偽園さやかはオカズになりたい 作:苗木推しのサヤカー
偽園さやかはおかわりしたい
舞園さやかです。
私は今、とても混乱しています。
前回、私は確かに桑田君に殺害されて、原作通りに命を落としたはずでした。
けれど、気がついたらいつもと同じように自分の個室で目を覚ましたのです。
確認したところ、苗木クンとの部屋の交換は行われていません。
いったい何が起こったのか確かめるため部屋の外に向かおうとすると、ちょうど呼び鈴の音が鳴りました。
苗木「あ、舞園さん!おはよう!
ごめん、昨日あんなことがあったから、ちょっと心配で」
ドアを開けるとそこには、私を心配した様子の苗木君が立っていました。
私は一瞬戸惑いましたが、何とか動揺を顔に出さないようにしながら、探りを入れてみました。
「すみません、苗木君。私、昨日は一日ずっと上の空で、何があったのか自分でも信じられなくて…」
苗木「仕方ないよ。あんなことがあったんだから、受け入れられないのも無理ないって。」
こうして、昨日起きたことを整理するという名目で苗木君から情報を聞き出したところ、どうやら葉隠君が殺害されて学級裁判が開かれ、クロとして山田君が処刑されてしまったようです。
……体験版のストーリーですね、これ。
どうやら私は、死んで別の世界線に来てしまったようです。
その後、モノクマラジオ体操をしながら、今後の方針について考えをめぐらせました。
何が原因でこうなってしまったかは分かりませんが、どうやら私は原作とは異なるストーリーを進めなければいけないようです。
この世界線で舞園さやかは生存できるのか、それともどこかのタイミングで被害者になってしまうのか。
いろいろ考えましたが、私のやることは変わりません。
せっかく拾った命を活かして、苗木君を目一杯悩殺しちゃいたいと思います!
方針が決まったところで、私は一つやりたいことを思いつきました。それはチャプター3の“男のロマン”。いわずと知れたダンガンロンパ恒例の覗きアイテムですね。
イベント発生は3章ですが、大浴場自体は2章で開放されています。どちらにしても原作1章で退場した私と江ノ島(戦刃)さんは参加できなかったのですが、せっかくの機会ですから苗木君にたっぷりサービスしちゃいましょう。
とはいえ、それまでかなり時間がありますね。ひとまず3章まで生き残ることを目標にするとして、2章では何をするべきでしょうか。
他に新しく開放されたのは、更衣室、プール、倉庫と…
図書室、ですか。
明日からは十神くんに占領されてしまうので、仕掛けるなら今日中、ですかね。
ダンロンつながりで、V3の赤松さんのイベントを拝借しましょうか。
<side:苗木誠>
行動範囲の増えた学園内の探索が完了し、報告を終えたボク達は解散することにした。
結局出口は見つからなかったな・・・
舞園「苗木君!」
そんなことを考えていたボクに、舞園さんが話しかけてきた。
「舞園さん?どうかしたの」
舞園「夜時間まではまだ時間がありますし、もう少し図書室を調べたいなって思ったんですけど…
もしよかったら、手伝ってくれませんか?」
「もちろん!舞園さんの頼みだったら、何だって聞くよ。」
舞園「うれしい!ありがとうございます、苗木君!」
舞園さんの手伝いを、ボクは快く了承した。舞園さんには数日前に恥ずかしい思いをさせちゃったばっかりだったから、どうにかして埋め合わせをしたいと思っていたからね。
舞園「そんなに思い詰めなくても大丈夫ですよ?」
「え!?聞こえた!?」
舞園「エスパーですから。…冗談です。ただの勘です。」
この学園に来てから何度も交わした、舞園さんとの定番のやり取り。それを今こうして続けられていることが、なぜかボクにはとてもかけがえのないもののように感じた。
図書室に入ると、中には誰も居ないようだった。舞園さんは部屋の隅から脚立を持ってきた。
舞園「上のほうの本棚を調べてみたいんですけど、脚立があまり安定しなくて。苗木君、支えてもらってもいいですか?」
「分かった。任せてよ」
そう答えて僕が押さえた脚立に舞園さんが登った。
…あれ?そういえばこの体勢って……!?
舞園「おっとと…登ってみると結構高いですね。
ちょっと…怖いかも。」
「か、代わろうか!?」
舞園「いえ、大丈夫です。それよりも、その。
……パンツ、見えてないですか?」
「あっ!?いや大丈夫、見てないよ!」
嘘だ。本当はハッキリ見てしまった。舞園さんのパンツ。今日も前と同じピンクか。…舞園さんの、お気に入りなのかな。
いや、何を考えているんだ!また舞園さんに恥をかかせるつもりか。
脚立を支えながらそんなことを考えていると、
セレス「あら、どなたかと思えば。お二人とも何をしていますの?」
2人きりだった図書室に、予想外の乱入者が現れた。
「セ、セレスさん!?キミこそ、どうしてここに?」
セレス「夜時間になる前に、部屋で読むための本を取りに来ただけですわ」
舞園「そうでしたか。私はもう少しここを調べたかったので、苗木君に手伝ってもらっていたんです。」
セレス「…へぇ、それはそれは」
舞園さんの答えを聞きながら、セレスさんは目を細めてボクに笑みを浮かべている。
…大丈夫、タイミング的にさっきのやり取りは聞かれてないはずだ。
セレス「ですが舞園さん。男性相手に、スカートでそのような無防備な振る舞いは感心しませんわ。背中を預けた苗木君がどこを見てるか、分かったものではないでしょう?」
「なっ!?」
セレスさん、ボクが舞園さんのスカート覗いたこと気づいてるのか!?
舞園「セレスさん!苗木君に失礼ですよ!」
セレス「と言っている傍から、わたくしからも灰色の下着が丸見えですわ。」
舞園「ちょっ……え?灰色?」
セレス「あら、違いました?…あぁ失礼、図書室の灯りのせいで、色を錯覚したようですわ。」
そう言いながらセレスさんは天井を見上げた。スカートを押さえて少し恥じらいながら、舞園さんが言葉を返す。
舞園「ここって少し薄暗いですもんね。周囲の明るさに影響されて、人によって見える色が変わるって話は、聞いたことあります。」
「へぇ、それでピンクが灰色に見えたりするんだね……って、あ。」
舞園さんの言葉に安易に便乗し、口を滑らせたことに気付いたときにはもはや手遅れだった。女子2人からの視線におもわず体がすくみ上がる。
セレス「あらあら苗木君、
舞園「…な、苗木君?///」
くそっ、嵌められた!セレスさんお得意のブラフじゃないか!
してやったりとでも言いたげなニヤケ顔して、さては最初からこれが目的だったな!?
しまった、舞園さんが真っ赤な顔でスカートの裾を握り締めてプルプルと震えている。
こうなってしまったら、ボクに残された選択肢は一つ。
「申し訳ありませんでしたぁ!どうかお許しください!」
土下座をするしかない。
舞園「な、苗木君!?大丈夫ですよ、頭を上げてください!
セレスさん、あまり苗木君に意地悪しないであげてください!」
セレス「うふふ、ごめんあそばせ。あまりに苗木君の反応が面白かったものだから。」
心のこもってない謝罪をしながら、セレスさんは壁掛け時計に視線を向けた。いつのまにか夜時間が迫っている。
セレス「あら、もうこんな時間ですか。わたくしは部屋に帰らせていただきますわ。
あなた達も、片づけを済ませて部屋にお戻りなさい。夜時間の外出は禁止ですよ?」
そういってセレスさんは本棚から本を一冊取り出し、図書室を出て行った。
なんだか、どっと疲れた。
舞園「あ、あの、苗木君…」
舞園さんの声に、慌てて振り返った。そうだ、またボクは彼女に酷いことを…。
「ごめん、舞園さん。ボク、懲りずにまた…」
舞園「…大丈夫ですよ、苗木君。
そんな泣きそうな顔しないでください。」
謝罪しようとしたボクの言葉を、舞園さんが遮った。
舞園「前にも言ったでしょう?私は苗木君のこと、信じてますから。」
「ありがとう、舞園さん。」
それから、ボク達も調査を切り上げて解散することにした。
部屋に戻ってベッドに腰掛けたボクは、頭の中で舞園さんが言ったことを繰り返していた。
舞園さんは僕のことを信頼してくれている。それなのに、ボクは…。
昨日は学級裁判の疲れで誤魔化していた欲望が、再びズボンの中で膨れ上がる。
溢れ出る衝動を鎮めるため、ボクはズボンを脱いでパンツのファスナーからそれを取り出す。
「ごめん、舞園さん。
君が信じてくれてるボクが、こんな人間で。」
ボクを慰める慈愛の微笑みと、桜色に包まれた丸いお尻を思い出しながら、ボクは就寝前の懺悔を繰り返した。
この世界線では第3話の出来事は起きていませんが、第2話のM字開脚誘惑は行われています。