やっぱり、エミュができているのか不安だぞい!
あっ、今回出てくるマッシュルーム等の小話は捏造です。こういうことが起きるかもという想像で書きました
モンド城、その城下町。シードルという名の湖に浮かぶ島に建設された城と都。
石畳の道と民家はまるでファンタジー小説の中にいるような趣を感じ、この国を象徴する風を視覚的に分かりやすくするかのように回る風車群。
まぁ、前者は現代人特有の田舎の形容したがし素晴らしさを、精一杯で捻り出しただけかもしれない....
失礼すぎるか
ちなみに、種が風で運ばれたのか高所に位置する建造物にはマッシュルームが自生していることがあり、それがたまに風車内で育ち、歯車に巻き込まれ、住民を困らせた....なんて話があるとかないとか
「それにしても、『淑女』様が
工作員が用意してくれた拠点。
窓を開け、流れる澄んだ風に吹かれながら、目覚めの一杯であるコーヒーが注がれたマグカップ片手に、あることに感傷する
それは自業自得のこと、約二週間前のモンド城に着く前のことを思い出していた
「どうしよ....『雄鶏』さんの名前で騙っちゃったよ...」
ファデュイ執行官第五位『雄鶏』プルチネッラの名前で使い、名乗ってしまったことである
「決めたときにはすごくいい名付けだと思ってたんだがなぁ、よりによって身内の名て.....ドジっ子キャラかよ.....」
記憶力の問題。はたまた頭に問題あるのでは?
ああ、こんな凡ミスをするとは....先も言った通りドジっ子なのか?
これが執行官と言えるのだろうか?普通の人間が、徹夜で仕事に勤めていたら、こうなるかもしれない。だが彼は執行官官という、この世界において悪名高くあり、実力者たちが大半。
とはいえ、彼には普通ではないところも確かにあるが、種族は純正の人間であり、”演じる”その一点に才能はあれど僕自身に理外の強さを持つわけではない、少なくとも、強者を演じてないのであれば
「まっ、ドジっ子も利用できる個性だ。なんとかなる、なんとかできるさ」
そのため、このこともポジティブに捉え、成長を促すことこそ、人間の美徳と....そう思考放棄した。
冗談、放棄はしてないよ、どのような菓子折りと、どのような謝罪をするか、この劇が終わった幕間の時のことを考えてるさ
「そういえばファデュイのことで、彼女たちの手紙が来てたな、予定より遅れて届いたのは皆さんが忙しいから...と思っておこう」
内容は以下の通り
※ ※ ※※ ※ ※
コロンビーナ
色んな種類のケーキがあって、それでいて美味しかったよ。いつかみんなと一緒に食べようね
サンドローネ
ケーキの種類が豊富で、今回の紅茶に合うもの、合わないものがあったのだけれど、だからこそ楽しいと思えたわ
....でも次からは数も多くしてね。あいつがほとんど食うから
『淑女』
確かに種類は豊富で、それでいて美味しかったけれど....ミントケーキは今回の紅茶に合わなかったわ、次から気をつけることね子猫ちゃん?
『召使い』
素晴らしい腕前だ。他の者たちはすでに書いていることだろうが、種類が豊富、それでいてどれもが美味しいと私は思う
今度、茶会の招待状を送る。その時は私が施しを与えよう
※ ※ ※※ ※ ※
以上が手紙の内容。端的な感想ではあるが、口角が上がるには十分な褒め言葉の羅列(一人は違うかもしれないが)。
コーヒーを啜り、手紙を机に置く、さて、今回のコーヒーのお供は王道の卵サンド。特段面白くもない組み合わせ、しかし卵サンドのマヨネーズの酸味と卵のコクとクリーミーな味わいは間違いなしの旨さがあり、パンの柔らかい食感がさらにうまいと思わしてくれる
※シンプルなので、ちょっとしたアレンジを加えることも可能なのもポイント
行儀はよろしくないが、このサンドにコーヒーを浸して食うと、パンがコーヒーを吸収し、苦味をある程度緩和したコーヒーの味を堪能できたりもする。しかもパンの食感付きで味わえる
.....とまぁ朝食の飲み物と食べ物二つに熱弁をしてみたが、まぁ簡単でうまいからぜひ作ってこの味を堪能してね....ってこと
「それにしても....苦いな、コーヒー」
という、先ほど啜ったコーヒーの感想。コーヒーを淹れるのが下手なわけじゃない、むしろ上手い。淹れるのが上手い人を”演じてる”から当たり前と本人は思ってるけどね。なら子供舌なのか?
うん、子供舌です。いやぁ、味はいいんだけど、実際趣味で菓子作るときはコーヒー味のやつも作ったことあるし
なんか...こう、コーヒーの苦味のせいで黒い泥を飲んでる感じがして...
はぁ、この良さが分からないのは悔い悔やまれる...とはいえ、この苦味には耐えることができない。ならば...
「...誰もみてないし、角砂糖を....」
と、四角い砂糖を二、三個持って、一個ずつ、マグカップから外れないように入れようとしたが、この部屋のドアから、ノックする音が聞こえる
「...!」
ノック音にびっくりしつつも、入りそうになった粉砂糖をすぐさま手に収めて、持っていた粉砂糖を封されていた瓶に入れる
「なんだ...」
「失礼します『演者』様。お客様達がお見えです」
ファデュイの工作員。色々と生活に必要な品を用意してくれたり、誰かがこの場所に近づいてくれたら報告してくれたりする
「その者らの名は?」
「『偵察騎士』アンバー、『こんばん奢ってくれ』のガイア。あと一人は...『薔薇の魔女』リサだと思われます」
「そうか、ちなみに今の僕の名はプルチ・ネッラだ。いざという時で間違えるかもしれないし、この姿の時はその名で呼ぶように」
「はっ!!」
と、敬礼したのち、去る。なんか、一人ふざけた紹介がされていたような...
「....ふむ、応対するときは少し慌てて来た方がこの役らしいか?」
彼は『演者』例えミスがあろうと切り替え、演じることができる。先ほどまで仲間の名前で語るという罪悪感や自己嫌悪に浸っていようが、今の彼にはどのようにしたら、その役らしいかつ、人間味がある演じれるか、という考えしかない
さて、少し慌てるようにサンドイッチを頬張り、短い廊下を駆けるが、急ぎが過ぎると人の足は案外踏み外しやすい、そのため一瞬の浮遊体験したのちに顔は地面へと近づく
<ガツン>という音は、外にも届く悲惨さを伝える音は、外で待機している者達に心配という気持ちを抱かせることに成功...したかもしれん、見えないし
(....あとはもう一、二回転ぶか、その方が慌てているらしいと思ってくれるか...?)
なんて考えで、<ドタドタ>と<ドスン>という音が混じりながらも、なんとか目的地にたどり着いて、ドアを開こうとその時に
「ちょっと大丈夫です_________」
赤の偵察騎士が先にドアを開いていた。開いたドアに直撃した彼だが、そのドアは確か押し戸だったはず、もちろん僕の視点からしてみればのことなんだけど
「プーールーーッチーーネーーッラーーさぁーーんー!ー!ー!」
うーん、周りの時間が遅く感じる。ドアをぶっ壊すくらいに力が強いんだなーとか、普段はこんな程度で命の危機が迫ると感じる時間が遅く感じる現象なんて起きないのに、起きたということは、どうやら僕は役に入り込めてるよう
などと思いつつ、まぁこれで周りからは不憫な人だと認識してくれるだろう
(どのくらいの傷が、相応しいのだろうか....)
※ ※ ※※ ※ ※
「うう....ごめんねぇ、プルチ・ネッラさん....」
「いえ、もう大丈夫ですよ、ですから、そう気を落とさずに....」
今の状況を簡単に説明すると、以前、口約束してくれた”お礼”を律儀にしてくれるそうで、今のモンドの案内を他の騎士と一緒にしてくれる。
彼ら彼女らには、私は
事前に書いておいた脚本通りの展開。偵察騎士アンバーは、十年で変わった(かもしれない)モンドの紹介というお礼をしてくれる。
かの原神という物語も、彼女の案内というここにもいていい安心感がある始まりを知っているが故の予測。まぁ、予測してるのがただの人間となるとその出来は完璧とはいえない
「ふふ、そう張り詰めたら、ドジな子猫ちゃんも、せっかくの案内が楽しめなくなっちゃうわ」
「そうだぜアンバー、彼はせっかくモンドに戻って来てくれたんだろ?今の
予想外なのはリサとガイア、誰かは付き添いで来るかもと思っていたが、この二人か....
ガイア
クレー、アンバーと同じく神の目の所持者、氷の元素の使い手であり、飄々としつつも、どこか頼りになる...かもしれない人物。
リサ・ミンツ
スメール教令院に「二百年に一人の天才」と評された。神の目の所持者であり、雷元素の使い手。
どちらも切れ者に属する。厄介な人物だ。というかもしかして疑われている?リサは普段は図書館秘書として本の貸し借り等の管理、読書と昼寝して、あんまり外には出てこないし、ガイアに至っては昼間からディルックが経営する酒場に入り浸っている(もちろん、ちゃんと仕事はしてる)
(そんな二人が....僕という一個人の案内に付き添うとは...つまりは調子に乗りすぎてたか...)
モンドはのどかで、確かにどこか住民はのほほんとして生きていそうな印象を抱くが、それは舐めすぎといわざるおえない、原神という物語の中で初めに登場する国、モンド。だが、初めだからと言って、戦力は潤沢。魔女会、西風騎士団、風神のバルバトス、魔女Mの願いドゥリンと、これだけでもはや何を攻め落とすのかってくらいの猛者たち
「さて....案内も兼ねて、ちょっとした質問をしたいんだが...」
「(早速探りを入れてきたか!)ええ、いいですけど...」
「お前さん...」
その飄々とした口開く時、どのような質問が来るかと唾飲んで、しかし不自然なところを表さないように身構えずに待つ
質問の内容は、いったい______
「酒はいける口か?」
「...ええ、いけますけど」
その質問に、薔薇の魔女と偵察騎士は呆れた表情を見せていた
※ ※ ※※ ※ ※
辺りの暗く、たとえ酒場で騒ぐ人がいても寝るほどに遅い時間。
ずるずると、彼『演者』もといプルチ・ネッラは重い己の肉体を引きずって進む。
<コンコン>とノックして、扉の先にいたのは工作員、手短な報告と確認を済ませて、さっさと休みたかったのだろう、すぐさまにソファーがある部屋へいき、座る
「つっっっっっかれたーー!!」
「長期のお勤め、ご苦労様です。『演者』様」
「長期といっても、半日以上、一日未満程度の長さだよ」
「確か、ガイアなる騎士に酒場へと誘われたと、聞きましたが?」
「まぁ、さすがに最初が酒呑なんてね...先にモンドの紹介をしてもらってからに彼
「『演者』様はアルコール等は受けつかないと渡された資料に書かれていましたが?」
さりげなく責任転換できるように資料を付け加えると...この子多分長生きしそう、特に悪知恵を使ってね
「安心しなよ、飲んではいるけど飲んでないから」
「というと...?」
「説明は難しくなるかもしれんし、伝わるかわからんが...」
「今君に見せているこの顔は、鉄の仮面に元素等を使って人間の皮膚、目、口、眉毛、そう見せてる仮初。このことは渡した資料で知っているだろう?」
「はい」
「その仮面には酒が完全に飲み込んでいってしまわないように、その酒を事前に仕込んでおいた小型のタンクへと吸い込む、もちろん、水元素の力でだ」
「そんなもどかしいことせずに、酒を飲んだふりをすればいいかもだが、味を知っておかなきゃ、『感想』を聞かれた時に予測で答えなきゃいけないという賭けをしなくちゃならない。それも部が悪い方の」
「そもそも、最初の質問で酒は飲めないと素直に答えた方が良かったかもしれないが、この機能の確認と、好感度を稼ぐために付き合ったにすぎない」
「なるほど」
「ちなみにさっきから意識が飛びそうになっている、すなわち眠いから気絶したかのように眠るけど放っておいてよしだから、君はもう休みなさい」
「はっ!」
工作員。いや、”親戚”は階段を通って、部屋へと戻る
「普通なら、9〜12時間は寝ていたいんだが...ああ、明日は何時に起きるんだろう.....今は、時間は大体しかわからないし」
うとうと、重くなるまぶたと、徹夜した脳に負荷をかけるような明日への心配。
「ああ、仕込みのために朝早くに起きた方が、い、...いい、し」
瞼は、眼を隠すほどに重くなり、意識は、気絶するかのように....落ちた....
<アンバー>
偵察騎士に恥じぬ機動力。ウサギのように跳ぶ彼女のしなやかな動きは見入ってしまうほどに着地も完璧。
...って、ちょっとした憧れや尊敬はありつつも、彼女ってデコイ爆弾使うんだよね...赤い爆弾魔は一人...いや二人くらいいるってのに
前世...いわゆる未来のことになってしまうが、幼き頃はモンドを爆弾魔の巣窟、あるいはその一味という認識だった。いやまぁ〜〜モンドじゃなくて西風騎士団に対しての認識が....だったかもしれない
次回、『風魔が吹いた時、物語ははじまりを示す』
皆さんも、12時間...とは言いませんが、長く、良き睡眠をとるようにしてくださいね