遊びは程々に (リメイク版)   作:凍結中の人

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第十話=捕獲+口論敗北

side:優弥

 

 さて、それではおそらく艦内を徘徊しているエミリーを捕まえるわけであるが…実は想定内だ。

エミリーは妖精のバージョンの時は長い髪を後ろで縛っているのだが、その縛っている髪ゴムに実は発振器を内蔵してある。これは本人にも内緒で付けてあり、あいつの待っている髪ゴムすべてについているから妖精バージョンの時はどこにいても居場所がわかる。プライバシィの点から今でも迷ってはいるが、こういうことがたまに起こるせいではずずのは無理なのが現状だ。

ま、それは置いといて居場所は……向こうか。

 

 広い艦内であるが目的地の方向がわかれば迷いはしない、面倒なのは曲がり角と…どんどんパイロットがいそうな方へと進んでいることだ。動いたり止まったり、もしかしてこれは誰かを尾行しているのか?

そろそろ見えてきそうだな……!部屋の前、クロウ・ブルーストだと…少し後ろの角にエミリーもいる。

やはり尾行していたのか、ZEXISのメンバーを調べていたとき全く知らない奴だからオリジナルの主人公だと思って、興味を持っているのは俺も同じだ。が、まさか尾行までするとは。まだバレてないみたいだが、ロボットものはパイロットも化物が多いのが特徴でもある。いつバレるかわかったもんじゃねぇぞ。

 

 「いや~三日ぶりのコーヒーだ、このところ水だけだったから助かる」

 

 「いやいや手伝ってもらったお礼ですよ。

我々はあなた方みたいに戦えない分、サポートくらいは完璧にしたいのですが今は忙しくて助かりました。

それでは私にはまだ仕事がありますので」

 

 

 言っちゃあ悪いがモブの人は向こう側にいなくなっていく、クロウ・ブルーストは手に缶コーヒーを持っているようだが大げさに喜びすぎじゃないのか?

喜色満面で缶コーヒーをあけつつ反転して戻っていく、て!まずい、エミリーのやつ近づきすぎだ。もしクロウが振り返ったら見つかるぞ。ああもう言ってるそばから、間に合うか!?

 

 「じゃ、さっそくいただきますかね。ん?「あ~足が滑った~」うぐはっ」

 

 

 今にも振り返ろうとしていたクロウ・ブルーストに向かって体当たりをかます。

 

 「すっすいません、急いでで。すいませんでした~」

 

 

 即座に立ち上がりその場を離れる、もちろんエミリーを引っ掴んで回収しつつだ。

とりあえずこのまま自分たちの部屋に帰ってしまおう。

 

 「一体なんだったんだ?……あ゛~俺の缶コーヒーがっ」

 

 

 蓋の空いた缶コーヒーは無残にも床にぶちまけられていたのだった。

 

 

.............

 

 ふぅ、どうにか誰にも見つかることなくエミリーを部屋に連れ帰ることができた。

戸締りをしっかり確認して、では説教の時間だ。

 

 「エミリー、さすがに今回はわかっているな。

あれほど言ったのに軽率な行動をして、俺の苦労を台無しにする気か?

そっちと違って俺は忙しいんだ、いくらなんでも勝手が過ぎるぞ」

 

 「……」

 

 「あと少しで主人公に見つかるところだったんだぞ、それも妖精バージョンでだ。そうしたらどんな言い逃れをするつもりだったんだ、それに子供だから何とかなるとはいえ他のやつには見つかっていた。そのせいでかなり大勢に探されていたかもしれない、あと少しで捕まっていた確率は高かったんだ」

 

 「……」

 

 

 いやーあのエミリーが何も言い返してこないとは、いつもは最終的に何故かうやむやになっているが今回はそうもいかない。今回は俺の勝ちだな、これを機に行動を自粛してもらうようにしよう。

 

 「これからもっとこの世界は大変なことになるはず、次回以降こんなことがあったらたまらない。

もういい加減、俺に黙って勝手な行動をとるのはやめてくれ。

じゃないと付き合いきれない、取り返しのつかないことになりかねないからな。

今回の件ではクロウ・ブルーストに俺との面識が出来てしまったかもしれないんだ、これがどう影響するのかわかったもんじゃない。この程度ならまだいいが、最悪どっちも監獄いや実験室送りかもな」

 

 「……」

 

 「いつもは反論してくるのに、静かだな。なにも言い返せることなんて無いだろう?」

 

 「……たい」

 

 「ん?なんだよはっきり言えよ。聞こえないだろ」

 

 「この、変っ態!!」

 

 「へ?」

 

 「さっきのことは少しやりすぎたかな~って自分でも思ってる。

だけどねあれはないわよ、ほんと最低。そんな人だと思わなかったわ」

 

 「え、えっ何?あれ?」

 

 「何ですって!人の体ひっつかんどいてよく言うわね。

それにあんた、変なところをいやらしく…セクハラよ?あれは。

こんの、変態、エロおやじ、クズ、万年発情猿、脳内ピンク色に染まってるんじゃないの」

 

 

 !?なんで俺がこんなにボロカスに責められているんだ、さっきまで逆だったはずなのに。

このままではとてもまずい、どうにかどうにか流れを戻さなければ。

 

 「ちょ、ちょっと待てよ。あれは不可抗力だろ、あんな状況じゃああするしか。

そもそもお前が「あのとき結構、痛かったんだから。それに体中触られて……」

あ、おっおい。泣くなよ、いやあのー……でも俺悪く…わかったって、強く掴んだのは悪かったよ。

ほら、とりあえず泣きやめよ…うん、な、周りに聞こえちゃうだろ…やばいから、割とマジで。

ええと…後で何かしてやっから、頼むから泣き止んでくれ。「ほんと、なんでもしてくれる?」

おっおう」

 

 「じゃあれね、今度また料理作ってよ。明日にでもさ、はい決ってーい。

いやー楽しみ楽しみ、何作ってもらおうかしら?中華系にー和食にーフレンチとか……」

 

 

 あれ?




原作についての基本的、考え方。
主人公は遠くから見ていたい、直接的に関わると面倒そう。
エミリーは近く、できれば直接関わりたい面白そうだから。
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