イナイレGO1〜フィフスセクターぶちのめします!〜   作:松兄

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覚醒の雷門

 

 

 虎次郎の必殺技、[タイガーショット]により、篠山の化身が2度も破られた万能坂は動揺を隠しきれなかった。「化身に勝てるのは化身だけ」。

 

 それがシードの間では常識であり、当たり前だったのだ。

 

 ―――故に彼らは、ただの必殺技で化身や化身技をぶち破る様な常識外れの力を持った者とは、シード養成訓練でも、一度たりとも戦った事は無かった。

 

 

 

光良「う、嘘だろ!? 一度だけならまだしも、2度も破られたということはまぐれじゃないのか!?」

 

白都「一体何者なんだヤツは!!」

 

 万能坂に広がる動揺。その中でも、キャプテンの磯崎は何とか頭を働かせて考える。

 

磯崎(奴を放置したら、間違いなく俺たちは敗ける!! 裏切り者を始末したいが………しかたない。後回しだ)

 

 

 

 

 そんな万能坂の様子を、タブレットの画面越しに見ていたこの少女は、

 

花帆(ふっふ〜ん♪ アタシの(・・・・)伊月くんすごいでしょ!)

 

 別に花帆の物ではないのだが……もう完全にお気に入りだった。

 

 

 

ピィイイイーーーッ!!!

RESTART!!!

 

 

 万能坂ボールで試合再開。ボールをMFの毒島に戻すと、天馬とキャプテンが二人がかりで止めに入る。

 

天馬「やらせるかっ!」

 

毒島「つ――、白都!!」パスッ!

 

 毒島はボールを白都にパス。白都に虎次郎がディフェンスに入る。

 

虎次郎「させるかっ! [タイガータックル・改]!!」

 

 ゴオオォォォーーーーッ!! 凄まじい勢いで、地面を抉りながらのスライディングタックル。

 

ガァアアアンッ!!

 

白都「ぐわぁああーーーーっ!!!」

 

 車に惹かれたような勢いでふっ飛ばされ、宙を舞う白戸。虎次郎が立ち上がりシュートを放つ体勢に入るが、

 

虎次郎「決める!!」

 

逆崎「させるかあっ!!」ドガアァァアアッ!!

 

 逆崎が間一髪でボールを弾く

 

虎次郎「くっ!」

 

潮「ナイス逆崎!!」

 

 ピンチを脱した万能坂。逆崎が弾いたボールを潮が拾う。 

 

 虎次郎は急いで潮を追いかけるが、潮は磯崎にパスを出す。

 

潮「磯崎!!」パス

 

 ボールが飛んできた磯崎はダイレクトシュートで必殺技を放った。

 

磯崎「喰らいやがれ!![バウンドフレイム]ッ!!」ドンドンドンッ!!

 

 炎を纏ったボールが左右にジグザクな軌道を描きながら連続でバウンド。ゴールに迫る。

 

三国「これ以上点は入れさせない!![バーニングキャッチ]!!!」

 

ガガアアッ!!!

 

 三国先輩が右手に炎を纏い回転跳躍。炎を纏った燃える右手で、シュートに掴みかかり地面に押さえ付ける。

 

三国「ぐうぅぅうううううッッ!!!」

 

磯崎「ムダだ!!」

 

 

ドゴォォオンッ!!

 

 

三国「うわぁあぁああっ!!」

 

 しかし磯崎のシュートは三国先輩を吹き飛ばし、ゴールに突き刺さった。

 

 

GOOOAL!!!

雷門 3 ー 3 万能坂

 

 

 

花帆「ちょっと! そんな低レベルな必殺シュートも止められないわけ!?」

 

 憤慨する花帆。自分と戦う前に仲間が弱いせいで虎次郎が負けるなんてことになったら、今の花帆にはアイデンティティの崩壊のような状況だ。

 

 もちろん、三国さんはこの時点ではまだ弱いが、秘めた才能は化身がない選手の中ではトップクラスに高いことは事実ではあるのだが……

 

 

 

三国「くそっ!! 次は絶対に止めてやる!!」

 

車田「やっぱり……無理なんだよ………」

 

天城「いい加減、目を覚ますド………」

 

 

 

天馬&虎次郎「「まだまだぁっ!! 試合はまだ終わってない!!」」

 

神童「ああ! 絶対に勝つぞ!!」

 

信介「僕だって、敗けるもんか!!」

 

三国「これ以上ゴールを許してたまるか!!」

 

 このゴールで、これまで以上に奮い立つ俺達を見て、先輩たちは――、

 

浜野&霧野((何でそこまで……))

 

 

 

花帆(ん〜、根性は100点だね♪ 問題はプレーにとう活かすか……)

 

 

ピィイイイーーーッ!!!

RESTART!!!

 

 

 雷門ボールで試合再開。しかしキャプテンがボールを奪われ、磯崎が攻め上がる。俺たち以外誰も止めに行こうとしない中、雷門ベンチから、マネージャーの水鳥さんの声が響いた

 

水鳥「お前ら何をやってるんだ!! フィフスセクターがどうとか、色々あるのは分かったよ。けど……、それでもアイツらは同じサッカー部の仲間じゃねぇのかよ!!!」

 

天城「っ!」

 

車田「仲間………」

 

 先輩たちが、俺たちの方を見る。―――そこには、ボロボロになりながらも必死にボールを追いかけ、"勝つため"に戦う俺たちの姿があった。

 

水鳥「今まで一緒になって汗かいて、ボールを追い掛けて、一緒にやってきたんだろ!? その仲間が、必死になって雷門サッカーを守ろうとしてるんだぞ!! なのにお前ら、何にも感じねぇのかよ!!」

 

先輩たち『『『っ!!』』』

 

 先輩たちの目が、俺達へと集まっていた。

 

 

 

― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―

 

潮「喰らいやがれ!!」

 

虎次郎「させるかぁっ!![タイガータックル・改]!!」ドガアアアアッ!!

 

 

 虎次郎の荒ぶる虎の様なダイナミックなスライディングで相手を吹き飛ばし、ボールを奪う

 

虎次郎「キャプテン!!」

 

神童「ドンピシャだ!」

 

 背後から飛んでくる難しいボールに合わせて神童キャプテンがシュート体勢に。

 

 ボールを中心とした円状に五線譜が纏わりつく。そして音のパワーがチャージされ、ゴールめがけて蹴飛ばした。

 

神童「喰らえ!![フォルテシモ]!!」ドガアァァアアアアッ!!

 

 虎次郎のパスをキャプテンが直撃蹴弾(ダイレクトシュート)で必殺技を放つが、

 

篠山「無駄だ!! はぁあああっ!!」

 

 篠山の背後に黒いモヤが現れ、中から化身が現れる。

 

篠山「【機械兵ガレウス】!!」

 

 すると、ガレウスは両肩のシールドアームを前方で合わせて巨大な1枚の盾にする。

 

篠山「[― ガーディアンシールド ―]!!」ガキイィイイインッ!!

 

 シュートは呆気なく弾かれてしまう。

 

神童「くそっ!」

 

篠山「こんなシュート何本撃とうと無駄だ! 磯崎!!」

 

 ボールは前線の磯崎に。

 

磯崎「どけええっ!!」

 

 ボールをトラップした磯崎。ドリブルで攻め上がる。

 

信介「退くもんか!! 絶対に止めてやる!!」

 

 信介が身体で止めようとするが、かなり小柄な体格の信介はフィジカル任せのラフなタックルに呆気なく吹き飛ばされてしまう。

 

信介「うわあっ!?」

 

天馬「つ――! 三国さん!!」

 

三国「何としても止めてやる!!」

 

 三国先輩が構える。――すると、

 

 

車田「[ダッシュトレイン]!! シュポォオオーーッ!」

 

ドガァアァアアッ!!《/xbig

 

磯崎「ぐあああああっ!!!」

 

光良「なに!?」

 

 何が起こったと驚く万能坂。ボールを見ると、

 

 

 

花帆「え!?」

 

 ゴッドエデン島の部屋でタブレットで見ていた花帆の目が、キラキラと輝いた。

 

 

 

天馬「車田先輩!」

 

 日より見を決め込んでいた車田先輩が、相手のシュート中の隙を突き突進。不意打ちでボールを奪った。

 

車田「お陰でようやくやるべきことが分かった。行くぞ! フィフスセクター!!」

 

天城「おう! 俺たち雷門のサッカーを、見せてやるド!」

 

神童「車田先輩! 天城先輩!!」

 

霧野「すまない神童、今まで」

 

浜野「仕方ない……やろうぜ速水!」

 

速水「えぇーーーーっ!?」

 

天馬「先輩……!!」

 

 先輩たちが次々と目覚め、戦いに身を投じることを決める。先輩達の目には覚悟という名の炎が燃え上がっていた。

 

車田「1年生たちが付けてくれた革命の火、絶対に消させない!! 勝つぞ!!」

 

雷門『おう(はい)!!』

 

 

 

 

花帆「うわーー! 最高に面白い展開!! そこだーーっ! やれーーっ!!」

 

 その時、部屋の前を通りかかった花帆の所属するチーム。【アルテミス】の仲間の女の子が、キャプテンの部屋から発せられる奇声に若干何かあったのかと心配になっていた。

 

 

 

 それを見た万能坂は焦り始める。今の勢いを放置したら不味いのは誰の目にも明らかだった。

 

磯崎「まだ諦めて無かったのか!!」

 

車田「浜野!!」

 

 ボールは車田先輩から浜野先輩に渡り、浜野先輩はドリブルで攻め上がる。

 

磯崎「させるかぁっ!!」

 

浜野「ほっ!」

 

 浜野先輩が玉乗り状態に。するとボールの下が水にかわり、玉乗りしながら波乗りだ!

 

浜野「[波乗りピエロ]!!」

 

虎次郎「あれが浜野先輩の必殺技!」

 

光良「させるかぁっ!」

 

浜野「うおっ!?」

 

 光良が何とかスライディングでボールを弾く。

 

 ボールは未だにサイドラインギリギリで突っ立って動かない倉間先輩の方へ。

 

車田&天城&浜野&霧野「「「「倉間!!」」」」

 

三国「頼む倉間!!」

 

 動かない倉間先輩。倉間先輩には届かないのか!?

 

光良「どうやらお前だけは賢い様だな!! ボールを寄越せぇぇえええっ!!」

 

 しかし、光良がボールを取る寸前で、倉間先輩はボールを前線に蹴り飛ばした。それは、虎次郎へのパスだった。

 

光良「なにっ!?」

 

倉間「絶対決めろよ!!」

 

 倉間先輩!!

 

虎次郎「はいっ!」

 

磯崎「そいつにだけは絶対に撃たせるなぁぁああああっ!!」

 

 次々と襲い掛かる万能坂イレブン。しかし虎次郎は軽くいなして躱し、あっという間にゴール前だ。

 

毒島「くそっ!!」

 

逆崎「なんなんだコイツは!!」

 

虎次郎「遅せぇんだよ!!」ギュンッ!!

 

 虎次郎がシュート体勢に入り、右足を振りかぶる。すると、背後に雄々しい虎のオーラが出現する。

 

虎次郎「絶対に決める!![真・タイガーショット]だぁあああっ!!!!」《xbig》ドガアァァアアアアン!!

 

 土壇場で進化した虎次郎のシュート。相手の背後に黒いモヤが現れれ、相手は化身で対抗しようとするが、

 

篠山:「【機械兵ガレ……バギィイイイッ!! !! があああああっ!!???」

 

 

バシュゥウウゥウウウンッ!!

 

 

 

 シュートは圧倒的なスピードと凄まじいパワーで、で、相手が化身を出す暇もなく、相手の腕をはじき飛ばしてゴールに突き刺さった。

 

GOOOAL!!!

雷門 4 ー 3 万能坂

 

 ―――そして、

 

ピッ、ピッ、ピィイイイーーーッ!!!

― TIME UP(試合終了)!!―

 

 

 ここで試合終了のホイッスル。4ー3で、俺たち雷門が勝ったんだ!!

 

天馬「やった!! 勝ったぞ!!」

 

虎次郎「っ、しゃあっ!!」

 

車田「ナイスシュート!」

 

天城「よく決めたド!!」

 

 その光景を、万能坂のシードである磯崎、光良、2人は茫然と見つめていた。

 

磯崎「馬鹿な……シードが三人もいる俺たちが、たかだか雷門ごときに………」

 

篠山「う、腕が………っ!」

 

光良「篠山!?」

 

 万能坂のチームメンバーが集まって篠山をとりあえずフィールドの外に篠山を出す。

 

 すると、なんと受けたシュートの威力が強すぎて腕の骨を砕かれてしまったらしい。

 

 

 

 

 ――それを聞き、雷門の仲間にも引かれた虎次郎だが、

 

倉間「虎次郎」

 

虎次郎「倉間先輩………」

 

倉間「仕方ねぇから付き合ってやるよ。エースストライカーの座は渡さねぇからな」

 

虎次郎「っ! 望むところです!」ニヤッ

 

 

円堂「よしお前たちに聞くぞ? 雷門は今のサッカー界に革命をおこす。それでいいな!!」

 

雷門『はい!!』

 

 ついに全員の気持ちが1つになった雷門イレブン。ここからが、本当の始まりだ!!

 

 

― つづく ―

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