イナイレGO1〜フィフスセクターぶちのめします!〜   作:松兄

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キャプテンの苦悩

 

 

 円堂さんがサッカー部の監督として赴任してきた次の日、神童キャプテンがようやく学校に来たと思ったら、円堂さんに退部届を提出した。

 

天馬「そんな! 何でキャプテンが辞めちゃうんですか!?」

 

神童「栄都との試合で指示を破ったのは俺だ。その俺が居なくなれば、恐らくフィフスセクターも何もしないだろ。

 

霧野「待て神童 あれは元はと言えば……」

 

 神童キャプテン以外の先輩たちが皆天馬を睨む。

 

円堂「俺は認めないぞ神童! 誰よりもサッカーが好きなお前が辞める何て!!」

 

 キャプテンは、円堂さんにお辞儀をして去っていった。

 

虎次郎「霧野先輩、神童キャプテンの家って知ってますか?」

 

霧野「知ってるが、何をする気だ?」

 

虎次郎「連れ戻します。キャプテンが辞める必要無いんで」

 

車田「それはそうだが……できるのか?」

 

虎次郎「やります」

 

 

 そして虎次郎、天馬、信介は先輩たちにキャプテンの家の場所を聞き、向かう。

 

 そしたら物凄い洋式の大豪邸で驚いた。何でもキャプテンは神童財閥の社長の息子でお爺さんが会長をやっているらしい。

 神童財閥と言えば日本の幾つもの企業を統括する超大企業だ。

 

 俺たちは少し緊張しながらチャイムを鳴らした。

 

 

~ 神童 side ~

 

 家に帰ったキャプテンは自室でサッカーに関する物を処分しようとしていた。

 

神童(何にも縛られずに思い切りサッカーしたかったが、それももう叶わないな)

 

執事「拓人ぼっちゃま、部活の御友人が御見えです」

 

神童「霧野か?」

 

執事「いえ、伊月様、松風様、西園様と言っておられました」

 

 っ、あいつらが何の用だ.......

 

神童「いい。追い返e.......「神童キャプテン!!」」

 

 もう入って来てるじゃないか!!

 

神童「おい、どういうことだ!!」

 

執事「申し訳ありません。御待ちいただく様申し上げたのですが、拓人ぼっちゃまに伝えたら100%追い返されるから入らせて貰うと伊月様が」

 

神童「はぁ、分かった。俺達だけにしてくれ」

 

執事「畏まりました」

 

〜 神童 side out 〜

 

 

 

 そして執事さんが出ていくと渋々「何の用だ」と口を開くキャプテン。

 

天馬「キャプテン、このままサッカー辞めて本当に後悔しないんですか?」

 

神童「(くっ、コイツ痛い所を……だが元はと言えば誰のせいだと思ってるんだ!)ああ。しない……」

 

虎次郎(間違いなく嘘だな。目元が涙ぐんでる)

 

天馬「キャプテンほどサッカーが大好きな人に嫌いになられたら、サッカーが悲しみます!!」

 

神童「サッカーを人見たいに言うな! サッカーサッカーうるさいんだよ!! ……そりゃあ俺だって、もしフィフスセクターが存在しなくて、思い切りサッカー出来たらどんなにいいかと数えきれないほど思ったさ。俺たち2・3年に、そう思わなかった日など1日も無い!!」

 

西園「キャプテン………」

 

神童「分かったらもう……「じゃあ、[フォルテシモ]を見せてくれませんか?」なに?」

 

天馬「去年の全国決勝のキャプテンの必殺シュートです! 最後に見せてもらえたらおとなしく帰ります」

 

神童「だからサッカーは……!」

 

天馬「お願いします! 見るだけで良いですから!」

 

神童「………はぁ。本当にサッカー好きなんだな。分かった。一度だけ見せてやる。ただしそれっきりだぞ?」

 

天馬&信助「「はい!」」

 

虎次郎「…………」

 

 

 そして河川敷。キャプテンがポジションにボールをセットする。

 

神童「よく見ておけよ」

 

 キャプテンがシュート体勢に入る。ボールに五線譜を纏い、神童キャプテンは思い切りシュートする。

 

神童「[フォルテシモ]!!」ドゴォオオッ!!

 

 バシュウゥウンッ!!

 

 シュートは、ゴールに突き刺さった。

 

神童「コレでいいのか?」

 

天馬「はい! ありがとうございました! キャプテンは残念だけど、みんながやる気になってくれれば何とかなるよね」

 

神童「っ!」

 

 その言葉が、キャプテンの逆鱗に触れた。

 

神童「ふざけるな!」ドゴォオォオオッ!!

 

天馬「うわあっ!!」

 

 キャプテンのタックル。ボールを奪われた。

 

神童「やる気だけで何とかなるほど甘くないんだ!! 知ったような口を聞くな! 俺たちだって、いまのサッカーが間違ってることなんか分かってるんだよ!! だから……、今のサッカーがこんなにつまらないんだろ!!!」

 

 やっと聞けた神童キャプテンの心からのサッカーへの想い。なら、

 

虎次郎「だったら!! 俺たちがとにかく勝ち続けて、ホーリーロードを実力で優勝して、フィフスセクターなんかぶっ潰してやれば良いじゃないですか!!」

 

神童「簡単に言うな! そんなこと出来るわけ……っ!」

 

虎次郎「それを成し遂げる為に久遠さんの後任として、円堂さんが来たんじゃないんですか!? 誰よりもサッカーを知っていて、経験もある久遠さんをバックアップに回す為に!!」

 

 それを聞いたキャプテン、天馬と信介も驚いた顔をしている。

 

虎次郎「昨日帰る前、円堂監督から聞いたんです。久遠さんは今、フィフスセクターの内部情報や対戦校の情報を探ってくれてるって」

 

神童「久遠監督が………」

 

 とにかく、先輩たちに分からせないといけないのだ。

 

 久遠さんの想いを、残された俺たちが引き継ぐ事を放棄してはならないと。

 

虎次郎「俺は諦めない。勝ち続けて、自由なサッカーを取り戻す!」

 

天馬「俺もです!!」

 

信介「僕もです!!」

 

神童「………それがお前たちの、一年生たちの覚悟なんだな」

 

虎次郎&天馬&信介「「「はい!!!」」」

 

神童「分かった。俺も戦おう。サッカーを解放するために!!」

 

 

 

 やっと自分の気持ちに素直になり、仲間になってくれたキャプテン。

 

 もキャプテンが共に戦う事を決意してくれた次の日、グラウンドには神童キャプテンが帰ってきた。

 

車田「神童、よく戻った!」

 

南沢「良かったのかね……」

 

倉間「まあまあ………」

 

 先輩たちがキャプテンの元に集まり話していると、円堂さんがやって来た。

 

神童「円堂監督! 昨日はすみませんでした」

 

円堂「よし! 神童も帰ってきた事だし、練習始めるぞ」

 

 

 

 そしてその日はみんなで久しぶりに全力で汗を流した様子の先輩たち。

 試合は依然管理されているが、練習だけは全力でやれるので楽しそうにしていた。

 

 

 

 

 そして、その日の夕方。下校時刻。

 

 

神童(やはり全力でやるサッカーは楽しいな………)

 

剣城「よう。キャプテン?」

 

神童「っ! 剣城、何の用だ」

 

剣城「フィフスセクターからの勝敗指示だ。ホーリーロード地区予選一回戦。《雷門》vs《天河原(てんがわら)》、2対0で雷門の敗けだ」

 

神童「っ!!」

 

 そして剣城は去って行った。

 

 

 そして次の日、サッカー部はサッカー棟のミーティングルームに集まっていた。

 

 剣城はフィフスセクターからのシードなのでこいつもサッカー部員と言うことになっているため来ていた。

 

円堂「ホーリーロード地区予選、雷門の一回戦の相手は、天河原中に決まった。神童、お前のキャプテンとしての状況判断が鍵になるぞ」

 

神童「え?」

 

 キャプテンが変な声を出す。先輩たちが「どうした?」と神童キャプテンを見る。

 

神童「……監督は、フィフスセクターからの指示を伝えられて無いんですか?」

 

三国「なにっ!?」

 

天城「どっちダド!?」

 

虎次郎「多分雷門の負けだろうな。理由は栄都との試合の一点。違うか?」

 

剣城「理解が速くて助かるな。その通り。2ー0で雷門の敗けだ。理由もお前が言った通りだ」

 

 それを聞いた先輩たちは困惑の表情で円堂監督を見る。

 

三国「何で……教えてくれなかったんですか………?」

 

円堂「伝える必要無いからだ」

 

剣城「へぇ? こいつは驚いた。フィフスセクターの指示を無視するつもりだったのか」

 

車田「な、何でそんなことを.......」

 

円堂「勝敗指示なんて聞く必要は無い。誰であろうと、試合をする前から結果を決めるなど許されないからな」

 

三国「ッ―――、付き合いきれません!!」

 

 そして先輩たちと剣城はミーティングルームを後にした。キャプテン以外は。

 

 

 

 ― つづく ―

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