旧版・とあるチートを持って!   作:黒百合

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As編
プロゴルファー猿やっ!?あ、違いますか、そうですか。


地球に帰ってきた頃。響は驚愕した。

 

帰って一息と思ったら、いきなり紅い服の柄の悪い美少女に絡まれる。

おじいちゃんおばあちゃんのスポーツ。ゲートボールに使うゴルフのパットみたいな物。すなわちスティックと呼ばれるカナヅチを長くした物みたいなのを持ってである。

ちなみにゲートボールとは高齢者のスポーツとして浸透しているが実際はそういった意図なく考え出されたスポーツで、五人一組が基本となる。GBボンバーと呼ばれるいのまたむつみさんが描く漫画ではゲートボールを題材に描かれている。

 

そんなことはさておき、響は既視感を感じた。

そうこれはいつぞやの鎌を持つ少女と同じだ。

 

何かよこせと言われるに違いない。

武器を片手にやってくる。

ドウ見ても友好を深めようと言う気では無いだろう。

もしかしたら愛の告白?とちらっと昔の響の思考が漏れ出たが、そんなことがありえるわけがないとかぶりを振る。

もちろんそんなはずが無い。

響は考えた。

今回は何も持っていない。持っているとすればアイシテルのみ。

また何かの誤解だろうか?

そんなことをのんびり考えながら少女の言葉を待っていると。

 

「てめぇのリンカーコアを渡せ。

大人しくしてれば痛い目には遭わせない。」

「は、はぁ・・・」

 

りんかーこあとは?

なんじゃそら?

響の頭にクエスチョンマークが浮かぶ。

今までの経験的にきっと何かの誤解だろうと思った響はまずは話をすることにした。

痛い目に遭うのはゴメンだ。

 

「まぁ待ってくれ。何が欲しいのか良く分からないんだが・・・りんかーこあってなぁに?」

「ああん?

おめえ・・・それだけの魔力を持っておいて関係者じゃないって言うのか?」

「・・・なんの関係者?

とりあえず何かの誤解だと思うんだ。まずは落ち着いて話をーーー」

「まぁ良い。

だったらそれはそれで手間が省ける。」

「・・・いや、自己完結されても・・・きっちり誤解を解いておかないと大変なことになる気がする。というわけでちゃんと話をーーーどわぁっ!?」

 

問答無用でヴィータはグラーフアイゼンを振るう。

一応非殺傷設定であることから面倒になって気絶させることを狙ったようである。

・・・ハンマー状の武器を扱いながら非殺傷というのもどうなってるのか良く分からないが。

 

 

「ちっ!

運のいい野郎だ。・・・いや・・・その身のこなし。オマエ、やっぱり関係者だろ?

一般人を装って油断を誘うってところか?

騎士の風上にも置けねぇ野朗だ。

男ならーーー」

『カートリッジロード。

ラケーテンフォルム。』

 

グラーフアイゼンの無機質な声が響き、少女。

もといヴィータはデバイスを振りかぶる。

言わずもがな響は騎士ではない。とは言っておこう。

結局言っているじゃん!というツッコミはナシの方向で。

 

「正々堂々、勝負しやがれぇぇぇえええええっ!!」

 

ブースターが出現したスティック改め、グラーフアイゼンがブースターの勢いを得てその尖った切っ先を響に向ける。

響は変形機構を持ったスティックを見て、「なるほど、スティックに見せかけた尖ったハンマー・・・だったら良かったのに。」と勘違いを改め、相手も自分と同じくデバイスを持つ魔導師だと気づく。

 

『ぷろてくしょん。』

「ちっ!

うぜぇっ!!」

 

グラーフアイゼンはアイシテルの張った障壁(バリア)に阻まれる。

 

「まてまてっ!!

まずは話をーーー」

「じゃかあしいっ!!」

「ぐっ!!」

 

 

そのままグラーフアイゼンを振りぬくヴィータ。

障壁を突き抜け、響は瞬時にアイシテルをナイフに。

それで受ける。

 

「へっ!やるじゃねぇか。

腑抜けかと思えば・・・アイゼンっ!!」

『カートリッジロード。

ハンマーフォーム、シューター。』

 

ヴィータがどこからか円球の弾をとりだし、それを投げる。

そして弾をグラーフアイゼンでぶっ叩いて相手目掛けて射出する。

響はアイシテルをセットアップして、西洋鎧を身にまとう。

 

「・・・ちっ!」

『カートリッジロードッ!』

 

剣で受け、弾き、斬り飛ばす。

黒い魔力が迸り、その剣は黒い輝きを増す。

 

「暗黒的なエクスカリバー!!」

 

名前にツッコミをいれてはいけない。

下手に厨二な名前よりはマシだと思われる。

 

ロングソードとグラーフアイゼンがぶつかり、火花が散る。

魔力で鍛えてるのにも関わらず、ヒビが入るロングソード。

魔力強化を行っていなければ玉を全て弾いた段階で折れていただろう。

攻撃力が高い。

そう思った。

 

「はっ!

てめぇも古代ベルカ式を使ってんのかっ!!

意外と見所があるじゃねぇ・・・かっ!!」

「そらどうも・・・いだぁああっ!?

なんつーバカちからっ!?」

「てめぇが軟弱なだけだ。」

 

剣はいともたやすく折れ、響にハンマーが襲い掛かる。

甲冑がなければそれなりの怪我をしていた。

 

「・・・ところでりんかーこあって何?」

「はぁ?まだとぼけてんのか?

それとも本当に分からないのか?」

「・・・アイシテル、知ってなくちゃ不味いの?」

『別にそんなことは無いと思うけど・・・早い話、魔法を使うために必要な器官のこと。

響はそれを狙われてるみたい。』

「はよ言えよ。無駄な恥かいちゃったじゃん。正直それをお渡しして帰ってもらいたいんだけど。」

『うーーーん。でもリンカーコアを取られると最悪魔法が使えなくなるよ?』

「・・・マジデ?」

『少なくともそれ専用の機関に入院することになるね。』

「・・・そうなん?

でも痛くしないとか言ってなかった?」

『いや、痛いかは分からないけど・・・一応内臓の一種みたいなものだからね・・・なんの影響も無いってのはちょっと楽観的かな?

内臓を引き抜かれて何の影響も無いなんてことは無いでしょ?

少なくとも私の知る方法だと後遺症が出るかな・・・』

「おし、逃げるか。」

『それが上策ね。相手が女の子だとやりにくくもあるでしょうし。』

「全くその通りだ。」

 

 

そんな会話をしつつもヴィータを凌ぐ響。

一応、チートデバイスのアイシテルの性能をフルに使えば勝てることは勝てるのだが、勝つ意味が無い。

それに相手だって本気でやっているというわけではあるまい。

響も知らぬ奥の手を持っているかもしれない。

逃げるのが一番無難と言うものである。

 

「降りかかる災厄を、我が身に宿し、全てを屠る悪意の牙

ディザスター・・・ブレイカァァァアァァァアアアアッ!!」

 

周囲の魔力素を急激に収束、圧縮し、打ち出される黒色の激流。

 

「なっ!?これほどの大技をこの短時間に!?」

『カートリッジロード。バリアブル。』

 

ちなみにコレは見た目が派手なだけの目くらましであり、ゆえに即発射が可能だっただけである。

まんまと引っかかったヴィータは勝ち誇るが、すでに響はどこぞへと消えていた。

 

 

「はっ。見た目に反して大したことねぇな・・・って、ん?

・・・くそっ!!

めくらましかっ!!

あの野郎っ!!次にあったら覚悟しろよっ!!」

『帰りましょう、マスター。』

「・・・ちっ、分かったよアイゼン。はやてが心配するしな。」

 

 

こうして逃げただけなのに響は敵対視されていた。

逃げると敵対視されるであろう性格の人間(守護騎士)はもう1人いる。

 

 

 

めげずにがんばれよっ!相馬 響っ!!

 

 

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