ラブライブ!~奇跡と軌跡の物語~   作:たーぼ

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どうも、ほのぼのとして日常を書けていて何だかほっとしています。





84.息抜き

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そう!A-RISEの優勝と大会の成功をもって終わった第1回のラブライブ!それがなんと、その第2回の大会が行われる事が早くも決定したのです!!」

 

 

 

 

 

 

 花陽の興奮した声が部室内に響き渡る。

 そのまま花陽はパソコンの方へと移動し、みんなにも分かるようにそのサイトページを開く。

 

 

「今回は前回を上回る大会規模で、会場の広さも数倍。ネット配信の他、ライブビューイングも計画されています!」

 

「凄いわね……」

 

「たった1回の大会でそこまで注目されるようになったのか。そこら辺の大会より結果残してんだな」

 

「凄いってもんじゃないです!」

 

 おぉふ、熱い、熱いよ。花陽が語る背中が熱い。何かピンクっぽい赤いオーラ出てる。熱く語ってるのにそのテーマがアイドルだから申し訳程度のアイドル要素がピンクとして混ざってるよ。何言ってんだ俺。

 

 

「そしてここからがとっても重要……!大会規模が大きい今度のラブライブは、ランキング形式ではなく各地で予選が行われ、各地区の代表になったチームが本戦に進む形式になりました!」

 

「つまり人気投票による今までのランキングは関係ないという事ですか?」

 

「その通り!lこれはまさにアイドル下剋上!!ランキング下位の者でも、予選のパフォーマンス次第で本大会に出場できるんです!!」

 

 なるほど、じゃあ今の穂乃果達にはもってこいな条件ってわけか。これなら一気にランキングを上げる手段を考えなくても済む。予選でのパフォーマンスをどうするかを一点に集中できる。願ったり叶ったりだな。

 

 

「それって、私達にも大会に出るチャンスはあるって事よね!?」

 

「凄いにゃー!」

 

「またとないチャンスですね!」

 

「やらない手はないわね」

 

「そうこなくっちゃ!」

 

 おいおいにこさんや、いつの間に真姫とそんな抱き付く仲になってたんですかね。一見普通に見えるけどアニメ大好き拓哉丸と呼ばれた俺から見ればその光景はとてもありがたい1枚になるので写真撮っていいですかそうですか逮捕ですか。……そもそもアニメ大好き拓哉丸とか呼ばれた事ないわ。

 

 

「よーし、じゃあラブライブ出場目指して―――、」

 

「でも待って」

 

 ことりの声を絵里が遮った。

 やる気になっていることり達とは違って1人深刻そうな顔をして。

 

 

「地区予選があるって事は……私達、A-RISEとぶつかるって事じゃない……?」

 

「「「「「「「あ」」」」」」」

 

 ……あれ、何で普通真っ先に思い付く事なのに今まさに気付きました的な声出してんのこの子達?

 それを聞いて何秒か沈黙が続いたあと、最初に花陽が崩れ落ちた。

 

 

「お、終わりました……」

 

「ダメだ~……!!」

 

「A-RISEに勝たなきゃならないなんて……」

 

「それはいくら何でも……」

 

「無理よ」

 

「いっその事全員で転校しよう!」

 

「できる訳ないでしょう」

 

「どんだけ落ち込んでんだよお前ら……」

 

 一気に部室内が暗い感じになったんだけど。さすがの拓哉さんもこれにはちょっとドン引きしちゃうぞ。A-RISEにビビりすぎかよ。あと穂乃果さっきからお茶啜ってほんわかしてんだけど話聞いてんのかあいつ。

 

 そう思って穂乃果に話しかけようとした瞬間、不意に横から近づいてくる影があった。

 

 

「というか拓哉は何でそんな平然としてるのよ!こんな絶望的状況に陥ってるのに!!」

 

「いや、だってA-RISE相手にそんなビビる事か?」

 

 言った瞬間。

 まるでにこ達の俺を見る目が何言ってるんだこいつバカかみたいな目線になった。ヒドイ。

 

 

「なーにバカな事言ってんのよ!A-RISE相手だからビビッてんでしょ!?何せ第1回ラブライブの覇者よ!?そんなのに勝てると思ってるアンタの脳内はお花畑か!バカ!おたんこなす!」

 

「最後ただの悪口じゃねえか……。まあ、今のお前らならA-RISEだって届かない相手じゃないって言いたいんだよ」

 

「届かない相手じゃない……?たっくん、それってどういう事?」

 

「そのままの意味だよ。前までのμ'sなら無理だったかもしれない。けど今のμ'sなら、高い壁を乗り越えたお前達なら無理な話じゃないと思ってる」

 

 実際、どうかは分からない。だけど以前よりも今の方が全然大丈夫だという事は分かる。届かなかった相手に、圧倒されていた相手にも臆する事なくそう思えるようになったのは、俺もどこかで成長したからかもしれない。

 

 

「そうです!確かにA-RISEとぶつかるのは厳しいですが、だからといって諦めるのは早いと思います!」

 

 海未も俺と同じような事を思っていたのか、みんなの背中を押すように言った。

 そのおかげで、流れが変わった、

 

 

「……拓哉と海未の言う通りね。やる前から諦めていたら何も始められない」

 

「それもそうね」

 

「エントリーするのは自由なんだし、出場してみてもいいんじゃないかしら」

 

 絵里の言葉でメンバーの表情に明るさが戻る。こういうところはやはり元生徒会長なのだろう。どうすれば人をやる気にさせるかを分かっている。絵里ならではのやり方だな。これをどこぞのパン大好き娘にも見習ってほしいものだ。

 

 

「そ、そうだよね!大変だけど、やってみよう!」

 

「じゃあ、決まりね」

 

「その前にリーダーにちゃんと確認しないといけないわけなんだが」

 

「え?……穂乃果……?」

 

 誰もが一斉に視線をうつした。

 ただ1人、呑気に座ってお茶を啜っているリーダーへと。そして、その人物はゆっくり息を吐いたあと、言った。

 

 

「出なくてもいいんじゃない?」

 

「「「「「「「「「……え?」」」」」」」」」

 

 思わず俺まで声を出してしまった。

 穂乃果の口からあり得ない言葉を聞いたような気がしてならなかった。今こいつ、何と言った……?

 

 

「ラブライブ、出なくてもいいと思う」

 

 

 

 全員が驚きを隠せない中、高坂穂乃果は満面の笑みで、何の躊躇もなくそう答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「にこ、海未」

 

「「はい」」

 

 俺が言うとすぐににこと海未は動いた。

 にこが穂乃果の手を掴み、隣のほとんど何も置いていない部室へと連れて行き、そのあいだに海未がイスと鏡を用意する。名前を言っただけで分かるとか何気に凄い事してない俺達。

 

 

「穂乃果~!」

 

「自分の顔が見えますか?」

 

「見え、ます……」

 

 そりゃ鏡だから見えるだろう。

 海未が言いたい事を正確に変えるとおそらくこうだろう。()()()()()()()()()()()()()?と。無理もない。穂乃果があんな事言うなんてみんなおかしいと思うのが当たり前なのだ。

 

 

「では、鏡の中の自分は何と言っていますか!?」

 

「何それ~?」

 

 なぁにそれ~。おい穂乃果、それはどこぞの初代遊戯王的な主人公的なあの謎の髪型をしておられる方の有名なセリフだぞ。棒だけど。お前が軽々しく言っていいものじゃないんだぞ。棒だけど。

 

 

「だって穂乃果……」

 

「ラブライブに出ないって!」

 

「あり得ないんだけど!ラブライブよラブライブ!!スクールアイドルの憧れよ!?アンタ、真っ先に出ようって言いそうなもんじゃない!!」

 

「そ、そう……?」

 

 にこの言い分はもっともだ。ラブライブ、スクールアイドルの甲子園とまで言われ、それはどのスクールアイドルの憧れでもある。いつもの穂乃果ならいの1番に出ると言って騒ぎそうってのがみんなのイメージだが、それは大きく覆されてしまった。

 

 

「何かあったの……?」

 

「い、いや、別に……」

 

「だったら何で!?」

 

「何故出なくていいと思うんです?」

 

「……私は……歌って踊って、みんなが幸せならそれで……」

 

「今までラブライブを目標にやってきたじゃない!!違うの!?」

 

「い、いやぁ……」

 

 

 ……なるほどね。

 にこの真剣な表情にも言葉を濁すって事は……大体の目星は付いた。

 

 

「穂乃果ちゃんらしくないよ!」

 

「挑戦してみてもいいんじゃないかな……!」

 

「あはははは……」

 

 何も言えないって感じか。まあ、こいつはこいつでちゃんと成長してるって事だな。俺が言ってもいいけど、あくまで俺はμ'sの手伝いでメンバーじゃない。だから直接的な事はあまり言わない方がいいだろう。

 

 こいつらが穂乃果の考えてる事に気付いてやれればすぐに終わるけど、穂乃果のあの発言が意外すぎて誰も気づいてないなこりゃ。

 さて、どうサポートしてやろうか。そう思った時、突然穂乃果の腹の虫がぐぅ~と鳴り出した。

 

 

「そ、そうだ!明日からまたレッスン大変になるし、今日は寄り道して行かない?」

 

「え?でも……」

 

 ほう、そう出たか。悪くない、なら俺も影ながら手伝ってやりますかね。

 

 

「それもそうだな。今日くらいは全員で遊びまくってもいいんじゃねえか?何気に今までメンバー全員が遊んで帰った事とかないだろうし」

 

「はあー!?拓哉まで何言ってんのよ!?」

 

「いいからいいから!たまには息抜きも必要だよ。ね、たくちゃん!」

 

「そうだそうだー」

 

「何でそこは適当なのよアンタは……」

 

 これはあれだ。変に悟られないようにするためだ。俺が下手な芝居して何か企んでそうとか思われたらせっかくの気遣いが台無しになってしまう。これは絵里達が穂乃果が何を考えているのか、どうしてそう言ったのか気付かせるためでもあるのだ。

 

 決してただ遊んで帰りたいとかそういう下心満載なわけではない。

 そう、決して。

 

 

 

 

 

 

「財布の中身確認しておくか」

 

「遊ぶ気満々やん」

 

 

 

 東條、貴様、見ているなッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ―――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ところ変わってここは街の通り。

 

 

 

 

 

 夕方というのもあり、辺りは帰宅途中のサラリーマンや下校中の学生、遊びにどこか寄っている生徒などがたくさんいる。

 かくいう俺達もそうなのだが……。

 

 

 

 

「ヘイ、多くないにしも割と入っていたはずの俺の財布の中身からクレープ9人分の値段が無くなってんだけどこれはどういう事なのかね諸君」

 

「じゃんけん負けたのはたくや君だにゃー」

 

「まさか1発目のパーで1人負けするとは思わなかったわ」

 

「ご、ごちそうさまです……」

 

「……、」

 

 ちくしょうちくしょう。街に来てさっそくクレープ食べたい奢ってとか穂乃果が言いだすからそれに乗っかって何故か全員が俺に集り出してくるし……。花陽は控え目だったけど。

 

 ならじゃんけんで負けたヤツが全員分払う事にしようと提案したのも束の間、1発目にパーを出したら全員チョキで見事に爆散したでござる。何だよう、じゃんけんって普通最初にグーを出すのが常識でしょうが何チョキ出してんだ。もし俺がグー出してたら1人勝ちしてたのに、ぐすん。

 

 

「たっくんってじゃんけん弱いよね」

 

「貧乏くじを必ず引くあたり、むしろ俺がみんなの盾になってるまであるから。だからお前らはもっと俺に感謝するべきだ。何なら俺の分のクレープ買うの忘れたから一口ちょうだい」

 

「はいたっくん、あーん♪」

 

「なん……だと……!?」

 

 冗談半分のつもりがこの天使……普通に真に受けやがっただと……!?

 これじゃ俺の渾身のボケがスルーされるだけでなく、この人通りの公然の場所であーんなどというまさにリア充極まりない赤面不可避イベントを体験してしまうというのかこの俺がッ!!

 

 落ち着け岡崎拓哉。これは罠だ。きっとことりの事だ。口を近づけたら俺の方に持って来ていたクレープを自分の口に放り込むに違いない。そしていたずらっぽい笑みでごめんね♪とか言うに違いない何それ可愛いぜひやってくれ。

 

 しかしやはり待て岡崎拓哉。いくら罠と分かっていても相手はあのことりだ。どこにでもいる平凡な高校生の俺がそんな事をするのにも一応心の準備というものが必要になる。だからまずは一旦深呼―――、

 

 

「たっくん、あーん♪」

 

「任せろあー―――、」

 

「何乗せられてるんですかあなたは」

 

「あいたたたたたた」

 

 海未に耳を引っ張られて食べれなかった。クレープの甘さなんてどこにもなく、耳の痛さだけが残りました。あれ、口の中がしょっぱいや……。

 

 

「あ、ゲームセンター寄ってこうよ!プリクラ撮ろ、絵里ちゃん!」

 

「プリ、クラ……?」

 

「じゃあ凛も一緒に撮りたーい!たくや君も撮ろー!」

 

「え、いいよ俺は。プリクラって普通女の子が撮るもんだろ」

 

「その考え方はもう古いよたくちゃん。さあ行こうー!」

 

 古いって俺達は同世代でしょうが。俺だけ遅れてるみたいに言うな。いや実際考え方は遅れてるかもしれないけど、そんなリア充生活を送った事ないんだよ拓哉さんは。言わせんな悲しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……何ここ、スタジオ?」

 

「撮るよー、ポーズとって!」

 

 緑色の背景を凝視していたらポーズとる前にパシャリと撮られてしまった。これじゃいきなり名前呼ばれて振り向いたら撮影された時みたいな感じじゃねえか。と思ってたらそれは絵里も同じだったらしい。ただ突っ立っているだけだった。

 

 

「これは……?」

 

「プリクラ知らないのー!?」

 

「あまりこういうところ来なくて……」

 

「同感だ。ゲーセンには来るけどプリクラは初めてだからな」

 

 いやほんと、意外と本格的な中身でびっくりしてる。狭いけどこれがスタジオって言われても納得できるくらいだ。最近の技術ってすげえな。でももうちょっと撮る時は余裕を持たせてほしい。すげえ無表情になったぞ俺。

 

 

「ほらこれ」

 

「ハラショー!」

 

「詐欺ってレベルじゃねえなこれ……」

 

 撮影終了後の落書きコーナーもとい編集コーナーもとい詐欺コーナーの時間である。絵里の顔が、というか目がとてつもなく大きく加工されている。もはやちょっとした化物レベルである。怖い。

 

 

「まだまだ~、えい、えいえいえいえいえい!」

 

「わ、わあ、わああああああああ~!!」

 

 いや怖い、怖いよ。絵里の顔だけ別人じゃねえか。……いや、この顔はあれだな。どこかのママの味とか言い出しそうな顔してる。ミルキー的な国民的キャンディみたいな感じになってる。

 

 

「たくちゃんは、こうだー!」

 

「あん?……おい、これは一体どういう生物なんだ……」

 

「たくちゃんだよ?」

 

 待て待て、これが俺なら俺はもう人間ではないという事だ。だってこれ、明らかに腹に顔が描いてあるもの。両手に人の生首が描かれてあるもの。妖怪首置いてけだもの。ドリフターズだもの。

 

 

「お腹に描いてるのが私で、両端に海未ちゃんとことりちゃん!」

 

「これお前らだったのか……。つうか海未とことりはまだしも、お前はもう写ってるだろ」

 

「あ、そうだった」

 

 穂乃果さん、拓哉さんはあなたの将来が心配になってきたよ。妖怪が2人写ってるプリクラとか怖すぎない。

 

 

「よし!じゃあ次どうする?」

 

「喉乾いたから休憩コーナーで何か飲もうよ!」

 

 

 

 というわけで移動すると、そこには既ににこや真姫達がジュースを飲みながら話していた。

 

 

 

「ねえ、こんなところで遊んでて良いわけ?」

 

「明日からダンスレッスンやるんだし、たまには良いんじゃないかな?」

 

「リーダーがそうしたいって言ってるんだからしょうがないわ」

 

「……、」

 

 やっぱにこは今の状況に不満そうだな。それもそうか。にこは人一倍アイドルやラブライブに対しての思いが大きい。だから真剣に取り組んでラブライブに出たいと思っているんだろう。

 

 なのにそれがこれだもんな。ただ遊んでるだけ。練習も何もあったもんじゃない。……だけど、本当にこれが無意味なら俺が止めに入るって事にも気付かないもんかね。息抜きが必要なのもあるけど、それ以上に穂乃果の真意に気付くチャンスでもあるんだけどな。

 

 

「……何よ?」

 

「別に。にこが真剣に練習に取り組んでくれようとしてる事が嬉しいだけだよ」

 

「……ふんッ」

 

 あれま、ふて腐れてしまった。お兄さんちょっと悲しいぞ。年下だけど。

 と、そこに両手にジュースを持った穂乃果がやってきた。

 

 

「たくちゃーん、希ちゃんどこか知らない?どこ探してもいなくて」

 

「この中探してもいないって事は、外の空気でも吸ってんじゃねえのか?」

 

「そうなのかな?じゃあ外見てくるね」

 

「俺はもう一回中見回ってみるわ」

 

 パタパタと去っていく穂乃果を見送りながらジュース片手に俺も店内をふらっと見ていく。

 が、希はどこにもいなかった。そもそもあいつは1人で何か遊ぶってタイプには見えないし、トイレでも行ってんのかな。

 

 

「何か今失礼な事考えてたんとちゃう、拓哉君?」

 

「おぅわ!?」

 

 いきなり背後から声が聞こえたと思ったら正体は希だった。

 何だこいついきなり背後に立つとか瞬歩でも使えんのか。死神かよ。卍解してみて。

 

 

「ば、ばばばばばバッカお前、俺がそんな変な事考えるわけねえだろ。考えるにしてもまずバストサイズを教えてくれないと妄想も捗らんぞ」

 

「動揺しすぎやし、もっと失礼な事考えだしてる件についてはあとで海未ちゃん達に報告しとくね。……冗談やけど」

 

「あっぶね、つい店内で平然と土下座するとこだったわ。恐ろしいなお前、俺を社会的に殺す気か」

 

「何ですぐ土下座しようと思えるのかが不思議やけど、それだけ拓哉君が穂乃果ちゃん達にいらん事してるってのが目に見えてるね」

 

「げふん」

 

 こ、こいつ、ちょっと言葉を聞いただけで真相に辿り着くなんて……エスパーか!?……あながち間違いでもなさそうなのが本当怖い。

 あ、もう希ジュース持ってるじゃん。てことは穂乃果とは既に会ったあとか。

 

 

「……なあ、拓哉君」

 

「ん?」

 

「穂乃果ちゃん、一体どうしたんやろか……」

 

 俺の不埒な考えは分かる希でも今の穂乃果の考えは分かってないのか。まあ、意外すぎてこっちの頭が少しおかしくなる勢いだったもんなあの発言。だけどこればかりは俺から直接言うわけにはいかないし、悪いな、希。

 

 

 

 

「さあな。……でも、そんな心配はいらねえよ」

 

「え……?」

 

「いつだって俺達の予想を超えてくるのが高坂穂乃果なんだ。だったらこんな小さな壁くらい、お前らが少し手伝ってやれば軽くぶち壊せるよ」

 

 そう言って希から離れる。

 これはきっと、成長したμ'sの最初の試練だ。

 

 だからこれは俺ではなく、μ'sメンバーが気付いてやるべきだと思っている。俺が言えばすぐに終わる問題なのかもしれない。今やっている事は少し遠回りな事なのかもしれない。

 

 

 でも、だけど。

 これは必要であり重要な事だ。ならば少しの遠回りくらい何てことない。今のμ'sなら、すぐに取り返せる道なんだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さてと、じゃあまずは、悲劇でも何でもない壁をぶち壊してみろ。9人の女神よ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 店内の喧噪が入り乱れる中、俺のそんな呟きはいとも簡単に掻き消された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






さて、いかがでしたでしょうか?

2期の最初の壁というか問題というか試練というか、まあ何でもいいでしょう。
せっかくの最初の試練なので、これには岡崎ではなくμ's達本人でどうにかしてもらいましょうという事で、このようになりました。
ですがこのままではアニメと何ら変わらないので、ちょこちょこスパイス的な意味で岡崎がサポートしていきます。


いつもご感想高評価ありがとうございます!!
これからもご感想高評価お待ちしております!!(特にご感想!)




穂乃果とプリクラ撮りたかった人生だった。
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