旧版・とあるチートを持って!   作:黒百合

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今更ですが、iPhoneで見やすいように改行してますので、少なくなりつつあるとは思いますがガラケーでは見づらいかもしれません。
私の書く作品はすべてiPhone推奨、ないしはパソコン向けです。(iPhoneから投稿したのを確認しているため)


決着

「なのはさんもあんなのを喰らったらさすがに・・・」

「そうは問屋がおろさへんやろな。」

「・・・さすがなのはちゃん。相性が悪すぎる。」

 

アイシテルとはやてだけは墜落(お)ちるわけがないと分かっていたので、気づいた。

黒煙にまみれて収束するかすかな星光を。

誰もが想像もつかないだろう。

スターライトクラスの魔法を喰らって、直後に大技の準備をし始めるなど。

 

「はぁ・・・はぁ・・・どうだ。今の状況の不幸と魔力と魔素を存分に詰め込んだ収束砲は・・・さすがにクリーンヒットにはなった・・・だろうと思った俺がバカでした。」

 

今更であるが2人の勝敗は魔力ダメージでノックダウンかギブアップである。

なのにもかかわらず、いまだクリーンヒットを目指している時点で響に勝ちは無い。

バインドが響を縛る。

 

「っんな!?」

「響君、凄いや。ここまでとは思わなかったし、想像以上。

はっきり言って隊長の一人として六課にスカウトしたいくらい。でも減点部分がいくつか。」

 

なのはは凄く嬉しそうに笑っていた。

レイジングハートがしっかりと防御しなければ今のタイミングで確実に墜落(お)とされていた。

いや、そこまではいかずとも結構なダメージを食らったはずだ。

ただゆえに惜しい。

 

「まず私に攻撃が通じない時点で、魔力配分が良くなかった。

確かに実体を持つ幻影は効果的だよ?

でも、ただでさえ堅い相手と戦うのだから魔力は極力節約してなんとか最後の一撃までに取っておく。

それが出来ない時点で響君の勝ちの可能性はぐっと下がる。

響君の魔力はソレを打つ前の段階ですでに半分を切ってたからね。

魔力をもう少し・・・あと1割。欲を言えば2割は残して置ける戦いの組み立てが出来てればきっと私でも負けてたよ。」

「・・・良く言う・・・高町さんを相手にしながらそれがどれほど難しいか・・・」

「不可能じゃないよ。

常に足を止めずにブリッツムーヴでかき乱す。これが出来れば少なくとも実体を使わされちゃうような展開からは脱せる。」

「まぁそれはどうでもいい。それよりもバインドを・・・」

「ん?

勝敗は魔力ダメージノックダウンだよね?

ここまで響君が自分の力を出し切ってくれたのに・・・私ちょっと加減して戦おうなんて考えてたんだ。管理局員でエースオブエースって言われて・・・ちょっと天狗になってたかも。

礼を逸してたね。ごめん。」

「いや、それもどうでもいいからバイン―――」

「久しぶりだったよ。こんなに楽しい戦いは。ここだけの話、それに勝手に期待して勝手に失望もしてた。本当に失礼だった。ごめんなさい。」

「いきなりそんな心中の断片を言われても知らんがな。とりあえずこれをはず―――」

「やっぱり全力全開で当たってきた相手には自分も全力全開。本気で相手をしないと響君も怒るよね。響君の気持ちが伝わった一撃だった。」

 

そのままなのはは上空へ飛び立つ。

そして上空には丸いピンクの塊が。何時の間に。

 

「おい、待て。ちょっと待って?

全然分かってないよ?伝わってくれてないよ?

え?何を持って俺の気持ちが分かっちゃったの?ていうか分かってるならこれをほどい―――」

「私の全力全開!!

受けてみてっ!!」

「れ、れれれ、冷静になれっ!!

俺はそんな騎士道精神的な“本気でやってないのか?格下だからといって手加減をされるなど屈辱の極まりだ!”なんてことは微塵も些少も思ってないっ!!

むしろ格ゲーなんかだと相手に“俺は素人だから手加減してよ”と臆面も無く言い放ち、なおかつ勝ってしまった時は、余裕で“素人に負けてらーっ!だっせーっ!!”と言い放てる人間だと言っておくっ!!

そしてギブアップはありだったろっ!?ギブアップを宣言するっ!!」

 

しかし響の叫びは無常にも魔力が収束される収束音でかき消される。

念話で話せばいいのだが、あまりの展開にテンパッてそれに気づかない。

 

「レイジングハート!

ロードカートリッジ!!

今度は私たちの本気、見せてあげるっ!!」

「少し頭を冷やそうかっ!?

冷やしてっ!!おねが―――」

 

響はそのまま無常にも桃色の光に飲み込まれたのだった。

 

 

☆ ☆ ☆

 

「だ、大丈夫、響?」

「おう、アイシテルっ!!」

「あれ?ちょっとテンション高くない?」

「大したこと無かった!スターライトなんてもんはな!!」

「・・・頭打った?いや、全身か・・・打ったとすれば。」

「いや・・・真面目な話な。攻撃の極地を見せられた。」

「・・・どういうこと?」

「俺さ。ずっといきなりでフェイトを呼び捨てだったよね?

フェイトの方で呼んだのはテスタロッサが名前だと思っていたからだけど、それでも呼び捨てだっただろ?」

「うん・・・まぁ。」

「呼び捨てだったのはちょっとフェイトをドMだなぁと思って・・・言い方は悪いけど舐めてたわけだ。いや、実際はちょっと違う・・・なんていうんだろう?

ほら、高町さんとか月村さんとかは可愛くてキリっとして別世界の人間みたいで、トラウマもあって条件反射的にさんづけにしてたわけだが・・・フェイトはなんだろう?

嗚呼、こいつは俗物的な・・・なんていうか、人間なんだなぁということに思えて、見下すと言うほどではないけど、わざわざ敬称を自然とつけるほどの人物にも思えなかったというか・・・あれだよ。」

「なにが言いたいのよ?」

「スターライトを受けて尚、直後に友達として笑い会えるフェイトにドンビキしていたわけで、実際はね。スターライト。受けて痛みがやってきたと思ったら、気絶してたんだよ。」

「は?」

「つまり、だ。

実際に受けた人間は恐ろしさを感じる前にあまりの過剰殺戮(オーバーキル)っぷりに即魔力ノックダウン。恐怖だとか痛みを感じる前に強制的に眠らされちゃうわけだから、そうした実感が沸かない。」

「・・・なるほど。痛みを感じる暇が無い・・・と。」

「ちょっと違うけどそんな感じ。」

「・・・まぁこの風景を見れば納得できないことも無いわよ。」

「なのはちゃん・・・やりすぎちゃうん?」

「にゃはは・・・」

 

 

響とアイシテル。そして頭を抱えていたはやては目の前の仮想市街地フィールドを見てため息を付いた。なのはは苦笑。ついやっちゃった!と舌を出す。

 

彼女はついでこの光景を作り出した。

市街地はどこ一つとして建物が立っていなかったのである。

 

さらには各所に設置したフィールド展開装置まで魔力爆発の余波を受けて粉砕する様。

地中1000メートルくらいに設置して、魔力攻撃で壊されないように張ってあった舗装タイルは全て剥がれ飛び、地面が捲れ上がっていた。

もちろん舗装タイルは地面を巻き上げるほどの攻撃があってもそれからフィールド展開装置を守るためのものである。

特殊な素材で作られており、魔法の影響を半分とは言えカットすると言うのにも関わらず。

 

 

修理費の捻出はなのはの給料から出すことに決めたはやてだった。

ちなみにフィールド展開装置は一機1200万ほど。

タイルは一畳ほどで50万ほどもする。

使えるタイル分を差し引いてもフィールドの広さ的に下手したら一億は行くだろうなと思いつつ。

 

 

 

 

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