ブルゥーアァーカイブゥー!ヴェハハハ!!   作:マグマ焼き豆腐

4 / 4
原作開始で〜す。

今回連邦生徒会への皮肉をそこそこ言うんで推しの方は気をつけてください。


ゲームスタート!消えたゲームマスター!

 

 

今日もゴッドコーポレーションは静かだった。社内に響くのは、キーボードを叩く音だけ

 

新型武装の設計、ゲームのデバッグ

 

そして、計画の調整

 

どれも私にとっては重要な仕事

 

 

「……ふむ」

 

 

モニターに映る設計図を眺め、細かな数値を修正していく

 

完成まであと一歩……

 

 

「し、失礼します!」

 

 

突然、慌ただしく社員が社長室へと駆け込んでくる

 

ノックもなしとは……相当焦っているようだな

 

 

「どうした?」

 

「たった今入った情報なんですが……連邦生徒会長が……失踪したとのことです!」

 

「……なんだと?」

 

 

私の手が止まる

 

『連邦生徒会長』

 

キヴォトス全体を束ねる存在。超人とも呼ばれている彼女

 

その失踪が意味するものは一つ

 

 

「ほう……面白い」

 

「社長……?」

 

「キヴォトスの管理者が盤面から消えた。……つまり、ゲームマスター不在のゲームが始まるということだ」

 

 

秩序は乱れ、各学園は独自に動き始める

 

企業も例外ではない

 

私の計画にも、少なからず影響は出るだろう

 

 

「フフ……」

 

 

だが、それ以上に興味深い

 

ここまで大規模なイベントを見逃すほど、私はつまらない人間ではない

 

 

「車を用意しろ」

 

 

私は立ち上がり、ジャケットを羽織る

 

 

「直接連邦生徒会へいく。状況確認といこうじゃないか」

 

「ゲームを攻略するには、まずイベント内容を把握しなければならない。ゲーマーとして当然の行動だ」

 

 

社員は慌てて頭を下げ、そのまま部屋を飛び出していく

 

私は窓の外へ視線を向け、小さく笑った

 

 

「さて……」

 

「どんなゲームが私を楽しませてくれる?」

 

 

 

―――――――――――――――

 

 

 

連邦生徒会へ到着すると、普段では考えられないほど慌ただしい光景が広がっていた

 

行政官が慌ただしく廊下を駆け回り、各学園へ連絡を飛ばしている

 

あちこちから飛び交う怒号

 

張り詰めた空気

 

誰もが焦燥を隠せていなかった

 

 

「……なるほど」

 

 

これほどの混乱を見る限り、先程の情報は事実らしい

 

連邦生徒会長の失踪……

 

その影響は、私の予想以上に大きいようだ

 

 

「失礼ですが、お名前を」

 

 

入口を警備していた行政官が私を呼び止める

 

 

「ゴッドコーポレーション社長、神神シンです。お話を伺いたく参りました」

 

 

行政官は一瞬目を見開く

 

 

「ゴッドコーポレーションの……」

 

 

どうやら名前くらいは知られているらしい

 

身分証を確認すると、行政官はすぐに道を開けた

 

 

「失礼いたしました。こちらへどうぞ」

 

 

私は軽く頷き、そのまま廊下を歩き出す

 

歩を進めるたび、職員たちの会話が耳へ入る

 

 

「会長はまだ見つからないのか!」

 

「各自治区から問い合わせが殺到しています!」

 

「リン先輩は現在先生の元へ……」

 

「シャーレの件はどうなった!?」

 

「……シャーレ?」

 

 

聞き慣れない単語に、思わず足が止まる

 

いや、どこかで聞いた名だ

 

確か……

 

 

『いずれ現れるでしょう――シャーレ』

 

 

偶然……なのか?

 

それとも――

 

 

「社長?」

 

 

社員の声で思考を中断する

 

 

「……いや、何でもない」

 

 

今は余計なことを考える必要はない。まずは情報収集だ

 

慌ただしく動く行政官の流れに逆らい、ゆっくりとマイペースに歩を進める

 

リン代行あたりに会えれば何かしらの情報は得られそうだが……

 

 

「代行!見つけたわよ!」

 

 

廊下の奥から、焦りと苛立ちを含んだ声が響く。私は足を止め、その方向へ視線を向ける

 

 

「今すぐ連邦生徒会長を呼んできて!」

 

「連邦生徒会長に会いに来ました。風紀委員長が、今の状況について納得の行く回答を要求されています」

 

「こちらも同じく正義実現委員長、ティーパーティーのホスト共に納得のいく回答を待っています」

 

 

早瀬ユウカ、火宮チナツ、ハスミ先輩、スズミ君

 

彼女達も連邦生徒会へ事情を聞きに来たようだ

 

あの様子だとまだ連邦生徒会長の失踪を知らないようだな

 

 

「あぁ、面倒な人たちに捕まってしまいましたね」

 

 

隠す気もなく悪態をつく彼女は『七神リン』

 

今まさに私が探していた人物だ

 

……ん?隣に居るのは、大人? 見覚えがないうえにヘイローもない。キヴォトス外の人間か?

 

だが何故キヴォトス外の人間がここにいる? しかも大人が

 

……怪しいな

 

 

「社長? 事情を聞きに行かないんですか?」

 

「静かにしろ。それより優先すべき事態が起きた」

 

 

盗み聞きの形になるが、ここから情報を集めよう

 

元々求めていた情報はわざわざ聞かなくても出るはず。今はあの大人についてだ

 

 

「サンクトゥムタワーの最終管理者がいなくなった今、連邦生徒会は行政制御権を失った状態です」

 

 

しまった、考え事をしているうちに話が進んでいる

 

恐らく聞き逃しても問題ない内容だとは思うが……

 

 

「認証を迂回できる方法を探していましたが……先程まで、そのような方法は見つかっていませんでした」

 

「それでは、今は方法があるということですか?」

 

「はい。この先生こそがフィクサーになってくれるはずです」

 

「"……私が?"」

 

 

あの人、先生だったのか。ぱっと見、そうは見えないが……

 

 

「ちょっと待って。そういえばこの先生は一体どなた?どうしてここにいるの?」

 

「こちらの先生は、これからキヴォトスの先生として働く方であり、連邦生徒会長が特別に指名した人物です」

 

 

失踪した連邦生徒会長が指名だと……?

 

それほど特別な人物なのか?

 

 

「……先生は元々、連邦生徒会長が立ち上げた、ある部活の担当顧問としてこちらに来ることになりました」

 

「――連邦捜査部シャーレ」

 

「なッ……!?」

 

 

シャーレだと!?

 

あの人物が言っていた脅威が……この先生……?

 

私は思わず目を見開く

 

偶然などでは済まされない

 

確かにあの人物が言っていた脅威の名

 

そして今、その名がリン代行の口から語られた

 

 

「単なる部活ではなく、連邦組織のため、キヴォトスに存在するすべての学園の生徒達を制限なく加入させることが可能で、各学園の自治区で制約なしに戦闘活動を行うことも可能です」

 

 

要は学園の判断なしに勝手に介入できるということか

 

ほう……ゲームで言うなら完全なチートだな

 

素性のわからない大人にそんな権限を渡すなんて、連邦生徒会長は一体何を考えているんだ……?

 

 

「ちょっと待って!会長が指名したとはいえ、突然現れた素性も分からない人を信用しろっていうの?」

 

 

ユウカが声を上げる

 

 

「私も同意見です。身元も経歴も不明。それでいて重要な役職に就くとなれば、警戒するのは当然です」

 

 

チナツも険しい表情で先生を見る

 

 

「……」

 

 

先生は何も言わず、その言葉を受け止めている

 

ハスミ先輩も先生へ視線を向けたまま、小さく口を開いた

 

 

「リン代行。私達も説明を受ける権利があるはずです」

 

「申し訳ないですが、」

 

 

リン代行は口を開く

 

 

「これは連邦生徒会長が残した最後の指示です。私には、その決定を覆す権限はありません」

 

 

その言葉で場が静まり返る

 

"会長の命令"

 

その重みは誰もが理解している

 

納得は誰一人としてもできないが、黙るしかなかった

 

 

「……シャーレの部室はここから約30km離れた外郭地区にあります。連邦生徒会長の命令で、そこの地下に"とある物"を持ち込んでおり、先生をそこへお連れしなければなりません」

 

 

"とある物"……シャーレだけではない。まだ何か隠しているのか?

 

 

「モモカ、シャーレの部室へ直行するヘリを手配してほしいのだけれど」

 

 

リン代行は通信機を取り出し、モモカと呼ばれた人物へ連絡を入れる

 

モモカ……確か交通室の幹部だったか

 

肩書きだけは立派だが、仕事はほとんどせず、面倒事は他人へ押し付ける人物

 

……何故こんなのがクビにならないのか、私には理解できん

 

 

『シャーレの部室? ああ、外郭地区の?』

 

 

通信の向こうから、どこか気の抜けた声が返ってくる

 

 

『でも今、あそこ大騒ぎだけど?』

 

「……大騒ぎ?」

 

『矯正局を脱走した停学中の生徒たちが暴れてるの。今じゃ外郭地区はちょっとした戦場だよ』

 

 

モモカはスナック菓子を口へ放り込みながら、まるで世間話でもするかのような軽い口調で続けた

 

 

『連邦生徒会に恨みがあるらしくてさ。不良たちを集めて暴れ回ってるみたい。巡航戦車まで持ち出してきたって話だよ?』

 

「……」

 

 

思わず呆れる

 

そこまでの事態になっているというのに、ここへ来るまで誰一人としてその情報を口にしなかった

 

情報共有はどうなっている?

 

連邦生徒会とは、ここまで危機管理が杜撰な組織だったのか?

 

 

『どうやらシャーレの建物を占領しようとしているみたいだね。まるでそこに何か大切なものでもあるみたいな動きだけど?まぁ、でもとっくにめちゃくちゃな場所だから別に……あっ、先輩。お昼ご飯のデリバリーが来たからまた連絡するね』

 

「……終わってるな」

 

 

隠れているにも関わらず私は思わず声を出してしまう

 

外郭地区は戦場、しかもシャーレの部室が占拠されようとしている。それほど重要な情報が、今この場で初めて共有された

 

 

「情報共有もできない組織が、キヴォトスを管理していたとは。ゲームなら開始五分でレビューが荒れるな」

 

 

会長という絶対的な存在を失った影響なのか、それとも元々こういう組織だったのか

 

どちらにせよ、私ならこんな運営は三日で改善してみせる

 

……いや、一日で十分か

 

 

「……」

 

 

一方的に通話を切られたリン代行は、モモカの余りにも舐めた態度に限界なのか、額に青筋を浮かび上がらせプルプルと体を震わせていた

 

気持ちは分かるが、その"とある物"の事を共有していない君にも非はあるぞ

 

 

「"だ、大丈夫?深呼吸する?"」

 

「だ、大丈夫です。少々問題は起きましたが、大したことではありません」

 

 

だいぶまずい状況だと思うが

 

 

「な、何?どうして私達を見つめているの?」

 

「丁度ここに各学園を代表する、立派で暇そうな方々が居るので私は心強いです」

 

 

リン代行は、にこりと笑う

 

……嫌な予感しかしない

 

 

「皆さんには先生の護衛、およびシャーレまでの道中の安全確保をお願いします」

 

「「「「は?」」」」

 

 

その場にいた全員の声が綺麗に重なった

 

 

「ちょ、ちょっと待って! 何で私たちが!?」

 

「こちらにも予定があるのですが」

 

「突然そんなことを言われても困ります」

 

 

当然の反応だ

 

リン代行は申し訳なさそうに目を伏せる

 

 

「重々承知しています。ですが、現在連邦生徒会は会長失踪の対応で人員を割くことができません。先生は会長が残した最後の希望です。どうか、お力を貸してください」

 

 

その一言で空気が変わる

 

誰も納得したわけではない。だが、会長の名を出されてしまえば断ることも難しい

 

 

「……分かったわ」

 

 

最初に口を開いたのはユウカだった

 

 

「ただし今回だけよ」

 

「ありがとうございます」

 

 

リン代行は深々と頭を下げる

 

 

「……なるほど」

 

 

先生、シャーレ、連邦生徒会長が最後に託した存在

 

 

「まだ判断材料が足りんな」

 

 

強さも、実力も、思想も

 

何一つ分からない

 

ゲーム攻略に必要なのは情報だ

 

 

「今回はプレイヤーではなく、視聴者に徹するとしよう」

 

 

私は誰にも気付かれぬよう、その一行の後方から静かに歩き出した

 

先生がどんな存在なのか、この目で確かめるために




そういえば、先生の性別どちらがいいとかありますか?

後でアンケートを作るのでどちらがいいか答えてくれればありがたいです。

回答数少なかったら適当に決めます。

先生の性別どっちがいい?

  • 男先生
  • 女先生
  • 何でもいい
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

透き通る世界の人の呪いはノロイモドキ(作者:宙は空である)(原作:ブルーアーカイブ)

ブルアカに真人として成り代わり転生した男が世界を荒らしていく話です。▼備考▼オリ主はブルアカをプレイしていましたが、ストーリーとメモロビは全く読んでいません▼よって、ブルアカ知識は相性情報、攻略に使える生徒だけ分かります。▼※この作品は「透き通る世界の闇医者は人の呪い」の改訂バージョンです。前作と比べるとこの作品内の神秘と呪力の設定、オリ主の性格がかなり変わ…


総合評価:65/評価:-.--/連載:2話/更新日時:2026年04月10日(金) 20:05 小説情報

鬼神の力を持つ男はキヴォトスで何をする(作者:鬼猫 優真)(原作:ブルーアーカイブ)

鬼神の力を持つ優月 晴鬼(うげつ はるき)は気ままに日常を過ごしてあらゆるものに巻き込まれる▼一先ずはカイザー、エデン条約、最終編をどうにかしてから日常形式にしようと思います▼隔週か月一の投稿になると思います


総合評価:46/評価:-.--/連載:2話/更新日時:2026年07月19日(日) 23:09 小説情報

旧作:色彩のせいで、死にたいのに死ねなくなりました(作者:蒼雲しろ)(原作:ブルーアーカイブ)

▼リメイク https://syosetu.org/novel/406745/▼銃を持つ少女たちと死に損ないのブルーアーカイブ▼製作中に流れに納得しきれていない点があり、リメイクする運びとなりました。▼なお、現在公開中の内容とは一部異なる展開になる可能性がありますので、あらかじめご了承ください。▼今後とも本作をよろしくお願いいたします。▼絶望の世界『キヴォト…


総合評価:510/評価:6.55/未完:18話/更新日時:2026年03月23日(月) 21:28 小説情報

キヴォトスでひっそりと生きる少年(作者:オーバジン)(原作:ブルーアーカイブ)

ブラックマーケットの奥の方には一つの飲食店が営まれている。そこには一人の少年がひっそりと暮らして生きている。少年は周りの優しい大人の手を借りながら生きていて、最近ようやく一人で過ごせるぐらいになった。▼そんなキヴォトスで暮らす少年の生活を覗いてみようじゃありませんか。


総合評価:652/評価:7.59/連載:5話/更新日時:2026年07月25日(土) 23:49 小説情報

衛宮士郎モドキは英雄にしかなれなかった(作者:曇らせはいつかガンにも効くようになる)(原作:ブルーアーカイブ)

注意:本作主人公は衛宮士郎本人ではありません!▼先生の存在しない平行世界のキヴォトスに、衛宮士郎の体に憑依転生した主人公。▼そんな衛宮士郎モドキが今度は先生のいる正史ルートのキヴォトスに、英霊として召喚されたっていう話。▼主人公は型月知識アリ、ブルアカ知識ナシです。▼


総合評価:916/評価:7.65/連載:11話/更新日時:2026年07月22日(水) 20:00 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>