自己満で書きましたが、面白いと思ってくれるような小説を書きます!よろしくお願いいします!
数百年か、数千年か、それとも数万年前だったのか。
もはや誰にも分からないほど遠い昔、地球には数え切れないほどの人々が暮らしていた。
人々はいつもと変わらぬ日常を過ごしていた。
しかし、その平穏は唐突に終わりを迎える。
ある日、男とも女とも、老人とも子供ともつかない、不思議な声が世界中のすべての人間へ響き渡った。
「今から一か月後、この世界は沈む。しかし、このままお前たち人間を滅ぼしてしまうには惜しい」
その言葉と同時に、大地が激しく揺れ始める。
世界各地で地面が裂け、その中心から天を貫くような巨大な塔が姿を現した。
「生き残りたくば、この塔の中へ入れ」
それだけを告げると、声は静かに消えた。
人々の反応はさまざまだった。
誰かの悪質ないたずらだと笑う者。
本当に世界の終わりが訪れると信じる者。
わずかな希望にすがり、塔を目指して走り出す者。
そして、約束の日。
空は一瞬で闇に覆われた。
塔の外にいた生き物は、人も獣も虫も、すべて例外なく命を落とした。
生き残ったのは、塔の中へ辿り着いた者たちだけだった。
静まり返った塔の中に、再びあの声が響く。
「お前たちはこの塔を登り続け、我の関心を示してみせよ」
その言葉を最後に、声は二度と聞こえなくなった。
それが、人類の新たな歴史の始まりだった。
人々は塔で初めて目にする魔物と戦い、時に勝ち、時に命を落とした。
魔物から得られる素材を利用して武器や道具を作り、第一層に街を築き、文明を再興していく。
やがて塔に満ちる「魔力」へ適応した人類は、種族を枝分かれさせながら進化を遂げていった。
そうして幾星霜もの時が流れ――
神塔を中心とした、現在の世界が築かれたのである。
「よう、ノア。今日も今日とてスライム狩りか?」
「そうだよ」
ここは神塔攻略ギルドの冒険部、塔と呼ばれているこの世界で町から様々な依頼などが舞い込んできており、ノアと呼ばれている青年も日銭を稼ぐためギルドに入っていた。
「しっかし、2層にはいかないのか?」
「行こうとしたけど断念したよ。俺には命を賭けられるほどの野心も力も無いからな」
「若いのに懸命なこった、しかし間違いねぇな!塔を登るのは攻略部に任せりゃいいからな、それじゃ気をつけろよ」
獣の耳が生えた男はノアの肩を叩き、背を向けて手を振る。
ため息を吐きながらも、机に座って装備の確認をする。
「短刀よし、予備もよし、スライム相手とは言え油断はできないからなぁ」
人類と呼ばれる俺達が住むこの都市、そして外壁を隔てて存在している魔物の生息域。
ここ一層に出てくる魔物はスライムしかいないとはいえ、そのスライムも油断すれば窒息を狙われて死ぬ可能性もある。
「そんなことで死んでられないよ俺は」
むしろこんな世界だと死んだ方がいいだろうというネガティブな考えはやめる。
バッグを背負い、ギルドから出ると外へ続く門を通る。
「さて、頑張るか」
平原に出現するスライムの核を破壊し、スライムから現れるのは魔晶石と呼ばれる石のような物。
ランタンや武器など、あらゆるものに加工できるため重宝されている石だ。
中にはこの黒っぽい魔石よりランクが高い青石、緑石等あるらしいが二層に入り、ゴブリン相手に逃げた自分には縁のない話だ。
「ふぅ。このぐらいでいいかな」
革袋が少し重く感じる程度だがこれだけで、今日の食事と家賃程度にはなる。
街へと帰り、ギルドで魔晶石を換金してもらう。
「おい見ろよ、攻略部の攻略階層がまた上がったらしいぞ!」
文字や映像が変わる液晶の前に多くの人だかりができている。
液晶には人類最高攻略回数が更新され、そのパーティーメンバーが映し出されている。
『第七攻略部隊、七十四階層突破』
どういう仕組みかは分からないが、『液晶掲示板』と呼ばれるアーティファクトは随時俺達が攻略した階層を更新し続けている。
『アーティファクト』は大まかに二種類ある、戦闘用と生活用、戦闘用は自己強化から鎧など纏う事が出来、生活用は便利な奴からこの都市に無くてはならない物まで千差万別だ。
正直無限に水が出てくる水筒とかよく分からん、良く分からんが神が人類に与えてくれた物という事は聞いたことある。
「アーティファクトねぇ…」
魔物を倒した時にあり得ない確率で入手できると聞いたことはあるけど・・・まあ、それを考え始めて欲張ってスライム相手に死ぬのはごめんだ。
「さて、飯を食べて明日に備えるか」
気持ちを切り替え、宿に戻る。
明日もスライムを狩って安全に毎日を過ごそう、そう思いながら自分は眠りについた。