シンフォギアの世界にウィッチクラフトのロリババアに転生した。 作:のうち
私、壇政宗は、我が社が発売するFPSゲーム――『バンバンロワイヤル』の全米大会の視察、その合間を縫って行われたアメリカの玩具会社との商談、そして、それに伴う会食など、数日にわたる様々な激務をどうにか乗り越えた。
仕事そのものに不満があるわけではない。
むしろ、自分の会社が生み出したゲームが海を越え、多くの人間に楽しまれているという事実には、経営者として大きな喜びを感じている。
とはいえ――。
「……さすがに疲れたな」
ホテルのスイートルーム。
私は窓際に置かれたソファーに腰を下ろし、手にしたコーヒーカップへ口をつける。
苦みのある液体が喉を通っていく。
……美味い。
ようやく仕事から解放された実感が湧いてくる。
今回の仕事以外でのアメリカ滞在は三日間。
大会も終わり、商談も無事に済んだ。
今日は久しぶりの完全なオフだ。
会社のことも、商談のことも、ゲーム大会のことも、今だけは忘れていい。
せっかくアメリカまで来たのだ。
少しくらい観光を楽しんでも罰は当たらないだろう。
「さて……今日はどこへ行くか」
そう呟きながら、私は窓の外へ視線を向けた。
アメリカの朝。
高層ビルの間から差し込む朝日。
道路を走る車。
行き交う人々。
日本とは違う街並みを眺めながら、私はもう一口コーヒーを飲む。
――その時だった。
「……ん?」
視界の端を、何か巨大なものが横切った。
私は思わずカップを口元から離す。
「…………」
ゆっくりと顔を上げる。
そして、窓の外を見た。
街の遥か上空。
そこを、巨大な影が飛んでいる。
鳥ではない。
飛行機でもない。
ましてや、何かの広告用飛行船でもない。
長大な身体。
巨大な翼。
そして――。
「……龍?」
思わず声が漏れた。
空を悠然と飛翔する、巨大な龍。
それは私が知るどんな生物よりも巨大で、明らかに現実離れした存在だった。
私はしばらくの間、コーヒーカップを持ったまま固まっていた。
「…………」
やがて、我に返った私は、もう一度空を見上げる。
しかし――。
「……いない?」
龍の姿は、どこにもなかった。
高層ビルの間にも、雲の向こうにも、その巨大な影は見当たらない。
私は目を細める。
それでも何も見えない。
「…………」
念のため、目を擦る。
もう一度見る。
やはり、いない。
「……疲れているのか?」
そう呟いて、私はソファーへ深く身体を預けた。
昨日の会食では、少々酒を飲み過ぎた。
普段なら翌日に残すような飲み方はしないのだが、長旅と連日の仕事で疲労が溜まっていたこともあって、昨夜はつい酒が進んでしまった。
頭の奥には、まだ僅かに酒が残っているような重さがある。
「……まだ疲れが取れていないらしいな」
私は苦笑し、手元のコーヒーへ視線を落とした。
せっかくの休日なのだ。
まずはこの疲労と二日酔いをどうにかするところから始めるとしよう。
それから2時間ほど、ホテルを出た私は、午前中を観光に費やすことにした。
せっかくアメリカまで来たのだ。仕事のためだけに滞在して帰るというのも味気ない。
いくつかの観光名所を巡り、街を歩き、土産物を眺める。
仕事中とは違う景色を眺めていると、ようやく身体から少しずつ疲れが抜けていくような気がした。
そして、昼。
「さて……何を食べるか」
適当な店を探しながら街を歩いていると――ふと、見覚えのある人物が視界に入った。
「……あれは」
くすんだ赤色の髪。
ポニーテール。
そして、見慣れた眼鏡。
「蒼崎橙子?」
間違いない。
彼女は私の会社の本社ビルを建設する際、その建築デザインを依頼した人物だった。
独特な感性を持った建築家ではあるが、その腕は確かだ。
完成した本社ビルも、社員からの評判は悪くない。
何より、一度仕事を共にした相手を街中で見かけた以上、素通りするのも礼儀に欠ける。
「……挨拶くらいはしておくか」
私は彼女の方へ歩いていく。
ところが――。
「蒼崎さん」
「ん?」
声をかけると、橙子が振り返った。
「……壇さん?」
「ああ。お久しぶりです」
「これはまた珍しいところで会ったものだね」
「仕事でこちらに来ていまして。今日から少し休暇を取っているところです」
「なるほど」
橙子はそう言って、私の後ろへ視線を向ける。
その先には、何人かの少女と青年。
そして――見覚えのない、長い金髪の少女がいた。
「そちらは?」
「私の連れ……というわけではないのですが」
どう説明したものかと少し迷う。
すると橙子が先に口を開いた。
「紹介しよう。彼女はキャロル」
「よろしく」
金髪の少女――キャロルは、こちらをじっと見つめていた。
「そして、こちらがイヴ。隣がアウラム」
「よろしくお願いします」
「よろしく」
続けて紹介された二人も、それぞれ挨拶をする。
さらにその後ろには、銀髪の少女と、どこか疲れた様子の青年がいた。
「グレイです」
「……エルメロイ二世だ」
「壇政宗です。どうも」
随分と不思議な組み合わせだ。
建築家の蒼崎橙子。
そして彼女と行動を共にしているらしい、年齢も立場もばらばらな一行。
仕事柄、人付き合いは多い。
だが、ここまで奇妙な組み合わせを見るのは久しぶりだった。
「ところで、皆さんはアメリカへ観光に?」
「まあ、そんなところだ」
キャロルが答える。
その言葉に、私は僅かに首を傾げた。
橙子がわざわざアメリカまで来ている理由も気になる。
とはいえ、仕事上の付き合いがあるとはいえ、こちらから根掘り葉掘り聞くのも野暮というものだ
「そうですか。それなら――」
そこで私は一度言葉を切った。
「もし昼食がまだでしたら、ご一緒しませんか?」
「ほう?」
橙子が眼鏡の奥で目を細める。
「せっかくの休暇ですからね。一人で食べるより、知り合いと食べた方が楽しいでしょう」
「私は構わないよ」
橙子はあっさりと頷いた。
「皆もそれでいいだろう?」
キャロルたちも顔を見合わせる。
「私は構わない」
「私もです」
「僕も問題ない」
「……食事くらいなら」
最後にエルメロイ二世が渋々といった様子で頷いた。
「決まりですね」
こうして私は、偶然街中で出会った蒼崎橙子と、その奇妙な連れたちと昼食を共にすることになった。
この時の私は、まだ知らなかった。
目の前にいる少女たちが何を追っているのか。
そして――。
今日のこの偶然の出会いが、私自身をとんでもない事件へ巻き込むことになるとは。
壇政宗 幻夢コーポレーションの社長で転生者。
倫理観がバグレベルで欠如していた原作とは違い転生した中の人は善人であるが息子はまんま某自称神であるため、最近は部屋に困った息子の笑い声がうるさいのが悩みである
転生者としての特典としてクロノスに変身出来る素養や仮面ライダーエグゼイド本編に登場するガシャットやゲーマドライバーなどのアイテムを一通り所持している。
バグヴァイザーⅡを使用してある関係上はガシャット等はゲーマを召喚して使い魔みたいに使役して使うことが多い。
幻夢コーポレーションではエグゼイド本編で発売されていたゲームは一通り発売されており(仮面ライダークロニクルは除く)それらを元に発展したシリーズがかなり売れており、この世界でもFPSゲームの流行が来ており、今回の話ではバンバンシューティング系例として開発されたバンバンロワイヤルの全米大会の開催の視察にやって来ていた
その他にもおもちゃ部門としてライダーのガジェットアイテム系をおもちゃとして販売しており、ディスクアニマルやカンドロイト、メモリガジェット、フードロイド等、様々シリーズが展開されている。