ただ単に執筆が間に合わなかっただけです。申し訳ない。
だから次は頑張る!!
では、どうぞ!
いつか見たあの時の赤い2つのリボン。
同じ学校という意味を嫌でも分からせるための制服。
ブレザーの中に着ている特徴的なピンクのカーディガン。
高校3年生としては珍しいツインテールの髪型。
そして、周りの同い年の女の子と比べると、はっきりとその女の子は小さい部類に入るであろうと自信を持って言える身長。
その全てに、見覚えがあった。
お互いの第一声は、言葉としてはあまりにも不明瞭なものだった。
「あ」
「な……っ……」
「矢澤、さん……?」
最初に発したのは俺だった。
ああ、やっぱりこの人だったのかと思ってしまっていた自分がどこかにいた。昨日穂乃果達から聞いた犯人の特徴からして、何か覚えがあるなーとは思っていたが、本当にこの人だったとは……世間ってのは意外に狭いね。
「うっ……!」
次に発したのは矢澤さん。発したというか漏れ出たというか、何か呻くような感じに聞こえたのは気のせいかな?俺がいたのがそんなにマズかったのだろうか。あ、そういや昨日ワッグで子供にうんちうんち言われてたのも矢澤さんになる訳か。そりゃ男の俺に見られれば嫌だろう。納得。
「じゃあ、あなたがアイドル研究部の部長!?」
穂乃果の驚きにも似た声が響く。うん、俺も実際結構驚いてる。何となく予想はしていたが、まさか事実だったとは思いもしなかった。……では何故、この人は穂乃果達の事を疎ましく思っているのかが疑問に残ってくる。
ちゃんと会って話したのは最初に会ったスーパーの時だったが、たった1回しか会ってないにも関わらず、矢澤さんは絶対に悪い人ではない。そんな確信が確かに俺にはあった。あんな素敵な笑顔ができる人なのだ。
だから。
なのに。
「……なあ、矢澤さ―――、」
「んにゃああああああああああああ!!」
疑問解消のために質問しようとしたところで、矢澤さんが猫みたいな声を出しながら拳を勢いよく縦に振り回し、近づけないように俺達を威嚇しながら扉の中へと逃げるように入って行った。
って、ありゃ?何か中からガチャって音がしたんだけど?
「ああ!部長さん、開けてください!」
「うぉいマジか!矢澤さん、何で俺の事無視してんの!?知らない仲じゃないじゃん!質問くらい聞いてくれてもいいんじゃないの!?」
穂乃果に続いて俺もドアを一緒に叩いて抗議する。確かに俺を見て何かに気付いたはずなのだ。だったら矢澤さんが俺を忘れてる可能性は限りなく低い。はずなのに俺を無視してこんな状況になるとか……ちくしょう抗議してるはずなのに目から水が零れそうだぜ☆
「拓哉君、何故部長さんと既に知ってる仲になっているのか、少しOHANASHIしましょうか……?」
「ちょっと海未さん?今そんな事してる場合じゃないよね?明らかに優先すべき事が目の前にあるよね?目のハイライト消えてるよね!?」
何で緊急事態にこんな事言ってくるのこの子。そんな事でこの先矢澤さんどうするかとか話し合うのに大丈夫?大丈夫じゃない、問題だ。うん、大問題だね。
「たくちゃん!開かないよぉ!」
さっきから穂乃果が開けようとしているが、うん、鍵閉めてるんだから普通開かないよね。それに中からドサドサと音がしているという事は、もし鍵が開いたとしてもドアの前で重い荷物が置かれているだろう。だからどっちみち正面からじゃ突破する事はできない。
であれば。
「凛!外からだ!窓から突破するぞ!穂乃果達は万が一のためにここで見張っててくれ!」
「うーにゃー!!」
凛がすぐさま走って外に駆けて行く。ニャル子さん懐かしいね。
「拓哉……君……?」
中ボスがいた。
「いやだから今はそんな事してる場合じゃないでしょうが!海未も穂乃果達とここにいてくれ!話なら落ち着いた時に話してやるから!」
「あっ、待ちなさい拓哉君!」
「今は言う事聞いておこうよ海未ちゃん!あとで私と一緒に聞けばいいじゃん!」
話を無視して逃げるように走る。しつこすぎだよ海未ちゅわん!しつこい女は嫌われるよ!俺は嫌わないけどね!あと穂乃果さんありがたいけど最後さりげなく自分も追加してるのは気のせいだよね?気のせいだと拓哉さんそれはとっても嬉しいなって。
外へ出ると曇ってはいるが今は雨は止んでいた。
周りを見渡すと、既にアイドル研究部の部室の窓は開かれていて中に人はいない。
すると、憎たらしいアルパカ小屋の方から矢澤さんの声らしき悲鳴が聞こえた。なるほど、あっちか。
「凛!いたか!」
「あ、たくや先輩!こっちだにゃー!」
声のした方に行くと、凛が何やらアルパカ小屋の方に指を指していた。ははっ、いやいやまさか、ね?
「…………何がどうしてこうなった」
小屋の中を恐る恐る見ると、そこにはヘナ~っと倒れている矢澤さんがいた。
「どうするにゃ?」
「……俺は茶色いアルパカに嫌われているらしい。だから悪いが、せめて矢澤さんを外まで引っ張ってくれると助かる。それと、絆創膏か何かあったらケガしてるとこに貼ってやってくれ」
「了解にゃ!」
そして凛が矢澤さんを引っ張り出し、未だにヘナ~っとしている矢澤さんを俺がおぶって部室へと戻る。戻ってる最中に山田先生に『学校内で女の子襲うなよー』とか言われたのでとりあえず『する訳ねえだろ!!』と返しておいた。ホントに教師かあの人……。その会話を聞いてた凛が顔を赤くしてたのはとても可愛かったです。ごめんね。
部室に入る際、ポケットから部室の鍵を拝借しておいた。
「…………」
意識が戻ればまた不機嫌になる矢澤さんをよそに、俺も含め穂乃果達も部室内を満遍なく見渡していた。
「これは……すげえな……」
素直な感想がすぐに出てきた。さすがアイドル研究部という名前の事はある。見渡す限りアイドルグッズでいっぱいだ。
「A-RISEのポスターだにゃー」
「あっちは福岡のスクールアイドルね」
「校内にこんなところがあったなんて……」
凛でもさすがにA-RISEは知ってるか。真姫さん結構詳しいのね。俺も一応他のスクールアイドルを調べてたから知ってはいたが、真姫も色々と調べているのかもしれない。
「……勝手に見ないでくれる」
不意に矢澤さんが呟くように声を発するが、すぐに他の声によって反応する事を遮られる。
「こ、これは……!」
「……花陽?」
わなわなと震えている花陽が心配になり声をかけようとした時だった。
「伝説のアイドル伝説DVD全巻BOX!!持ってる人に初めて会いました……!!」
「そ、そう……?」
「凄いです!!」
「ま、まあね……!」
ああ、そういや大のアイドル好きですもんね花陽さん……。さっきまで不機嫌でしかなかった矢澤さんが狼狽えてるくらいだし。同じアイドル好きを見つけたようで良かったね花陽さん。でも今はそれが重要点じゃないんだよなぁ……。
「へえ~、そんなに凄いんだ~」
「あ、やめとけ穂乃―――、」
「知らないんですか!?」
ああ、やっぱりだ……。この手の人は自分の大好きな趣味の事となると途端に饒舌になるタイプなのだ。ソースは俺。マンガとかアニメの話になると1人で超盛り上がる。中学の時に数少ない友達に話してやったらもういいと言われ、それ以降俺にその手の話を振る事は一切なかった。悲しい。
言うや否や、花陽はササッとパソコンを起動し、カタカタと操作しながら流暢に説明していた。
「伝説のアイドル伝説とは、各プロダクションや事務所、学校などが限定生産を条件に歩み寄り、古今東西の素晴らしいと思われるアイドルを集めたDVDBOXで、その希少性から伝説の伝説の伝説、略して伝伝伝と呼ばれるアイドル好きの人なら誰もが知ってるDVDBOXです!!」
「は、花陽ちゃん、キャラ変わってない……?」
「大丈夫だ穂乃果。これは大好きなものが1つでもある者なら、これが普通なんだよ……」
それにしても凄いな花陽。ここまで饒舌になるとは思わなかった。……あれ?花陽でこれって事は、中学の時の俺もこうだったって事か?……なるほど、これなら話振られないのも頷けるな!悲しい。
「通販でドンと盛り瞬殺だったのに2セットも持ってるなんて……尊、敬……!」
「家に、もう1セットあるけどねえ」
「ホントですか!?」
この人もこの人だったわ。合計3セットとかどんだけだよ。観賞用保存用布教用ってやつか。末恐ろしいです、はい。
「じゃあみんなで見ようよ!」
「ダメよ、それは保存用」
「くぅぅ~……!伝伝伝……!」
どんだけ見たいんだよ。いやこれが俺の好きなアニメならそうなるかもだけど。というか保存用なのに部室に置いてるって何それ、意味なくない?意味なくなくなくなくなくなくない?……どっちか分からなくなった。
「かよちんがいつになく落ち込んでるにゃー」
「泣くほどなのか。それ泣くほどのものなのか」
これ、キーボードの上にほっぺを置いて涙を流すんじゃありません。花陽のほっぺに痕が付いちゃうでしょうが。……そっちかよ。
「あぁ、気付いた?」
「えっ、いや、そのぉ……」
声に反応するようにことりの方を見ると、何やら上に置かれている色紙に目がいっているようだった。
「アキバのカリスマメイド、ミナリンスキーさんのサインよ」
「へえ、メイドの店の人ってサインなんかも書くんだな。これがどうかしたのかことり?」
「え、あ、や、いやぁ~……」
どっちの反応か分からん。可愛い。それにしてもミナリンスキーか。何故か親近感湧くのはなんでだろう。まあいいか。俺はコトリンスキーだけどな、ふっはっはっは!
「ま、ネットで手に入れた物だから、本人の姿は見たことないけどねえ」
見たことないんかい。見たことあるならちょっとだけ紹介してもらおうかなーとか思ってたのに。……いや、違うよ?ただちょっとカリスマメイドってんだから少し気になっただけであって、決してご奉仕してもらいたい訳じゃないよ?ホントダヨ?
「と、とにかく、この人、凄いっ!」
「まあ、確かに凄いな。これだけのグッズがあるんだし」
「それで、何しに来たの?」
凄いと言われて満更でもなさそうにしてんぞこの人。言葉はぶっきらぼうでも表情までは嘘付けないようだな。とりあえず、本題に入るか。
全員が一旦席に座る。
第一声を発したのは我らがμ'sの発起人、穂乃果だ。
「アイドル研究部さん!」
「……にこよ」
「にこ先輩!実は私達、スクールアイドルをやってまして」
「穂乃果、それはもう知ってるからわざわざ言う必要はないと思うぞ」
ここからは真面目な話になる。もう回りくどいのはなしだ。単刀直入に言わないといけない。
「そう、もう知ってるわ。どうせ希に部にしたいなら話を付けてこいとか言われたんでしょ」
話が早くて助かる。でもまさか東條と知り合いだったとはな。だから東條は話を付けてこいと言ってきたのか。
でも、矢澤さんの今までの言動や行動を考えると、
「おお、話が早い!」
「まあ、いずれそうなるんじゃないかと思ってたからね」
この提案はおそらく、いや、確実に、
「なら―――、」
「お断りよ」
拒否される。
「え?」
「……」
「お断りって言ってるの」
それを言う矢澤さんの目はとても冷たかった。どこかで見たような、あの生徒会長にも似たような、そんな冷たい目をしていた。
「いや、あの……」
「私達は、μ'sとして活動できる場所が必要なだけです。なので、ここを廃部にしてほしいとかいうのではなく―――、」
「お断りって言ってるの!言ったでしょ!アンタ達はアイドルを汚しているの」
やはりだ。そうだろう。ここを廃部にしないとか、そういうのはこの人にとっては今は関係のない事だ。今までの行動を考えると、μ's自体に何かしらの嫌悪感が垣間見える。つまり、最初から手を取り合おうという結論自体が成立しない話だったのだ。
「でも、ずっと練習してきたから、歌もダンスも―――、」
「そういう事じゃない……」
ただ、何故この人がこんなにもμ'sを良く思っていないのか、そこだけが掴めない。
だから、この話でそれを掴むしかない。掴んだ上で、それを説得して分かってもらうようにするしかない。今は矢澤さんが俺を覚えてるとか何で無視したのかとかそういうのはどうでもいい話だ。
「アンタ達……」
これで、ようやっと掴める。この人なら、ちゃんと話した上で分かってくれるはずだ。あんな魅力のある笑顔が出来るこの人なら、良い人に違いないんだ。
だから、この話で、核を掴み取る。
「ちゃんとキャラ作りしてるの?」
……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………んん?
「……えっと、矢澤、さん?今、なんと……?」
「……にこよ!」
「……にこさん、今、なんと?」
「ちゃんとキャラ作りしてるのかって言ってるの!」
いや、言ってる事は分かってるんですけど、意味はあまり分かってないです。あれ?これって今シリアスだったはずだよね?何か流れ変わったな。
「……キャラ?」
「そう!お客さんがアイドルに求めるものは、楽しい夢のような時間でしょ!だったら、それにふさわしいキャラってものがあるの。ったく、しょうがないわねえ。いい?例えば、」
言うと、やざ……にこさんは俺達に背を向けた。何かをするつもりなのだろう。いや、もう嫌な予感しかしないんですけどね。
すると、さっきまでにこさんの纏ってた雰囲気がギスギスしたものから一気にフワフワした感じになったような気がした。
それと同時に、
「にっこにっこにー!あなたのハートににこにこにー!笑顔届ける矢澤にこにこー!にこにーって覚えてラブにこ!」
……。
「……どお?」
「うっ……」
………。
「これは……」
…………。
「キャラというか……」
……………。
「私無理」
………………。
「ちょっと寒くないかにゃー?」
…………………。
「ふむふむ……!」
……………………。
「……そこのアンタ、今寒いって言ったでしょ……」
「い、いや、すっごい可愛かったです!さいっこうです!」
………………………。
「あ、でもこういうのいいかもぉ!」
「そ、そうですね!お客様を楽しませる努力は大事です!」
…………………………。
「素晴らしい!さすがにこ先輩!」
「よぉし!そのくらい私だって!」
「出てって」
「え?」
「いいから出てって!」
……………………………いいな。
「いいな」
「「「「「「「え……?」」」」」」」
おっと、思わず声にも出してしまっていた。というかにこさんも含め声揃うとか気が合うんじゃねあなた達。
「だから、にこさんの今の紹介、普通にいいなって思ったんだよ」
「なっ……」
「実際花陽も勉強になってるみたいだし、俺も悪くないと思ってんだけど。え、何、お前らは変だと思ったの?」
「~~~~!!!もういいって言ってるでしょ!とにかくもうこの話は終わり!出てって!!」
「なっ、おわっ、ちょ!そんなに押さないでくれって危ねえだろってあびゃ!?」
見事に全員追い出され床に這いつくばる俺。ヘーイ、扱いの酷さに慣れてきた感ある今日この頃。
「あぁーん、にこせんぱーい!」
おい、穂乃果や、拓哉さんの心配はないのですかそうですか。ずっと床に這いつくばってても誰にも心配されない未来が視える!!何それ果てしなく悲しい!!ありふれた悲しみの果て!!
「大丈夫?たっくん?」
「あ、ああ。俺はいつの間にか死んだようだ。見てみろよ、目の前に大天使様が俺を迎えに来てる」
「それって私の事かな?かなっ?」
「早く起きてよ拓哉さん、みっともないわよ」
「アッハイ」
ササッと起き上がる。レナ風のことり見て癒されてたら後輩に注意されたでござる。あのままことりにおっもちかえりぃ~♪されたかったなあ……。くそ~この金持ちお嬢様め……ナギさんを見習えよ!ツンデレでも可愛いんだかんな!……あ、どっちもツンデレだったわ。ちなみにわたくしめはヒナギクが好きです。可愛い。
「と、ところで、拓哉先輩」
「んぁ?何だ花陽?」
少し汚れた制服を叩いていると、花陽が問いかけてきた。
「さっき、にこ先輩のあの自己紹介の事なんですけど……本当に良いと思ったんですよね?」
「あ、それ私も気になってた!」
おい穂乃果、今さっきまで無視してたくせに何をいきなり入ってきやがる。いやいいけど。
「ああ、本心だよ。嘘であんなご機嫌取りな事言う訳ないだろ」
「ええ!そうなの!?」
おい、さすがにそれは俺に失礼じゃないかね凛君?ちょっとお仕置き(説教)が必要かな?
「私は無理」
直球すぎて逆に清々しいわ真姫さん。良くも悪くもこういう事に関してはドストレートですねあなた。
「私もさすがにあれは……恥ずかしいです……」
うん、そうだったね。君はそういう子だったね海未さん!ごめんよ!何かごめんよ!もうこれお仕置きしても無理。海未がいる時点で倍返しされるレベル。倍返しというかもはや瀕死にされるまである。
「で、何でたっくんはそう思ったの?」
「え、ああ、そうだな」
やっぱことりはマイラブリーエンジェルだった。助け舟が豪華客船に見えるくらいだわ。……ちょっと何言ってるか分からない。
「特に言う事はねえよ。ただシンプルに良いなって思っただけだ」
「シンプル?」
「あれのどこが良いのよ……」
いや、だから言葉キツイっす真姫お嬢様。もっと言葉選んでくんない?
「だってそうだろ。にこさんが言ってたのは紛れもない事実じゃねえか。客に楽しい夢のような時間を与えるのがアイドルの役目。何もおかしくはないだろ。それを理解した上であの人はああいうキャラ作りをしていた。だったらお前達はそれを恥ずかしがるのは仕方ないにしても、決して笑ったりバカにしたりはしちゃダメなんだよ。あれはあの人なりのアイドルの形なんだ」
「うぅ……ごめんさいにゃ……」
「わ、悪かったわよ……」
ふと凛と真姫を見ると、やはり俯いていた。自覚があってそうやって反省できるなら、そんなに心配はいらないだろう。
「それに、お前らもちゃんと見ただろ。いくらキャラ作りだったとしても、あの矢澤にこの笑顔が作られたものだとしても、決して嫌で作られた笑顔じゃないって。お前ら全員にすぐ出来るか?満面の笑みで客を迎え入れろと言われてあんな笑顔が」
「私は……無理、だと思います……」
「わ、私も……」
海未と花陽も俯く。少しキツイ言い方になってるが、こう言わないと分からない事もある。
「だから、俺は素直に良いと思ったんだ。今さっきにこさんの笑顔が作られたものだって言ったが、俺はあれは作られた偽物じゃないと思ってる。偽物だったら必ずどこかで綻びが出てくる。でのあの人の笑顔にはそんなものどこにもなかった。本物の笑顔だった。ちゃんとキャラとしてスイッチを入れる事で、今目の前にいる人達に綺麗な笑顔を届けられる。それってさ、簡単そうでいて、とてつもなく難しい事なんだと思う。だから、俺はにこさんが正直に凄いと思うよ」
これが俺が矢澤にこに対して思った現状の思いだ。これでも一応μ'sの手伝いをしてるんだ。必要な事は調べたりタメになる事は見たりしている。だからこうやってたまにこいつらに喝を入れる事も辞さない。
「そうだね。少しでも変に思っちゃった私達がいけないんだもんね!もっと勉強して努力しなくちゃ、にこ先輩にアイドルを汚してるってまた言われちゃうのは嫌だもん!」
……よし、穂乃果がこれならもう心配はいらないか。
基本的に穂乃果がこういう発言をすると、他のメンバーもまとまって変わっていく。穂乃果のカリスマ性だからこそ為せる技と言ってもいいだろう。
「よし、んじゃあとはこれからどうするかだ。部にするには俺達に残されてるのはにこさんを説得してアイドル研究部と合体するしかない。それを今から考えるぞ」
はい!と全員の声が耳に入る。切り替えが早いからこちらも助かる。
と、そこへ、
「やっぱり追い出されたみたいやね」
「東條……」
俺達をここに来させるように促した東條本人だった。
にこ可愛い!!
ことり誕編書かないと……(ネタがない)
いつもご感想評価ありがとうございます!!
新たに高評価をくれた方、
孤独なcatさん、アリアンキングさん。
大変ありがとうございました!!