好き勝手楽しく過ごすだけ。そのはずだった   作:すつぬ

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適当に思った事を書き足してるだけなんで、ストーリー構成とかこの先の事とか一切合切考えておりません。なるようになれ精神





空腹者とただの一般ニート

吹雪ちゃんが来てから早2週間という月日が経とうとしていた。

 

今日も今日とて俺は畑作業の為に早起きをする。ぶっちゃけここ最近は妖精さんが勝手に俺の畑のアレコレを改変し始めており、ほぼ妖精さんによる半自動化が進んできている。

 

《わざわざ人間さんが早起きしなくてもいいように、この『超★完璧タイマー』で自動的に散水出来るようにしたよ!朝の6時!昼の12時!そして、夕方の6時に自動的にね!》

 

この際、装置のネーミングセンスがド直球なことはスルーして……ありがたい。有難いんだけど、ただでさえやることが無いのに畑作業自体を無くされちゃったら、俺本当にこのまま体力だけが吸い取られてミイラ化しちゃうんですよ。

 

《耕し?機能もつけといた…確認して。定期的に土を解す行為が必要…何だよね?…これ、使って。気が向いた時にボタン押したら、指定した範囲を自動的に耕してくれる装置。ボタン…面倒くさかったらあそこのタイマー《超★完璧タイマーだよ!!》……まぁ、そのタイマーと連動してるから、良かったら試してみて。》

 

うんすごく有難い。有難すぎて何も返すもんがないぐらい嬉しんだけど、唯一の運動が。運動がね?…ま、まぁ、妖精さんが作ってくれたものだし…?それのおかげで余りある時間を手に入れられたわけだし…?習慣づいて早起き出来るようになったから、自分でコーヒーを淹れて

 

「司令官っ……♪…おはようございます♪いつものコーヒーですね♪もう出来てますよ♪…はい、どうぞ♪」

 

「oh…。あ、ありがとう吹雪ちゃん。でもね?せっかくの自由何だから、なんか他のことしてても…いいんだよ?」

 

そう言うと、何故か頭上に浮かび上がるハテナ。

 

「…?もう十分自由ですよ…?♪朝起きて…司令官の為にコーヒーを淹れる…♪そうそう♪最近は司令官に教わったお料理も上達してきていますし、妖精さん達とも上手く意思疎通出来るようになってます!…前の私が空っぽなんだなって思える程…今は新鮮な体験でいっぱいなんです!これも全部、司令官さんのおかげです!」パァァァ

 

わぁ凄い。地球上に太陽って2つあったんだ。あまりの眩しさにおじさん直視出来ないよ。顔がへっこんじゃうよ。

 

そう。もうある程度の事を完璧にマスターしてしまった吹雪ちゃんは、ここ3日間俺よりも早くに起きてはコーヒーを淹れてくれる。何なら朝ごはんの支度までしてらぁ…。

 

…ズズズッっと、吹雪ちゃんから受け取ったコーヒーを啜る。

 

「はい…はいはい…。っ!なるほど…そんな手が…!はいっ!はい!では作ってみましょう♪」

 

妖精さんが作ったであろうエプロンを着込んでキッチンに立つ彼女。妖精さん専用観覧席にて、妖精さんがメモ紙にカキカキと言葉を書いて、それを吹雪ちゃんが見つめ意思疎通を交わす。

 

吹雪ちゃんは俺とは違って妖精さんの声が聞こえないらしい。いや、声は聞こえているのだが、言語を理解出来ないらしい。こんなにもお喋りなのに。

しかし、妖精さんにも読み書きできるものは少なく、今まさに吹雪ちゃんと料理の事で盛り上がってる妖精さんは、元々補給艦と言われる艦娘に強い子らしく、補給艦はぶっちゃけると給食のおばちゃんらしい。

そんな補給艦専属の妖精さんは、ついこの間日本語を取得したらしい。

 

《あんたには、吹雪ちゃんに胃袋を掴まれてもらいます!覚悟の準備をしといてください!》

 

っと、何故か中指を突きつけられながらそんな事を言われた。まぁ要は、吹雪ちゃんにお料理を教えたかったそうだ。そんな事で日本語って習得出来るんだなって。

 

因みに、『日本語』という文字を元々妖精さんは知らない。じゃーいま喋ってる言語は何なのかと突っ込みたくなる。

 

複数人の妖精さんにメモ帳を渡した時は、もう凄かった。

 

 

 

 

『◯◯◎●◉◉◉◎◎◎』

 

「…これは?」

 

《僕達はみんな不思議な言語を扱うんだよ!って書いた》

 

「…えっ?」

 

『 ̄_丨丨→ ̄ ̄__』

 

「これは…?」

 

《みんなバラバラ。でも同じ。って書いた》

 

「ゑ…」

 

『Все мы разные, и все мы по-своему прекрасны.』

 

「急にどうした」

 

《みんな違ってみんないいって書いた》

 

「ウッソだろお前」

 

 

 

 

 

なんて出来事があったのが、1週間前。吹雪ちゃんも、姿は見えるのにお話できないのは納得できなかったらしく、どうにかこうにか意思疎通をしようとしていたら一人、また一人と日本語が書けるようになったらしい。

 

おそらく妖精さんの本質は艦娘のサポート。その部分がいい方向に転がったのか、艦娘である吹雪が僕達と話したい。僕達も話したい!となって、ポケモンのわざマシンみたいにポンッと覚えたようだ。

 

大変ご都合主義である。

 

「はい司令官さん♪今日の朝食は妖精さんが取ってきてくれた銀鮭に、司令官さんが作っていた豆を妖精さん達が発酵させて作った手作り納豆♪そして司令官さん好みに調節したお味噌、それと白米です♪」

 

朝からなんて手の込んだ料理を…!許さんっっ!

 

「…本当もうありがとうね吹雪ちゃん。…あとこの小皿の黄色いのは…」

 

「あっ!え…えとっ…わ、私なりに工夫して作った…たくあん…です…。あ!あのえと!お口に合わなかったらぺっ!していいですからね!?」

 

「そんな事しないよ!…頂きます。」

 

女の子が丹精作ってくれたメシを吐き出す?そいつは男じゃない。男根もぎ取ってやる。

 

「んっ!うまっ!?このたくあん超うまいぞ!」

 

「っっ!!♪♪♪」パァァァァァァァ

 

うおっまぶし。目ん玉カッぴらいてキラッキラのエフェクトが…

 

たくあんを食って、ご飯を一口。あーこれこれ。日本人はこれよ!

そして、飲み込んだところでお口の潤いを一口。…さっぱりとした風味の味噌汁が食欲をリセットしてくれる。ここで追い打ち銀鮭をパクリ。いい感じの塩気に完璧な火入れ!ご飯が進む!

 

「っっ♪♪♪そんなに急がなくても、白米は逃げませんよ…♪」

 

「美味い!美味いから仕方がない!!」

 

「♪ご飯のおかわりもありま「おかわり!!」…はいはい♪」ニコ

 

妖精さんが作った納豆も格別だ。しっかりと豆の味がしつつも、納豆特有のこの粘っこい食感。そして極めつけはこの妖精さん自家製醤油。まろやかな口当たりなのに、奥深い味わいのお醤油が納豆の旨さを何倍にも押し上げる!

 

「うまっ…うまぁぁ……。」

 

 

 

 

 

 

 

 

ヤバい。朝から食いすぎた。

 

どれもこれも、吹雪ちゃんの作る美味い料理が悪い。

 

「んあぁ〜…苦しい〜…」

 

現在俺は、皿洗いを済ませ、吹雪ちゃんに『潮風にあたってくる』と言って、裏庭の浜辺にあるコンクリートの上で大の字に寝転がっていた。

 

てかよくよく考えたら裏庭に浜辺があるって意味わかんないな。

 

《吹雪さんのご飯、べらぼうに美味かねぇ。》

 

「そうだなぁ〜。こりゃ…俺はお役御免かなぁ」

 

《ダメだよ?!吹雪ちゃんは吹雪ちゃん!…人間さんのあの夜中に作るぽてとを油に揚げたのも大好き!こう…食べちゃいけない物を夜中に食べてる…あの背徳感!》

 

偏食の民である俺は、夜な夜なポテトフライを作ったり、唐揚げ作ったりとしていたら、悪いほうに背徳を知ってしまった妖精さん達。その小ささでその罪深いメシを知ってしまうとは…なんて可哀想に

 

《人間さんの作るご飯もご飯で…美味しいんだよなぁ…。こう、ジャンクを食らうって感じが…》

 

ふよふよと、俺の頭の上で三人の妖精さんが俺を見下す構図でうんうんと頷いていた。ちなみに吹雪が来てからは、吹雪が寝てから静かに作ってる。恐らくそれも相まって背徳が進んでいるんだろう。

 

ちなみに吹雪のご飯は滅茶苦茶に色々考えた。1週間ちょっとしか作ってやれなかったが…いや、正確には作れなくなったか。

 

『司令官さんばっかじゃダメです!私もお料理します!』

 

ってなった。そもそも野菜の皮むきなどのある程度の下処理をしてくれるだけでだいぶ助かっては居たんだが…それだけじゃ足りなかったみたい。

 

それに三日前から朝食を作るようになって、その次の日からはクッキーやアイスと言ったデザートにまで手をつけ始めてるからな。恐ろしいよ。これが見習い精神ってやつなのだろうか。

 

《……?っ!?に、人間さん!アレッ…アレぇ!!》

 

「んぁ…?アレッ…?」

 

慌てたように指さしたものに目を向ける。思いのほかに分かりやすかった。なんか、黒いでっけぇークラゲみたいな帽子被ってる女の子がぶっ倒れてる。

 

 

 

「おーい。大丈夫ですかー。」ツンツン

 

近くの木の棒でつついてみる。なんだろう。本来はもっと慌てたほうがいいのだろうけど、吹雪でなれちゃったし、艦娘って海の上にいる存在なわけじゃん?つまりこの娘もきっとそういう類のものでしょ?

 

『ング…ン…ンン……オ腹…減ッタ……』

 

「えっ?なんて?」

 

『オ…オ腹……空イタ……』

 

「…だって。妖精さん…悪いけど冷蔵庫からおにぎり持ってきてくれる?」

 

《に、人間さん!その子…その子!!》

 

「あ〜…うん。はいはい。艦娘なんでしょ知ってる知ってる。とりあえず持ってきてあげて。」

 

気づいたら妖精さん一人だけになってる。とりま今いる娘におにぎり持ってこさせて……ってはや。もう持ってきたん?瞬間移動でもした?

 

「はい、あーん」

 

『グッ…ウッ…』

 

「何戸惑ってんの。ほらあーん。俺食べちゃうよ?」

 

『………。ア…アーン…。ンっ!?ウマァ!?』

 

「えうそ。ただの塩おにぎりだけど」

 

一口食べた途端、ガバっと起き出しておにぎりを食らうクラゲ女さん。無我夢中で食ってらぁ…。

 

「えと、おかわりもあるぞ…?」

『食ベル!!』

 

何だこの不思議っ子は…

 

 

 

 

 

 

 

『…シカシ、人間。オ前ハオカシナヤツダナ。』

 

「飯もらって言う事ですか…」

『イヤ…ゴメン。確カニソノ通リダナ…。美味シイゴ飯アリガトウ…。感謝スル。』

 

でもこの子も艦娘なのか…。吹雪とは明らかに違うなぁ…。なんか、強そう(小並感)

 

「その頭の奴って、動くのか?」

 

『……コレノ事カ…?モ、モチロン動カセルゾ…。』

 

「おぉ!すげぇ!」

 

なんか白い触手のようなものがウネウネしてる。なんか…

 

「なんか…エロいねっ…!//」

『動カスンジャナカッタ…』

 

「ごめんごめんうそうそ!もっと動かして!先っちょ!先っちょだけでもいいからっ!」

 

『ナ、ナンカ言イ方ガイヤラシイゾ!?//ハイオシマイ!モウオシマイ!!』

 

「oh…取れた……。てかその帽子みたいなのって外せるんだ……」

 

普通にカポッと外しててウケる。銀色の少し潮風でぱさついた髪に綺麗な青色の瞳。とてもキュートでチョワヨ

 

『マァ…一応ワタシノ武装ダシナ。外セナキャ困ル。』

 

「あ、てことはやっぱり君も艦娘なのかな?」

 

『………。ワタシハ…』

 

「しれいかぁぁぁん!!??今行くからねぇぇ!!」

 

「え…?えっ?!吹雪ちゃん!?何で完全武装!?」

 

つい最近妖精さんが開発した陸型装備を着込んだ吹雪ちゃんが思いっきり走ってきた。てか妖精さん、どんだけ同時並行で開発進めてんの。

 

「なんでって!司令官が深海棲艦に襲われてるって妖精さんから!」

 

「深海棲艦…?いや俺は、このクラゲ女さんと…あれ?」

 

後ろを振り返ると、そこにはクラゲ女さんは居なくなっていた。ちゃっかり皿の上に置いてあったラスト1つのおにぎりが消えていた。

 

「アレおかしいな…さっきまでここに」

「司令官!恐らくですけどそのクラゲって言うの!なんか、ふよふよしてませんでした!?」

 

「ふよふよ…?いやまぁ、触手みたいなのは動いてたけど…」

 

「司令官さん!!その人はクラゲ女さんじゃなくて最近発見された深海棲艦…ヲ級です!」

 

「………あ!あの子深海棲艦の子だったんだ!どうりで吹雪ちゃんと少し格好が違かったわけだ!」

 

「楽観的すぎます!殺されてもおかしくない状況だったんですよ!?」

 

「う〜ん……?そうだったのか……?てっきり俺は…」

 

俺が最後まで言い切る前に、ずいっと顔を近づけてくる

 

「と!に!か!く!!危ない状況には変わりなかったんです。…司令官…自分の身の安全を考えて…ください…。私は…司令官が居なくなったら……」ギュッッ

 

「っ…ご、ごめん。で!でもほら!!俺の姿見て?!何とも無いでしょ?だから大丈夫!…ねっ?」

 

優しく、吹雪を落ちつかせるように抱きしめる。本当に急いで来たのか、額から汗がタラーっと流れていた。

 

「うっ…!司令官…さん…っ」ギュッ

 

「ううーむ……」

 

ただちょっと雰囲気が怖いだけの感じなんだけどなぁ…。多分話したら仲良くなれる気もするんだけど…今の吹雪にいったところで不安にさせるだけだし…とりあえずなだめとこう。

 

 

それから、吹雪がおとなしくなるまで優しく頭をナデナデしてあげた。




妖精さん
技術チート。ありとあらゆる物を『何となく』で作る。しかしその本感は人間さんが喜びそうな物を作りたい!!という純粋な意思のみである。本業である艦娘のサポートは、人間さんが喜んでくれるならするぐらいという順位に。

人間さん
妖精さんという存在のせいで「まぁ、そんなこともあるよね」という世の中の認識に。これと言って特別なことはないが、強いてあげるなら、彼はとてつもなく妖精さんに好かれているという事。そして妖精さんの言語を理解できるという事。この一点突破である。

吹雪
自分の世界の色である司令官は自身を犠牲にしてでも助けようとする。3年間、心を無にして戦い抜いた少女に初めて出来た心の拠り所は、主人公が思ってよりも深く根付いている。

ヲ級
深海棲艦。母なる海が生み出した数あるうちの一人。その数あるヲ級の中に、一人『心』を持ったヲ級が生まれた。彼女は何を思い、何を感じているのか。それは彼女自身にしか分からないこと。ただ彼女は『彼女自身』を知りたがっていた。それを見つける為に、今日も彼女は海の意思に背を向ける。
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