イナイレGO1〜フィフスセクターぶちのめします!〜 作:松兄
天河原戦に勝利した次の日、グラウンドでの練習前。
霧野「神童、三国さん、本気でフィフスセクターに逆らうつもりなのか?」
天城「何でそんなことを.......」
三国「目が覚めたんだよ。あんなサッカーを認めて自分のサッカーに嘘をついてたけど、もう嫌なんだ」
神童「俺たちは天馬たちと一緒に、サッカーの解放を目指します」
南沢「そうか」
南沢先輩は、円堂さんに自身のサッカー部からの退部を申請し去っていった。根性無しめ......
倉間「南沢さん........」
去って行く南沢先輩の後ろ姿を、倉間先輩は悲しそうに見つめていた。
虎次郎(同じ雷門のストライカーだもんな……)
そして練習終了後、帰ろうとする俺たちを先輩たちが呼び止めた。
車田「神童、三国、考え直す気は無いんだな?」
三国「車田、お前は今のサッカーが本当に正しいと思ってるのか?」
車田「俺だって、正しくない事なんか分かってるよ!! だが、しょうがないだろ!! もしサッカー部どころか…学校ごと潰されたら…どうするんだ!!」
霧野「俺たちだって、本当は何にも縛られずに思い切りサッカーしたいですよ!! そんなの決まってるじゃないですか!!」
虎次郎「だから俺たちは決めたんです。とにかく実力で勝ち続けて、フィフスセクターをぶっ潰すって」
天城「そんなこと出来るわけ無いド! 中にはきっと「チームメンバー全員シード」とか言う頭のおかしいチームもあるかもしれないド!!」
チームメンバー全員シードか……。
下手をすれば、チームメンバー全員が化身使いなんてチームもあるかもな。言わんけど
速水「とにかく無謀すぎますよ!」
虎次郎「じゃあ先輩たちはこのまま逃げ続ければ良い。行きましょう」
そして俺たち5人が部室を出ていくのを、先輩たちは黙って見つめていた。
―――そして、3日後。俺たちはホーリーロード地区予選二回戦の会場。万能坂中に来ていた。
そして、準備をしながらスタメンが発表された。
円堂「他のメンバーもいつ呼ばれても良いように準備しておけよ?」
先輩『……………』
そしてフィールド。
― 天馬 side ―
天馬がグラウンドでスパイクの紐を結び準備していたら倉間先輩が話しかけてきた。
倉間「お前らが勝とうとしたら、俺が止める。俺は、俺のサッカーを守る」
天馬「先輩………」
― 天馬 side out ―
そして試合開始のため、両チーム位置につく。
スターティングメンバー
万能坂
GK 篠山
大沢田 蒲石
DF 倉ノ院 永久
DMF 潮
MF 逆崎 毒島
白都 光良
FW 磯崎
雷門
FW 剣城 虎次郎 倉間
MF 浜野 天馬 速水
DMF 神童
DF 信助 霧野 車田
GK 三国
そしてその様子を、ゴッドエデン島からタブレット端末を使って見ている女の子が1人。
花帆「始まる始まる♪ 今日はどんな面白いことが起こるんだろ♪ 伊月くん、期待してるよ♡」
完全にシードとしては失格な事を思っている花帆。だが、この自室は監視カメラこそあるが、音声は拾えない仕様になっているため遠慮なく雷門を応援していた。
審判「試合開始!!」
ピィイイイーーーッ!!!
―
試合開始のホイッスルが鳴り、倉間先輩がボールを持った。
――瞬間、相手のキャプテンの磯崎がボールを奪とる。
そしてそのまま攻め上がろうとした瞬間――、シードである筈の剣城が身体をぶつけてブロックして奪い返した。
磯崎「剣城!? どういうつもりだ!!」
剣城は相手を躱すと自陣の雷門ゴール目掛けてシュートした。
三国「なっ!?」
バシュウウンッ!!
GOOOOOAL!!!
雷門 0 ー 1 万能坂
三国先輩はとっさのことに反応できず、結果オウンゴールという形で突き刺さった。
虎次郎(そうか。剣城がボールを奪ったのは、なるべく早く勝敗指示の万能坂の一点を入れて、俺たちを処刑する時間を長く残すために……)
磯崎「ったく、驚かすなよ」
花帆(ちっ、剣城くん……。つまんない事しないでよ………)
ピィイイイーーーッ!!!
RESTART!!!
雷門ボールで試合再開。ボールが速水先輩にわたると相手FWの光良が激しいスライディングタックルを仕掛ける。
光良「食らいやがれっ!」
速水「うわあっ!?」
危険なスライディングタックルでボールを奪った光良。速水先輩は転倒するが、相手はファウルにならないよう巧く仕掛けたため速水先輩が転倒したにも関わらず笛は鳴らなかった。
光良「オラアッ!!」ドガァッ!!
車田「ぐあっ?!」
相手の蹴ったボールは車田先輩の横顔に当たり先輩は崩れ落ちる。
跳ね返ったルーズボールを磯崎が振り向き様に天馬の腹に叩き込む。
磯崎「死にやがれ!!」ドコォッ!!
天馬「うわあっ!!」
こぼれ玉を拾ったのは万能坂のボランチの潮。
潮は浜野先輩に向かってドリブルし、必殺技を繰り出す。
潮「[ジャッジスルー]!!」ドガアアッ
相手は、浜野先輩が胸でトラップ出来る高さにわざとパス。ボール越しに浜野先輩の腹にソバットキックを叩き込む。
浜野「がっ…、はっ……」ドサアッ
虎次郎「おい!! 今のファウルだろ!?」
円堂「巧いな。味方が巧く審判から隠してる」
潮「逆崎!!」
ボールは今度はMFの逆崎に渡り、ボールを霧野先輩目掛けて蹴り飛ばした。
逆崎「ほらよっ!!」
ドカアアッ!!
霧野「うわぁぁああああっ!?」
逆崎「ほら! お前もだ!!」
相手は跳ね返ったボールをダイレクトで今度は信助に叩き込む。
信助「うわあぁぁあああああっ!!?」
次々やられていく雷門メンバー。
花帆「ちょっと! 少しは根性見せなさいよ!!」
不甲斐ない雷門イレブンに遠くから喝を入れる花帆。残念ながら聞こえてないぞ。
逆崎「永久!」
ボールをDFに戻す相手。しかし―――、
天馬「やらせるかっ!!」パシッ!
ここで天馬がパスをインターセプトし、ドリブルで攻め上がる。
潮「行かせるかよ!!」
天馬「[そよ風ステップ]!!」ブワアッ!!
天馬が風を纏った綺麗なルーレットで相手を抜き去りキャプテンにパスを出す。
神童「行くぞ!!」
キャプテンがシュート体勢に入ると、ボールを中心とした円状に五線譜が纏わりつく。
そして音のパワーがチャージされ、ゴールめがけて蹴飛ばした。
神童「[フォルテシモ]!!」ドガアアッ!!
キャプテンの必殺シュートが万能坂ゴールを襲う。
しかし相手キーパー篠山の背後に凄く見覚えのある黒いモヤが発生し、ずんぐりした丸い姿を形作る。
モヤが晴れて現れたのは、左肩と右肩それぞれに左右逆の半月形の鋼の盾を持った機械の化身だった。
篠山「【機械兵ガレウス】!!」
そして化身は半月形の盾を合わせて大きな円形の盾にする。
篠山「[―ガーディアンシールド ―]!!!」
ガガアアッ!! バチイィイイン!!
神童「キーパーが化身を!?」
花帆「あ~……やっぱり、万能坂にはシードが3人いるっていう話はマジなのかな……? だとしたら不味い……?」
弾かれたボールを万能坂FWの白都が押さえるが、いち早く反応した天馬が隙をついてボールを奪う。
磯崎「あーウゼェ。そんなに死にたいなら死ねよ」
剣城(つ!コイツまさか!!)
天馬に向かっていく磯崎。スライディングタックルを仕掛ける。
磯崎「死ねぇえぇええっ!!」
相手はボールではなく天馬の足・目掛けてスライディング。おい!! あれどうみてもレッドカードだぞ!!
剣城「松風!!」ドカアアッ!!
天馬「うわっ!?」
間一髪の所で剣城が天馬をタックルで吹き飛ばしてくれたお陰で天馬は無事ですんだ。天馬を……助けたのか?
花帆「あ………」
花帆(あ〜……万能坂終わったね。剣城くんの事情も知らないの? まあ、万能坂にシードがいるって言っても、万能坂の選手はここじゃあ誰も見たことないから知らないか……)
――試合に戻るが、邪魔されて万能坂はご立腹だ。
磯崎「テメェ!! 何故邪魔した剣城!!」
剣城「何をやってるは此方の台詞だ!! 幾らなんでもあれはやり過ぎだ!! 下手したら、一生サッカー出来ない怪我を負っててもおかしくないプレーだぞ!!」
磯崎「ハァ? それがどうした。そんな奴、一生サッカー出来なくなれば良いんだよ!!」
剣城「………そうか」
急に冷静な声を出した剣城。
すると――、剣城の背中から黒いモヤが発生し剣を持った騎士のような姿を形作る。
モヤが晴れて姿を表したのは、赤いマントを背に羽織った西洋の甲冑を着た騎士の化身だった。
剣城「【剣聖ランスロット】!!」
すると剣城は化身シュートの体勢に入る。
剣城がシュートするのと同時にランスロットが黒光りする自身の剣をシュートと一緒に突きだし、黒い刺突の剣が万能坂ゴールを襲う。
剣城「[― ロストエンジェル ―]!!」ドガアァァアアアアッ!!
篠山「何っ!?」
バシュウウンッ!!!
シュートは万能坂ゴールに突き刺さった。
GOOOOOAL!!
雷門 1 ー 1 万能坂
剣城「本来なら、俺はここで雷門を負けさせないと駄目なんだが……気が変わった。お前たちは、俺の逆鱗に触れた。ここで敗けるのはお前たちの方だ」
雷門・万能坂『『なっ!?』』
神童(まさか監督たちは、剣城がこうなることが分かってて?)
その映像を島に帰った後、自室でタブレット端末で見ていた花帆は……
花帆「やっぱり、剣城くんのシードになった理由考えたらそうなるよね〜♪ ますます面白くなってきた♡」
雷門 1 ー 1 万能坂
― つづく ―