イナイレGO1〜フィフスセクターぶちのめします!〜   作:松兄

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ホーリーロード関東地区予選開幕!!

 

 

 あれから数日後、いよいよホーリーロード地区予選開幕の日、

 

 この日に備えて、虎次郎は円堂監督と共に特訓し、とある必殺シュートを身につけていた。

 

 

― ホーリーロードスタジアム ―

 

 

実況『お待たせしました!! いよいよホーリーロード地区予選、開会式が行われます! ここ、東京ブロックは、前回の全国準優勝校雷門中や、帝国学園(ていこくがくえん)に加えて、海皇学園(かいおうがくえん)青葉学園(あおばがくえん)等の数多くの強豪が犇ひしめく激戦区! 果たして本選出場を決めるのはどのチームなのか!? 観客の熱気も最高潮です!!』

 

 

円堂「………………」

 

 

霧野「監督、本当に勝つつもり何ですかね」

 

天城「だとしたら、どうかしてるド」

 

南沢「監督がなんと言おうと、俺たちはフィフスセクターの指示通りやるだけだ」

 

信助「やっぱり、先輩たち敗けるつもりなのかな……」

 

天馬「うん……」

 

虎次郎「……………」

 

 俺たち一年が複雑な想いを抱える中、開会式が終了しいよいよ一回戦。

 

 ―――vs天河原戦が始まる。

 

 

 ― 天河原中・観客席 ―

 

花帆「ったく、島から久しぶりに出られたのは嬉しいけど、試合のチェック……ね」

 

 普段ゴッドエデンで訓練を課されている、アタシたち〈ファーストシード〉は、ゴッドエデンから一度出島し、全国各地の予選会場に散らばってその試合を見ることになっていた。

 

 何でも、聖帝様の指示らしい。

 

花帆「雷門vs天河原……ね。指示では2ー0で天河原の勝ちらしいけど………」

 

 全力でやってない試合に見る価値なんかあるんだろうか……正直そう思えてならない。

 

花帆「そろそろ始まるわね」

 

 

 ピッチには、雷門と天河原のメンバーが既に出ていた。

 

 

 

 

南沢「一年たちにはボールを渡さない様にな」ボソボソ

 

倉間「分かってます。南沢さんも気をつけてください」ボソッ

 

南沢「ああ……」ボソボソ

 

 そして選手整列し、チーム挨拶の時

 

安藤「今日はよろしくお願いしますね雷門の皆さん? 精々場がシラケ無いように上手く敗けて下さいね」

 

 相手の軽薄そうな選手の物言いに悔しさで唇を噛む先輩たち。そんなに悔しいならボコボコにしてやれば良いのに。

 

西野空「絡むなよ安藤? 前回の全国準優勝の雷門に勝てるんだ。それだけで良しとしようぜ?」

 

 この野郎……! こんな奴らがウチにいたら俺がぶん殴ってるぞ

 

 すると天河原のキャプテンである喜多がチームメイトに注意する。キャプテンはまともなのか?

 

喜多「チームメイトが済まない。俺は、雷門とは本気の勝負がしたかったんだけどね」

 

 そして選手全員が位置につく。

 

 

 

スターティングメンバー

天河原

GK       三波

 

DF   糸川  河崎  樫尾

 

MF 西野空 比嘉志 隼総  晴井

 

FW   星降  喜多  安藤

 

雷門

 

FW  虎次郎  南沢  倉間

 

MF 浜野    天馬    速水

 

DMF      神童

 

DF   信助  霧野  天城

 

GK       三国

 

 

審判「試合開始!」

 

 

ピィイイイーーーッ!!!

― KICK OFF(試合開始)!!! ―

 

 試合開始のホイッスルが鳴り、南沢先輩がボールを持って上がる。そこに相手のDFの樫尾がディフェンスに入りボールを奪う。

 

南沢「…………」

 

 南沢先輩、やっぱりわざと負けるつもりなんだな……。

 

樫尾「隼総!!」パスッ

 

 パスはMFの隼総に渡りそのままドリブルで切り込んでくるが、そこに天馬がディフェンスに入る。

 

 

MATCH UP!!

天馬 vs 隼総

 

 隼総の左右への揺さぶりや巧みなフェイントに天馬は何とか踏みとどまって食い下がる。

 

隼総「お前、頑張るな」

 

天馬「頑張らなきゃサッカーじゃない」

 

隼総「お前、面白いな」パスッ

 

 隼総はパスを出す。

 

隼総「ただ、頑張れば良いってもんじゃ……」

 

 走ってきた見方にパスを出した隼総だが、まだ天馬に何か言おうとしたのを天馬は無視してボールを追う

 

隼総「おい! 無視すんな!!」

 

 パスはそのまま喜多に渡りそうになった所を、信介がインターセプトした。

 

 

安藤「何ッ!?」

 

 

 

 観客席では―――、

 

花帆「あれ?」

 

 何か違和感を感じていた。

 

 

信助「天馬!」パス!

 

 信助は天馬にパスを出す。

 

比嘉志「ちっ!!」

 

天馬「ナイス信介! 行くぞ!!」

 

 そこへ、天馬に対してMFの比嘉志がディフェンスに入る。

 

 

 

MATCH UP!!

天馬 vs 比嘉志

 

 

 すると、天馬は必殺技を放つ。

 

天馬「[そよ風ステップ]!!」

 

 天馬の優しい風を纏った回転突破(ルーレット)。比嘉志を抜き去る。

 

 

 

 

花帆(やっぱり………。何かおかしい………)

 

 

 

西野空「ウザいんだよ!!」ドガアッ!!

 

天馬「うわっ!?」

 

 しかし、相手の激しい背肩奪取(ショルダーチャージ)で天馬は吹き飛ばされボールを奪われる。

 

 あれでファールじゃないんだったら、今回の主審は多少の接触は流すタイプだな。

 

西野空「お前らは敗けるの決まってるんだから大人しく敗けろよ!」

 

 西野空がドリブルで攻め上がろうとすると、

 

神童「それは……どうかな!」バッ!

 

 相手の隙を突きキャプテンがインターセプト。そのまま天河原陣内へ切り込んで行く。

 

先輩方『『『神童!?』』』

 

 相手の最後のディフェンスを抜き去りキーパーと1vs1になったキャプテンはシュート体勢に入る。

 

 

花帆「え?! まさか………!!」

 

 

 キャプテンが構えると、ボールを中心とした円状に音楽の楽譜線が纏わりつく。

 そして音のパワーがチャージされ、ゴールめがけて蹴飛ばした。

 

神童「[フォルテシモ]!!」ドガアァァアアアッ!!

 

三波「何だと!? ――つ!」ザシュウッ!!

 

 

 シュートは、天河原ゴールに突き刺さった。

 

 

 

GOOOOOAL!!

雷門 1 ー 0 天河原

 

 

 

 

花帆「っはは!! マジで!? やりやがった!!」

 

花帆(面白くなってきた!!)

 

 シードとしてはあるまじき思考なのだろうが、八百長をわかってて見せられるのと全力勝負を見るのでは面白さは文字通り桁が違う。

 

 退屈にならずに済みそうなことに、花帆は思わず笑顔になっていた。

 と言うか、普通のシードはフィフスセクターに何かしらの恩があるか、交換条件で忠誠を誓っているが、花帆に関しては親に金でフィフスセクターに売られ、そこでシードの訓練を受けさせられて才能を認められたためにシードになった身。

 

 ぶっちゃけシードとは言ってもなった理由が理由なので、ある程度なら従うが、忠誠心と言われると皆無に近かった。

 

 

三波「ウソだろ……?」

 

 2ー0の勝敗指示で、まさかシュートが飛んでくるとはこれっぽっちも思っていなかった相手キーパー。

 

 完全に虚を突かれ反応できずに、シュートはゴールに突き刺さった。

 

虎次郎&天馬&信介「「「「キャプテン!!」」」」

 

 キャプテンは天馬たちに笑顔を向けると、自陣へと戻る。

 

 すると相手のキャプテンは神童さんに詰め寄る。

 

喜多「神童くん、どういうことだ? 指示では2ー0でウチの勝ちだった筈だ。フィフスセクターの指示に逆らうつもりか?「そうだ」!?」

 

 そして、キャプテンはフィールドにいる全員を見渡し、

 

神童「雷門のキャプテンとして、皆に言っておく。この試合、「俺達雷門が勝つ(・・・・・・・)!!」」

 

全員『『!?』』

 

 ―――そう、高らかに宣言した。

 

 

 

花帆「いい娯楽、見つけたかも♪」

 

 その発言をしっかりと聞いていた花帆。新しいおもちゃを買ってもらった子どものように笑った。

 

 

 

天馬「キャプテン!!」

 

 全員が絶句し、キャプテンを見つめる。

 

 そして、試合再開のためにお互いの陣地に戻る両チーム。

 

喜多「本気なんだな」

 

西野空「フィフスセクターに歯向かうなんて馬鹿な奴等だ」

 

 

 そして天河原ボールで試合再開。

 

ピィイイイーーーッ!!!

RESTART!!!

 

 

 

安藤「じゃあここからは遠慮なく全力で行かせて貰うぜぇ!!」

 

速水「ど、どうすれば………」

 

 

MATCH UP!!

速水 vs 安藤

 

 

 ドリブルで攻め上がる安藤に、速水先輩が立ちすくむ。――すると、

 

安藤「邪魔だ![マッドジャグラー]!!」ドカッ!ドガッ!ドゴォッ!!

 

 安藤の必殺技。速水先輩の腹を、相手はボール越しに膝蹴りで何度も跳ね上げ、止めの蹴りを叩き込んだ。

 

 

ドシャッ!!

 

速水「がはっ! うぅ……くっ」

 

 地面に叩きつけられるも、立ち上がる。プレーは続行される。

 

安藤「隼総!!」パス!

 

 ボールは隼総に渡る。

 

隼総「お前たちに教えてやるよ。フィフスセクターに逆らっても無駄だってな!!」

 

 そう言うと隼総の背中から黒いモヤが現れ鳥のような姿を形作る。

 

霧野「化身!?」

 

 

 

花帆(ふ〜ん……。見たことなかったけど、アイツシードなんだ。下手くそすぎて(・・・・・・・)シードだと思わなかったよ……)

 

 

 黒いモヤが晴れ、その姿が露わになる。隼総の化身は青いボディに白い毛に覆われた頭部を持つ鷲のような化身だった。

 

隼総「これが俺の化身、【鳥人ファルコ】だ!!さて、行くぜ!!」

 

 隼総はファルコと共に翔び上がる。そして空中からボールに翔び蹴りを放つと、【ファルコ】が両腕の爪でクロスする様にボールを切り裂く。そして【ファルコ】が咆哮を上げるとシュートはの羽根を撒き散らし飛んでいく。

 

 

隼総「[― ファルコ・ウィング ―]」

 

ドガアァァアアアアンッッッ!!!

 

 隼総の化身シュートが雷門ゴールに物凄い勢いで迫る。それに対して、神童先輩が立ち塞がる。

 

神童「させるかぁっ!!」

 

 キャプテンは自身も化身を発動してシュートブロックをしようと試みる。

 

 ――だが、パワーを集めきれずに化身を出せず、そのまま吹き飛ばされた。

 

神童「ぐっ! うわぁあぁああっ!!」

 

三国「――つ! くそっ!!」バッ

 

 三国先輩はシュートに手を伸ばすが届かずにシュートはゴールに突き刺さった。 

 

GOOOOOAL!!

雷門 1 ー 1 天河原

 

 

 

花帆「さて、どうする? 雷門……」

 

 

雷門のキックから試合再開。

 

ピィイイイーーーッ!!!

RESTART!!!

 

 

 ボールは南沢さんに渡るが、喜多に奪われた。

 

喜多(どうやら全員じゃないみたいだな)

 

喜多「隼総!!」パス

 

 再び隼総にパスがつながる。

 

隼総「突き放してやる! 【鳥人ファルコ】!!」

 

 再び隼総は化身を出す。シュート体勢だ。

 

隼総「[― ファルコ・ウィング ―]!!」

 

ドゴォオォオォオオォオッッッ!!

 

 隼総の化身シュートが再び雷門ゴールを襲う。

 

花帆(なんだ、所詮こんなものか……)

 

 期待外れだ――と、思った、次の瞬間!

 

虎次郎「させるかあっ!!」

 

 虎次郎が立ち塞がり、右足を大きく振りかぶる。

 

 

 

花帆(ムダなことを………)

 

 そう。シードの常識ではムダなことなのだ。――だが、

 

 ドゴォッ!!!! まるで空気が爆裂したようなインパクト音。

 そして虎次郎は、渾身の力で右足を思い切り振り抜いた!!

 

虎次郎「食らえ! これが俺の……[タイガーショット]だぁあぁあああぁあぁあああっ!!

 

ドゴォオオオオオッ!!

 

 なんと虎次郎は、化身シュートをただの必殺技で、あろうことかカウンターシュートで蹴り返した!

 

隼総「なっ!? ぐあぁあぁあぁあああっ!!???」

 

 まるで紙くずのように、化身ごとふっ飛ばされる隼総。シュートがはね返されて天河原ゴールに襲い掛かる。

 

 

花帆「っ?!! ウソでしょ!?」

 

 その信じられない光景を目の当たりにした花帆が、ガタッ! と音を立てて立ち上がる。

 

ゴオオォォォォォーーーー!!!

 

花帆「しかもこの音は!?」

 

 虎次郎がシュートを放った途端、空気を引き裂く様な異音が聞こえる。どうやら恐ろしい程に強力なシュートのようだ。

 

 

 

河崎「っ! 止める!!」

 

バギィイイイッ!!

 

河崎「うわぁあああっ!!??」

 

 ブロックに入った巨漢のディフェンダー。しかし、まるでダンプカーに轢かれたかのように吹っ飛んだ。

 

三波「っ! 止める!」

 

バゴォオオオッ!!

 

三波「がぁあぁああっ??!!」

 

 

バシャアァアアアッ!! バゴォオオオッ!

 

 そしてキーパーさえも吹き飛ばし、ゴールネットをぶち抜いて貫通。背後の校舎の壁を破壊してめり込んだ。

 

 

GOOOOOAL!!!

雷門 2 ー 1天河原

 

 

虎次郎「おっしゃああああっ!!」

 

 

花帆「………………」ポカーン

 

 花帆は立ったまま、口をポカーン空けていた。

 

 フィフスセクターの秘密の特訓島、《ゴッドエデン》にいるファーストシードの花帆も、コレには言葉が出なかった。

 

 そして"ストン"と腰を下ろし、

 

花帆(ハァアァアァアアアッ???!! 何アイツ!! あんな人間がいるの!!???)

 

花帆「必殺技で化身シュートぶっ飛ばして、ディフェンダーとキーパーも紙くずみたいに吹っ飛ばしなおもゴールネットぶち抜く!? 化け物!?」

 

 虎次郎の人知を超えたパワーに頭を抱える。

 

花帆(あんなの、ゴッドエデンNo.1って言われてる白竜くんでも無理なんじゃないの!?)

 

 

 ―――だが、

 

花帆(戦いたい……♡)ゾクゾク

 

 得体のしれない興奮を覚えた花帆だった。

 

 

ピッ、ピィイイイーーーッ!!!

― 前半終了!! ―

 

 

― つづく ―




ここから主人公の本格的な無双開始ですかね。(ストーリーの邪魔にならない範囲で)
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