イナイレGO1〜フィフスセクターぶちのめします!〜 作:松兄
花帆たちが雷門に編入し、正式にサッカー部員になった日の夜、天馬と虎次朗。
そして旧アルテミスの11人が暮らす木枯らし荘では
花帆「………………」
花帆が1人で悩んでいた。
飛鳥「花帆? どうしたの?」
朱里「なに〜? なんか悩み?」
美月「どったの?」
集まってくるみんな。花帆は―――、
花帆「いやさ、明日一応練習休みになったでしょ?」
美咲「え、うん。土曜日だしね……」
花帆「虎次朗くん誘って遊びに行きたいんだけど、変な女だと思われないかな………」
アルテミス『……………は?』
花帆の発言に頭に?が浮かぶ。
優里「何言ってんの……。あれだけベタベタくっついておいて……今更でしょうよ」
花帆「う! やっぱり…? 嫌われてないかなぁ………」
桜「はぁ、花帆ちゃん………」
恵梨香「大丈夫だから。誘ってみなさい」
花帆「でもぉ〜!」
うんうんと唸る花帆。すると、虎次朗が自分の部屋から出て来て、アルテミスのいた食堂に来た。
虎次朗「あれ? どうした?」
花帆「こ、虎次朗くん!?」
顔を真っ赤にして慌てる花帆。
小春「どうしたの?」
虎次朗「飲み物取りに来た」
虎次朗は冷蔵庫を開けて自分の飲み物を取る。
麗奈(ほら、花帆ちゃん、チャンスだよ!)
花帆(無理だってーー!)
シードだった頃はあれだけ狂っておきながら何故今更こんなにも臆病になるのか。
みんなは全く理解できなかった。
―――すると、
虎次朗「あ、そうだ……花帆」
花帆「な、何かな!?」
声が上ずる花帆。
虎次朗「何を慌ててるんだよ……。いやさ、明日暇?」
花帆「え!? う、うん……」
女の子たちは『まさか!?』という目をしている。
虎次朗「なら、明日買い物付き合ってくんね? よかったら昼メシぐらい奢るからさ」
アルテミス(マジ!? こんな事あるの!?)
偶然の超ラッキーに顔を輝かせる少女たち。花帆は………
花帆「お、お願いします……///」
花帆は顔を真っ赤にしながらも、うれしそうに承諾した。
虎次朗「ん。なら明日の9時に一緒にアパート出ようぜ。遅れんなよ?」
そして虎次朗は飲み物を持って、行ってしまった。
朱里「よかったじゃないの花帆!」
飛鳥「こんな事あるんだ……」
麗奈「超ラッキーじゃん!」
花帆「な、何着ていこう!? 女の子らしい服なんて持ってたっけ!?」
美咲「あ、言われてみれば………」
そう。花帆はゴッドエデンで暮らすシードとして、物心ついたときからずっと島にいて訓練ばかりの日常だったために、私服と呼べる服など持ってないのだ。
しかもそれはアルテミスの他のメンバーも同様。みんな美少女揃いだが、女子力が欠如していた。
花帆「ジャージでいくしかないかぁ……」
その日は、花帆は泣き寝入りするしかなかった。
翌日―――、朝ごはんを食べた花帆は部屋を出てアパートの玄関へと向かう。服装は仕方なく雷門サッカー部のジャージだ。
花帆(はぁ、気が重い………)
花帆が待ち合わせ場所に向かうと、
虎次朗「お、時間ピッタリ」
同じく雷門サッカー部のジャージを着た虎次朗が立っていた。
その現場を、アルテミスの他のメンバーは見ていた。
朱里(ちょっとー!! ジャージってアイツ何考えてんのよ!!)
美咲(落ち着きなさい!)
すると、
花帆「こ、虎次朗くん? その服でいいの?」
虎次朗「ん、ああ。花帆の境遇よく考えたら、私服なんて持ってない気がしてさ。俺もジャージなら花帆がジャージでも目立たないかな?って」
花帆「!!」
虎次朗の気遣いに、花帆はみるみる目を輝かせて嬉しそうな顔をする。
この言葉を聞いていた少女たちは、
桜(ちょっ、そういう理由!?)
恵梨香(イケメンすぎるんだけど!!)
小春(優しい……)
デートにジャージ。普通ならあり得ないが、それはすべて花帆のことを考えてのこと。
虎次朗の思いやりを目にした少女たちは、心の中で『虎次朗くん100点!!』と、叫んでいた。
虎次朗「じゃあ、行くか」
花帆「………っ、うん!!」
そして、2人のデートが始まった。
― つづく ―
次回のデート回をお楽しみに!