イナイレGO1〜フィフスセクターぶちのめします!〜   作:松兄

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今回から本気のアルテミス戦、後半開始です。

虎次朗の超パワーの[雷獣シュート]を受け止められるか? また、撃たせないように立ち回れるか?

始まります!


アルテミスとの真剣勝負④ 後半開始

 

 

 1ー1の同点。点差は0。「絶対に負けない!」と、相手を見据える両チーム。

 

風丸「後半開始!」

 

ピィイイイーーーッ!!!

― 後半開始! ―

 

 

 ゴッドエデンの空に甲高い笛の音が響き渡し、運命の後半戦が始まる。

 

朱里「美咲さん!」パス

 

 朱里はキックオフのボールを軽く下げ、アルテミスは美咲へボールを預ける。

 

 美咲は冷静にピッチ全体を見渡し、素早く足元にボールを確保した。

 

倉間「そう何度も自由にやらせるかよ!」

 

 そこへ猛然とプレスをかけるのは倉間先輩。前線から泥臭く奪い返そうと、低い姿勢で強烈な出足を見せる。

 

 だが、美咲の表情は一切崩れない。倉間先輩が間合いを詰めた絶妙の瞬間、右足のインサイドでボールを小気味よくチョンと突くと、軸足を支点にくるりと華麗に回転突破(ルーレット)

 

 倉間先輩の勢いをいなすように、一瞬でその脇を潜り抜けてみせた。

 

倉間「なっ……あっさり抜き去りやがった!?」

 

 置き去りにされた倉間先輩が驚愕の声をあげる中、美咲は一切の無駄がない動作で素早く右足を振り抜いた。

 

美咲「麗奈、頼んだわよ!」

 

麗奈「任せて!」

 

 ボールは綺麗な弾道を描き、こちらから見て右サイドのオープンエリアへ。

 

 そこへ爆発的な加速で飛び込んできたのは、アルテミス屈指の俊足を誇る麗奈。

 

 圧倒的なスプリント力でボールに追いつき、そしてトラップ。

 

 前方のスペースへ蹴り出すと、その猛スピードで一気に疾走する。

 

車田「止めてやる!」ダッ

 

 雷門は車田先輩が止めに入る。――だが、

 

麗奈「遅いっ!」ドギュンッ!

 

車田「っ!」

 

 車田先輩を一瞬で置き去りにし、圧倒的な速さで雷門陣内へと深く攻め込んでいく!

 

麗奈「行くわよっ!」

 

 圧倒的な爆速で右サイドをぶち抜いた麗奈が、ペナルティエリア手前で鋭く足を振る。

 放たれたのは、地表を滑るような鋭いグラウンダーのクロスボール。

 

霧野「っ!」

 

狩屋「この角度!」

 

天城「っ! 不味いド!」

 

 雷門ディフェンス陣の意識が、どうしてもその俊足とクロスボールの軌道へと一瞬持って行かれる。―――その瞬間を、のエースストライカーである朱里見逃さなかった。

 

朱里(今だ……!)

 

 雷門のDFたちがボールを目で追ったそのコンマ数秒、朱里はまるで影のように、優里と花帆の更に背中側から逆サイドを抜けて裏街道を走る。

 

 相手の死角へと、静かに滑り込んでいた―――。

 

 野性的な嗅覚で流れを完璧に予測し、絶妙なタイミングでフリーとなる。

 麗奈の視野もまた広かった。雷門の意識を引きつけた瞬間、視線だけで朱里の動きを捉え、意図通りにピンポイントでボールを届ける。

 

朱里「もらったぁぁぁっ!!」

 

 朱里は必殺シュートの体勢にはいる。

 

 朱里はボールを力強く踏みつけて打ち上げ、回転をかけ、そこに逆の足でボールの下部に鋭い蹴りを加えてボールにさらに回転をかける。

 

 すると空気摩擦でボールは燃え上がる。

 

朱里「[レッドジャベリン]!!」

 

ドゴオォオオッ!!

 

 そしてトドメのボレーシュートで、紅蓮の炎を纏ったボールが、雷門ゴールへと一直線に襲いかかる!

 

 だが、雷門も黙って引き下がるわけにはいかなかった。

 

天城「させないドっ!!」

 

 天城先輩も必殺技の体勢だ。

 

天城「[ビバ!万里の長城・V4]!!」

 

ガガアッ!!

 

 シュートブロック。天城先輩が抑えにかかる。

 

朱里「無駄よ!」

 

バゴオオオオッ!!

 

天城「うわあっ!?」

 

 しかし、ぶち破られてしまい天城先輩は吹き飛ばされる。

 

三国「絶対止める!![無頼ハンド]!!」

 

ガアアアンッ!!

 

 三国先輩の必殺技が、朱里のシュートを受け止める。――だが、

 

三国(っ!)

 

バゴオオオオオオッ!!

 

三国「うわああああっ!?」

 

 しかし、三国さんはぶち破られてボールはそのままゴールへ………

 

霧野「させるかっ!」

 

ガアンッ!!!

 

 しかし、ブロックで威力の弱まっていたシュートを咄嗟のフォローに入った霧野先輩が蹴り返す。

 

 ナイスクリアーだ!

 

朱里「なっ……3人がかりで止めた!?  入らないなんて冗談でしょ!?」

 

 朱里が目を見開く。

 

 ―――しかし、

 

飛鳥「っ!」

 

 ふわりと舞ったボールは、飛鳥の元へと舞い降りた。

 

神童「不味い!」

 

トンッ

 

 アルテミスの攻撃はまだ終わっていなかった。雷門の守備陣が体勢を崩して倒れ込んでいるその間、飛鳥がボールをトラップ。拾った。

 

 完全にノーマークだ!

 

飛鳥「まだ私たちの攻撃は終わってないわよ!」

 

 体勢を崩した雷門のスキを逃さず、すぐさま左サイドを怒涛の勢いで駆け上がる飛鳥。

 

錦「行かせんぜよっ!」

 

 そこへ立ちはだかったのは、錦先輩だった。どっしりと腰を落とし、飛鳥の進行ルートを遮断しにかかる。

 

飛鳥「抜くっ! [ライトニングアクセル]!」ドギュンッ!

 

錦「っ!!」

 

 しかし、飛鳥は冷静だった。錦先輩が間合いを詰めて踏み込んだその瞬間、必殺技で一気に加速。

 

 抜き去った。

 

錦「なっ!?」

 

天馬「抜いた……!」

 

 錦を鮮やかに躱した飛鳥は、すぐさま中央へ視線を向けた。ペナルティエリアの手前、絶好の位置へと、が顔を出していた。

 

 飛鳥は右足を振って、花帆の足元へピンポイントの鋭いパスを出した。

 

飛鳥「花帆!」パス

 

花帆「ナイス!」バッ!

 

 走り込む花帆。ボールが繋がるかと思われたその時——、

 

神童「——そこだッ!!」バシイッ!!

 

アルテミス『!!!?????』

 

 冷静な声とともに、完璧なタイミングでパスルートへ割って入ったのは、キャプテンだった。

 

花帆「なっ……!?」

 

 花帆が驚愕に目を見開く。キャプテンはアルテミスの怒涛の攻勢の中でも冷静さを失わず、錦先輩が抜かれた瞬間に飛鳥のパスコースを完全に読み切っていた。

 

 差し出された神童の右足が、鮮やかにボールをカットする。

 

神童「速水! 反撃だ!!」

 

 ノータイムでボールを収めた神童は、素早く首を振って辺りを見渡し、右サイドへパスを供給。

 

 ボールを引き取ったのは、雷門の俊足。速水先輩だった。

 

速水「は、はいっ!」

 

 速水先輩がドリブルで駆け上がる。

 

歩美「行かせないっ!」

 

 そこへ止めに入るのは、ディフェンダーの歩美。速水先輩の挙動をまずは観察する。

 

速水「行きます!」

 

 速水先輩は陸上のクラウチングスタートのような構えを取ると、一気に加速。超スピードで抜き去った。

 

歩美「っ!?」

 

速水「[ゼロヨン・改]!! 伊月くん!」パス!

 

 ここでボールは虎次朗へと渡る。シュート体勢だ。

 

恵梨香「させないわっ! はぁあああっ!!」

 

 恵梨香の背から化身オーラが発生。中からチェスのルークのような、城壁のような化身が姿を現す。

 

恵梨香「【番人の塔ルーク(B)】!! 止める!!」

 

虎次朗「ぶち抜く!!」

 

 虎次朗は右足を振り上げる。そして、シュートする際につま先を地面に擦り付けてしならせ、反動を使って一気にパワーシュート!

 

虎次朗「コレが、[雷獣シュート]だああああっ!!」ドゴオォオォオオオォオオオッ!!!

 

 ゴォオオオオーーーーッ!! 空気を切り裂く轟音と共に、凄まじい勢いで突き進む虎次朗のシュート。

 

 恵梨香は化身で上がったフィジカルを使ってブロックする。――が、

 

バギぃっ!!

 

恵梨香「きゃああああっ!!!」

 

 4、5メートル宙を舞い、吹っ飛ぶ恵梨香。ボールはキーパーへと到達。

 

桜「止める! [キルブリッジ・G2]!!」

 

 桜の必殺技。だが、

 

バチィイイインッ!!

 

桜「きゃあっ!?」

 

 ボールは桜の腕をはじき飛ばし、ゴールネットに突き刺さってネットをぶち破った。

 

GOOOAL!!!

雷門 2 ー 1 アルテミス

 

虎次朗「っ、しゃあっ!!」

 

 虎次朗がガッツポーズとともに雄たけびをあげる。雷門のみんなが集まってくる中、アルテミスは……

 

美咲「マジか………」

 

朱里「なんてパワーよ……恵梨香、大丈夫?」

 

恵梨香「え、ええ……何とか。でも、私がこの島の訓練で身体を極限まで鍛えてなかったら、確実に身体中の骨を砕かれていたわ……」

 

優里「はあっ!?」

 

桜「私もよ。止められなかったけど、それでも手が触れた時に『あ、骨折られたかも…』って思うほどの衝撃だったわ」

 

小春「怖すぎる………」

 

花帆「やっぱりスゴイな……伊月くん!」

 

 さて、雷門がリードを奪い、アルテミスの反撃なるか?

 

 

 

前半:15分

 

雷門 2 ー 1 アルテミス

 

― つづく ―




 再びリードを奪った雷門。果たして試合の行方は?


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次回の更新予定は金曜日の夜0時になります!
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