越後の軍神、その兄でございます。   作:元ジャミトフの狗

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俺の弟(妹)がこんなも強いわけがない

 主君を討ち、下剋上を成し遂げた父・長尾為景だが、意外にも朝廷や幕府の権威を軽んじる男ではなかった。もっとも、それは忠義心からではない。

 

 父は使えるものなら何でも使う。刀も、銭も、人も、権威もだ。

 

 例えば此度の上条との争いでもそうだった。

 まずは将軍の後援を取り付けた。だが、その後ろ盾が使えないと分かるや否や、今度は後奈良天皇の綸旨を得てみせる。

 朝廷より内乱鎮定の大義を与えられたことで、父は自らを官軍と称した。そして、争乱を鎮める正当な存在であると内外に示したのである。

 

 我が父ながら見事な手腕である。父親としては些か問題があるものの、戦国の世を生き抜く武人としては心から尊敬できた。いや、本当に父親としては問題があるのだが。

 

 とはいえ、越後の国衆も一筋縄ではいかない。とりわけ上条方の面々は頑なだった。賊軍の汚名を着せられようとも、一度突き出した矛を収めるつもりなど毛頭なかった。

 

 ならば行き着く先は一つだ。遠からず、越後を揺るがす大戦が起こるだろう。

 

「柿崎を調略する」

 

 軍議が終わり、人払いまで済んだ頃。父は開口一番、そんなことを言い出した。うーんどうしてそれを軍議の席で言わないかなぁ。

 

 だが確かに長尾方と上条方の戦力はほぼ拮抗している。むしろちょっとこちらが押されているくらいだ。ならば勝敗を分けるのは、兵の数ではなく寝返りだ。どちらかの有力者が裏切れば、その時点で均衡は崩れる。

 

「また唐突な話ですね。見込みはあるのですか」

「やらねば勝てぬ」

 

 父は平然と言ってのけた。理屈としては正しい。正しいのだが、そういうことを聞いているのではない。

 

「柿崎といえば武勇に優れた若武者と聞いております」

「うむ」

「そのような男が、果たして調略に応じるでしょうか」

「お前がやるのだ。道一」

「……は?」

 

 思わず間の抜けた声が漏れた。父はそんな俺を気にも留めず言葉を続ける。

 

「そう遠くないうちに、家督はお前へ譲ることになるだろう」

「随分と気の早いお話にございますな」

「気が早いものか」

 

 父は静かに首を振った。

 

「俺も、もう五十に手が届く歳だ。隠居するには、むしろ遅いくらいよ」

「父上……」

「だがな。たとえ家督を譲ったとしても、その時のお前に何の功績もなければ、国衆は従うまい。長尾家の嫡男というだけで頭を下げるほど、あやつらは従順ではない。力なき当主など、表では敬っても裏では侮られるだけだ」

 

 それはまた、耳の痛い話だ。実際、越後の国衆は皆主張が激しい。特に揚北衆とか。

 

「故に、お前自身の手で功を立てろ。柿崎を引き入れられれば、それだけで国衆どもの見る目も変わる。その上、戦にも勝てる。一石二鳥だな?」

「簡単に言ってくれますね。いいでしょう。やってやりますとも」

「それでこそだ」

 

 父は満足げに笑った。その顔を見ていると、厄介事を押しつけることに何の躊躇もないらしい。

 

 一方の俺はといえば、内心まるで落ち着いていなかった。この時代に生まれてから剣も槍も学んだ。戦場も見た。人が死ぬところだって見慣れたつもりでいる。

 

 それでも、根っこの部分は前世の現代日本人のままだ。血と死が隣り合わせの世界には、どうにも馴染めない。

 

 まして今回は、戦場働きではなく人の心を動かす調略である。下手を打てば、自分だけでなく多くの命が失われるだろう。

 父は気軽に言ってくれるが、胃の痛くなる役目を押しつけられたものだった。

 

「さて、それでは俺はこれにて。虎千代に稽古をせがまれておりますので」

「……虎千代か」

 

 父は露骨に顔をしかめた。

 

「お前はよくあやつの相手ができるな」

「可愛い妹ですから。ああ、いや。弟でしたか」

「……ふん。お前は知らんのだ。あやつは景康を打ち据えておきながら、けらけらと笑う悪鬼よ」

「それはまた虎千代らしい」

 

 長尾景康。俺より十歳ほど年下の弟だ。

 因みに俺と虎千代は二十近く歳が離れている。もはや親子ほどの年齢差だ。だからかな、少し甘やかしたくなるのだ。

 というか景康、お前ぼこられたのか。かわいそうに。後で何か甘いものでもやるとしよう。

 

「道一、お前はなぜあやつに甘いのだ」

「父上が厳しすぎるからでしょう。ならば俺が代わりに可愛がってやればよろしい」

「……ふん。好きにせい」

 

 父は不機嫌そうに鼻を鳴らした。だが、嫌いなものは嫌いなのだから仕方あるまい。それがたとえ実の娘であろうともだ。もっとも――

 

「父上」

「なんだ」

「何だかんだ言って、期待しているのでしょう?」

「あ?」

 

 父の眉がぴくりと動く。

 

「この際ですから、はっきり申し上げます。虎千代はいずれ、とてつもない武士になります。既に剣の腕前は俺に迫って――いや、今となっては俺以上かもしれません」

 

 虎千代は強い。「きゃはは」と狂ったように笑いながら木刀を振り回す姿は、まさしく悪鬼そのものだ。そのくせ六歳になった今なお、身に着けるべき常識というものをろくに理解していない。

 

 常人ならば欠点と呼ぶほかない。だが、それを補って余りある才があった。

 

 そう、虎千代は強いのだ(2回目)。武芸の理合いに限れば、すでに俺を凌駕している。まだ元服前だというのにこの有様である。あと十年もすれば、並ぶ者のない武者となることは疑いようもなかった。

 

 それに虎千代は、駄目だと言われたことは駄目なのだと覚えることができる。悪いと知りながら平然と悪事を働く連中よりは、よほど可愛げがある。

 でも邪魔だからと女中を殺そうとしたのはヤバいと思う。しかも理由が「女中はたくさんいるから大丈夫だと思った」というのは流石に擁護できない。やっぱヤバいわ、俺の妹。

 

 閑話休題。

 

「女子である虎千代を男児として扱っているのは期待の表れ」

「……」

「あれほどの才、埋もれさせるには惜しい。使わぬ手はありません」

 

 父はしばし黙り込んだ。やがて小さく息を吐く。

 

「だが、虎千代は物の道理を理解できん。あれはそういう()()()になっておる」

「致し方ありますまい。欠点のない人間などおりませんから」

「……道一。お前は俺に似ず、どうにも優しいな」

「そうでしょうか?」

 

 父は静かに頷いた。

 

「ならば、お前がうまく使え」

「父上?」

「いずれ家督はお前のものになる。その時の差配に、俺が口を挟むことはない」

「……はい。そのためにも、まずは柿崎の調略を成し遂げねばなりません」

「できようぞ」

 

 父は即座に言い切った。

 

「お前は俺の息子だ」

 

 それは、意外な言葉だった。為景が他人を褒めることなど滅多にない。ましてや、それが実の息子であればなおさらだ。一瞬、返す言葉に詰まる。

 

 まったく、父も老いたものだ。そして俺もまた、存外ちょろい。たった一言で、胸の奥が少し熱くなってしまったのだから。

 

「……恐縮にございます」

 

 そう答えるのが精一杯だった。

 

 

 

 ★

 

 

 

「兄上! もう一度稽古いたしましょう!」

 

 雪のように白い髪。わずかに濁りを帯びた瞳。口元だけは楽しげに弧を描いているものの、その目つきが優れた容姿のすべてを台無しにしていた。

 我が妹――虎千代である。

 

 虎千代は木刀を構え直し、こちらに切先を向ける。

 

「ちょっと休憩しないか?」

「いいえ! 虎千代はまだ疲れておりませぬ! さあ、もう一度やりましょう!」

「分かった。言い方を変えよう、俺が疲れたので休憩したい」

「はい! わかりました! では虎千代は待ちまする!」

 

 そう言うと、虎千代は木刀を置きその場で正座した。文字どおり、俺の目の前に。

 近い。とてつもなく近い。瞳と瞳がぶつかりそうなほど近い。それにこの妹、目が据わりすぎている。怖いなぁ。

 

「あの、近い」

「近くなければなりませぬ!」

「……どうして?」

「兄上は面白いからです!」

「お、おもしろい?」

「はい! だから虎千代は近くで兄上のお顔を見とうございます!」

「顔が面白いってことか?」

「はい!」

 

 わっっかんねぇ。本当に分かんない。この妹は言葉も行動も、その思考回路すら理解の埒外にある。それでも可愛いと思ってしまうのだから、身内贔屓というのは恐ろしい。

 

「しかし虎千代。また強くなったな」

「はい!」

「聞いたぞ。景康をぼこぼこにしたそうじゃないか」

「はい! とても弱かったです!」

「……それ、本人の前では言ってやるなよ」

「はい! わかりました!」

 

 本当に分かっているのだろうか。この娘っ子、さっきから反射的に「はい!」と返事をしているだけの気がする。いや、元気なのは良いことなのだが。

 

「兄上!」

「ん?」

「そろそろ稽古を再開しましょう!」

「早い早い。そんなに楽しいか」

「はい! 兄上はとてもお強いので楽しいです!」

「嬉しいことを言ってくれる」

 

 俺は苦笑した。

 

「だが、俺もそろそろお前には勝てなくなりそうだ」

 

 正直なところ、虎千代の太刀筋は神がかっていた。冴えも鋭さも尋常ではない。それでも俺が勝ち越しているのは、体格差と膂力、そして戦場で積んだ経験によるものだ。

 だが、それはいつまでも続くものではない。いずれ追い抜かれるだろう。それも遠くない未来に。

 

 そう確信できる程度には、俺は自分の実力を理解している。そのようなことを考えていると、虎千代がふいに目を丸くした。

 

 おや。珍しい表情だ。普段の虎千代は、どこか壊れたような笑みばかり浮かべている。驚きや戸惑いを顔に出すことなど、滅多にないというのに。

 

「……兄上は、虎千代のことが嫌いになりますか?」

「ふむ。どうしてそう思った」

「虎千代が稽古で勝つと、皆、虎千代のことを厭うようになりまする」

 

 思わず言葉に詰まった。

 

 無理もない。降参だと叫んでも容赦なく打ち込み、立ち上がれなくなるまで叩きのめす相手を好きになれる者などそうはいない。

 

 だが、それを説明したところで虎千代には理解できないだろう。虎千代は弱き人の心が分からない。

 鳥が空を飛ぶことを当たり前と思うように。魚が水の中で息をすることを疑わないように。生まれながらにして強者であるこの妹は、力を持たぬ者の苦しみや恐れを理解できないのだ。

 

 それは虎千代が傲慢だからではない。ただ、あまりにも遠すぎるのである。強者と弱者の間にある隔たりが。

 

「お前は俺に嫌われたいのか?」

「……兄上には、嫌われとうありませぬ」

「ならば、次に誰かと稽古をするときは少し手加減を覚えようか」

「分かりませぬ。稽古とは己を高めるためのものではないのですか? 手を抜いては鍛えられませぬ」

「その通りだ」

 

 俺は頷く。それもまた一つの正解だからだ。

 

「だが、お前はもう十分に強い。となれば、これからは少し考え方を変えねばならん」

「考え方、ですか?」

「そうだ。お前は強くなるだけでなく、相手を上達させる立場にもならなければならない」

 

 虎千代はきょとんとした顔をした。どうやら本気で意味が分からないらしい。俺は小さく苦笑する。坊主でもないのに説法じみた真似をしているな。

 

「虎千代、よく聞け」

「はい!」

「この乱世では、ただ一人が強くても大した意味はない」

「……なぜですか?」

「人は一人では生きていけないからだ」

 

 俺は指を折りながら数えた。

 

「稲を刈る者がいる。獣を狩る者がいる。家を建てる者がいる。衣を作る者がいる。そして土地を守る者がいる」

「はい」

「そのどれか一つでも欠けば、人は生きていけない」

「……なんとも、人とはかくも弱き生き物なのですね」

「おお、よく分かったな」

 

 俺は思わず笑った。

 

「人は弱い」

「はい」

「だからこそ集う。支え合う。助け合う。ともすれば蟲のように群れる我らの姿は、お前の目には気味悪く映るだろうか」

 

 虎千代がまた驚いたようにこちらを見る。図星だったか。だとしたら、それは悲しいことだ。

 

 妹と我々とでは、物事を捉える視座が異なっている。人と獣ほどとは言わないまでも、この妹はどうにも普通の人間と見ている世界が違うのだ。それを真の意味で理解してやれないのが、兄として嘆かわしく思う。

 

「……驚きました」

「何がだ?」

「兄上は、虎千代のことを何でもお見通しなのですか?」

「何でもは分からない」

 

 虎千代の白い頭を軽く撫でる。絹糸のような髪が指の間を滑った。

 

「だが可愛い妹のことは理解してやりたいと思っている」

「――はい!」

 

 虎千代は嬉しそうに頷いた。つい先ほどまで難しい顔をしていたというのに、今ではいつもの笑顔に戻っている。もっとも、その笑顔が少々不気味なのは変わらないのだが。

 

「さて、話を戻そうか」

「はい!」

「お前には力がある。そして力には、否が応でも責任が伴う。ならばせめて、その力を正しいことのために使ってほしいと思っている」

 

 虎千代は不思議そうに首を傾げた。

 

「正しいこと……。されど兄上、虎千代にはその正しきというものが分かりませぬ」

「分からなくともよい」

 

 俺は静かに答えた。

 

「人は何もかも理解して生きているわけではない。分からぬままでも生きていける」

 

 虎千代はますます困惑したようだった。

 

「時に虎千代。なぜ越後にはこれほど雪が降るのか、お前は知っているか?」

「い、いえ……分かりませぬ」

「だろう。俺も詳しくは知らん」

 

 そう言うと、虎千代は目を丸くした。

 

「だが、雪への備え方なら知っている。どうすれば冬を越せるかも知っている。それは先人から学んだからだ」

「学ぶ……」

「そうだ。分からぬことは学べばよい。理解できぬことも、誰かから教えを受け、経験を積めば少しずつ見えてくるものもある」

 

 生まれながらの強者である虎千代にとって、弱き者の痛みや、人としての道理を心から理解するのは難しいことなのかもしれない。

 

 だが、理解できずとも覚えることはできる。人の在り方を学び、その振る舞いを身につけることはきっと不可能ではない。

 

 もっとも、それは虎千代に苦痛を強いることでもある。鷹に地を這えと言うようなものだ。本来の性に逆らい、人に合わせて生きろと求めているのだから。

 

 そう思えば、我が妹には酷なことを言っている。

 

「源義経に仕えた武蔵坊弁慶も、もとは荒々しい暴れ者だったと聞く。それでも主に仕え、己を律し、後には天下にその忠義を知られる男となった。ならば、お前にできぬ道理はない」

「……私が、武蔵坊のように」

 

 虎千代の瞳がぱっと輝いた。

 

 武蔵坊弁慶。その名に胸を躍らせぬ男児などそうはいない。そして俺は、その憧れを利用している。

 本心から信じているわけではない。ただ、この怪物じみた才を持つ妹を、人の世に繋ぎ留めるために。綺麗事を並べ立てているのだ。

 

 ――まったく。

 

 なんと浅ましいことか。

 

「ああ。だから寺へ行け。坊主どもは小難しい話ばかりするが、道理を説かせれば一流だ」

「虎千代にも分かるでしょうか」

「言っただろう。理解できずとも構わん。まずは学び、覚えろ。なぜそうあるべきか分からなくとも、人の道というものは案外身につくものだ」

 

 虎千代は口を閉ざした。珍しく考え込んでいるらしい。それでいい。直感のまま駆けるだけではなく、自ら考えることもまた必要だ。

 

 やがて、虎千代はためらうように視線を上げた。

 

「……兄上が教えてくださらないのですか?」

「ん?」

 

 思わず間の抜けた声が出た。虎千代はわずかに視線を伏せている。その仕草に、俺は少しだけ胸を突かれた。

 うーん可愛い。しかし俺にも立場がある。心苦しいが、ここは心を鬼にして。

 

「悪いな。俺はこう見えて中々忙しい身だ。お前一人にかかりきりというわけにはいかん」

「……そう、ですか」

 

 返事はしたものの、声音は明らかに沈んでいた。なるほど。どうやら思った以上に懐かれているらしい。ここは何かしらフォローしないと。

 

「だから虎千代」

 

 俺は妹の肩に手を置いた。虎千代が顔を上げる。

 

「お前が寺で学び、立派な武者になったのなら。その時は俺を助けてくれ。一人では何もできない俺に、どうかお前の力を貸してくれ」

 

 いずれ俺は長尾家を継ぐ。国を治め、人を率い、数え切れぬほどの責を背負うことになるだろう。その時、虎千代ほど頼もしい存在はいない。

 

「兄上の与力にと?」

「ああ」

「この虎千代が?」

「そうだ」

 

 一瞬の沈黙。そして次の瞬間、虎千代の顔に満面の笑みが咲いた。

 

「――はい!」

 

 それは今日一番の、心の底から嬉しそうな返事だった。

 




読まなくていい雑設定。

・長尾晴景
 本作主人公。第二話時点で二十四歳前後。長尾家の嫡子ではあるが、現時点では目立った武功を立てているわけではないため、諸将からの評価は可もなく不可もなくといったところ。
 ただし、虎千代と日々稽古を重ねている影響か、意外とタイマン性能は高め。また、調停や内政にも関わっているため、政務方面の能力値もそれなりに高い。
 何だかんだで家族思いな性格で、最近は弟の景康に甘味を贈った。
 なお、実は既婚者。妻は主君の娘であり、このあたりに父・為景の外交戦略が光っている。

・長尾為景
 主人公の実父。第二話時点で四十七歳前後。
 今回の上条との戦に勝利した暁には、家督を嫡男である晴景に譲り、自らは隠居することで反為景派の不満を抑えようと画策している。最近、腰が痛い。
 次男の景康については、正直なところ特別な思い入れは薄め。一方で、自らの教えを真綿が水を吸うように吸収していく晴景のことは大変贔屓にしている。とはいえ父としては、景康にはいずれ家督を継ぐ長男を支えてやってほしいと考えている。

・長尾景康
 長尾家の次男。武芸はあまり得意ではなく、どちらかといえば政務の方が性に合っているタイプ。ただし、その政務も長男である晴景がそつなくこなしているため、兄のことを大変尊敬している。最近、弟もとい妹に稽古でボコボコにされ、涙目になった。その一方で、兄から甘いものを贈られたため、「一生ついていこう」と心に決めている。ちょろい。

・虎千代
 長尾家の三男、ということになっている。実際は女子だが、父の意向によりその事実は伏せられている。なぜか周囲にはバレていない。たぶん、何かしら妙な神秘をまとっている。
 頭のつくりが少々普通ではないため、やることなすことが極端。意地悪をしてきた女中を斬り殺そうとしたり、降参しかけている稽古相手を構わず打ち据えたりと、なかなか危うい存在である。
 ただし原作と異なり、真正面から向き合おうとする者が一人増えているため、多少はマシな方向へ進んでいる……はず。
 最近は長男と稽古をするのが好き。





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