偽園さやかはオカズになりたい 作:苗木推しのサヤカー
偽園さやかは爪痕を残したい
まずはオーソドックスに自己紹介から始めます。
私の名前は“
正確には
あまり良く覚えていませんが、ひょんなことから命を落とした私は、とあるゲームのキャラクターに転生していました。
今世の名前は“舞園さやか”。
ダンガンロンパ1作目に登場する、超高校級のアイドル。
転生に気付いた当初は天にも昇るような気持ちでした。
前世では地下アイドルとして活動していたものの、鳴かず飛ばずの毎日に嫌気が差していました。それが今世では、ダンガンロンパの中でも大好きな舞園さやかとして生まれ、国民的アイドルグループのセンターマイクとして活躍するところまで来たのですから無理もありません。
しかし、希望ヶ峰学園への入学がせまって来たある日、私はふと気づきました。
ダンガンロンパの1作目において、舞園さやかはコロシアイ学園生活最初の事件で被害者となり、プレイヤーを驚かせました。
そう、このままだと私はまた命を落としてしまうかもしれません。
最初の事件は舞園さやかが発端なので、私が何もしなければ1回目の事件は何とかなるかもしれません。
しかし、それでは今後の展開が全く読めず、原作から大きく離れていく中でターゲットにされる可能性は十分あります。
ましてや、相手はあの悪意と絶望の化身、江ノ島盾子。私なんかが敵う相手だとは思えません。
おまけに前世では舞園さやかタイムリープ説等という噂もあり、最悪の場合私が死なないと話が永遠に前に進まない可能性もあります。
とんでもないことに気付いた私は絶望して、絶望して、絶望して……
そして、覚悟を決めました。
私は苗木君達に、原作どおりに希望を持って未来に進んで欲しい。
だから、ダンガンロンパのキャラとして生まれた以上、
そして、原作のストーリーを壊さない範囲で、
そしてその痕跡として私は、
苗木君にパンツを見せることにしました。
『こいつ急に何言ってんだ?』って思いましたよね?分かりますよ、エスパーですから。
まずは落ち着いて、私の話を聞いてください。
私はダンガンロンパのキャラの中でも、特に苗木誠と舞園さやかの二人が好きです。自分でゲームを遊んでいたとき、「苗木君の隣に舞園さんが居たらなぁ…」とずっと引き摺ってしまうほど、原作での2人の関係の虜になっていました。
そんな私が今でも未練を感じているのが、“舞園さやかの幻のパンチラスチル”。
物語の序盤、自室から出てくる苗木君と衝突した舞園さんが尻餅をつくシーンがあります。公式設定資料集では差分でパンツが見えるバージョンを追加する予定だったそうですが、諸事情で没になってしまいました。
誠に残念です。あんなに早く退場するなら、せめてその前に苗木君にはパンツを見せてあげて欲しかった…(というか私も見たかった)
ということで、代わりに私が、苗木君に舞園さんのパンツを見せてあげようと思います。
前世からの未練に、決着をつけます。
ダンガンロンパの世界では好きな相手にパンツを贈るのが普通のようですし、問題ないですよね?
原作で苗木君は、舞園さんを含めた皆の死や想いをずっとずっと引きずっていくと言っていました。
私はそこに、布1枚分の記憶をそっと忍ばせるだけ。
苗木君が舞園さんを思い出すたび、
これならきっと、何も邪魔することなく、苗木君達は原作通りの結末を迎えられるはずです。
時は進んで、希望ヶ峰学園入学の日。
私は、その巨大な学園の前に立っていました。
この学園に立ち入ったが最後、私がここを出ることは叶わないでしょう。
私はここで、コロシアイによって死ぬ。ここが私の墓標になる。
手の震えを必死で押さえ込み、意を決して私は学園に足を踏み入れました。
全ては、苗木君の一生の
制服のスカートを翻して、私はその名前を呟いた。
「待っててね、苗木君」
偽園さんは前世でのアイドル経験を生かし、超高校級のアイドルとしての才能を十分に発揮できている設定です。