イナイレGO1〜フィフスセクターぶちのめします!〜 作:松兄
― 1週間後・インターハイ本選開幕日 ―
~ アマノミカドスタジアム ~
あれから1週間を全国大会に向けてみっちり練習し、今日はいよいよ全国大会の開会式と1回戦の日。いよいよ開会式が始まる。
花帆たちゴッドエデンのシードたちは、希望者のみ試合を見に来ていた。
――もちろん、この少女は希望し、今は開会式を観客席から観ていた。
他の【アルテミス】のメンバーも同様だ。
優里「やっぱり、映像じゃ分からないことあるからね」
朱里「同じストライカーとしてはやっぱり直に見たいわね」
林野「あなた達! フィフスセクターに歯向かうチームを認めるな!」
このおばさんは(もう年齢は30近いのでみんなこっそりそう呼んでる)の名前は
今回の引率のゴッドエデンの教官だ。
そして、雷門が入場してきたのを、教官は睨むように。他のみんなも値踏みするように見ていたが、花帆の目はワクワクだった。
花帆「…………」
花帆(ワクワク)
小春「キャプテン、笑いが堪えられてませんよ?」
飛鳥「花帆ちゃん、もう少し抑えようか?」
花帆「あ、ごめんありがと」
実況「皆さんお待たせしました! これより、ホーリーロード全国大会、開幕式を行います!!」
大歓声のスタジアムの中、俺たち選手が入場しお偉いさんの挨拶で、
司会「では、フィフスセクター聖帝、「イシド・シュウジ」様。お願いします」
虎次朗「キャプテン、何者です?」
神童「フィフスセクターの親玉だ」
ふ~ん。そして入場してきた人を見て、俺は既視感を覚えた。ん?
? あの人、どこかで……。
そして「イシド・シュウジ」の挨拶が終わり、俺たちは一回戦がおこなわれる、この<アマノミカドスタジアム>のある中央エリアの外周に5つ存在する<ロシアンルーレットスタジアム>に向かうための電車乗り場、「ホーリーライナーステーション」にやって来た。
ここから対戦校同士がガラス越しに同じ電車でスタジアムに向かうことになる。
俺たちがホーリーライナーに乗ると、月山国光の選手が既に乗っており、その中に、
神童「っ、南沢さん!?」
何と、1週間前に転校したと聞いていた元雷門メンバー、南沢さんが居たのだ。
南沢「久し振りだな。お前ら」
倉間「南沢さん!? 何で!」
倉間先輩に動揺が走る。
倉間先輩にとって南沢さんは、先輩と後輩ではあるが雷門のツートップとして切磋琢磨し共にやって来た相棒と言っても差し支えが無かった存在だ。
その南沢さんが敵として目の前に居るのだ。ショックは大きいだろう。
南沢「何故って、そんなの決まってるだろ? 雷門を叩き潰す為だよ」
雷門『!!!』
三国「南沢!? お前自分が言ってること分かってるのか!!」
南沢「分かってるさ。だから転校したんだ。お前らに現実って物を教える為にな」
天城&車田「「!!!」」
月山監督(以下・近藤)「南沢は実に物分かりのいい選手です。それに実力も申し分無い。おかげで我々月山国光は、更にパワーアップ出来ましたよ」
鬼道「お前が月山の監督か」
近藤「ええ。それよりスタジアムに行きましょう。開始時間が迫ってますよ?」
そしてホーリーライナーは出発し「風の道駅」に到着。
そして俺たちは5つあるロシアンルーレットスタジアムの1つ、<サイクロンスタジアム>に足を踏み入れるのだった。
虎次朗(何だこのスタジアム? 天井と観客席の上に、飛行機のエンジンみたいな巨大送風機が………?)
監督たちも違和感に気付いた様だった。
鬼道「円堂……」
円堂「ああ。これは一筋縄じゃ行かなそうだな」
円堂さんが月山国光戦のスターティングメンバーを発表する。
そして、メンバーが発表され、試合開始のために両校位置に着く。
フォーメーション
月山国光
GK 兵頭
DF 小早川 長船 金平 蜂須賀
MF 甲斐 月島 正宗
FW 一文字 南沢 柴田
雷門
FW 剣城 虎次朗 倉間
OMF 天馬 速水
DMF 神童
DF 車田 霧野 狩屋 天城
GK 三国
実況「これよりインターハイ一回戦、「雷門」vs「月山国光」の試合が始まります!!」
そして、スタジアムに移動してきた【アルテミス】のメンバー。フィールドに視線を向ける。
美咲「さて………どうなるか」
桜「教官、月山国光はスタジアムの仕掛けを知ってて、雷門は知らないんですよね?」
林野「ええ。その通りよ」
花帆「ちっ、姑息な真似を………」
林野「? なんか言った?」
花帆「いいえ」
そして審判が左手を上に挙げ、
ピィイイイーーーッ!!!
―
試合開始のホイッスルが鳴り、雷門ボールで試合開始。
ボールをキャプテンに戻し、パスを繋いでボールは虎次朗に渡る。
だが花帆はもう隠す気は無く、教官の見てる前で全力応援に切り替えた。
花帆「行けーーーっ!! 伊月くん!! 月山国光をぶっ倒せーーーーっ!!」
林野「っ!? な、何言って!!」
飛鳥「か、花帆ちゃん落ち着いて!!」
虎次朗は何やら観客席から声が聞こえた気がしたが、構わずプレー続行。
―――すると、
兵頭「壱の構え!」
虎次朗「っ、なんだぁ!?」
兵頭が何かを宣言すると、何と月山ディフェンスはサイドに避けて中央をがら空きにしてきた。
これでは幾らでもドリブルし放題だ。
虎次朗「舐めてるのか…「ゴオォォオオオオオッ!!」っ! 何だ!? この風!!」
突如として大きな機械音が鳴り響き、音のする上を見ると天井の巨大旋風機が回転し月山が空けた中央に竜巻が発生。
俺はモロに竜巻に呑まれ上空に舞上げられる。
虎次朗「うわぁあぁああっ!!」
ドシャアッッ!!
竜巻が消え、空中から地面に叩きつけられる虎次朗。
虎次朗「ガハッ! 痛ってぇ~~!!」
花帆「伊月くん!? 大丈夫!!」
観客席から絶叫するような花帆の心配の声。
林野「あなたシードでしょ!? 何敵を応援してるの!!」
花帆「うっさいわよババア!! アタシと戦うまでに雷門に負けられたら困るのよ!!」
林野「はぁ!? っていうか誰がババアだ! 教官に向かって!」
花帆「もうすぐ三十路の年増じゃない!」
林野「あーーー! 言っちゃならないこと言ったわね!!」
恵梨香「き、教官落ち着いて!!」
倉間「伊月、大丈夫か!?」
虎次朗「は、はい…。何とか……」
その間にボールは奪われ、今度は月山国光の攻撃。ボールは月島に渡り、キャプテンと天馬が止めに入る。
月島「その程度のディフェンス! [クレイモア]!!」
月島がボールを地面に蹴り込むとボールが剣山の様に鋭く何本も地面から突き出てきて二人をズタズタにして突破する。
月島「南沢!!」
ボールは南沢さんに渡り、南沢さんはシュート体勢に入る。
南沢「[真・ソニックショット]!!」
南沢さんの蹴ったボールが途中から急加速して三国さんに迫る。しかし三国さんは落ち着いて……、
三国「[爆・バーニングキャッチ]!!」
ガガァァアアアアッ!!
三国さんが燃える右手でシュートに掴みかかり地面に押さえつける。三国さんは[ソニックショット]をあっさりと止めた。
南沢「へぇ? 少しはやるようになったな」
三国「今度はこっちの番だ!神童!!」
三国さんのゴールキックからボールはキャプテンに渡りドリブルで攻め上がる。
しかし………、
金平「長船!」
長船「おう!!」
月山DFの二人がキャプテンの背後から追い掛け並走。
力強い踏み込みから土煙を巻き起こして蹴りの乱打でキャプテンを吹き飛ばす。
金平&長船「「[ツインミキサー]!!」」
神童「ぐわあっ!?」
ボールを奪われ、月山のカウンター。
月山はショートパスを繋ぎボールはまたしても南沢さんに渡り、南沢さんはシュート体勢に入る。
南沢「[真・ソニック「弐の構え!!」ショット]!!」
南沢さんのシュートと同時に兵頭の宣言。
―――すると、今度は雷門ゴール前に竜巻が発生。
その風圧で、南沢さんのシュートのコースをねじ曲げ、三国さんは逆を突かれる。
三国「何っ!?」
ザシュウッ!!!
シュートは、雷門ゴールに突き刺さった。
GOOOOOAL!!!
雷門 0 ー 1 月山国光
実況「ゴォォオオォォオオルッッ!!! 先制点は月山国光!!」
花帆「あーーーっ!! ちょっと! そんな卑怯なことしなきゃ勝てないほどフィフスセクターって雑魚な訳!?」
林野「おい! フィフスセクターを雑魚だと!?」
花帆「正々堂々やったら勝てないと思ってるんでしょ!? 雑魚じゃない!!」
林野「言わせておけば〜〜〜っ!!」
喧嘩になる花帆と教官。周りは何事かと見ている。
青山「なあ? なにか聞こえないか?」
一乃「ああ、伊月がんばれって……女の子の声で聞こえたような」
さて、大歓声に沸くスタジアムの中、雷門は月山国光の動きに違和感を感じていた。
虎次朗「キャプテン………」
神童「ああ。月山国光はいつどこに竜巻が発生するのか分かってる」
速水「じゃあどうすれば………」
倉間「簡単だろ? 月山国光も、まさか味方を吹き飛ばしたりはしないはずだ。月山国光が大きくスペースを空けた所に、竜巻が発生するんじゃねぇか?」
神童「そうだな。全員、相手の動きをよく見ろ!!」
雷門『『はい!!!』』
ピィイイイーーーッ!!!
RESTART!!!
そして雷門ボールで試合再開。ボールは天馬に渡りドリブルで攻め上がる。
正宗「その程度のディフェンス!!」
相手のディフェンスが止めに来る。天馬は必殺技を発動する。
天馬「[そよ風ステップ・V3]!!」
正宗「なっ!?」
天馬は正宗を抜き去り、シュート体勢に入る。
猛ダッシュから風を纏うと、ボールに旋風と回転を与えてボレーシュートを叩き込む。
天馬「[マッハウィンド]!!」
ドゴオォオオォォオオンッッ!!
放たれた天馬の必殺シュートが、月山国光ゴールに迫る。
兵頭「そんなもの!! ハァァアアアアアアッ!!」
相手GK兵頭の背後に化身オーラが発生。ゴーレムの様なゴツゴツした姿を形作る。
兵頭「【巨神ギガンテス】!! [― ギガンティックボム ―]!!」
兵頭の化身が雄叫びと共に、両拳でボールを左右から挟み圧力をかける。
[マッハウィンド]は、力ずくで捩じ伏せられた。
天馬「くそ!」
兵頭「ふん、この程度か……」
ー つづく ー