旧版・とあるチートを持って!   作:黒百合

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エピローグ

「・・・んづ・・・ぅあ?

ああ・・・ううむ、頭がズキズキするし、心なしか身体も痛む気が・・・」

「ようやっと起きたか。寝ぼうすけめ。」

「ん?

あれ?ああ、おはよう・・・八神・・・ん?

あれ?

あれ?

ここどこ?」

 

響が周りを見渡すと管理局であったところは、ほとんど瓦礫の山と化していた。

本部の一部とそのほかはまるで世紀末のような様相を示していた。

 

「管理局本部やで。」

「な、なぜそれがこんなことに・・・い、いったい何が起きたと言うんだ?」

 

響は目線を泳がせながらとぼけた。

 

「あんたのせいやあんたの。」

「な、なんだって?

まさか・・・身に覚えが無いのだが・・・」

「本気で言うてんか?」

「ほ、本気も何も・・・俺は一体・・・何をしていたんだ?

もしや俺もあの紫イケメンの毒牙に・・・なによりここまでの倒壊具合、きっと高町さんの仕業に違いない!!

なんてやつだ!!

まったくまったくっ!!

推定一万人以上はいるであろう管理局員の勤め先を壊しつくすとは!!」

「そんな理由で逃げ切れるとでも?」

「・・・。」

 

だらだらと冷や汗を流す響。

 

「ち、違うんだ。

本当に身に覚えが無い。

もしや俺に秘められた力が暴走して・・・くそっ!!

俺の右手の封印が解放され、もう1人の闇の俺が・・・」

「・・・。」

「あ、やめて。ごめん真面目に答える。だからそこまで蔑む目でこっちを見ないで。ちょっと泣きそう。」

「まぁ、事情はすでにアイちゃんに聞いとる。幸い、あの巨大な黒い太陽は管理局員にはバレとらん。」

「えと?」

「最初はスカリエッティになすりつけようと思たんけどな?

スカリエッティの乗る聖王のゆりかごにも攻撃が向かってももうた。

こうなったらしゃあなしということで、管理局の膿、もとい上層部になすりつけようと思うわ。ちゃんと口裏合わせてな。」

「は?」

「は?やない。でないと響君、犯罪者やで?」

「い、いや、でもあれは身を守るために仕方なく・・・」

「それですむという話になるわけあらへんに決まっとるやろ。日本でも赤信号を無視した歩行人を轢いた運転手がどうのこうの面倒なことになる場合がある。それと一緒や。

例え響君自身にそのつもりがなくても・・・下手したら封印処理か・・・生涯、監視対象・・・」

「了解ッス!!

話裏合わせるっ!!

めっちゃあわせるよっ!!」

「分かってくれて何よりや。ま、そこはともかく。こっちきて。」

「ん?何するんだ?」

「忘れたんか?今はスカリエッティとやりあってる最中や。とはいえ、魔力はうちも響君もリインもほぼ空っぽ。となればやることは戦力の増強をせな、スカリエッティに逃げられてまう。」

「へぇ・・・」

 

確かに空を見ればまだドンパチをしている。

その中心はどうやら守護騎士で、そこにティアナたちが加勢と言う形でスカリエッティの手先の残党を墜落(お)としていっている。

 

「ちゅーわけで、ほれ。とっとと揉まんかい。」

「は?」

「は、やない。なのはちゃん達を戻さなあかん。」

「戻す?あ、ああ!

それか。」

「こっちきて。」

「・・・気が進まん。」

 

はやての先導で瓦礫の影に向かうと、捉えられたなのはとフェイトがいた。

その見張りをしているアイシテルとリイン。

 

「何をするつもり?」

「・・・く。」

 

なのははいまだ気を強く。

フェイトは歯を食いしばって、これから自分に起こる事を想像する。

どちらも記憶を改竄されているため、響は敵であり、敵に何をされるかを考えて肩肘を張っていた。

 

「に、睨まないで欲しいんだけど・・・」

「はよ、やってくれや。」

「お、おう。」

 

アイシテルとリインはちょっと不満そうだが、こうするしかないので黙っている。

 

「よし、い、いくぞ・・・」

「ひっ!?」

 

手をわきわきとさせてなのはの胸へ手を伸ばす響。

なのはは気丈に振舞っていたが、やはり怖い部分があったのだろう。

涙目で、ついという感じに引きつった声をあげる。

 

「ぐぬっ!?」

 

あまりの嫌がりっぷりにピタりと硬直する響。

彼としては女の子を泣かすというのは少々以上に辛い物がある。

 

「響君、はよ。はよせい。」

「鬼畜かっ!?」

「何言うてんねん?

鬼畜も何も、なのはちゃんたちを戻さなスカリエッティに逃げられてしまうんやで?」

「た、確かにそうだが・・・」

「なのはちゃんたちのおっぱいは一般市民の平和のためにささげられる、いうことやな。」

「・・・お、俺のせいじゃないからなっ!!

不本意だぞ!?

しかたなく、しかたなく揉むんだからな!!」

「わかっとるわかっとる。ほれ、はよせんかい?」

「・・・な、南無参っ!!」

「ひぃっ!?い、いやぁっ!?いやっ!!離してっ!!」

 

胸をもにゅんと揉み揉みする響。

なのはは涙目に、徐々に徐々に肩を震わせてボロボロと涙を流しながらもがく。

予想以上の嫌がり方に傷つきつつも、予想以上に背徳感と罪悪感に胸を縛られながら響はおっぱいを揉む。

ここまで嫌がられると無理やりで―――という特別な性癖を持たない響としてはただただ辛い。

むしろ逆にこちらが罰ゲームをさせられているかのような気分になり、美女のおっぱいを揉みしだいているというのに、まったく嬉しくない。

傍から見ると嫌がる女性の胸を揉みまくる山賊がごとし。

じょじょに記憶が戻っていったのか、「あ、あれ?」とぼやくなのは。

 

そして現状に気がつくと、顔を真っ赤にしながら火事場のバカ力だろう。

バインドを引きちぎり、悲鳴をあげて響を引っぱたいた。

 

「きゃああああああっ!!」

「ちょ、まっ!?ごふっ!?」

 

さらにそれをフェイトの方でも繰り返し、嫌がり方に差はあれど変わらずビンタを受けた響は両頬に綺麗に手形の紅葉を作っていた。

アイシテルはあまりの理不尽ぶりに含み笑いをして肩を震わせており、リインはそんな響に魔法で出した水タオルで頬を拭きながら介護している。

 

フェイトとなのはは申し訳無さそうだが、はやての「話すのは後、状況を考えてや」の一言でゆりかごへと向かった。

 

 

「ご苦労様、響君。」

「・・・俺、二度とはやての依頼受けない。」

「そんなん言わんといて。」

「友達だからとせっかくちょっと危険でも受けてあげてたのに・・・なんかはやての依頼を受けると面倒が過ぎる気がする。」

「そ、そんなことないやん?」

「あるわっ!!」

 

 

その後、無事スカリエッティは確保され、JS事件。ジェイルスカリエッティ事件は解決したのであった。

ちなみに、管理局の被害で一番だったのは響が撃った最大級のディザスターブレイカーであり、黒い太陽によってほぼ公務停止状態に追い込まれたことからBS事件。ブラックサン事件とも呼ばれるように。

その真相を知るものはわずかである。

 

 

これが切欠で、管理局の不正の殆ど全てが暴かれ、管理局は一から再出発と言う形に。

4年後。

管理局は昔以上に発展し、多くの人々を救うこととなる。

 

 

ジェイルスカリエッティはまたも脱獄。

どうやらジェイルは山田君の影分身(実体をもち、本体と同じ思考力を持つ分身)を一つの魔法技術として確立し、これを使って管理局を襲撃。

最初に山田君が捕らえたのも影分身であることが分かる。

 

一度、捕まえたと安心させた後、山田君が1人でいるところをナンバーズの全員で襲い掛かり捕獲。

次は高町なのは、その次は・・・と一人一人を分断し、手堅く、複数でせめて捕獲すると言う最も簡単で確実な手段で彼らを手ごまにしていったということが分かった。

 

ジェイルスカリエッティは今日もまた、どこかで研究をしているのだろう。

それは貴方の街かもしれない。

 

 

☆ ☆ ☆

 

最後に一つだけ。

山田君の処遇について答えておく。

 

彼の穢土転生、その死者を蘇らせる術はあくまでもNARUTOという漫画を元にしただけの魔力で再現されたものであり、詳細なディティールまで再現されているわけでない。

簡潔に言うなれば同じ名前の劣化版、ないしは簡易版とでも思ってもらえれば良い。

要はこの世界に合わせて最適化、弱体化しているのである。

 

ゆえにかの穢土転生の条件は生きた人間の用意、そしてDNA情報だ。

これは影分身でも生きた人間であるため代用可能。(ただし影分身は魔法であるため、いずれ消える。)

DNA情報はバックにジェイルスカリエッティが存在していたため、容易とまではいかずとも入手自体は難しくなかった。

 

そんな山田君だが、今は管理局再建のために奔走していると言う。

 

 

どんと大きな胸(おっぱい)を抱きながら・・・

 

 

「いざとなったら手術で取り除いちゃえ!」

 

とは響の談である。

酷かった。

 

 

 

 

 

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