遊びは程々に (リメイク版)   作:凍結中の人

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プロローグ=お楽しみはこれからだっ!

 「爺ちゃん、完成だ。これでどうだ!」

 

 「何じゃ、もう新しい組成が完成したのか?

あと研究所では博士と呼ぶように言っとるじゃろ、雰囲気が大切だといつも…」

 

 「それよりちょっとこっち来てみなよ。予想データ、この数値なら十分だろ?」

 

 俺の爺ちゃんは自他共に認める天才科学者。極度に注目されるのが嫌いで、たいしたことのない発明品しか世に出していないけど絶対に世界一だと思う。

趣味の研究を他人とするつもりは毛頭無い様で、研究員も俺の他にはおらず、かわりに自作のロボットを助手にしているくらいだ。

 

 俺が操作していた装置も発明品の一つ、あらゆる粒子の配列をシミュレートしどんな物質になるのか知ることができる。

 

 現在高校二年の俺は暇なときゲームやアニメの合間に、爺ちゃんの研究や発明を手伝ったりしている。今日もその手伝いで実験に必要な物質を探していたのだ。

 

 「う~む、この数値なら大丈夫…かの。

よくやった、これなら100メガトンジュール程度なら抑えこめるじゃろう。

そうか、この三層構造…いやしかしこの並び方は……。

うむ盲点じゃったわい、よく思いついたの」

 

 「アニメを参考にしたのさ」

 

 「そうか、アニメかアニメは馬鹿にできんからの。

ともかくこれでお前の十七歳の誕生日には間に合うじゃろう。

誕生日プレゼントに今世紀最大の実験を見せられそうじゃ」

 

 「マジで!それは楽しみだよ!」

 

 爺ちゃんの実験は見ていてとても楽しい。そして、この世界で爺ちゃんの次に前人未到の領域を見ることができる。これにテンションの上がらないやつなんていないだろう。

 

 切りも良いのでここらで晩御飯の用意に行く。爺ちゃんは今日も研究をやめれなそうなので、自分が作らなくては何も食べないでずっと研究になってしまう。

爺ちゃんは俺との二人暮らしなのだ。

 

 なお、俺は爺ちゃんの直接的な孫ではない。生まれてすぐに親を亡くしたらしい俺は、親戚に預けられた。けれど何故か近くの人が微妙な不幸に見舞われるとかで、親戚をたらい回しにされ最終的にここに預けられたらしい。

爺ちゃんは俺のその性質が気になり引き取ってくれたとか、まぁそれも四歳になる頃には解決した。親から幸運をうまくもらえてなかったから~とかなんとか言い、三年である装置を製作し直してくれたらしい。実際何がどうなっていたのかは、俺に理解できる範囲を超えていたためわからない。

 

 それから自然と科学に興味を持ち、家族兼助手として手伝ってきた。 

 

................

 

 とうとう誕生日がやってきた。その間も色々と準備を手伝ってきたが、何をするのかはやっぱり良くわからない。実験が成功したら教えてくれるらしい。

高校の帰り、そのまま家の地下にある研究室へ向かう。爺ちゃんの研究所は家の地下にあるのだ。本人曰く、管理が楽で何よりロマンがあるとのことだ。

 

 「おぉ!来たか、もう準備は出来とるよ。

さ、始めるからこっちに早く来なさい、わしゃもう我慢できんぞ」

 

 「あわて過ぎだって!!」

 

 そして実験が始まった。

 

................

 

 今日は私の誕生日だ。これで私も18歳になる。この国の象徴、あの機体に乗ることも許されるだろう。

この日をどれほど待ち望んだだろうか、まだ機体を受け継いだわけではない、それでも乗れるというだけで興奮が抑えられない。

 

 フフフ…次は即位だな…そうすればもう自分のもの、本当に受け継いだすぐに…。

他の機体はいくらイジクッテも良いのにあれはダメとは、父上にも困ったものである。

伝統?なにそれおいし…いけない、このような思考は控えなければ、また口に出そうものなら次は何を言われるか。

ともかく自分の代でより強力に改造するのは別に禁止されていないからな、そうしたらまた考えることにしよう。

 

 誕生日の楽しみはもう一つ…今回あの夢は見られるだろうか?

 

 私は幼少の頃から時折、普通の夢とは違う特別な夢を見てきた。

それは夢の中と似たことを、する、聞く、見る、などすると見れるらしく、また誕生日には必ず見ることができた。

誰かの人生を追体験していくような夢は同じものは一つとしてなく、その内容は自らの思い出と同じように残るのだ。この夢のことは自分の前世だと考えている。

何故か親しい人も含め、ヒトに関する記憶は曖昧なものになっているが、それでも幸せな良い人生であったことがわかる。

 

 たまに強く影響を受けて混乱するが、これがあることは幸運と思う。

前世の世界はあらゆるものが今の世界と違う、社会構造やその歴史などは良い教材だ。

また創作物、アニメや漫画はとても興味深い。

特にロボットものなどは、今の世界の科学力を駆使すればいくつか再現ができた。

さらに前世の自分は特殊な環境で育ったようで、今の世界でも通用する技術を取得できた。

 

 しかしその夢は一年前のこの日、17歳になったときより見ることができなくなった。

17の誕生日に死んでしまったのだろうか? 

 

 「お時間です、皇子」

 

 「もう時間か、ありがとう今行くよ」

 

 

 さて、面倒なパーティからどう脱け出すかな。

 

................

 

 とうとうこの日がやってきた、今日は予定していた地上(地球)へ行く日だ。

そう思うとこのバイストン・ウェルに来てからのことが思い出される。いろいろな事があった。まさか異世界人だけでなく、地球人とも戦うことになるとは思ってもみなかった。本当に厳しい戦いをしてきたなぁ。

共に戦いそして地上に行く方法の大きなヒントをくれたショウ・ザマ…唯一生き残った地球人の友人は戻る気はなく、一応の別れはとうに済ませたがやはり悲しく思う。

行って戻れない可能性がある以上、大切なものが多くあるこっちから離れられない気持ちは良くわかるのだが。

 

 「どうしたの優弥?楽しみが待ってるてのに、そんな辛気臭い顔しちゃって。

センチな気分?うわ気持ち悪っ、男ならシャキッとしなさいシャキッと」

 

 …地球に行くのは二人。

一緒に地球に行くもう一人が今話しかけてきたこいつ、エミリーだ。

エミリーも厳しい戦いを一緒にくぐり抜けた仲間、そのなかでも相棒と言っていいだろう。ただ、人間ではない。妖精という存在らしい。

 

 初めてであったときは、(いやーさすが異世界、なんでもアリなんだな)と思ったものである。

 

 普段は手のひらサイズの羽の生えた小人であるのだが、何故か人間そっくりにも変身できる。本人曰く、「わたしはミ・フェラリオでありながらエ・フェラリオでもあるのよ」とのこと。

ちなみに普段小さい姿でいるのは、そちらのほうがすごく楽に過ごせるかららしい。

 

 しかし同じ妖精でありショウの相棒のチャムによればそんなのは他にいないらしい。

そのことを聞いてみると「転生者特典というやつ、優弥と違ってちゃんと原作知識もあるのよ」と言う。

 

 そして転生者である、属性盛りすぎではないだろうか。

 

 エミリーは遊び(少しタチが悪いような気もする)が好きで、テンションが高くうざい時もある。ただ自分もはっちゃけることがあるのでお相子かもしれない。

根は悪いやつじゃないし基本的に善人なので、良い悪友?みたいな相棒だ。

そしてアニメやマンガが大好きなオタクだ…俺もそうで、その類の話のおかげで同じ世界出身だとわかった。

容姿はとても整っているので、雰囲気は綺麗なのに残念な残念美人というやつだ。

 

 俺が転生者かどうか?実はよくわからない。17歳の誕生日に突然こっちにとばされて来たのだ。でも転生者特典というか、チートは持っている。

 

 地上に行きたい理由は、その場所が果たして俺がいた世界とどこまで同じなのかを知りたいということもある。

ショウの話とエミリー原作知識から少なくとも時代の違う地球なことはわかっている。

 

 「なんだよ、少しくらい感傷に浸っていたっていいじゃないかよ」

 

 「時間は有限!そもそもあんたにセンチメンタルがまったく似合わないのよ。

もう機体に乗って準備はできてるんだし、あとはその装置動かすだけなんでしょ?」

 

 「はいはい分かったよ始めますよ。じゃあいくぞ!

オーラロード干渉装置作動…出力上昇後臨界を維持………。

はあぁぁぁぁ、高まれ俺のオーラ力、開けオーラロードッ!

よし行くぞマスターバイン!!」

 

 「ぷっ、そういえば聖戦士と聖闘士(セイント)って何か色々そっくりね」

 

 その声を最後に俺達はバイストン・ウェルから姿を消すのだった。

 

 

 

 

:少し時間が経って

 

 「な、なんじゃこりゃーーーーー

 

 




でてきた爺ちゃんは天然物の天才です。
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