二人の守り人 作:last cinders
久住遥真は、玄関の鍵を閉めたあと、いつもとは異なり、少しだけその場に立ち止まった。。
駅までの道。
電車の混み具合。
午前の定例会議。
今日中に処理する書類。
返信が必要なメール。
確認すべき送迎記録。
頭の中に必要な情報を並べる。
だが今朝は、その列の隙間に、知らない男が入り込んだためだ。
『外だ……』
頭の内側で、瀬戸篤志が呟いた。
声は小さいが、近い。
耳元で囁かれるのとは違う。もっと内側だ。自分の思考が生まれる場所のすぐ横に、別の思考が座っている。
久住は階段を下りながら、心の中で返した。
「いちいち実況するな」
『ごめん。つい』
「その“つい”を減らせ」
『努力します』
「努力ではなく実行しろ」
『はい』
アパートの階段を下りきる。
朝の空気は少し冷えていた。
通学中の高校生が二人、久住の横を通り過ぎる。
向かいの家の前では、年配の女性がゴミ袋の口を結んでいる。
遠くで踏切の音が鳴った。
世界はいつも通りだった。
何も変わっていない。
ただ、久住の中だけが一人分増えている。
『久住さん』
「何だ」
『今の、声に出してないのに聞こえてるんだよね』
「そうだ」
『逆も?』
「逆もだ」
『つまり、俺が考えたことも聞こえる?』
「言葉にしたものは聞こえる。言葉になる前の感情までは、今のところ不明だ」
『よかった……全部筒抜けだったら死ぬ。いや、もう死んでるっぽいけど』
「朝から面倒な冗談を言うな」
『すみません』
瀬戸篤志は、謝るのが早い。
久住はそのことを、家を出て十分も経たないうちに理解し始めていた。
声は感情豊かだ。
驚きやすいし、落ち込みやすいし、疑問をすぐ口にする。
だが、注意すれば一応止まる。
少なくとも、こちらを困らせることを目的にはしているわけではない。
そこだけは、救いだった。
もっとも、救いがあることと、厄介でないことは別問題だ。
久住は駅前の横断歩道で足を止めた。
赤信号。
周囲の人間も立ち止まる。
誰も、久住の中にいる男のことなど知らない。
『人、多いな』
「都内の朝なら普通だ」
『俺も都内に住んでたけど、こんなにちゃんと朝の通勤してたかな……最後の方、時間の感覚ぐちゃぐちゃだったから』
久住は返事をしなかった。
篤志が死んだという話を、完全に信じたわけではない。
しかし、彼の声には生活を壊した人間の疲れが残っている。
睡眠不足に、掛け持ち労働、金銭的な無理。
好きなゲーム。応援していたキャラクター。
断片だけなら、ただの妄想とも言える。
けれど、その断片の端々に、妙な生々しさがあった。
現代の膿の宿痾のようだ。
久住は青信号になった横断歩道を渡りながら、内心で言った。
「瀬戸」
『はい』
「出社後のルールを確認する」
『はい』
「俺が業務中に外部と会話している間、君は割り込むな」
『うん』
「資料確認中も、基本的には黙っていろ」
『はい』
「ただし、明らかな危険や重大な間違いに気づいた場合だけ、一度呼べ」
『一度だけ』
「そうだ」
『"重大"の基準は?』
「事故につながる。人に迷惑がかかる。金銭や契約に関わる。だれかの安全に関わる。このあたりだ」
『なるほど』
「"つい"や"なんとなく"は禁止とする」
『それ言われると、俺、だいぶ発言権なくなるかも』
「なくていい」
『厳しい』
「厳しくしないと、君が増えかねん」
『俺、増殖する前提なの?』
「現に朝から増えている」
『すみません』
改札を通ってホームへ移動する
満員とまではいわないまでも、電車は混んでいた。
左肩に誰かの鞄が当たる。
近くの乗客がスマートフォンを見ている。
車内広告には、化粧品、資格講座、映画、コンビニの新商品が並んでいた。
『あ』
篤志の声が、少しだけ跳ねた。
久住は心の中で鋭く言う。
「何だ」
『いや、広告にさ、ゲームの……』
そこで篤志は自分で止まった。
『ごめん。重要じゃない』
「そうか」
『うん。重要じゃない』
久住は目だけで広告を確認した。
スマートフォン向けゲームの広告だった。
アイドルらしい衣装を着たキャラクターが、画面の中で笑っている。
篤志が反応した理由は、おそらくそこにある。
久住は何も言わなかった。
聞けば、また話が長くなる気がした。
そして今、電車内で頭の中の同居人の未練を掘る気にはなれないし、日常の中の異常をこれ以上増やす気にもなれない。
篤志も、それを察したのか黙っていた。
だが、その沈黙は無ではなかった。
久住の視界を通して、篤志が広告を見ないようにしている気配がある。
視界は共有しているはずなのに、どうやって見ないようにしているのかはわからない。
意識を逸らしている、と表現するのが近いのだろう。
久住は吊革を握り直しながら思考を整理する。
厄介な同居人だ。
朝、定義した言葉に、後からとんでもない納得が襲ってきている。
異常現象というには、自分個人とあまりに距離がありすぎる。
幻聴と断じるには、会話が成立しすぎている。
電車を降り、駅から事務所まで歩く。
久住が働く芸能事務所の入るビルは、駅から徒歩七分ほどの場所にある。
表通りから一本入ったところで、外観は特別目立たない。
一階には別会社のショールームが入っており、事務所の受付は上階だ。
久住がビルの入口へ近づくと、篤志が明らかに緊張した。
声には出さない。
だが、感情の圧のようなものが、久住の胸の奥で膨らむ。
久住は足を止めなかった。
「瀬戸」
『はい』
「緊張するのは自由だが、こちらの呼吸に影響を出すな」
『ごめん、出てる?』
「少し」
『気をつける』
「ここは俺の職場だ」
『うん』
「君の事情で俺の挙動が不自然になると困る」
『わかってる。ごめん』
篤志の声が小さくなる。
久住はエレベーターに乗った。
ほかに社員が二人いる。
久住は軽く会釈した。
「おはようございます」
「おはようございます」
いつも通りの挨拶。
その裏で、篤志が息を殺している。
正確には、篤志に息はないわけだが。
……思考が侵されているな……。
久住は頭を軽く振った。
エレベーターが上がる。
久住はここまでの時間で、篤志の扱いを少し修正した。
完全に黙れ、と命じるだけでは、篤志はおそらく緊張で余計に硬くなる。
かといって自由に話させれば、久住の集中が切れる。
必要なのは、業務上の規則よりも、共同生活のルールだ。
エレベーターを降り、受付前を通って執務スペースへ入る。
久住は自席に鞄を置いた。
パソコンを立ち上げ、社員証を机の上に置く。
『ここが、久住さんの席』
「そうだ」
『思ったより普通だ』
「普通の席だからな」
『芸能事務所って、もっとポスターとか、キラキラした感じかと思ってた』
「応接や廊下にはある。管理部門の机はどこも似たようなものだ」
『そっか』
篤志は感心しているようだった。
久住はメールソフトを開きながら、心の中で言った。
「業務開始前なので少しだけ説明する」
『はい』
「俺の仕事は、表に立つ人間の活動を支えるための事務と調整だ。契約、備品、施設利用、移動記録、スケジュール補助。」
『大事なやつだ』
「そうだ」
『あ、そこは否定しないんだ』
「大事でなければ仕事として成立しない」
『久住さん、そういうところ良いね』
「評価するな」
『はい』
久住はメールを確認する。
未読は二十六件。
急ぎは七件。
そのうち、午前の定例会議に関わるものが三件。
篤志が何か言いかけた気配がした。
しかし黙った。
久住は、画面から目を離さずに言う。
「今のは何だ」
『え?』
「何か言いかけただろう」
『いや、メール多いなって思っただけ。重要じゃないから黙った』
「それでいい」
『おお、正解?』
「正解だが、喜びを大きくするな」
『小さく喜びます』
久住は返信が必要なメールに印をつけ、会議資料を開いた。
今日の定例会議は、レッスン室の利用調整と、週末のミニイベント対応が主な議題だ。
担当者が作成した資料を、会議前に確認する。
久住は普段通り、日付、時間、場所、担当者名、備考欄を追っていった。
篤志は静かだった。
静かすぎて、逆に気になるほどだった。
頭の中に他人がいる感覚は消えていない。
ただ、篤志はなるべく自分の存在感を薄めようとしている。
それはありがたい。
ありがたいが、完全には成功していない。
久住が資料に集中しようとすると、篤志の「集中の仕方」が隣に重なる。
自分の目線とは別に、篤志も文字を追っている。
その視線の焦点が微妙にずれるせいで気が散る。
久住は眉間を押さえた。
『ごめん、邪魔?』
「邪魔だ」
『正直』
「事実だ」
『どうすればいい?』
「俺と同じ場所を読もうとするな。少し引いて見ろ」
『引くって、どうやって?』
「知らない。君の存在様式はこちらの専門外だ」
『言い方』
「感覚で調整しろ」
『やってみる』
篤志の気配が、ほんの少し後ろへ下がった。
視界が軽くなる。
完全ではないが、先ほどよりはましだ。
「それでいい」
『できてる?』
「少し」
『よかった』
久住は会議資料の確認を続けた。
数分後。
『久住さん』
一度だけ、という前置きはなかった。
久住の指が止まる。
「何だ」
『あ、ごめん。一度だけ』
「言え」
『これ、同じ部屋に同じ時間で二つ入ってない?』
久住は画面を見る。
火曜十八時。
第二レッスン室。
確かに、二件の予定が重なっている。
久住は資料の更新履歴を確認した。
片方は昨日夕方に追加された仮押さえ。
もう片方は先週から入っていた通常レッスン。
会議前に見つけられてよかった。
久住は赤字でメモを入れる。
「これは言ってよかった」
『よかった』
「ただし、呼び方を守れ」
『はい。一度だけ、から入る』
「そうだ」
『一度だけって、なんか忍者の合図みたいだな』
「余計な連想をするな」
『はい』
それが、篤志が初めて業務上役に立った瞬間だった。
資料を二人で見ていたのだから、どちらかが気づく可能性はある。
偶然かもしれない。
久住自身が数秒後に見つけていたかもしれない。
しかし、見つけたのは篤志だった。
厄介な同居人が、たまたま一つミスを見つけた。
現時点では、その程度だが、これは意外と便利かもしれない、と内心思った。
九時五十五分。
久住は会議資料を印刷し、会議室へ向かった。
篤志はまた緊張し始めた。
『会議……』
「黙っていろ」
『はい』
会議室にはすでに数人が集まっていた。
営業担当。
制作進行。
レッスン管理。
現場マネージャー。
それぞれが資料を持ち込み、席に座っている。
久住は一番端の席についた。
会議が始まる。
議題は淡々と進んだ。
レッスン室の予約状況。
外部講師の到着時間。
衣装小物の搬入。
週末のミニイベントの導線。
タレントの帰宅時間。
久住は必要な箇所だけ発言し、それ以外はメモを取る。
篤志は、よく黙っていた。
時々、反応はあったが、声にはしない。
久住は会議中、何度か内心で篤志の気配を確認したが、よく我慢している。
この同居人は、うるさいが、言われたことを守ろうとはする。
そこは重要だった。
会議の終盤、資料の重複について久住が指摘した。
「火曜十八時の第二レッスン室ですが、仮押さえと通常レッスンが重なっています。どちらを優先するか確認が必要です」
担当者が資料を確認し、すぐに頷く。
「失礼しました。通常レッスン優先で、仮押さえは第三に移します」
「では、予約表はこちらで修正します」
「お願いします」
淡々と処理される。
篤志が頭の中で、ものすごく小さく安堵した。
『……よかった』
久住は返事をしなかった。
会議中だからだ。
しかし、少しだけ思った。
今の指摘がなければ、当日になってから現場で調整が必要になっていた。
それは大きな事故ではないが、確実に誰かの時間を奪う。
篤志の発見は、無意味ではなかった。
十時五十分。
会議が終わった。
久住は資料をまとめ、会議室を出る。
廊下に出た瞬間、篤志が深く息を吐いたような気配を見せた。
『緊張した……』
「君は座っていただけだ」
『座ってもいないよ。存在してただけ』
「それで緊張するのか」
『するよ。他人の仕事場だし。しかも、俺が変なこと言ったら久住さんの邪魔になるし』
「その自覚があるならいい」
『ある。めちゃくちゃある』
久住は給湯スペースへ向かった。
コーヒーを淹れる。
紙コップに湯が落ちる音がする。
篤志が言った。
『久住さん、今の会議、あんまり喋らないんだね』
「必要があれば喋る、そういう仕事だ」
久住は紙コップを持って自席へ戻った。
メールがさらに増えている。
会議で決まった内容を反映する前に、別件の確認が入っていた。
タクシー利用申請。
衣装小物の受領確認。
イベント案内文の文言チェック。
久住は椅子に座り直した。
『久住さん』
「何だ」
『この仕事、地味だけどずっと気が抜けないね』
「そうだ」
『ミスしたら、表に出る人が困る』
久住は画面を見たまま、少しだけ沈黙した。
地味だが、気が抜けない。
自分たちのミスは、最終的に表に立つ人間や、そこに来る客に届く。
表に出るタレントの活動は、我々が支える細部の上に立っている。
「瀬戸」
『はい』
「今の理解は間違っていない」
『え』
「この仕事は、地味だが気が抜けない」
『……そっか』
「ただし、感傷的に捉えるな。必要なのは感動ではなく、確認だ」
『はい』
「それが、この仕事のやりがいだったりするわけだがな」
篤志は少し黙った。
その沈黙は、先ほどまでとは違っていた。
芸能事務所の仕事を、彼は外から見ていた人間だ。
ファンとして、客として、画面やステージの向こう側を見ていた。
そこに至るまでの事務や調整を、今、初めて内側から見ている。
久住は、それが篤志にとって小さくない経験なのだと感じた。
だが、そこに付き合いすぎるわけにはいかない。
午前の仕事はまだ終わっていない。
久住は予約表を修正し、関係者へ共有した。
次にタクシー利用申請を開く。
利用時間、乗車区間、目的、理由。
『久住さん、一度だけ』
「言え」
『これ、理由欄が“終電後”になってるけど、時間的にはまだ終電あるんじゃない?』
久住は画面を確認した。
二十三時十分。
区間を考えると、終電には間に合う可能性が高い。
ただし、その日の備考には大雨警報の記録がある。
さらに対象は未成年タレントだった。
「タクシー利用自体は妥当だが、理由欄が不正確だ」
『あ、そういう見方か』
「“終電後”ではなく、“悪天候および未成年者の安全確保”だな」
『なるほど』
久住は担当スタッフへ確認を送る。
返信を待つ間、篤志は少し黙った。
『俺、今の、半分間違ってた?』
「半分は合っていた」
『半分』
「君は時間の矛盾に気づいた。だが、申請全体の妥当性までは見ていなかった」
『そっか』
「指摘は有用だった。ただし、結論を急ぐな」
『はい』
篤志は素直に返事をした。
久住はその反応を意外に思った。
篤志は感情の動きが大きい。
だが、指摘を受けて反発することは少ない。
むしろ、間違えた部分を真面目に受け取ろうとする。
それは扱いやすさでもあり、危うさでもあった。
他人の言葉を受け入れすぎる人間は、自分を削りやすい。
久住はそこまで考えて、思考を止めた。
まだ初日だ。
頭の中に住みついた男の人格分析まで始めるには、情報が足りない。
頭の中に、中途採用の社員を一人、抱え込んでOJTしているような気分だった
十一時半。
タクシー利用申請の担当者から返信が来た。
久住の見立て通り、悪天候と未成年者の安全確保が理由だった。
久住は理由欄を修正し、承認フローへ戻す。
『よかった』
「今のはよかった」
『役に立った?』
「少し」
『少しかあ』
「初日にしては十分だ」
そう言ってから、久住は自分の言葉にわずかに引っかかった。
初日。
それは、この状態が明日以降も続く前提の言い方だった。
篤志も同じことに気づいたのか、静かになった。
しばらく、二人とも何も言わなかった。
パソコンのファンの音。
隣の席のキーボード。
電話を取るスタッフの声。
廊下を歩く足音。
その中に、久住と篤志の沈黙がある。
やがて篤志が、小さく言った。
『明日も、いるのかな』
久住は画面から目を離さなかった。
「わからない」
『だよね』
「いなくなる方法も、残る条件も不明だ」
『うん』
「だから、今日の午後もルール通りにする」
『午後』
「そうだ」
『昼ごはんは?』
久住はそこで初めて、時計を見た。
十一時四十五分。
昼休みにはまだ少し早いが、午前の区切りとしては悪くない。
「十二時になったら取る」
『ちゃんと食べる?』
「何だ、その確認は」
『いや、朝コーヒーだけだったから』
「見ていたのか」
『見えてるから』
「表現を選べ」
『すみません。でも、食べた方がいいと思う』
久住は少し眉を寄せた。
「君に健康管理を指摘されるのは、かなり不本意だ」
『俺も言う資格ないのはわかってる』
篤志の声が、少しだけ沈む。
『でも、資格がないからこそ、気になるんだよ』
久住は返事をしなかった。
篤志がどう死んだのか、正確にはわからない。
だが、彼が自分の限界を見誤ったことだけは確かだろう。
その男が、他人の朝食を気にしている。
滑稽と言えば滑稽だ。
身勝手と言えば身勝手だ。
だが、悪い気はしなかったし、そこには実感があった。
久住はメールの下書きを保存し、パソコンの画面をロックした。
「少し早いが、昼にする」
『おお』
「喜ぶな」
『小さく喜びます』
「それも禁止だ」
『厳しいね』
久住は財布を持って立ち上がった。
社員用の休憩スペースへ向かう途中、廊下の窓から外が見えた。
正午前の東京。
ビルの隙間に薄い空がある。
その下で、事務所はいつも通り動いている。
久住遥真の中に、瀬戸篤志という厄介な同居人が現れてから、まだ半日も経っていない。
ただ、午前中だけでわかったことがいくつかある。
篤志は
うるさく、
驚きやすく
謝りやすい。
仕事の邪魔になり得る。
だが、言われたルールは守ろうとする。
そして、ときどき役に立つ。
休憩スペースに入り、棚からインスタント味噌汁を取る。
篤志が、少し遠慮がちに言った。
『久住さん』
「何だ」
『おにぎり一個だけは、やめた方がいいと思う』
久住は無言でおにぎりを二つ取った。
『あ』
「黙れ」
『はい』
久住はレジへ向かう。
篤志は黙っている。
だが、少しだけ嬉しそうだった。
その感情があまりにわかりやすく胸の奥に広がるので、久住は小さく息を吐いた。
これは確かに、厄介だ。
だが、今日のところは。
本当に今日のところだけは。
追い出し方のわからない同居人と、昼食を取ることにする。