イナイレGO1〜フィフスセクターぶちのめします!〜 作:松兄
果たして?
ハーフタイムに突入。だが、雷門は既にボロボロだった。
神童「監督、このままでは歯が立ちません。どうすれば……」
円堂「……たしかに、奴らの力は強大だ。だが、チャンスはある。なぜならお前たちは、合宿の成果をまだ出してないからな」
天馬「そんな! 俺たち全力で戦ってます!」
鬼道「本当にそう思うか……?」
天馬「え?」
絶望的な歓声が地鳴りのように響く中、運命の後半戦の火蓋が切って落とされる。
ピィイイイーーーッ!!!
― 後半開始!! ―
ゼロのキックオフから後半開始。
ボールを足元に収めた白竜は、最初から容赦なく全開の牙を剥く。
背後から巨大な光が弾け飛び、眩いばかりのオーラがピッチを包み込む。
白竜「これで終わりだ、雷門!!」
白竜は【聖獣シャイニングドラゴン】を発動。
圧倒的な圧迫感で突進してくる白竜。その絶対的な力の前に、ただ一人で正面から立ち塞がったのは、松風天馬だった。
花帆「天馬くん! 無茶だ、やめてぇぇぇっ!!」
花帆の悲痛な叫びが響き渡る。
前半戦、化身3体ですら歯が立たなかった相手に、ボロボロの体でたった一人で立ち向かうなど自殺行為に他ならない。
だが、天馬の瞳に宿っていたのは、諦めではなく荒れ狂う風のような強い意志だった。
天馬「まだだ……俺は! みんなを、絶対に諦めないッ!!」
天馬の胸の奥から、これまでとは比べものにならないほどの巨大な旋風が巻き起こる。
背後に現れた『魔神ペガサス』が眩い聖光を放ち、その姿を変貌させていく。巨大な翼が神々しく広がり、全身に極限の覇気が満ちていく——!
天馬「天まで届けっッ! 【魔神ペガサスアーク】!!」
花帆「ッ、化身が……!」
雷門『進化……した……!?』
覚醒を果たしたペガサスアークが純白の翼が大きく羽ばたく。
激しい暴風が巻き起こり、襲いかかってきた【聖獣シャイニングドラゴン】を、ただの羽ばたき一発で豪快に吹き飛ばした!
白竜「なっ……バカな!? 俺のシャイニングドラゴンが……っ!?」
驚愕に目を見開く白竜。スタジアムを埋め尽くす何千人もの究極シード候補生たち、アルテミスの少女たちまでもが、目の前で起きた奇跡に息を呑んだ。
風を突き抜け、こぼれ球を収めたのは神童だ。
神童「繋ぐぞ……俺たちの想いをッ!! 【奏者マエストロ】!!」
そして神童は、化身シュートを放つ。
神童「[― ハーモニクス ―]!!」ドゴオォオォオオッ!!
神童の放った化身シュート[― ハーモニクス ―]が、重厚な音色とともに直線軌道を描いて突き進む!
剣城「合わせるぞ、天馬ぁぁッ!!」
駆け込んできた剣城が跳躍し、漆黒の脚で空中のボールを捉える!
剣城「[デスドロップ・G4]!!」
[― ハーモニクス ―]に[デスドロップ]の威力が上乗せされ、シュートチェインが炸裂! 凄まじい威力を増してゼロのゴールへと襲いかかる。
そこへ、覚醒した天馬が飛翔する!
天馬「これで……決めるッ!! [― ジャスティスウィング ―]!!」
化身シュートの三重のシュートチェインを重ねた超威力の光弾が、ゼロのゴールキーパーに襲いかかる。
蛇野「っ![サーペントファング]!!」
蛇野の必殺技で、白い大蛇がシュートにかぶりつく。だが、そんな物は簡単に吹き飛ばされた。
ドゴオォオォオオッ!!
蛇野を豪快に吹き飛ばし、ネットを激しく突き刺さった。
GOOOAL!!
雷門 1 ー 2 ゼロ
実況『ゴーーーール!! 雷門! 覚醒した松風の【魔神ペガサスアーク】を皮切りに、怒涛のシュートチェインで、ついにあの『ゼロ』からゴールを奪い返したぁぁぁっ!!』
1ー2―――。ついにこじ開けられたゼロの鉄壁。
花帆とアルテミスの少女たちは涙を溢れさせながら、希望の光をその目に強く焼き付けていた。
一点を返され、静まり返ったスタジアム。
白竜の瞳に宿る陰りは、一瞬にして冷酷な殺意へと塗り替えられた。
白竜「調子に乗るなよ……虫ケラどもがッ!!」
ピィイイイーーーッ!!!
RESTART!!!
ゼロのキックオフ。ボールを保持した白竜を中心に、ゼロの精鋭たちが一斉にその圧倒的な気を爆発させる。
背後から立ち昇る凄まじいオーラ。白竜の【聖獣シャイニングドラゴン】を筆頭に、怒涛の5体の化身がピッチ上に一気に顕現した。
5体の巨大な化身が地響きを立てて雪崩れ込んでくる絶望的な光景。
スタジアムのシード候補生たちが勝ち誇った歓声をあげる中、雷門は一歩も引かなかった。
天馬「来い……! 絶対に通させないッ!!」
覚醒を果たした天馬が、純白の翼を広げた【魔神ペガサスアーク】を解き放ち、正面から白竜の【シャイニングドラゴン】へ激突!
激しい暴風が巻き起こり、白竜の進撃を完全に押し留める。
さらに、神童の【奏者マエストロ】と剣城の【剣聖ランスロット】が猛追!
死角から迫るゼロの化身2体へそれぞれ食らいつき、その動きを力ずくで封じ込めた。
だが——ゼロの化身はまだ2体残っている!
フリーとなった2体の巨大な化身が、雷門の薄くなった中盤を嘲笑うかのように突破し、一気にゴール前へと襲いかかる。
林音「よし、もらったぁッ!!」
勝利を確信したゼロの攻撃陣。……しかし、彼らの計算を崩したのは、後方から爆発的なスピードで駆け上がってきた雷門のディフェンス陣だった!
狩屋「させるかよぉぉぉッ!!」
車田「雷門の守りを……舐めるな!!」
車田、天城、霧野、そして狩屋! 本来ならばゴール前を守るべきDFラインが、凄まじい気迫で怒涛のオーバーラップを敢行!
圧倒的な運動量で前線へ駆け上がり、フリーの化身2体へと死角から同時に襲いかかる!
霧野「[ディープミスト・V2]!!」
車田「『爆・ダッシュトレイン』!!」
狩屋「[ハンターズネット・S]!!」
天城「[ビバ!万里の長城・V4]!!」
実況『霧野と車田の必殺技で、青銅の【ポーン】が分断されてしまったぁ!!』
青銅「なにっ!?」
実況『そして林音の【ナイト】も狩屋と天城に捕まったぁ!!』
林音「バカな!?」
連続して放たれる雷門DF陣の必殺技!
絶妙な連動と泥臭い執念の前に、フリーだった2体の化身は足元をすくわれ、その巨体を崩して完全に分断・沈黙させられた。
白竜「なっ……DFがここまで上がって……化身を抑え込んだだと!?」
白竜が驚愕の声をあげる。
『5vs5』の化身の激突を、気迫の化身と泥臭い必殺ディフェンスの融合で完全に攻略してみせた雷門。
花帆たちは息を呑みながら、その勇姿に熱い涙をこぼしていた。
バシィッ!!
分断されたゼロの化身からこぼれたボールを、力強く足元に収めたのは車田だった。
車田「影山ッ! 行けぇぇぇっ!!」
車田の咆哮とともに放たれたロングパスが、前線へと駆け上がる輝の足元へピタリと収まる。
ボールを受けた輝の足元に漆黒のオーラが足元に収束し、激しい衝撃波がピッチを揺らす。
輝「もらった! [エクステンドゾーン]!!」
ゼロのゴールキーパーとDF陣が一斉に身構え、輝の放つ必殺シュートの軌道へ反応する。
——だが、次の瞬間。
シュッ……!
振り抜かれた輝の足はボールを強く叩かず、極限の集中力で滑らせるような繊細なタッチを加えていた。
シュートと見せかけた、完璧な偽装——強力なグラウンダーの横パス!
江島「なにっ……フェイントだと!?」
完全に体勢を崩されたゼロの守備陣。
その視線の先、絶好のフリーで待ち構えていたのは、錦先輩だった!
錦「決めるぜよぉぉぉッ!!」
錦先輩の背後から轟音とともに沸き立つ圧倒的な覇気。巨大な武士の姿が顕現する。
錦「【戦国武神ムサシ】!!」
不意を突かれたゼロのキーパーが体勢を立て直そうとするよりも速く、錦先輩の化身、【ムサシ】の化身シュート。
巨大な刀が空間を一閃する!
錦「[― 武神連斬 ―]!!」
二刀流の圧倒的な威力が込められた化身シュートが、一直線にゼロのゴールへと叩き込まれた。
ズドォォォォンッ!!
GOOOAL!!
雷門 2 ー 2 ゼロ
実況『ゴーーーール!! 雷門、影山のフェイントから錦の[戦国武神ムサシ]!! 怒涛の連続得点で、ついにあの『ゼロ』を相手に2ー2の同点に追いついたぁぁぁっ!!』
スタジアムを支配していた異様な「フィフス」のコールがピタリと止まり、何千人ものシード候補生たちが茫然とピッチを見つめる。
そして——。
朱里「同点……追いついちゃった……本当に、あのゼロに……!」
朱里が震える声で呟き、呆然と口を開ける。隣では、小春が溢れ出る涙を拭うのも忘れて、胸の前で固く両手を握りしめていた。
花帆「すごい……すごいよ、雷門……!」
雷門のベンチ脇から身を乗り出すようにしてピッチを見つめる少女たち。
かつて自分たちが教え込まれてきた「フィフスセクターの絶対性」も「圧倒的な力の差」も、泥だらけになりながら立ち上がる雷門のサッカーの前には何の意味もなさなかった。
そして、キャプテンの花帆は、膝をついたまま涙で視界を濡らしていた。
花帆(私たちを……シードの私たちを助けるために、あんなにボコボコにされて……なのに、どうしてそんなに強くなれるの……?)
自分たちのために傷つき、絶望的な差を跳ね返してみせた虎次朗たちの背中。
その圧倒的な熱量と優しさが、過酷な島で凍りついていた花帆たちの心を激しく揺さぶり、解かしていく。
花帆「虎次朗くん……天馬くん……っ!」
花帆の胸から溢れ出たのは、もはや怯えや拒絶ではなかった。
雷門の仲間として彼らを信じ、勝利を願う——真のサッカー選手としての、熱い祈りだった。
白竜「くっ、バカな……」
牙山「無様だな白竜!」
すると、教官たちは着ていたコートを脱ぎ捨てる。すると、なんとゼロのユニフォームを着ていた、
牙山「ここは、教官自ら手本を見せるとしよう」
実況『なんと! ゼロは6人の選手交代だ!』
鬼道「バカな! そんな事が認められるか!」
牙山「あなた方は、もう少し自分の立場を理解するべきでは?」
鬼道「くっ………」
ピィイイイーーーッ!!!
RESTART!!!
ゴッドエデンの教官6人は、大人の圧倒的な体格と容赦ないパワーを発揮。
ゼロの猛攻は一層苛烈を極めた。
ラフプレー紛いの重厚なアタックに、傷だらけの天馬や神童、剣城たちはピッチに叩きつけられ、再びボロボロに痛めつけられていく。
牙山「喰らえ!」ドゴォォオオオッ!!
三国「っ!」
ドゴォォオオオッ!!
三国「ぐああああっ!!」
GOOOAL!!
雷門 2 ー 3ゼロ
小春「そんな……いくらなんでも卑怯だよ……」
すると、
円堂「そこまでだッ!!」
その惨状を見かね、ベンチから立ち上がったのは円堂守だった。
雷門も即座に交代枠を使い、円堂、風丸、鬼道、不動、壁山、吹雪の元・日本代表メンバー6人がピッチへと躍り出る。
三国「監督……!」
円堂「また出てもらう。後は任せろ」
車田「風丸さん……」
風丸「よく頑張ったな…」
壁山「天城くん、後は任せるッス」
天城「お願いします……」
影山「不動さん……」
不動「よく頑張ったな影山」
錦「くっ……」
鬼道「後は任せろ」
吹雪「狩屋くん、一度休みな」
狩屋「頼みます、吹雪さん……」
円堂「行くぞ、みんな! サッカーの本当の楽しさを教えてやる!!」
ピィイイイーーーッ!!!
RESTART!!!
雷門ボールから試合再開。だが、牙山に奪われてしまい、そこに壁山さんが止めに入る。
牙山「退けぇええけっ!」
壁山「通さないっす!! [極・ザ・ウォール]!!」
ガキィイイイン!!!
壁山さんは牙山を完全に封じ込めてあっさりボールを奪った。
牙山「っ! こんな古い技に!?」
壁山「完全進化した[ザ・ウォール]っす! プロリーグの意地を見せるっす! 風丸さん!」
ボールは風丸さんに渡り、パスを出した鬼道さんと吹雪さんが前線へと駆け上がる。
そこに火北がディフェンスに入る。
火北「そのボール没収する!!」
風丸「[超・疾風ダッシュ]!! 吹雪!」
風丸さんは疾風の如き電光石火のスピードで火北を抜き去り前線に上がっていた吹雪さんにボールを戻し、自身は鬼道さんの元へと走る。
吹雪「そっちは大人が1点決めたんだから、こっちも決めても文句は無いよね」
そう言うと吹雪さんはシュート体勢に入る。
ボールが凍結し、吹雪がボールの周りを吹き荒れる。そのボールを吹雪さんは思い切りシュートした。
吹雪「吹き荒れろ……っ![エターナルブリザード・Z]!!」
氷の弾丸シュートがゴール目掛けて飛んでいく。
吹雪「鬼道くん!! シュートチェインだ!」
鬼道「任せろ!!」ピュィィイイイッ!!
鬼道さんが指笛を鳴らすと地面から五匹のペンギンが競り出してくる。
そして[エターナルブリザード]を後押しする様にシュートするとペンギンも一緒に飛んでいき前を走っていた不動さんと風丸さんがツインシュート。
鬼道「[皇帝ペンギン……」
風丸・不動「……2号・Z]!!!」
さらに勢いを増したシュートが、ゴール目掛けて飛んでいく。
六塔「[グラビティポイント]!!」
GKの教官、六塔の必殺技で発生した重力場がシュートを押さえ付けようとする。
が、そんな物1秒も持たずにシュートはゴールに突き刺さった。
GOOOAL!!
雷門 3 ー 3ゼロ
車田「凄げぇ! あれが監督たちの力なのか!!」
三国「凄い連携レベルだ……あの頃から衰えてない!!」
ピィイイイーーーッ!!!
RESTART!!!
3ー3。ゼロボールで試合再開。すると牙山にボールが渡り、教官4人の連携シュートを撃ってきた。
大風谷「[風!!」
林野「林!!」
火北「火!!」
牙山「山!!デストロイヤー]!!」
ドゴォオオォォオオオンッ!!!
教官たちの4つの属性が込められたシュートが円堂さんを襲う。
円堂「止める!!」バッ!!
三国「あれは[マジン・ザ・ハンド]!?」
音無「いいえ。違います」
すると円堂さんの背後に黄金色の、Vの字の様な翼の様なオーラが現れ円堂さんは右手をつき出す。
円堂「[絶・ゴッドハンドV]!!」
円堂監督は、シュートをアッサリと止め切った。
― つづく ―
伝説の選手の実力は圧倒的ですな。
当時の映画でも滅茶苦茶かっこよかったの覚えてます