好き勝手楽しく過ごすだけ。そのはずだった   作:すつぬ

4 / 4



全く全然アタマオカシイ内容書けない。呪いかも知れん。
いや、もうすでにアタマオカシイ内容なのかもしれない。

てか気づいたら★9評価に★5、4評価もらってるんですけど。えこれ、見間違い…?マジ感謝




母の意向 またしても何も知らない男

私が生まれた理由は何だったのか。それは、私自身が知りたくもあり、知りたくもない、私の存在意義のようなものだった。

 

知ってしまったら、私は私を嫌いになるだろう。

同時に、知らなければ、私は私を好きになれないだろう。

矛盾してるのは自分でもわかっていた。分かっているからこそ、私は今もこうして逃げているのだろう。

 

『……………』

 

青空の下。今日も『ワタシ』は偵察を行う。

母なる海を汚し、穢し、汚染する害虫(人間)どもを海に沈まさるという()の命令の元…。

その使命でさえ、私は背を向け偵察と言うなのお散歩をする。

 

何処までも広がる海は、私のモヤモヤした気持ちや、考えてる事がチッポケに思える程広く広大だ。

 

少ししゃがめば、私の足の下で海の生物達が思い思いに生活をしている。そこに手を伸ばそうとするが…水面と触れる直前に引っ込める。

海が怖い訳ではない。ただいい思い出がないだけ。

 

私が生まれたときは、孤独で寒くて、そして、言い表せない憤怒の感情があった。

全身が海水に使っている感覚。海の底は暗く、音も反響しない無の空間。そんな所で、私は生まれた。

母は、私達を作る際に私達の基本ベースとなる母体の確保…まぁ平たく言えば、沈んだ艦娘達の死体を再利用し、『怨念』と言える、私達独自の燃料を注入して、初めて私達は生まれる。

 

…元々は、魚の死体を沢山集めて、怨念で無理矢理繋ぎ止めたような者達が深海棲艦だったのだが、艦娘の登場により良くも悪くも戦争がしやすくなったというわけだ。

 

ある程度の予備知識や生活に必要な知識は引き継がれて居るが、自身が艦娘だったという記憶は完全に削除される。母にとって、その記憶は計画遂行の為の害しか無いからだろう。

だが、極稀に封印された記憶を呼び覚ます者もいる。運がいいのか悪いのか、それがワタシだったって事だけ。

 

別にこの身体に不満はない。深海棲艦も、艦娘の時と比べればはるかに自由度が高いだろう。ただこの身体に困ることは沢山ある。

 

まず戦闘本能。艦娘の頃よりもはるかにコントロールしづらい。冷静で居なきゃならない状況で無理矢理戦闘本能を呼び覚まされるから自分のなかで狂いが生じる。

 

ただ一番の問題は、艦娘の時にも幾度となくあったごく一般的な自然現象

 

『…オ腹…空イタ……』

 

そう。生物として当たり前の食事だ。艦娘のころと比べて毎日必ず母から支給があるとはいえ、怨念はちょっと…。

赤く燃え滾るようなドロドロの液体は、お世辞にも美味いものとは言えないし、何より腹が膨れるかはまた別問題だ。しかし、お腹が減るだけで活動自体は問題なく動けてしまう為に文句も言えない。

 

艦娘の頃の記憶を取り戻すまでは、特別何も気にならなかったのに…。記憶を取り戻すと言うのはいいことばかりではない。いやむしろ、悪い事ばかりだ。

 

幸いな事が、ワタシが何の艦だったのかだろう。それさえも思い出し、また所属場所を覚えていたら、恨みでその場を襲撃してたかもしれない。ただ今はそんな事考えてるよりかは、どうにかしてエネルギー源を変えるかという問題に限る。

 

私の型は一応人型とはいえ、他の人型ほど知識があるわけでもない。それにみんながみんな私のように艦娘の記憶を取り戻してるわけではない。母の支配下にある彼女らには何を言っても『気ニナラナイ』、『ドウデモイイ』と言われるだけだ。

 

唯一普通に会話出来る深海棲艦達も同じように母の支配下の為何とも思わないようだ。まるで私だけが支配外にいるような感覚さえある。

 

最近作られた特別な深海棲艦は私のような人だったな。ただ、人類に対しての怨みが凄かった。

…まぁ、私もその一員なんだが。人類の事が好きだったら、そもそも記憶を取り戻してる時点でスパイになってるしね。今の人類が守る価値に値しないって点は、母と同じ考えだろう。

 

『ア…ダメダ…。空腹デフラフラシテキタ……。チョットダケ…チョットダケヨコニナロウ……』ザッパァァァンッッ

 

艦娘と違って深海棲艦は海に呑まれても自分の意志でなら海の中で呼吸も出来るしその気になれば移動も出来る。…だけど、この状態がいいわけでもない。

 

この状態は非常に無防備な為、艦娘どもに見つかったらなすすべもなく沈む。海に身を隠せるだけであって、中破以上では海には逃げれない。『本来備わってない機能』を深海棲艦という特権で無理矢理出来るようにしてるだけだから、元々潜れる潜水艦タイプの深海棲艦や魚のような形をした奴らは中破以上でも余裕で潜って撤退できる。つまり私のような深海棲艦はこの状態で中破以上にされたら問答無用で沈むのだ。

 

まぁ…それでもいいかと思ってるあたり死というのは私にとって、ある意味救いでもあるのかもね……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『…………。』

 

何かに突かれる感覚で目が覚める。不用心にも、私の頭の武装にツンツンっと小枝を押しつける男の…人間。

 

「おーい、大丈夫ですかー」ツンツン

 

なんて言ってやろうか。見たところただの一般人のようだし始末してもいいんだけど…。というかこの男は私を見つけてなんて命知らずな事をしてるのよ。ここは一発脅かしてやろう。

 

『ング…フー…ン…ンン…!…オ、オ腹…減ッタ……』

 

思ってる事と言ってる事が食い違うってのは…よくある事だよね…

 

 

 

 

 

それから男は何故か私に白い何かを三角にした物を食べさせてくれた。生まれて初めての味に思わずがっついてしまったが、そんな私を見た彼は困惑しながらも、残りのおにぎり…?と言われた食品を私に渡してきた。

 

 

それから彼は私を怖がるどころかグイグイと話を振ってきた。初めてこんなにしゃべったかもしれない。

対柄にもなくツッコミを入れていた。…なんだが、楽しいな。

 

「しれいかぁぁぁぁん!!!」

 

あぁ。楽しい時間というのはあっという間だな。遠くの方から走り込んでくる女の子の姿。魂の形で分かる。あれは艦娘…駆逐艦だろう。

 

戦闘本能が早く殺せ!と急かしてくるが、生憎とこの男に散々いじられ自ら武装を解除したため手持ちに小型の機銃位しかない。この目の前の人間をどうこうすることはできるだろうが、空腹を満たしてくれた人に敵だからといって背後からというのは気が進まない。何より艦娘の処理にはこの機銃じゃ太刀打ちできないだろう。

 

ただ1つ…可能なやり方はある。今も背中を向けた彼。その無防備な背中に思いっきり弾丸を食らわせ、絶望に落ちた艦娘に一撃入れればそれで終わり。小型の機銃しか持ち合わせが無いとはいえ、ゼロ距離からの射撃なら、艦娘であろうが私の火力でどうにかできる。そう。今なら…殺れるのだ。

 

ただ…長い間、空腹状態だったのに、たったの3個でお腹いっぱいになった。心も、どこがポカポカしてる。これは果たして、深海棲艦として、正しい戦い方なのだろうか…?……いや、今はそんな事を考えてる場合だろうか?………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『……ハァ…。ワタシハ…何ヲシテルダ……。』

 

海の上でそう黄昏れるように言葉を零す。

母の意思を無視したのは何も初めてじゃない。今までも何回かは無視した。

 

遠くなってしまった小島を見やる。少女があの男に抱きついてる姿がうっすらと見える。

 

『ハム…。……ウン。…美味シイ…。』

 

男の背中に砲撃を食らわせるよりも、このおにぎり1つ取ってトンズラするという選択を私は取った。

今までよりもさらにキツイ『お仕置き』が待ってるだろうが…この美味しさを捨てる事は出来なかった。

 

目の前に赤黒い渦潮が現れる。そこに大きな光が二つ灯る。普通の深海棲艦なら、この光景だけで腰を抜かし、命乞いをするだろうが、私はこれでも二桁を超えるぐらいはこの光景をみてる。今更怯えることなんて何もない。

 

〘ヲ級。マタ君カ。今回ノハ、前回ノヨウニ『誠意ヲ見セマス』ジャ…済マサレナイヨ…?〙

 

当然だ。母の意向は人類への警告から人類への抹殺に切り替わっている。殺せそうな一般市民1人を殺さず手ぶらで逃げたからな。

 

『…知ッタ事カ。アソコデ彼ヲ殺ソウガ計画ニ支障ハ無イハズダ。ソレニアノ男ハワタシヲ見テモ何トモ無カッタ。モシカシタラアノ男ヲ利用シテ人類ノ状況ヲコチラ側ガ把握出来ルカモシレナイ。殺スヨリモ利用シタホウガコチラニ有益ダト思ッタマデダ。』

 

それらしい理由を並べるが…誰が聞いても分かる苦し紛れの言い訳に過ぎない。これを聞いて「あーそっか」ってなるなら、母は人類に対して警告止まりだ。

 

〘…。……。………。ナルホド。ヲ級、オマエノ言イ分モ最モダ〙

 

……あら?

 

〘利用。確カニ、今マデアリソウデナカッタ発想ダ。敵ノ状況ヲ理解スレバ我々モ、ヨリ機密ニ計画ヲ練レルダロウ。シカシ万ガ一ソノ彼ガヲ級、オマエヲ騙ソウトシテイタラ?〙

 

『ソノ時ハ、ワタシノ全テヲ持ッテ彼、ソシテ彼近辺ノ者達ヲ抹殺シマス。』

 

…なんか行けそうな流れに…。え?嘘…?通らないよね……?

 

〘…。……。…。……。…………。………………。………申請登録完了。…ヲ級。貴方はこれからの任務を偵察/襲撃から、彼への監視に切り替えます。くれぐれも彼に諭されないよう注意しながら、人類への有効打となる情報を彼から聞き出してください。これは私直属の命令となります。失敗は死を意味する事、肝に銘じてください。それでわ〙

 

その声が聞こえるやいな背筋が固まる。透き通った声に感情はなく、淡々と告げられる言葉は呼吸する事さえも忘れていた。

 

目の前の赤黒い渦潮が消え失せる。その瞬間、忘れていた呼吸を取り戻すように再開する。

 

『っっカハっっ!!ハァッ…ハァァッッ……。』

 

まるで小魚が、クジラに丸呑みにされたかのように…昼寝の最中に百獣の王に噛み砕かれるような…。そんな、どうしようもなく、ただ迫る死に無抵抗に流されることしかできない。そう錯覚するほどの重い空気

 

『………彼ハ…?』

 

母の意思が直接向ける理由…。彼は…いったい………




深海棲艦
母の命令には絶対服従(一部を除く)
衣食住。交代制、支給制度と、ワンマン艦娘よりホワイト企業。自我が洗脳されてたり、意思のコントロールに難ありさえなければ完全なホワイト。

ヲ級
元艦娘という記憶を保有する特異深海棲艦。しかし自身がどの艦でどの部署に所属していたかは思い出せていない…と言うことにしてある。過去に囚われるより今を生きた方が、ずっと幸せだから。

人間さん
魅了カンストしてるのかってぐらい人以外から興味を惹かれやすい。子供の頃、野良猫数匹にしがみつかれどうしていいのか分からずにそのまま学校に登校するという逸話が存在する。

海の意思
深海棲艦の生みの親。人類に深い恨みがあり、深海棲艦を生み出し、人類に警告を続けていた。それでもどうにもならない彼女は悟った。〘だったらもう、いっそゼロに。一から作り直そう〙

怨念
赤く燃え滾るようなドロドロの液体。
それは海の怒りそのものである。深海棲艦のエネルギー源であり、力の源。味は、生臭く、鉄っぽい味で塩っ辛い。深海棲艦のアレコレは怨念があれば解決できる。製作過程は不明。






またまた気づいたんだけどお気に入り10超えてない…?表記バグですかこれ?ほんまありがとう。やる気に繋がるます
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