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夜闇の中、月明かりが仄かなに照らす。
二人の女は対峙している。
二人の狂人が笑い合っている。
二匹の獣が牙を向き合う。
片や黒髪と異様に白い肌を持つ女性、右手にククリ刀と言う珍しい武器を構えて、だがその左手は手首からなく ただ赤黒い血が流れでるのみ。潰れた右目と首の傷から血が染み出て、女は立っている。
片や金色の髪と赤い目が闇の中に煌めく、その影は小さく、幼女と呼ぶに相応しい、その右手に包丁と大して変わらないサイスのナイフを握って。体中の至るところまで無数の傷が刻まれて、古傷も生傷も顔に腹に四肢にあり、幼女の体のほぼ半分が赤に染まる。
「…………」
「…………」
その傷と流れる血の量を見たら誰も両者の命はもう長くないことは一目瞭然。
だが、互いに笑顔だ。殺し合おう二人だがそこには怒りも憎しみも恨みもない、あるのはただ喜びと楽しさだけ。
「ああ、素敵、素敵だわ!あなたの腸がどんな色か楽しみだわ」
「抜かせ!」
女は幼女の腸の事を想像し恋する乙女のような顔して、異常者じゃないと発せられないような言葉を発す。
幼女も獣の如くな獰猛な笑みをして言い返す。
その場にいる二人以外の人間はただの傍観者にしかなればい。両者ともは満身創痍、加勢するならば戦いはすぐ終わるかもしれない。だがそれができない。邪魔をしたらどうなるか、直感で分かるほど、両者の殺気が鋭くどす黒いものだった。
二人は似た者同士だった
この世界で互いが互いの最大の理解者に成れたかもしれない、と感じる程に。
故に戦う、故に殺す。
例え別の出会いが在ろうとも、二人が対峙するという結果だけは変わらないだろう。
両者の目は対峙してる目の前の人間しが写さない、守るべき仲間も、殺すべき獲物も、今はどれもどうでもいい程に目の前の相手を殺したい、人が獣になろうとした……
「うふふふ!」
「あはははははははっ!!」
笑い声と共に、二匹の獣が動き出す……
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