イナイレGO1〜フィフスセクターぶちのめします!〜 作:松兄
栄都学園との試合はハーフタイム。――たが、
天馬「先輩! どういうことですか!? なんで全力で戦わないんですか!!」
神童「気づいたか。この試合、雷門は3ー0で負ける。そういう指示が出てるんだ」
天馬&虎次郎&信助「「「!!???」」」
とんでもない事を言いだす神童先輩。『指示』? 誰から?
水鳥「それって、八百長しろってことかよ!!」
音無「そうです!」
声を上げる音無先生。だが、その表情は悔しそうだ。
音無「入学式の日に来た、あの黒の騎士団は、フィフスセクターと呼ばれる、今の中学サッカー界を支配している連中です」
霧野「そして、フィフスセクターは試合ごとに、各学校に勝利数を均等に管理するために勝敗指示を出す。今回みたいにどちらが何対何で勝て!と言うようにな」
車田「そして、その指示に従わなければ、最悪学校ごとつぶされる。雷門サッカー部の歴史は途絶え、雷門は廃校になるんだ」
それが、今の中学サッカーなのか……。
でも、俺の小さい頃憧れた円堂さんたちなら、そんな境遇には毅然と立ち向かう。
そう思えてならない。
天馬「じゃあ、先輩たちはこのまま負ける気なんですか!?」
神童「そうだ!」
天馬「そんな……こんなサッカーして、苦しくないんですか!?」
神童「苦しいに決まってるだろ!!」
天馬「っ!」
神童「俺たちは、お前たちよりも長くこの環境で、歯を食いしばって耐えてきたんだ。苦しいし、悔しいさ……!」
天馬「キャプテン……」
音無「あ、そろそろ試合再開みたいですよ」
そして、フィールドに散らばっていく雷門イレブン。天馬と信助は、すごく落ち込んでいた。
虎次郎「……………」
そして、栄都学園のキックから後半開始だ!
ピィイイイーーーッ!!!
― 後半開始!! ―
ボールは一筆に渡り、ドリブルを仕掛けてくる。
一筆「俺が3点目を取ってやる……!」
神童「っ!」ザッ!
MATCH UP!!
神童 vs 一筆
キャプテンがマッチアップだが、単純なフェイントで抜かれてしまう。
明らかにわざとだ。
冴渡「こちらです! 寄越しなさい!」
すると、相手のキャプテンである冴渡がパスを要求する。だが、一筆はそのままシュート体勢に入った。
冴渡「待ちなさい! あなたの今回の評価点にはありませんよ!?」
一筆「[パーフェクトコース]!!」バシュウッ!
相手の必殺シュート。ボールは的確にゴールの隅を突き、
三国(コレで最後だ!)
三国「[バーニングキャッチ]!!」
三国先輩の必殺技。たが、やはりわざと入れて3ー0。
音無「後はこのまま試合を終えればオッケーですね」
虎次郎(ん? 相手がなんか騒がしいぞ?)
見ると、ゴールを決めた栄都学園が言い争っていた。
冴渡「今日は貴方が決める日じゃなかったでしょう!?」
一筆「いつもいつも決めるのはFWばかりじゃないか! オレが決めたっていいだろ!」
近代知「コイツ!」
浜野「なんだアイツら。決めて怒ってるよ………」
神童(こんな奴らに……っ!)
そして、雷門ボールから試合再開。
ピィイイイーーーッ!!!
RESTART!!!
そして、そこからはお互いに奪ったり奪われたりを、繰り返して膠着状態に見せかける。
時間が過ぎていく中、天馬が痺れを切らした。
天馬「っ!」バシィイイイッ!!
天城「松風!?」
倉間「アイツ!」
天馬「嫌だ……。わざと負けるなんて、そんなの本当のサッカーじゃない!! 俺の憧れた雷門は、そんなの絶対に認めない!」
車田「お前に何が分かるんだ!」
天馬「キャプテン」パス!
神童(っ!)
天馬はキャプテンにパス。だが、動けずにこぼれ球になる。天馬はすぐに拾いに行く。
天馬「キャプテン!」パス
神童(っ!)
天馬「キャプテン!!」パス!!
神童(っ………!)
天馬「お願いですキャプテン……サッカーを、諦めないでください…!!」
神童(っッッ!!)
霧野「やめろ松風! そんなの、神童が一番分かってる!!」
神童「俺だって………」
霧野「神童?」
神童「俺だって、本当は……! だが、俺はキャプテンだ! サッカー部を守らなくちゃならないんだ!」
すると、神童先輩はボールを浮かせると
神童「くっそおぉおおおぉおおおおっッッ!!」
ドゴォオォオォオオォオッ!!
渾身の力で、ボールをシュートした。
倉間「なっ!? 神童!!」
影浦「っ!?」
バシュウウウウンッ!!
シュートはゴールネットに突き刺さった。
GOOOOOAL!!!
雷門 1 ー 3 栄都
ここで、
ピッ、ピッ、ピィイイイーーーッ!!!
―
虎次郎「よし! やった!」
剣城「バカが、フィフスセクターに逆らうとどうなるか、分からないとはな」
影浦「0ー3じゃなかったのかよ……」
相手キーパーも呆然としている。だが、誰よりも慌てているのは先輩たちだ。
三国「神童! なんでシュートなんか撃ったんだ!!」
神童「アイツのボールが、俺を責め立てるんです……『サッカーから逃げるな。向き合え』って……」
南沢「それでシュートを撃ったっていうのか……」
神童「とんでもない事を……っ!」
翌日、雷門は久遠監督の解任が発表された。
その次の日――、
?「花帆、噂で聞いたんだけど、フィフスセクターの指示に逆らった学校があるらしいよ?」
花帆「え? ただの噂じゃないの? そんな事する学校あるとは思えないけど……」
?「それが本当らしいのよね。本当に逆らう気なのか、今度のホーリーロード1回戦で上は見極めるって言ってたわ」
花帆「ふ〜ん……」
花帆(そんなおバカさんたちって、どんな人たちなんだろ……)
― つづく ―