ブルゥーアァーカイブゥー!ヴェハハハ!! 作:マグマ焼き豆腐
あと、プロローグ消しました。あっても無くても変わらないんで
「えっと、大丈夫?」
「あぁ、問題ない。少し背中を打っただけだ」
「よかった……」
そう言いながら私は軽く首を回す
……発言には慎重になれ
先生は私のことを知らない
だから私も知っている体で話してはならない
「そういえば名乗っていなかったね。私は神神シン。トリニティ所属の生徒ではあるが、ゴッドコーポレーションの社長でもある。よろしく頼むよ」
「先生です。よろしくね」
……よし、これで名前を呼んでも不自然な点はない
あと、注意すべきは事は……シャーレの事、とある物の事だな
この二つは、私から触れることは絶対に避けるべきモノだ
私は、あの場に堂々と居たわけではないからな
知っていたら不自然だ
先生が話したなら、それを聞く。それで十分だ
「それにしても、シンって社長さんなんだね」
「あぁ、そうだね」
「学業と会社を両立させるのって難しくない?」
「慣れればどうということはないさ」
「へぇ〜……」
先生は少し興味深そうに私を見る
「シンって普段どんな事してるの?」
「武器を作ったり、ゲームを作ったりしてるね」
「ゲーム?」
「あぁ、一番力を入れている部分さ」
どうやら、食い付いたらしい
……助かる
これならこちらから余計なことを聞く必要もない
「どんなゲームを作ってるの?」
「色々さ。アクション、シューティング、パズル……ジャンルは問わない。………あ、成人向けのゲームは作ってないぞ?」
適当に答えながら、視線だけを地下室へ向ける
先生には気付かれない程度に
会話を続けている間にも、視界の端で周囲を確認する
棚、壁、床
……まだ見つからない
だが、焦る必要はない
ここにあるという情報は既に掴んでいる
時間をかけて探せばいいだけの話だ
「……シン?」
「ん?」
「なんか、さっきからずっと周り見てない?」
チッ……気付いたか
勘がいいのか、私の事をよく見ているのか
しかし、露骨過ぎたな
「いや何、私の悪い癖でね。ゲームではこういう場所にレアアイテムがあったりするだろう? 思わず確認したくなってしまうんだ」
「な、なるほど……?」
先生は納得したような、してないような曖昧な表情を浮かべる
これ以上探らないほうがいいな
冷静になるんだ。別に今すぐ欲しい情報と言うわけでもない
そのうちわかることではあるはずだ
今はただ、"迷い込んだトリニティの生徒"でいればいい
「それより、先生。君こそここで何をしているんだい? 護衛も無しにここに来るのは危ないと思うんだが」
「リンちゃんとここで合流することになったんだ。護衛の娘達は……いるにはいるんだけど、外で待機ってことになってて……」
「……なるほど」
シャーレ内は安全だと判断したのだろうか。それとも、それほど知られたくない重要なものがあるのか
「先生。お待たせしました」
突如聞こえた落ち着いた声
視線を向けると、そこにはリン代行が居た
噂をすれば……だな
「あ、リンちゃん」
「誰がリンちゃんですか。………? 先生、この人は?」
「今さっき会ったんだ。ゴッドコーポレーションの社長さんなんだって」
「ゴッドコーポレーション……」
リン代行の視線がこちらへ向く
「……神神シンさん、ですね?」
「知っているのかい?」
「ええ。名前くらいは」
「それは光栄だ」
「武器開発だけでなく、ゲーム開発でも有名だと聞いています」
「随分と詳しいじゃないか」
「えぇ、生徒が正式に企業するのは貴方が初めてですからね」
ふむ、暗に警戒しているという意図で受け取っていいだろう
まぁ、だからなんだという話だが
カイザーの事を止められてない時点で大体お察しだ
「それで、シンさんは何故ここに?」
「少々迷子になってしまってね。詳しい話は先生にしたよ」
「そうですか」
リン代行はそれ以上追及することはしなかった
いちいち説明するのは面倒だからな、ありがたい
……さて、これ以上ここに居座ると怪しまれる。この辺で退散するとしよう
「それじゃあ、私はこの辺で……」
「先生、貴女にお渡しししたいものがあります」
帰ったら一度先生の事を細かくデータにまとめるとしよう
そこから分析を行いシュミレーション。問題があったら、また調べれば―――
「受け取ってください。これが、連邦生徒会長が先生に残した物。"シッテムの箱"です」
「……?」
聞き慣れない単語
まさか、そのシッテムの箱とやらが"とある物"というやつなのか?
「普通のタブレットに見えますが、実は正体の分からない物です。製造会社も、OSも、システム構造も、仕組み全てが不明」
……歩みを止めるな、視線をそちらに向けるな、耳だけ向けろ
「連邦生徒会長は、このシッテムの箱は先生のもので、先生がこれでタワーの制御権を回復させられるはずだと言っていました」
先生は私達とは違い、銃弾一発で致命傷となり得る身体なのはわかっている
そんな彼女の為の物
……何か特殊な能力が眠っていると考えるのが自然か?
「私達では起動すら出来なかった物ですが、先生ならこれを起動させられるのでしょうか、それとも……」
「………」
「……では、私はここまでです。ここから先は、全て先生にかかっています。邪魔にならないよう離れています」
チッ、これ以上偶然を装って盗み聞く事は出来ないな……
得られた情報は名前だけか……しょっぱい報酬だ
私は、曲がり角へ差し掛かる際、ほんの一瞬のだけ先生の方へ視線を向けた
「………?」
そこで、わずかに違和感を覚えた
先生が、シッテムの箱を見ている
しかし、その目はどこか焦点が合っていない
先程までと同人物とは思えないほど、虚ろな目を目をしていた
「(……なんだあれは)」
その異様な雰囲気に、一瞬足を止めそうになる
だが、すぐに歩みを再開した
今の私には関係ない
――そう判断した
そろそろ、しっかり原作へ介入することになるんで、ストーリー読み直してきます。(構成とか考えてる間に投稿頻度がちょっと落ちるかもしれない)