アインズ様が「エボルトォオオオオ!」と叫ぶ話   作:月光舞詐称者姫

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 この小説書くためにオーバーロード見返してるんですが前回の会話シーンが原作第6話でびっくりしました。

 6話くらいでクレマンティーヌ戦終わってるような記憶だったもんで……

 でもやっぱこの辺りは普通に面白いですね。裏を返せばこっから段々と酷いことになっていく訳ですが。

 あとクレマンティーヌの声優悠木碧さんだったんですね。シンフォギアの小説も書いてるので原作のアニメを両方見ながらだと立花響とクレマンティーヌの演技の温度差で風邪ひきました。やっぱあの人凄いって。私の1番の推し声優なんですよね。


骸骨のベール

「(いやぁ、空気が重いねぇ)」

 

 隊列を組んでの街までの道行。その中で空気が重いのは、明朝のニニャの謝罪を、割り切れなかったモモンがシカトしてしまったことだろう。

 モモンが離れてから、漆黒の剣の面々はこれから向かう村にあるンフィーレアの想い人の話に興味を惹かれたりと和気藹々としていたのだが、その空気がご覧の通りズーンと重くなってしまっている。

 この件、内心やらかしてしまったとモモンガも反省しているのだが、困った困ったとエボルトは内心で頭を抱えている。

 

「(これ以上あいつに引きずるもんがあると困るんだよなぁ……)」

 

 取り繕ってこそいるが、ニニャの内心は後悔や怒りといった負の感情に塗れている。それだけ、彼女にとって姉という存在は重かったのだろう。

 だがその感情は鎖のようにニニャを縛り付けて成長を阻んでいる。ハザードレベルは負の感情では上がらない。仲間と冒険したい、あるいは誰かを守りたい、そういった感情を間なく抱いて欲しいのだが、どうにも上手くいっていない。これは育てる相手を変えるべきか?そんなことを悩んでいると、ルクルットが口を開いた。

 

「いやぁしかし、こんなに平和なら、隊列を組む必要はなかったかもな」

「またお前はそうやってすぐ油断を……」

「うむ、有事への備えは大切なのである。」

「そうですよ。ドラゴンが突然襲ってきたりするかもしれないんですから。」

「ほう……そんなことがあるのですか?」

 

 ニニャの言葉に、興味を惹かれたようにモモンが口を開いた。

 

「いやいや、常識的に考えてこの辺りでいきなりドラゴンなんてのは……」

「分かりませんよ。大昔の話ですが、この辺りには天変地異を操るドラゴンが居たという伝承があるんです」

 

 そう言って遠くを眺めれば、山頂を雪に覆われた優美な山脈が見える。

 

「あそこのアゼルリシア山脈の北方には、フロストドラゴンが多く生息しているといいます。

 なくはない程度の可能性ですが、ここまで流れ着いてくることもありえない訳じゃありません」

「なるほど……因みに、そのドラゴンの名前などは……」

「名前ですか?流石にそこまでは……帰って調べたら、分かると思います」

「では……お願いできますか?ニニャさん」

「……!はいっ!」

 

 改めて名前を呼んでくれたモモンに笑顔を咲かせるニニャに、エボルトは内心で安堵するのだった。

 

「(ま、問題はここからなんだけどな)」

 

 依然として課題は解決されていない。それをどうするか、ちょうどいい敵でも出てきてくれれば良いんだけどなぁと、考え込みながら。

 

 

「あれ、可笑しいですね……」

「どうされました?」

 

 そんな和気藹々とした一行が、カルネ村が見えてきた頃、ふとンフィーレアが発した言葉で一気に引き締まった。

 

「以前は、あんな柵はなかったと思うんですが……」

 

 ンフィーレアが指さしたのは村の周りに構築された頑丈そうな木の柵。門まで用意されいかにもな警戒態勢だ。その門まで近づいてみれば、中から出てきたのは

 

「あれは……」

「ゴブリンじゃねぇか……」

 

 弓に矢を番え警戒するルクルット。現れたのは、緑色の肌をした小柄なモンスター達。先ほども戦ったゴブリンだ.だが装備は目に見えて上等な上に、

 

「なっ!?」

「待ち伏せ!?」

 

 周囲の背の高い草に隠れていた複数のゴブリン達。近接武器を持つものは油断なく構え,弓を持つものは全員こちらに弓を向けている。

 突然の事態にペテル達は慌てながらも警戒し、スタークはヒュウ♪と口笛を吹く。統率された動き、先ほどのゴブリン達よりも明らかに知性がある。とはいえちょいと危なすぎる状況だ.ニニャ達の良い練習相手になるかもしれないが死ぬリスクが今は高すぎる。

 戦闘になれば包囲の薄そうな場所を狙ってまずは突破かと考えていると

 

「武装を解除してもらえやせんかね?」

 

 奥から出てきた、他よりも少しばかり大柄なおそらくまとめ役だろうゴブリンが現れていう。

 

「こちらとしても戦闘は避けたいんですよ。それに鎧で姿を隠したお二人。アンタ達からはちょいとヤバい辛いってのをビリビリ感じるんでねぇ」

 

 口調は粗野だが馬鹿ではない。そう感じさせる物言いにスタークは感心する。

 今までのゴブリンといえばハザードレベルの限界値は低いわ知性は無いわ、オマケに無駄に頭数だけいるわで修行相手にするには面倒臭いが勝つモンスターだったのだ。それがここまで化けることもあるのか、是非ともハザードレベルも測ってみたいと、そんなことを考えていると

 

「ゴブリンさん達、何かあったんですか?」

「姐さん、いえ、ちょいと来客がありやして」

 

 1人の村娘がやってきて、ゴブリンは彼女に状況を話す。すると、ンフィーレアがその少女の登場に目を輝かせた

 

「エンリ!」

「あっ、ンフィーレア!」

 

 エンリと呼ばれた少女もまた、ンフィーレアの顔を見るとパッとその顔に笑顔の花が咲いた。

 

「あ、もしかしてあの人が……」

「あの様子なら、ンフィーレア氏の心配は杞憂でありそうだな」

 

 昨晩の篝火の周りで、モモンガ去った後に話していた、ンフィーレアの想い人なのだろう。ンフィーレアは彼女がもしモモンに惚れたらどうしようと悩んでいたが、この様子を見る限りそのような心配は無さそうだ。

 

「なるほど、姐さんのお知り合いでいやしたか。これは失敬」

「いやいや、忠実に任務を果たしてたんだろ?お勤めご苦労さん」

 

 そう言って握手を求めるが、得られた結果は芳しくなかった。

 

「(ハザードレベルの限界値は……3.0とかそこらか……イマイチだな)」

 

 ネビュラガスを摂取したら即死亡、運が良ければスマッシュと呼ばれる怪人になれるが変身解除後が死亡を意味するハザードレベル1.0台が基本、たまにスマッシュから元に戻っても死なない2.0の個体もいたがそこが限界だったのに比べれば、大きな進歩だ。だがまだ足りない。

 

 もう一声欲しかったなと考えながら、エボルトは手を離した。

 

 

 どうやらこの村には、正体不明の軍勢が襲撃を仕掛けてきたそうな。多くの人が犠牲となったが、ここを訪れた魔道士、アインズ・ウール・ゴウンが助けてくれたという。

 言うまでもなくモモンガのことだ。彼はこの世界のどこかにいるであろう仲間にアピールをする為に、仲間達と作った組織の名前であるアインズ・ウール・ゴウンを名乗っているのだ。

 そんなアインズの誤算は、レベル100である自分から見たこの世界のレベルを、あまりに低く見積りすぎていたことだろう。目にした英雄の凄さを語るエンリを面白く思わなかったのか、ンフィーレアは魔導士アインズの特徴を問いただしていく。そんな中で出てきた『赤いポーション』という単語に彼は注目したのだ。

 

 この世界において、基本的に回復薬、ポーションの色は青である。その後のポーションよりもはるかに高品質なのが、赤いポーションだ。モモンガからしてみれば何の変哲もない普通の回復薬だった物が,この世界では英雄がいざという時に使う伝説の一品だったのである。

 ンフィーレアが今回の依頼にモモンを指名したのも、モモンが酒場で揉めた際に、冒険者に詫びとして渡した赤いポーションがンフィーレアの所まで巡ってきて、その赤いポーションの真実を探ろうとしたのが理由であった。

 女戦士を連れた赤いポーションを持った大英雄。しかし戦士モモンと魔導士アインズでは戦闘スタイルが一致しない。もしモモン=アインズならば、モモンは一級の戦士でありながら一級の魔法使いであることにもなってしまう。

 

「(なるほどな……)」

 

 しかし、家の中でその会話をするエンリとンフィーレアの話を、窓の外から盗み聞きしていたエボルトは合点が入った。

 あのチグハグな戦闘スタイルは、そもそも魔法を使う後衛が前衛を演じていたからなのだ。今のニニャも、杖と槍が一体化したマルチウェポンを使えるようにと奮闘しているが、要はニニャレベル100というのが今のモモンの状況である。しかし解せないのは

 

「(アンデットが村を救うね……参ったな。ますますこいつの腹の底が分からねぇ)」

 

 こうしては居られないと飛び出すンフィーレアを尻目に、エボルトはあの鎧で姿を隠した男の腹の底に何があるのか、考え込んでいた。

 この男なら、理解は出来るだろう。転移直後で、この村を襲っていた騎士の一団を相手に、自分の実力がこの世界においてどれほど通用するのか、それを確かめるために戦った結果、村を守ることになっただけであるという動機に、しかし現時点でモモンガが異世界から転移してきた人物であるなどと入ったバックボーンを知らない現状では,その事実に思い至ることはなかった。

 

 

「ここが、今回の素材収集場所の、トブの大森林です」

 

 そうしてやってきた森は、"森の賢王"と呼ばれる強大な魔物の支配地域だ。

 曰く、白銀の体毛と蛇の尾を持つと言う強大なモンスター。その姿を見て生きて帰った者は、ごく僅かだと言う何百年も生きる大魔獣だ。もし会ったら、一目散に逃げるしか無いだろう。

 

「あの、モモンさんとスタークさんにお願いがあるんです」

 

 目の前の、英雄級の力を持つであろう2人以外は。

 

「ん?なんだンフィーレア」

「もし、森の賢王と出会ったら……殺さずに、追い返してくれませんか?」

「それは……何故ですか?」

 

 思わず困惑したくなる魔獣への命乞いに、首を傾げる2人。だが直後の理由を聞いて納得した。

 

「この森の近くにあるカルネ村が魔獣の被害に合わないのは、森の賢王がこの辺りを縄張りにしているからなんです。もし、森の賢王を倒してしまわれますと……」

「なるほどね。分かった、おじさんに任せておきな」

「えぇ、了解しました.戦うにしても,撃退に留めましょう」

「おいおい、相手は何百年も生きる伝説の魔獣だぞ……」

「強者のみに許された態度……であるな」

 

 そんな2人の態度に、相手が伝説の存在でありながら、それに匹敵する雲の上の存在であると,ルクルットとダインは改めて痛感するのだった.

 

 すると、モモンがこんな提案を持ちかける

 

「ナーベが、警報(アラーム)に似た魔法を使えるので、森の周囲を回ってきてもよろしいでしょうか?」

 

 警報(アラーム)というのは、ニニャの持つ周囲の敵性存在などを探知する魔法だ。スカウト職であるルクルットの目と耳に比べれば範囲は劣るが、そうしたものを使った警戒は、あればあるだけいいだろう。

 

「お気をつけて。でも、あまり離れないでくださいね?」

「えぇ、勿論です」

 

 そう言って森に入っていく2人。そして2人が入って暫くした頃、スタークが徐に声を上げた。

 

「ちょっと心配だなぁ。少し見てくるか。」

「スタークさん?それは少し失礼では……」

 

 2人だけで入ったのはこちらに魔法の詳細を教えたくないかもしれない。そうしたものを探る行為は冒険者間では御法度だ。だがスタークはヒラヒラと手を振って、森に入っていく。

 

「安心しろ、ちゃんと声はかけるよ。コイツには毒を扱う効果があってね。嫌な匂いのするエキスでも巻いてやれば、森の賢王を追い返すのに役に立つだろ」

 

 トントンと胸元のコブラの意匠を叩いてそう言う。エボルトは地球のどこにも存在しない毒物の生成が可能だ。体内で分解されて命に別状はないが相手を一時昏倒させるものから、一瞬で死に至らしめる物まで様々。ブラッドスタークの姿である以上全盛期のような無茶は無理だが、その程度のことならできる。

 

「じゃ、また後でな。チャオ♪」

 

 そう言って、スタークも森の中へと消えていく。残されたンフィーレアは達は、内心不安に苛まれながらも、それを止めることは出来なかった。

 

 

「さて、モモンの奴は……おっ、いたいた」

 

 様子を見れば、ナーベを連れたモモンは、なにやら木の上に居るダークエルフの子供と会話している。男物の衣服を着ているが、顔の幼さや声の高さ的に女である……ようにも見える。この遠方からでは判断がつかない。

 

「ま、それも纏めて確かめてみりゃいいか」

 

 そう言って取り出したるは変身アイテム、トランスチームガン。これには武器としての機能も備わっている。これに、近接武器であるスチームブレードを組み合わせ、パーツをいじりラインを繋ぐ。ブレードに折り畳まれたスコープを起こして、その手に持ったボトルを振る

 直接話すのも悪くないが、そうすればモモンは絶対に誤魔化して自分の正体まで明かそうとはしないだろう。ならば、派手にやる方が手っ取り早い。

 

「使わせてもらうぜ、戦兎」

 

“Rifle Mode"

 

 手に取るのは、青いボトル。自分の宿敵、仮面ライダービルドを象徴する基本フォームに使う二つのボトルの片割れタンクフルボトル

 

〈フルボトル!スチームアタック!〉

 

 煙に包まれた砲弾がトランスチームライフルとなったエボルトの手元の銃器から放たれ、モモンの元へと一直線に向かっていく。

 

 

 モモン、アインズ、二つの偽名を持つアンデッド、モモンガが冒険者モモンに扮しているのは、冒険者としての公的な立場を手に入れる為だ。

 その冒険者モモンの名声を高めていけば、王侯貴族といった人物に近づくことも、ひいてはこの世界の実情をより深く知る事になるだろう。

 その為に、魔物を操るテイマーの能力を持つダークエルフのNPC、アウラを呼び、彼女に森の賢王を連れてきて戦い、撃退する事で名声を高めようと言う魂胆だったのだ。

 ナーベことナーベラルにそれを伝え、アウラに行ってきてくれと言おうとしたその直後だった。

 

〈フルボトル!スチームアタック!〉

 

「何っ!?」

「アインズ様ッ!」

 

 すっかり配下モードーーーモモンガは普段から自分をアインズと呼ぶようにNPC達に告げているーーーのナーベラルが、飛来する弾丸を切れば、それは爆発を起こしてナーベラルに隙を作る

 

「ぐっ!?」

「ナーベラル!?」

 

 そして、それに気を取られたのが命取りだった。

 

「へぇ、それでナーベねぇ」

「ッ!?」

 

 煙に紛れて血のように赤い影が接近してくる。アウラの位置からでは迎撃が間に合わない。

 振るわれたグレートソードを体勢を目一杯低くして回避し、そのまま跳ね上がるような上段蹴りで、モモンのヘルムの留め具を砕き、兜を弾き飛ばす。

 

「お前は……ッ!?」

「顔を拝んでやるつもりが、まさか顔無しスケルトンとはねぇ。」

「ブラッド……スターク!?」

「ようモモン、それともアインズか?」

 

 煙のヴェールの奥で塒とぐろを巻まいたコブラが、薄ら笑いを浮かべていた。




 フォントの編集とかこんな感じでいいですかね?煙っぽさを出す為にこのフォントを選んだけどなんか違うかもしれない。

 これからも頑張っていきます。

この中で一番好きなキャラは誰ですか?一位のキャラには見せ場を用意、最下位には酷い目にあってもらいます

  • アルベド
  • シャルティア
  • コキュートス
  • アウラ
  • マーレ
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