する漆黒の剣。魔法を封じる代わりに戦士級のステータスを得る魔法により、自身を前衛と偽装するモモンは、自分の方に回ってきたモンスターを容易く屠りながら、漆黒の剣の戦い方を眺める。

 

 初手の一矢をわざと外し、油断して突っ込んできた相手をダインの植物を操る魔法とルクルットの弓で分断。

 ペテルが積極的に攻撃を受け止めたところを、火力の高いニニャの魔法が仕留める。杖と槍が一体化した特殊な武器、おそらく手に入れたばかりで扱いが慣れてないであろうそれを精一杯扱っている。

 ニニャに集中しようとするモンスターはダインのメイスとルクルットのショートソードが押さえ込む。

 正面戦闘に長けた前衛を遠距離手段を持ちながら近距離の卓もある3人がサポートする、お互いの短所を補い合えるいいパーティーだ。なにより

 

「ダイン、そこでルクルットとスイッチだ!」

「了解である!」

「任せなっと!」

 

 その後ろに控えてるスタークのアドバイスが的確だ.動き自体は出来ていてもそれを従前に扱えるほどの経験をこなせていない彼らを程良くサポートしている。

 ペテルの方に大勢のモンスターが向かえば、まるで蛇のようにするりとした動きでニニャやルクルットの射撃の合間を駆け抜けて拳や蹴りで撃退する。鎧にあしらわれたコブラの意匠は伊達ではないのだろう。

 戦闘が進むにつれ、スタークのアドバイスの数が減っていき、敵の数も増えてくる。だがそれがまたいい塩梅だ。彼らが楽できないギリギリを攻めているが、カバーがしっかりしている為、命を落としかねないほど危ない状況ではない。

 先日の仕事の時、スタークは自分たちの成長を手助けしてくれていると言っていたが、なるほど確かに、あれは初心者をキャリーする熟練者の動きそのものだ。

 

「(まぁ、俺のかつて仲間ほどではないがな)」

 

 自分がいるのだ、彼らもきっとこの世界に来ているはず。だから見つけてあげないと。そんな感傷に浸りながら、モモンガは目の前のオーガを二振りのグレートソードで薙ぎ払って見せた。

 

 

「(ほー、妙な戦い方をするもんだなぁ)」

 

 一方のスタークは、モモンのことをそう評した。ビルドの持つアイテムの中でもトップクラスの大きさがあり、両手で扱うことを全体とした武器、フルボトルバスターと同レベル、あるいはそれ以上と言ってもいい巨大なグレートソードの二刀流でオーガが次から次へと真っ二つになっていく様は壮観の一言に尽きる。

 だがあまりにパワフルが過ぎる。二刀流の利点はその手数とスピードだ。だがモモンの動きを見ると、全て一撃で倒せているからこそいいものの、片方の剣を振るってからさらに次……と行くまでが遅く、明らかに振り回していると言うより振り回されている印象を、迫力で誤魔化している節がある。

 自分で編み出した我流の剣……というよりも出来るからやっている型無しの剣といった印象だ.

 つまり、本来ならば全く別の戦い方がある。やはり自分の動きや姿形を偽装しているのだろう。

 

「(興味深いねぇ、そんなことして何がしたいんだ?)」

 

 パッと思いつくのは偵察だ。何のために?まさか侵略戦争か何かでも仕掛けるつもりなのか。

 

「(そうなれば、チャンスかもな)」

 

 もし、アンデットの軍勢が王国に攻めてくるのだとしたら、戦争になる。そうなれば、冒険者である漆黒の剣も駆り出されるだろう。

 周囲の人間視点であればこれほど強い男が幹部なのかどうかは分からないが、どちらにせよそれは争いようのない絶望の到来だ。

 

「(誰かを守りたいという気持ちがハザードレベルを上昇させる。ニニャ、お前のハザードレベルがどこまで上がるか……楽しみだねぇ)」

 

 だが、その一方で相手の力量を見誤って仕舞えば、ニニャは容易く命を落とすだろう。それが人間だ。

 己の計画のために、エボルトは内心でモモンに対する警戒心を跳ね上げていた

 

 

 モモンガとエボルト、2人の中で思惑が交差する中で戦いが終わり、日も暮れて野営をすることになった。

 

 スープとパンを手に篝火を囲み、談笑に花を咲かせる。そんな中、モモンとナーベは固まっていた。モモンガはスケルトンである。兜を外してたべれば正体がバレてしまう。そこで

 

「申し訳ありません、実は宗教上の理由で、命を奪った日には、4人以上で食事を摂ってはいけないんです」

「ほぅ……モモン氏は変わった教えを信じておられるのだな」

 

 それにダインはそんな感想を残す。

 

「あっ、そういえばスタークさんは……」

 

 思えば彼の素顔を見ていなかった。ふとスタークが食事を摂っている方に顔を向ければ

 

「ってコブラに食べさせてるゥ!?」

 

 思わず普段の演技をかなぐり捨てて驚いてしまった。鎧の胸元の衣装のような水色をした小さなコブラが、皿に顔を突っ込んで飯を食べているのだ.その前でスタークは腕を組んでいる。

 

「あぁ、そういえばいってなかったな。コイツは呪いのアイテムなんだよ。自分の意思で外せねぇのさ」

 

 しれっと嘘をつくエボルト。石動惣一の姿になったはいいが、現代人の格好はどう考えてもこの世界では浮いている。

 それで考えたのが、ブラッドスタークの姿は呪いの鎧で外すことはできない……というものである。エボルトは地球外生命体だ。食事を取らなければいけないわけじゃない鎧が外せないならどうやって食事を摂っていることにするか、そこで考えついたのが、(スターク)の能力で召喚した使い魔(コブラ)に食べたふりをしてもらうということだ。

 

「こいつが食べた後、俺の口の中に運ばれてくんのさ」

「は、運ばれてくる?それってどうやって……」

「知らない方がいい」

「あっ()」

 

 便利な言葉だ.こういえば深読みして引き下がってくれる。

 

「(まさかこの人……その呪いのせいで毎食、コ、コブラの……うn!?)」

「(モモン氏、詮索はよすのである。スターク氏の口から直接語られない以上は真実はわからぬままなのである)」

「(世の中には知らない方がいいこともあるんですよ……)」

 

 コブラが食べた後のアレで、知らない方がいいもの。そう聞いて想像が頓珍漢な方にカッ飛んで行ってることを、エボルトは知らない。

 

「と、ところで皆さんは、何故漆黒の剣という名前なのでしょうか……」

 

 スタークのデリケートな所に触れてはいけないと、モモンが慌てて話題を変える。そうすればルクルットがすかさずそれに飛びついた。

 

「あ、それ聞いちゃいます?実はニニャが……」

「や、やめてください!あれは若気の至りといいますか……」

「ほ〜?そういや俺も聞いたことなかったな。どれ、おじさんに聞かせてみ?」

「スタークさんまで……!」

 

 ニヤニヤと笑うのがバイザー越しでもわかるスタークの言葉にニニャは焦る

 

「実は、伝説に登場する13英傑という英雄にあやかってるんです」

「うむ、多くの人の憧れ。恥じるところはどこにもないのである」

「2人まで……!うぅ……」

 

 聞く所によれば、13英傑の1人、暗黒騎士の持っていた4つの暗黒剣シリーズというものがあるらしい。

 

「それを全て集めるのが、僕らの夢……なんです」

 

 顔を真っ赤にしながらニニャが取り出したのは宝石のついた黒い短剣。ペテル、ダイン、ルクルットも同じものを取り出す。

 

「まぁ、今の俺らはまだまだそんな英雄達には程遠いんだけどな」

 

 そうルクルットは自嘲するだが

 

「いいじゃねぇか。目標は高く持つもんだ」

「えぇ、皆さんならばきっと、その高みまで行けますよ」

 

 エボルトとモモンガ、2人はそんな彼らを肯定した。お世辞だと思ったのか苦笑する漆黒の剣の面々だったが、不思議と、悪い気持ちはしなかった。

 

「皆さん随分仲がよろしいようですけど、冒険者の皆さんは普通こうなんですか?」

 

 和気藹々と話す空気に、ンフィーレアがそう問いかける。勿論です、とペテルは頷き

 

「お互い,命を預けますから」

「ま、男所帯だからな。女がいると揉めたりするってのも聞くぜ?」

「は、はい。それにチームとしての目標もありますから……」

 

 ルクルットの言葉に、自分が女であることを隠しているニニャが焦りながら続く。

 

「……やはり、皆さんの意思が同じ方向を向いていると違いますよね」

 

 それに、感慨深そうに呟いたのがモモンだ。

 

「モモンさんもチームを?」

「冒険者、ではありませんでしたがね……」

 

 興味を惹かれたニニャの問いに、モモンはあの輝かしい日々を振り返るかのようにぽつりぽつりと語り出した。

 

「昔、弱くて1人だった私を救ってくれた、ある騎士がいました。彼に誘われて、初めて仲間と呼べる人たちに出会えたんです」

 

 自身の胸中の正義を信じて直走る男がいた。そんな男とぶつかっていた、悪を名乗る男がいた。自分の趣味に熱心だった男がいた、暴走しがちな彼を宥める姉もいた。武人としての道を求道する男も、性格がバラバラな仲間の和気藹々を眺めるのが好きな人物も。

 

「素晴らしい仲間達でした。そして、最高の友人達でした。彼らと過ごした日々は……忘れられません」

 

 だが、その全ては過去形だった。アインズ・ウール・ゴウン。仲間達と作り上げたギルドは、彼の全ては、ゲームの衰退や彼らのリアルの事情など、さまざまな理由でだんだんと無くなっていき、今は彼が独りぼっちだ。

 

「い、いつか、そんな人たちに匹敵する仲間が出来る日が、きっときますよ」

「そんな日は来ませんよ」

 

 慰めるように言ったニニャの言葉は、声色を低くしたモモンの声に遮られた。そのまま、先に席を立ってしまう。ナーベも、それに従いついて行った。

 その背中は、どこか虚しさと悲しみ、そして、お前には何がわかるという、ほんの少しばかりの怒りと拒絶が感じられた。

 

「ありゃあ重症だな」

「スタークさん……!」

 

 そんな姿にそう感想を溢したスタークを、少し咎めるようにニニャは言う。

 

「悪いのは僕ですよ……あの人の気持ちも考えずに、あんなことを……」

「何か、あったのであろうな……」

「以前、あぁ言う雰囲気の人を見たことがある。戦闘で、仲間を全員失ったんだって言ってた……」

「そいつは……難しいな」

 

 漆黒の剣の面々は、モモンに対して申し訳ない気持ちを抱えながら、言葉をそうこぼしていく。

 彼らは今の今まで上手くやってきた、誰も欠けず、誰も死なず、そんな彼らに、モモンの気持ちは分からない。故に

 

「発した言葉は戻らないのである。故に、その言葉を塗り替えれるだけの何かを見つけねばならぬのである」

「……そうですね」

 

 しかし、ニニャは他の面々とは、捉え方が少し違った。

 

「奪われる辛さは……知っていたはずなんだけどな……」

 

 姉を奪われた自分が、姉の代わりはきっと見つかるなんて言われたらどう思うか。なんで考えが及ばなかったのだろうと、自分を責める。

 

「ま、気にすんな、こう言うことは、よくあるさ」

 

 肩に手を乗せ、スタークは慰めるように言う。

 

「自分を責めても解決しねぇ。それだけお前は他人に寄り添ってやれる奴ってことだ。もう一回、あいつのことを考えて、寄り添ってやりゃいいんだよ」

 

 自分を責めるのではなく誰かのためを考えてやれ。さっきの行動も,そう言う気持ちだったんだろう?と、スターク、もといエボルトは、ニニャの思考を誘導するようなアドバイスを送る。

 

「(ハザードレベル2.4……まだまだ、自分や奪った相手に対する負の感情が強いな……負の感情ではハザードレベルは上がらない。本っ当人間ってのは難儀だねぇ)」

 

 そんな様子に、そんなことを考えながら。




 意外と文字数使うしな……もうちょっと長くしてもいいんだろうか?

この中で一番好きなキャラは誰ですか?一位のキャラには見せ場を用意、最下位には酷い目にあってもらいます

  • アルベド
  • シャルティア
  • コキュートス
  • アウラ
  • マーレ
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