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# PHD-0001 物理・力学 第1巻 — 博士号規格(六層張り合わせ)生産版

> 規格: SYSTEM.md §18.1(六層張り合わせ)+ §19(全乗せ編纂規格)準拠。§20.3の博士号書番号帯(PHD-番号4桁)生産版第1号。
> 位置づけ: `PHD-FORMAT-PILOT_物理_力学.md`(等加速度直線運動・項目I-1〜I-7・水準一〜三の実証原型)を**そのまま包含**し、`BOOK-0079_物理派生_力学_第1巻.md`(水準一〜四)・`BOOK-0117_物理派生_力学_第2巻.md`(水準五〜六)の骨格を前提として使い、そこから**水準七〜十二**(解析力学・軌道力学・非線形力学の入口)まで新規に登る生産版である。既刊で確立済みの式・用語は再定義せず、本文中では出典を明示したうえで結果のみを引用する(重複回避)。
> 表示上は§19.1層序式並列水準の要請により、主要項目を水準一〜十二の**全水準を並列**に見せる行列表も別途用意する(層序式は「逐次上げ」と相補する表示軸であり、内容の新規執筆範囲は水準七〜十二が中心である)。
> 検定の鍵(四択の正解・再構築課題の採点基準)は本体に同梱しない。別ファイル `PHD-0001_quiz_public.json`(鍵なし)・`PHD-0001_answers.json`(鍵)に分離する(公正性規定)。
> 安全規約: 力学は安全分野であり、危険を伴う実験手順・工程の記載は行わない。未確定・諸説がある箇所は本文中で正直に「未確定」と明記する。史実・年号はWebSearchで裏取り済み(出典は参照文献欄)。外部本文の転載は行わない(§16.5)。



# PHD-0001 物理・力学 第1巻 — 博士号規格(六層張り合わせ)生産版

# PHD-0001 物理・力学 第1巻 — 博士号規格(六層張り合わせ)生産版

 

> 規格: SYSTEM.md §18.1(六層張り合わせ)+ §19(全乗せ編纂規格)準拠。§20.3の博士号書番号帯(PHD-番号4桁)生産版第1号。

> 位置づけ: `PHD-FORMAT-PILOT_物理_力学.md`(等加速度直線運動・項目I-1〜I-7・水準一〜三の実証原型)を**そのまま包含**し、`BOOK-0079_物理派生_力学_第1巻.md`(水準一〜四)・`BOOK-0117_物理派生_力学_第2巻.md`(水準五〜六)の骨格を前提として使い、そこから**水準七〜十二**(解析力学・軌道力学・非線形力学の入口)まで新規に登る生産版である。既刊で確立済みの式・用語は再定義せず、本文中では出典を明示したうえで結果のみを引用する(重複回避)。

> 表示上は§19.1層序式並列水準の要請により、主要項目を水準一〜十二の**全水準を並列**に見せる行列表も別途用意する(層序式は「逐次上げ」と相補する表示軸であり、内容の新規執筆範囲は水準七〜十二が中心である)。

> 検定の鍵(四択の正解・再構築課題の採点基準)は本体に同梱しない。別ファイル `PHD-0001_quiz_public.json`(鍵なし)・`PHD-0001_answers.json`(鍵)に分離する(公正性規定)。

> 安全規約: 力学は安全分野であり、危険を伴う実験手順・工程の記載は行わない。未確定・諸説がある箇所は本文中で正直に「未確定」と明記する。史実・年号はWebSearchで裏取り済み(出典は参照文献欄)。外部本文の転載は行わない(§16.5)。

 

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## 入口の物語 — 落ち続けているのに、なぜ落ちてこないのか

 

夜空を横切る国際宇宙ステーション(ISS)を見上げたことがある人もいるだろう。地上から見ると、それは静かに一直線の光の筋を描いて流れていくだけに見える。しかし物理学の目でこの光景を見ると、まったく違う風景が広がっている——ISSは、実は絶え間なく「落下」し続けている。

 

地球の重力はISSを常に地球の中心へ向けて引っ張っている。もし水平方向の速度が一切なければ、ISSはただの物体としてまっすぐ落ちてくるだろう。しかしISSは秒速およそ7.7km(時速にするとおよそ27,600km)という猛烈な速さで、地表と平行な方向にも動いている。地球は丸いので、ISSが「まっすぐ落ちる」あいだに、地表そのものが同じだけ丸みを帯びて下に離れていく。落ちる速さと、地表が離れていく速さがちょうど釣り合い続けるとき、物体は地表に決して届かないまま、地球のまわりをぐるぐると回り続ける——これが軌道運動の正体である。

 

この一つの光景の中に、力学のほとんど全ての主題が同時に詰まっている。落下という現象は**運動学**(位置・速度・加速度の記述)の言葉で描かれ、なぜ落下が止まらないかは**動力学**(ニュートンの運動方程式)で説明され、軌道を維持するエネルギーの出入りは**仕事とエネルギー**の言葉で計算され、姿勢を保つ反動ホイールの働きは**運動量**と**回転運動**(角運動量保存)の言葉で語られ、太陽電池パネルのわずかな振動は**振動**の言葉で扱われ、そして軌道そのものの形を決めているのは**重力**——ニュートンが力学を単一の理論へとまとめ上げた、あの万有引力の法則にほかならない。

 

本巻は、この「一つの現象に、力学の全主題が同時に映り込む」という光景を道しるべに、既刊(BOOK-0079・BOOK-0117・PHD-FORMAT-PILOT)が水準一〜六で積み上げてきた足場の上に立ち、水準七〜十二——なぜ運動方程式F=maがラグランジアンという一段抽象的な原理から導けるのか、なぜ惑星の軌道はきれいな楕円になるのか、そしてなぜ完全に決定論的な法則からでさえ長期の未来予測が不可能になりうるのか——という、力学の最も奥まった部屋まで足を踏み入れる。読み終えたとき、読者はISSの光の筋の中に、力学という一つの巨大な建築物の全景を見出せるようになっているはずである。

 

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## 層1: 網羅(力学が扱う全項目の列挙)

 

力学(運動学/動力学/仕事とエネルギー/運動量/回転運動/振動/重力)は、本巻において次の**18項目**で閉じる。各項目には既刊との関係(継承・拡張・新規)を添える。

 

| # | 項目名 | 水準 | 既刊との関係 | 閉じる理由 |

|---|---|---|---|---|

| [力-01](#itm01) | `v=v0+at`等・等加速度直線運動 | 一〜三 | PILOT完全継承 | 力学の全ての運動記述の起点。これがなければ「動きを数で語る」こと自体ができない。 |

| [力-02](#itm02) | 放物運動(二次元投射) | 四〜五 | 新規(BOOK-0079/117は扱わず) | 力-01を水平・鉛直の2方向に独立に分解した具体例。運動学が1次元で閉じないことを示す最小の拡張。 |

| [力-03](#itm03) | 等速円運動と向心加速度 | 四〜五 | DIC-0002水準五(円運動)を数式面で深化 | 「速さが変わらないのに加速度が生じる」という直感に反する現象を扱う。回転運動・重力の両方の土台になる。 |

| [力-04](#itm04) | 相対運動(ガリレイ変換) | 六 | 新規 | 「誰から見た速度か」という観測者の視点を明示的に扱う。力-15以降の軌道運動の記述にも要る前提。 |

| [力-05](#itm05) | ニュートンの運動方程式`F=ma` | 二(復習)〜十 | BOOK-0079第二章継承・力-17へ橋渡し | 力学全体の中心公式。以降の全項目はこの式の応用か拡張のどちらかである。 |

| [力-06](#itm06) | 仕事とエネルギー・保存力 | 四(復習)〜七 | BOOK-0079第三章継承・ポテンシャル場へ拡張 | 「力×距離」という一つの積が、エネルギーという保存量へつながる回路を扱う。 |

| [力-07](#itm07) | 運動量・力積・衝突の分類 | 四〜五 | BOOK-0079第四章・BOOK-0117第3章継承 | 「力×時間」というもう一つの積が、運動量の変化そのものであることを扱う。 |

| [力-08](#itm08) | 重心系と多体系の運動量保存 | 七 | 新規(BOOK-0117の2体衝突を多体・重心系へ一般化) | 3つ以上の物体が絡む系では、外から見るより重心とともに動く視点が計算を単純化する。 |

| [力-09](#itm09) | 角速度・トルク・慣性モーメント | 五 | BOOK-0117第4章継承 | 回転運動における「速度」「力」「質量」に相当する3つの基礎量。 |

| [力-10](#itm10) | 角運動量保存とジャイロ効果(歳差運動) | 五〜九 | BOOK-0117第4章継承・歳差運動へ拡張 | 角運動量保存則そのものと、それが生む「傾いたコマが倒れずに首を振る」現象までを扱う。 |

| [力-11](#itm11) | 剛体のつり合いと重心 | 五 | BOOK-0117第5章継承 | 「大きさを持つ物体」を扱うために不可欠な、力とトルクの二重のつり合い条件。 |

| [力-12](#itm12) | 単振動(ばね・振り子) | 五 | BOOK-0117第6章継承 | 「揺れる」運動の最も基本的な数式的パターン。振動・波動全般の出発点。 |

| [力-13](#itm13) | 減衰振動・強制振動と共振 | 五(復習)〜八 | 新規(BOOK-0117は共振を定性的に扱うのみ) | 現実の振動には摩擦(減衰)があり、外力(強制)があるという、理想化を一段外した扱い。 |

| [力-14](#itm14) | 連成振動と基準振動 | 九 | 新規 | 2つ以上の振動体が結合したときに生じる、単独では現れない新しい振動パターン。 |

| [力-15](#itm15) | 万有引力の法則とケプラーの法則 | 六〜七 | 新規(BOOK-0001は歴史として言及のみ) | 重力を「地表近くで一定のg」から「距離の逆二乗則に従う一般法則」へ引き上げる。 |

| [力-16](#itm16) | 軌道力学と脱出速度 | 八〜九 | 新規 | 力-15を使って、実際に安定した軌道・脱出という具体的な運動を計算する。入口の物語の直接の回答。 |

| [力-17](#itm17) | 保存則と対称性・解析力学の入口 | 六(復習)〜十一 | BOOK-0117第7章(ネーターの定理)を継承し数式面へ拡張 | 「なぜ保存則が存在するか」への答えを、F=maを再導出できる形式(ラグランジュ・ハミルトン形式)で示す。 |

| [力-18](#itm18) | 非線形とカオスの数理 | 六(復習)〜十二 | BOOK-0117第8章を継承し数理的入口へ拡張 | 決定論的な法則が長期予測不能性を生む仕組みを、簡略化した数値例で扱う力学の最前線。 |

 

**閉じたことの確認**: 力学は「物体に力が働いたときの運動」を扱う分野であり、本巻の18項目は運動学(力-01〜04)・動力学(力-05・力-17・力-18)・仕事とエネルギー(力-06)・運動量(力-07・力-08)・回転運動(力-09〜11)・振動(力-12〜14)・重力(力-15・力-16)という、依頼された7分類すべてに対応する。連続体力学・流体力学・熱力学は力学に隣接するが独立した分野として扱い、意図的に含めていない(将来の力学第3巻または別冠の白カード候補として層序式並列水準の末尾に注記する)。

 

<!-- 増築点: 層1網羅への項目追加 -->

 

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## 層2: 単語(全登場用語の水準表と定義委託)

 

本文中の専門用語は初出時に「(水準◯)」を添える。既刊で定義済みの語は再定義せず、定義委託先を明示する。

 

### 2-A. 既刊(DIC-0002)へ委託する語

 

| 用語 | 水準 | 定義委託先 |

|---|---|---|

| 長さ・時間・速さ・質量・単位系SI | 一 | DIC-0002 水準一 |

| 加速度・力・慣性・重力・自由落下 | 二 | DIC-0002 水準二 |

| フックの法則・ばね | 三 | DIC-0002 水準三 |

| 仕事・エネルギー・運動量・てこ・振り子 | 四 | DIC-0002 水準四 |

| 放物運動・円運動・遠心力・振動・共鳴 | 五 | DIC-0002 水準五 |

 

### 2-B. 既刊(BOOK-0079・BOOK-0117・PILOT)へ委託する語

 

| 用語 | 水準 | 定義委託先 |

|---|---|---|

| 変位Δx・符号の約束・初期条件・等式連鎖 | 二〜五 | PILOT層2 |

| 力の合成・力のつり合い・作用反作用の法則 | 一〜二 | BOOK-0079第一・二章 |

| 力積・弾性衝突・非弾性衝突 | 五 | BOOK-0117第3章 |

| 角速度ω・トルク・慣性モーメントI・角運動量L・重心・剛体 | 五 | BOOK-0117第4・5章 |

| 単振動・ばね定数・周期・共振 | 五 | BOOK-0117第6章 |

| 対称性・ネーターの定理・非線形・決定論的・カオス | 六 | BOOK-0117第7・8章 |

 

### 2-C. 本巻で新規定義する語(将来のDIC-0002・NOTE-0004逆登録候補)

 

| 用語 | 水準 | 一行定義(初出はここ) |

|---|---|---|

| 相対運動・ガリレイ変換 | 六 | 観測者(基準系)を変えたときに、同じ物体の速度がどう足し引きされるかという関係。 |

| 保存力・ポテンシャル場 | 七 | 経路によらず、始点と終点の位置だけで仕事の量が決まる力と、その位置エネルギーを場所ごとの値として描いた地図。 |

| 重心系 | 七 | 系全体の重心とともに動く観測者から見た運動の記述。多体の衝突・分裂を単純化する視点。 |

| 万有引力の法則 | 六 | 質量を持つすべての物体同士が、質量の積に比例し距離の2乗に反比例する力で引き合うという、ニュートンが1687年に体系化した法則(→力-15)。 |

| ケプラーの法則(第一〜第三) | 七 | 惑星の軌道の形・面積速度・周期を記述する3つの経験則。ヨハネス・ケプラーが1609年(第一・第二法則)と1619年(第三法則)に発表した(→力-15)。 |

| 重力ポテンシャル | 八 | 万有引力による位置エネルギーを、距離だけの関数として表した量。 |

| 脱出速度 | 八 | ある天体の重力を振り切って無限遠まで到達するために必要な、最小の初速度。 |

| 軌道力学 | 九 | 万有引力のもとで物体がどんな軌道を描くかを扱う力学の一分野(→力-16)。 |

| 潮汐力 | 九 | 天体の異なる部分にかかる重力の強さのわずかな差が生む、引き伸ばす方向の力。 |

| 減衰振動・強制振動 | 七〜八 | 摩擦等でエネルギーが失われながら揺れる振動と、外部から周期的な力を受けながら揺れる振動。 |

| 連成振動・基準振動 | 九 | 2つ以上の振動体がばね等で結合した系の振動と、その系全体が一つのリズムで揺れる特別な振動パターン(モード)。 |

| 一般化座標 | 九 | 位置をx, y, zに限らず、問題ごとに最も都合のよい変数(角度など)で表したもの。 |

| 最小作用の原理 | 十 | 実際に物体がたどる経路は、「作用」と呼ばれる量を最小(または停留)にする経路であるという原理。 |

| ラグランジアン・ラグランジュ形式 | 十 | 運動エネルギーとポテンシャルエネルギーの差(L=T−V)を使って運動方程式を導く、ジョゼフ=ルイ・ラグランジュが1788年に体系化した形式(→力-17)。 |

| ハミルトン形式 | 十一 | ラグランジュ形式を、位置と運動量を対等な変数として扱う形に書き直した形式。ウィリアム・ローワン・ハミルトンが1833年に導入した(→力-17)。 |

| 位相空間 | 十一 | 物体の位置と運動量(またはそれに相当する量)の組を1点として表す、抽象的な空間。 |

| リアプノフ指数 | 十二 | 初期条件のわずかな違いが、時間とともにどれだけ速く(指数関数的に)拡大するかを表す指標(→力-18)。 |

 

**水準表記の義務の遵守メモ**: 上表の語は本文中で再登場する際に水準を再表記しない(初出一回のみ)。層をまたぐ読者のため、層4の地図と層9の層序式には水準列を再掲する。

 

<!-- 増築点: 層2単語への追加語彙 -->

 

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## 達人術ファースト一覧(§19.2・基礎と同じ見開きに前倒し配置)

 

以下19の達人術は、力学の基礎を学ぶのと同時に前倒しで配置する。各技は層5の該当項目内でも技IDを引用して参照する(§19.3技閉包)。

 

| 技ID | 技名 | 適用条件 | 標準手順との対応 | 所要目安 |

|---|---|---|---|---|

| <a id="tec001"></a>技-物-001 | 運動学3公式使い分け早見 | 等加速度直線運動で4変数(v0,v,a,t,Δx)のうち3つが既知、残り1つを求めたいとき | [力-01](#itm01)(PILOT I-1〜I-3) | 5〜15秒 |

| <a id="tec002"></a>技-物-002 | 次元解析による検算(単位塊消去法) | 式の両辺の単位が一致するかを素早く確認したいとき | 層5全項目の注記部分 | 5〜10秒 |

| <a id="tec003"></a>技-物-003 | 運動方程式パラメータ直読法 | `F=ma`型の式で既知2量から残り1量を暗算したいとき | [力-05](#itm05) | 3〜8秒 |

| <a id="tec004"></a>技-物-004 | 保存則帳簿法 | 衝突・分離・軌道変化で、まず何が保存されるかを判定してから式を立てたいとき | [力-08](#itm08)・[力-10](#itm10) | 10〜30秒 |

| <a id="tec005"></a>技-物-005 | 重心系変換 | 多体の衝突・分裂を重心とともに動く視点で単純化したいとき | [力-08](#itm08) | 15〜40秒 |

| <a id="tec006"></a>技-物-006 | 慣性モーメント合成早見+平行軸の定理 | 複数質点・標準形状の組合せで全体の慣性モーメントを求めたいとき | [力-09](#itm09)・[力-11](#itm11) | 10〜30秒 |

| <a id="tec007"></a>技-物-007 | 角運動量比の暗算 | 外部トルクゼロで慣性モーメント変化前後の角速度比を求めたいとき(I1ω1=I2ω2) | [力-10](#itm10) | 5〜15秒 |

| <a id="tec008"></a>技-物-008 | 単振動・連成振動の周期/角振動数比の暗算 | `T=2π√(m/k)`型・`ω=√(k/m)`型でルートの中身の比だけを見たいとき(連成振動の対称モード含む) | [力-12](#itm12)・[力-14](#itm14) | 5〜15秒 |

| <a id="tec009"></a>技-物-009 | 共振条件の見極め | 外力の周期と系の固有周期が一致するかを素早く判定したいとき | [力-13](#itm13) | 3〜10秒 |

| <a id="tec010"></a>技-物-010 | ケプラー第三法則比の暗算 | 軌道長半径の比から公転周期の比を求めたいとき(T²∝a³) | [力-15](#itm15) | 10〜20秒 |

| <a id="tec011"></a>技-物-011 | 脱出速度と円軌道速度の比の暗算 | 同高度の円軌道速度と脱出速度の関係(脱出速度=円軌道速度×√2)を確認したいとき | [力-16](#itm16) | 5〜10秒 |

| <a id="tec012"></a>技-物-012 | ラグランジアン一般化座標選定術 | 運動方程式を立てる前に対称性から保存量を先読みし、座標を絞り込みたいとき | [力-17](#itm17) | 30秒〜数分 |

| <a id="tec013"></a>技-物-013 | 微小振動近似の判定 | sinθ≈θの近似が使える振れ幅の範囲かを見極めたいとき | [力-12](#itm12)・[力-18](#itm18) | 5〜10秒 |

| <a id="tec014"></a>技-物-014 | 次元解析による公式復元術 | 公式を忘れたが単位だけは分かるとき、単位の組合せから係数の形を逆算したいとき | [力-15](#itm15) | 15〜40秒 |

| <a id="tec015"></a>技-物-015 | 有効数字・丸めタイミング判断 | 計算途中で数値を丸めるか、厳密値(分数・根号・πを含む形)で持ち越すか判断したいとき | 層5全項目(特に[力-12](#itm12)) | 3〜5秒 |

| <a id="tec016"></a>技-物-016 | 対称性ショートカット(等質量弾性衝突の速度交換) | 同質量同士の弾性衝突で速度が入れ替わると即断してよい場面 | BOOK-0079第四章・[力-08](#itm08) | 3〜5秒 |

| <a id="tec017"></a>技-物-017 | 力積-運動量変化の相互変換術 | 力・時間・質量・速度変化のうち3つが既知で残り1つを求めたいとき(J=FΔt=Δp) | [力-07](#itm07) | 5〜15秒 |

| <a id="tec018"></a>技-物-018 | 単位分解の一発検算(仕事・エネルギー) | 仕事・エネルギーの式でN・m=Jのような単位の組合せの正しさを確認したいとき | [力-06](#itm06) | 5〜10秒 |

| <a id="tec019"></a>技-物-019 | 指数的発散の桁数見積り術 | 初期誤差の拡大率と経過ステップ数から最終的な誤差の桁数を見積もりたいとき | [力-18](#itm18) | 5〜10秒 |

 

<!-- 増築点: 達人術一覧への技追加 -->

 

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## 層3: 水準化構造(概念依存の図式化・3形式)

 

### 3-A. 樹形図(ASCII、依存の生える向き=下から上)

 

```

● 力学の到達点(水準十〜十二)

ラグランジュ/ハミルトン形式[力-17] ・ カオスの数理[力-18]

│

┌───────────────┬─────────┼─────────┬──────────────────┐

│ │ │ │ │

軌道力学[力-16] 連成振動[力-14] │ 重心系保存[力-08] 剛体の一般運動

│ │ │ │ (歳差、[力-10]内)

万有引力[力-15] 減衰・強制振動 │ 力積・衝突[力-07] │

│ と共振[力-13] │ │ 角運動量保存[力-10]

│ │ │ │ │

│ 単振動[力-12] │ │ トルク・慣性モーメント[力-09]

│ │ │ │ │

└───────┬───────┴─────────┴─────────┴──────────────────┘

│

仕事とエネルギー・保存力[力-06] ── 相対運動[力-04]

│ │

└──────────────┬───────────────┘

│

ニュートンの運動方程式 F=ma [力-05]

│

放物運動[力-02] ・ 等速円運動[力-03]

│

等加速度直線運動[力-01](PILOT起点そのもの)

│

● 出発点: 長さ・時間・速さ・質量(水準一、DIC-0002委託)

```

 

### 3-B. 依存表(項目→直接の前提→前提が要る理由)

 

| 項目 | 直接の前提 | 前提が要る理由 |

|---|---|---|

| 力-01 | (PILOTで確立済み・前提なし) | 力学全体の起点。DIC-0002水準一の長さ・時間だけで組み立つ。 |

| 力-02・力-03 | 力-01 | 二次元・円形の運動も、各方向・各瞬間では力-01と同じ式が成り立つという分解の考え方を使う。 |

| 力-04 | 力-01〜03 | 観測者を変える操作は、まず1つの観測者から見た運動が記述できていないと意味を持たない。 |

| 力-05 | 力-01(加速度の定義) | F=maのaは力-01で定義した加速度そのもの。 |

| 力-06 | 力-05 | 仕事・エネルギーはF=maを積分・変形した結果として導出できる(BOOK-0079第三章)。 |

| 力-07 | 力-05 | 力積J=FΔtはF=maから直接導ける(BOOK-0117第3章)。 |

| 力-08 | 力-07 | 多体系の運動量保存は、2体の運動量保存(力-07)をそのまま足し合わせた一般化。 |

| 力-09 | 力-05 | トルク・慣性モーメントは、F=maの回転版を作るための部品(τ=Fr、I=Σmr²)。 |

| 力-10 | 力-09 | 角運動量L=Iωの保存は、トルクがゼロのときのI・ωの関係として力-09の上に立つ。 |

| 力-11 | 力-09 | 剛体のつり合いは「力の合計ゼロ」に加え「トルクの合計ゼロ」を要求する(BOOK-0079第一章の力のつり合いの拡張)。 |

| 力-12 | 力-05・力-06 | 単振動の周期の式は、F=maとエネルギー保存の両方から導出できる。 |

| 力-13 | 力-12 | 減衰・強制振動は、単振動に「摩擦の項」「外力の項」を追加した拡張。 |

| 力-14 | 力-12・力-13 | 連成振動は、複数の単振動が結合したときに生じる基準振動(モード)を扱う。 |

| 力-15 | 力-05・力-03 | 万有引力の法則は力の一種としてF=maに代入され、円運動(力-03)の向心力として使われる場面が多い。 |

| 力-16 | 力-15・力-06 | 軌道力学・脱出速度は、万有引力による位置エネルギーとエネルギー保存を組み合わせて導く。 |

| 力-17 | 力-05・力-06・BOOK-0117第7章 | ラグランジュ形式はF=maと仕事・エネルギーの概念を、対称性(ネーターの定理)の言葉で統一的に書き直したもの。 |

| 力-18 | 力-12・力-17 | カオスは、単振動のような線形近似が破れたとき(非線形化したとき)に、決定論的な運動方程式(力-17の枠組み)がどう振る舞うかを扱う。 |

 

### 3-C. DAG形式(横断・循環依存があるため3形式目を採用)

 

保存則(エネルギー・運動量・角運動量)と対称性は、樹形図の単一の親子関係では表せない「複数の項目に同時に根を持つ」横断的な関係にある。

 

```

[力-06 仕事とエネルギー] [力-07/08 運動量] [力-09/10 回転運動]

│ │ │

└──────────┬─────────┴──────────┬─────────┘

│ │

時間の対称性 空間・回転の対称性

│ │

└──────────┬──────────┘

│

[力-17 ネーターの定理・対称性]

│

(BOOK-0117第7章から継承・数式面へ拡張)

 

[力-03 円運動] ⇄(向心力の実体として) [力-15 万有引力]

│

[力-16 軌道力学]

 

[力-12 単振動] → (振れ幅が大きくなり比例関係が破れると) → [力-18 カオス]

```

 

**図式化の所感**: 樹形図(3-A)は学習の登り方(どの項目から手を付けるべきか)を示すのに向き、依存表(3-B)は各項目の前提の抜け漏れを機械的に検査するのに向く。DAG(3-C)は「エネルギー・運動量・角運動量という3つの異なる保存則が、実は対称性という1つの根に収束する」というBOOK-0117第7章の主張と、「円運動と万有引力が向心力という1つの実体でつながる」という力学内部の横断的な接続を示すのに向く。3形式を揃えたことで、力学という一分野の中に潜む循環的・横断的な構造が可視化された。

 

<!-- 増築点: 層3水準化構造への図式追加 -->

 

---

 

## 層4: 網羅の地図(MAP_物理.mdとの対応)

 

`MAP_物理.md`(冠あたり1ファイル・§20.3)は本波で班Aにより並行生産中のため、本書からのリンクは張らず、対応節番号の宣言のみを行う(本書側からの提案節番号であり、確定はMAP_物理.md本体の生産完了後)。

 

| 項目 | 登場語 | 水準 | 定義委託先(冊内アンカー) | MAP_物理.md対応節(提案・本波生産中) |

|---|---|---|---|---|

| 力-01 | 速度・加速度・変位 | 一〜三 | PILOT層2 / [層5-力01](#itm01) | 力学篇 §Mech-01 |

| 力-02 | 放物運動 | 四〜五 | DIC-0002水準五 / [層5-力02](#itm02) | 力学篇 §Mech-02 |

| 力-03 | 円運動・向心加速度 | 四〜五 | DIC-0002水準五 / [層5-力03](#itm03) | 力学篇 §Mech-03 |

| 力-04 | 相対運動・ガリレイ変換 | 六 | 層2-C / [層5-力04](#itm04) | 力学篇 §Mech-04 |

| 力-05 | 運動方程式F=ma | 二〜十 | BOOK-0079第二章 / [層5-力05](#itm05) | 力学篇 §Mech-05 |

| 力-06 | 仕事・エネルギー・保存力 | 四〜七 | BOOK-0079第三章・層2-C / [層5-力06](#itm06) | 力学篇 §Mech-06 |

| 力-07 | 運動量・力積・衝突 | 四〜五 | BOOK-0117第3章 / [層5-力07](#itm07) | 力学篇 §Mech-07 |

| 力-08 | 重心系・多体保存 | 七 | 層2-C / [層5-力08](#itm08) | 力学篇 §Mech-08 |

| 力-09 | 角速度・トルク・慣性モーメント | 五 | BOOK-0117第4章 / [層5-力09](#itm09) | 力学篇 §Mech-09 |

| 力-10 | 角運動量保存・歳差運動 | 五〜九 | BOOK-0117第4章・層2-C / [層5-力10](#itm10) | 力学篇 §Mech-10 |

| 力-11 | 剛体・重心・つり合い | 五 | BOOK-0117第5章 / [層5-力11](#itm11) | 力学篇 §Mech-11 |

| 力-12 | 単振動・ばね定数・周期 | 五 | BOOK-0117第6章 / [層5-力12](#itm12) | 力学篇 §Mech-12 |

| 力-13 | 減衰振動・強制振動・共振 | 五〜八 | BOOK-0117第6章・層2-C / [層5-力13](#itm13) | 力学篇 §Mech-13 |

| 力-14 | 連成振動・基準振動 | 九 | 層2-C / [層5-力14](#itm14) | 力学篇 §Mech-14 |

| 力-15 | 万有引力・ケプラーの法則 | 六〜七 | 層2-C / [層5-力15](#itm15) | 力学篇 §Mech-15 |

| 力-16 | 軌道力学・脱出速度 | 八〜九 | 層2-C / [層5-力16](#itm16) | 力学篇 §Mech-16 |

| 力-17 | 対称性・ラグランジュ形式・ハミルトン形式 | 六〜十一 | BOOK-0117第7章・層2-C / [層5-力17](#itm17) | 力学篇 §Mech-17 |

| 力-18 | 非線形・カオス・リアプノフ指数 | 六〜十二 | BOOK-0117第8章・層2-C / [層5-力18](#itm18) | 力学篇 §Mech-18 |

 

この表は層1(全18項目)と一対一で対応し、抜け・重複がないことを機械的に確認できる(層1の項目数=18、この表の行数=18)。

 

<!-- 増築点: 層4地図対応の節番号更新 -->

 

---

 

## 層5: 解説(等式連鎖形式)

 

各項目につき「公式(答え)を最初に置き、展開図を挟み、答えへイコールで結ぶ」形式で書く。検算行規約(裁定14)に従い、`=`を含む数式行は純粋な数値・記号の等式のみとし、単位・近似記号・指数のe表記は本文の「注記:」側に置く。

 

<a id="itm01"></a>

### 力-01: 等加速度直線運動(PILOTの起点をそのまま継承)

 

**問い**: 初速度10 m/s、加速度2 m/s²で5秒間進んだときの速度は?

 

```

v = v0 + at = 10 + 2×5 = 20

```

 

注記: v0・a・tの単位はそれぞれm/s、m/s²、s、結果vの単位はm/s。この式そのものはPILOT層5-①のI-1と同一形式であり、本巻はこの起点をそのまま継承する([技-物-001](#tec001)で公式選択)。

 

検算: `20 = 10 + 2×5`

 

<a id="itm02"></a>

### 力-02: 放物運動(二次元投射)

 

**問い**: 初速度14 m/s、投射角45°(sin90°=1)で発射した物体の水平到達距離は(g=9.8 m/s²)?

 

```

R = v0²×sin(2θ)÷g = 196×1÷9.8 = 20

```

 

注記: v0=14、θ=45°(2θ=90°でsin90°=1)、g=9.8、結果R=20(単位はm)。水平方向は力-01の等速運動(a=0)、鉛直方向は力-01の等加速度運動(a=−g)という2つの独立した力-01の重ね合わせで放物運動が組み立つ(→[力-01](#itm01)参照、下位水準リンク)。

 

検算: `20 = 196÷9.8`

 

<a id="itm03"></a>

### 力-03: 等速円運動と向心加速度

 

**問い**: 半径5mの円周上を速さ10 m/sで等速円運動する物体の向心加速度は?

 

```

ac = v²÷r = 100÷5 = 20

```

 

注記: v=10、r=5、結果ac=20(単位はm/s²)。「速さ」が一定でも向きが絶えず変わるため、力-01の意味での加速度(速度の変化率)はゼロにならない——これが等速円運動の直感に反する核心である。

 

検算: `20 = 100÷5`

 

<a id="itm04"></a>

### 力-04: 相対運動(ガリレイ変換)

 

**問い**: 電車が地面に対し15 m/sで走り、電車内で人が進行方向へ電車に対して3 m/sで歩くとき、人の地面に対する速さは?

 

```

vAC = vAB + vBC = 15 + 3 = 18

```

 

注記: vAB=電車の対地速度15、vBC=人の対電車速度3、結果vAC=18(単位はm/s)。観測者(基準系)を変えると速度は単純な足し算・引き算で変換される——これがガリレイ変換であり、力-16の軌道計算で「地上から見た速度」と「天体を基準にした速度」を使い分ける際の前提になる。

 

検算: `18 = 15 + 3`

 

<a id="itm05"></a>

### 力-05: ニュートンの運動方程式(水準二の復習・水準十への橋渡し)

 

**問い**: 質量4 kgの物体に加速度3 m/s²を生じさせるために必要な力は?

 

```

F = m×a = 4×3 = 12

```

 

注記: m=4、a=3、結果F=12(単位はN)。BOOK-0079第二章の式と同一であり、本巻はこの式をラグランジュ形式(→[力-17](#itm17)参照)へ一般化する起点として位置づけ直す([技-物-003](#tec003)でパラメータ直読)。

 

検算: `12 = 4×3`

 

<a id="itm06"></a>

### 力-06: 仕事とエネルギー・保存力

 

**問い①**: 30 Nの力で物体を5 m動かしたときの仕事は?

 

```

W = F×d = 30×5 = 150

```

 

注記: F=30、d=5、結果W=150(単位はJ)。仕事の単位はN・mであり、これがJ(ジュール)そのものである([技-物-018](#tec018)で単位分解を検算)。

 

**問い②**: 質量1 kgの物体が高さ2.5 mから自由落下するとき、地面到達直前の速さは(g=9.8 m/s²)?

 

```

v = √(2×g×h) = √(2×9.8×2.5) = √49 = 7

```

 

注記: g=9.8、h=2.5、結果v=7(単位はm/s)。位置エネルギーmghが全て運動エネルギー(1/2)mv²に変わるという保存則(BOOK-0079第三章)から導いた式であり、√49がちょうど整数になるようh=2.5mを選んだ(質量mは両辺で消える)。保存力とは、この位置エネルギーが経路によらず高さだけで決まる力を指す(→[力-05](#itm05)参照、下位水準リンク)。

 

検算: `49 = 2×9.8×2.5`

 

<a id="itm07"></a>

### 力-07: 運動量・力積・衝突の分類

 

**問い**: 質量0.4 kgのボールが静止状態から0.1秒間力を受けて速度6 m/sになった。この間に働いた力の大きさは?

 

```

F = m×Δv÷Δt = 0.4×6÷0.1 = 24

```

 

注記: m=0.4、Δv=6、Δt=0.1、結果F=24(単位はN)。BOOK-0117第3章のJ=FΔt=Δpと同型の関係であり、力積という「力×時間」の積が運動量の変化量にそのまま等しい([技-物-017](#tec017))。

 

検算: `24 = 0.4×6÷0.1`

 

<a id="itm08"></a>

### 力-08: 重心系と多体系の運動量保存

 

**問い**: 質量3 kgの物体が速度4 m/sで、静止している質量1 kgの物体に完全非弾性衝突し、一体となって動いた。衝突後の速度は?

 

```

v = (m1×v1+m2×v2)÷(m1+m2) = (3×4+1×0)÷(3+1) = 12÷4 = 3

```

 

注記: m1=3、v1=4、m2=1、v2=0、結果v=3(単位はm/s)。BOOK-0079第四章の2体衝突の式と同型であり、3体以上に拡張する際は同じ式のΣ(合計)版を使う([技-物-004](#tec004)保存則帳簿法・[技-物-005](#tec005)重心系変換、→[力-07](#itm07)参照)。

 

検算: `3 = 12÷4`

 

<a id="itm09"></a>

### 力-09: 角速度・トルク・慣性モーメント

 

**問い**: 回転軸から0.5 mの位置に、軸に垂直な向きで20 Nの力を加えたときのトルクは?

 

```

τ = F×r = 20×0.5 = 10

```

 

注記: F=20、r=0.5、結果τ=10(単位はN·m)。BOOK-0117第4章のトルクの定義そのものであり、BOOK-0079第五章の「てこ」の原理を回転運動の言葉で言い換えたものにあたる。

 

検算: `10 = 20×0.5`

 

<a id="itm10"></a>

### 力-10: 角運動量保存とジャイロ効果(歳差運動)

 

**問い**: 慣性モーメント6 kg·m²、角速度3 rad/sだった物体が、外部トルクなしで慣性モーメントを2 kg·m²に変化させた。変化後の角速度は?

 

```

ω2 = (I1×ω1)÷I2 = (6×3)÷2 = 9

```

 

注記: I1=6、ω1=3、I2=2、結果ω2=9(単位はrad/s)。BOOK-0117第4章のフィギュアスケーター例と同型の関係([技-物-007](#tec007)、→[力-09](#itm09)参照)。慣性モーメントが1/3になると角速度は3倍になる——角運動量L=I×ωという積が保存されるためである。傾いた高速回転体(コマ)が倒れずに首を振る歳差運動は、この角運動量保存則とは正反対の状況で起きる現象である——重心からずれた位置に働く重力が外部トルクτ(=r×F、ゼロではない)を生み、τ=dL/dtに従って角運動量ベクトルLの向きを絶え間なく変え続けることで生じる。つまり歳差運動は「外部トルクがゼロのときに成り立つ保存則」の帰結ではなく、「外部トルクが存在するときにLがどう変化するか」を記述する変化則dL/dt=τの帰結である。厳密な取り扱いは剛体の一般運動(オイラーの運動方程式)を要するため、本巻では現象の説明にとどめ、数式の全面展開は水準十二の未到達部類として正直に切り分ける。

 

検算: `9 = 6×3÷2`

 

<a id="itm11"></a>

### 力-11: 剛体のつり合いと重心

 

**問い**: 長さ6mの軽い棒の両端に質量3 kgと質量9 kgのおもりを取り付けた。質量3 kg側の端から重心までの距離は?

 

```

xg = (m1×x1+m2×x2)÷(m1+m2) = (3×0+9×6)÷(3+9) = 54÷12 = 4.5

```

 

注記: 質量3 kg側を基準点x1=0、質量9 kg側x2=6、結果xg=4.5(単位はm)。BOOK-0117第5章の重心の式と同型であり、逆算するとm1側の距離4.5m×3kg=13.5、m2側の距離1.5m×9kg=13.5で両側のトルクが一致する([技-物-006](#tec006))。

 

検算: `4.5 = 54÷12`

 

<a id="itm12"></a>

### 力-12: 単振動(ばね・振り子)

 

**問い**: 質量2 kg、ばね定数18 N/mのばね振り子の周期は?

 

```

T = 2π×√(m÷k) = 2π×√(2÷18) = 2π×√(1÷9) = 2π÷3

```

 

注記: m=2、k=18、結果T=2π/3(単位は秒)。根号の中身2/18が1/9まで約分できるため、πを含む厳密値のまま表せ、小数化による丸め誤差を持ち込まない([技-物-008](#tec008)・[技-物-015](#tec015))。BOOK-0117第6章の式と同一形式。

 

検算: `2÷18 = 1÷9`

 

<a id="itm13"></a>

### 力-13: 減衰振動・強制振動と共振

 

**問い**: 固有角振動数ω0=5 rad/sの系に、外力の角振動数ω=5 rad/sを加えたとき、両者の差Δωは?

 

```

Δω = ω − ω0 = 5 − 5 = 0

```

 

注記: Δω=0は共振条件(固有振動数と駆動振動数の一致)の成立を示す([技-物-009](#tec009))。現実の振動には摩擦等によるエネルギー損失(減衰)が伴い、減衰がある系では振幅の増大に上限が生じるが、減衰が小さいほど共振時の振幅は大きくなる(BOOK-0117第6章の共振の定性的説明を、条件式として明示したもの)。

 

検算: `0 = 5 − 5`

 

<a id="itm14"></a>

### 力-14: 連成振動と基準振動

 

**問い**: 同じ質量m、同じばね定数kで連結された2質点系の対称モード(2質点が同位相で動く基準振動)の角振動数はω=√(k/m)である。k=9 N/m、m=1 kgのとき、対称モードの角振動数は?

 

```

ω = √(k÷m) = √(9÷1) = √9 = 3

```

 

注記: k=9、m=1、結果ω=3(単位はrad/s)。対称モードでは2質点間のばねが伸び縮みしないため、単独の単振動([力-12](#itm12))と同じ式になる。非対称モード(逆位相)では中央のばねも働くため異なる角振動数になるが、本巻ではこの対称モードの入口までとする([技-物-008](#tec008))。

 

検算: `3 = 9÷1`

 

<a id="itm15"></a>

### 力-15: 万有引力の法則とケプラーの法則

 

**問い①**: 万有引力の法則`F=(G×M×m)÷r²`で、G×M×mの積を54(数値例)、距離rを3としたときのFは?

 

```

F = (G×M×m)÷r² = 54÷9 = 6

```

 

注記: 実際の万有引力定数Gは6.67×10⁻¹¹ N·m²/kg²という科学的記数法(e表記)で表される値であり、検算行にe表記を持ち込まない裁定14の規約に配慮して、ここではG×M×mの積をひとまとめの数値54として扱う数値例にとどめる([技-物-014](#tec014))。ニュートンが1687年の『プリンキピア』で体系化したこの法則により、地上の重力(→DIC-0002水準二)と天体の運動が同じ1つの式で説明されるようになった。

 

検算: `6 = 54÷9`

 

**問い②**: ある惑星の軌道長半径が地球の4倍(地球=1とする相対単位)のとき、ケプラー第三法則T²=a³より公転周期は地球の何倍か?

 

```

T = √(a³) = √(4³) = √64 = 8

```

 

注記: a=4(相対単位)、結果T=8(地球年)。ヨハネス・ケプラーが1609年の『新天文学』で第一・第二法則を、1619年の『宇宙の調和』で第三法則を発表した([技-物-010](#tec010))。この経験則は、力-15①のニュートンの万有引力の法則から数学的に導出できる(導出の詳細な変分法的取り扱いは力-17を要するため、本項では結果のみを確認する)。

 

検算: `8 = √64`

 

<a id="itm16"></a>

### 力-16: 軌道力学と脱出速度

 

**問い**: 円軌道速度の2乗をvorbit²=GM/R、脱出速度の2乗をvescape²=2GM/Rとする。GM/R=40(数値例)のとき、vescape²の値は?

 

```

vescape² = 2×(GM÷R) = 2×40 = 80

```

 

注記: GM/R=40(数値例)、結果vescape²=80。両辺を2乗のまま扱うことで、脱出速度=円軌道速度×√2という有名な関係(→[技-物-011](#tec011))を、無理数の近似(≈)を検算行に持ち込まずに数値例で確認できる。入口の物語のISSはまさにこのvorbitに近い速度で地球を周回している(→[力-04](#itm04)・[力-15](#itm15)参照、下位水準リンク)。

 

検算: `80 = 2×40`

 

<a id="itm17"></a>

### 力-17: 保存則と対称性・解析力学の入口(ラグランジュ形式)

 

**問い**: 自由粒子(ポテンシャルV=0)が質量2 kg、速度3 m/sで運動しているとき、ラグランジアンL=T−Vの値は?

 

```

L = T − V = 9 − 0 = 9

```

 

注記: T=(1/2)×2×3²=9(運動エネルギー、[力-06](#itm06)と同型の式)、V=0(自由粒子)、結果L=9([技-物-012](#tec012))。ラグランジアンLはオイラー・ラグランジュ方程式`d/dt(∂L/∂q̇)−∂L/∂q=0`に代入すると、力-05のF=maが再導出される「運動方程式を生み出す母体」である。ジョゼフ=ルイ・ラグランジュが1788年の『解析力学』で体系化し、ウィリアム・ローワン・ハミルトンが1833年にこれを位置と運動量を対等に扱う形式(ハミルトン形式)へ書き直した。BOOK-0117第7章で示された「保存則は対称性から導かれる」というネーターの定理は、このラグランジュ形式の中でこそ厳密に証明できる——時間の対称性からエネルギー保存、空間の対称性から運動量保存、回転の対称性から角運動量保存が導かれる、という主張の数学的な土台がここにある。ハミルトン形式が位置と運動量の組を1点として表す抽象的な空間を位相空間と呼ぶが、その厳密な数学的取り扱いは水準十二の未到達部類として正直に切り分ける。

 

検算: `9 = 9 − 0`

 

<a id="itm18"></a>

### 力-18: 非線形とカオスの数理(リアプノフ指数の入口)

 

**問い**: 初期のわずかな誤差が1ステップごとに2倍に拡大する単純化したカオス的写像モデルで、初期誤差を1(基準単位)としたとき、3ステップ後の誤差は?

 

```

δ = δ0×2^n = 1×2³ = 8

```

 

注記: δ0=1、n=3(ステップ数)、拡大率2倍/ステップ、結果δ=8([技-物-019](#tec019))。連続時間の厳密なリアプノフ指数λは誤差の拡大をδ(t)=δ0×e^(λt)という自然指数関数で表すが、検算行にe表記を持ち込まない裁定14の規約に配慮し、ここでは離散的な「倍加ステップ数」という簡略化した数値例で、初期条件のわずかな違いが指数関数的に拡大するというカオスの核心的な性質だけを確認する(BOOK-0117第8章の二重振り子の定性的説明を、簡略な数値モデルへ翻訳したもの、→[力-12](#itm12)参照)。厳密な連続時間モデル・実際のリアプノフ指数の測定法は水準十二の未到達部類として正直に切り分け、誇張して「もう理解した」とは言わない。

 

検算: `8 = 1×2³`

 

**層5の一対一対応の確認**: 層4の地図に載る18項目全てが、上記18本(力-06と力-15はそれぞれ2本の等式連鎖を持つため実質20本)の等式連鎖のいずれかと対応しており、全項目が最低1本の「=」連鎖でカバーされている。

 

<!-- 増築点: 層5解説の等式連鎖追加 -->

 

---

 

## 層6: 説明(水準一からの分解→設計→再構築)

 

§18.1層6の要請に従い、力学の7分類それぞれについて、水準一の道具から出発して「分解→設計→再構築」の3段で示す。読者がこの文書を見ずに同じ構造を組み直せることが、各段の合格条件である。

 

<a id="l6a"></a>

### 6-A. 運動学(力-01〜04)

 

**出発点(水準一)**: メートル(m)と秒(s)という2つの単位さえあれば、「単位時間あたりの位置の変化」として速度が、「単位時間あたりの速度の変化」として加速度が組み立てられる(PILOT層6の出発点と同一)。

 

**分解**: 運動学は「1次元・直線」「2次元・曲線」「観測者の視点」という3つの部品に分解できる。1次元の部品が力-01(PILOT完全継承)、2次元への拡張が力-02(放物運動)・力-03(円運動)、視点の切り替えが力-04(相対運動)である。

 

**設計**: 放物運動(力-02)は、水平方向には力が働かない(a=0の力-01)、鉛直方向には重力による一定加速度が働く(a=−gの力-01)という、2つの独立した力-01を同時並行で走らせるだけで組み立てられる。円運動(力-03)は、速さが変わらなくても向きが変わり続けるために生じる加速度(向心加速度)として、力-01の「加速度=速度の変化率」という定義を、向きの変化にまで拡張する。相対運動(力-04)は、ある観測者から見た速度に、その観測者自身の速度を足し引きするだけで、別の観測者から見た速度に変換できる。

 

**再構築**: 読者は今、次の手順を白紙から再現できるはずである。水準一の長さ・時間→速度・加速度の定義(水準二、DIC-0002)→1次元の力-01(PILOT)→2方向へ分解した放物運動(力-02)→向きの変化に着目した円運動(力-03)→観測者を変えるガリレイ変換(力-04)。この一連の流れを再現できれば6-Aの合格条件を満たす。

 

<!-- 増築点: 6-A運動学の再構築手順追加 -->

 

<a id="l6b"></a>

### 6-B. 動力学と解析力学(力-05・力-17・力-18)

 

**出発点(水準二)**: 力(N)と質量(kg)という2つの量が、DIC-0002水準二で既に定義されている。

 

**分解**: 動力学は「力と加速度の関係(F=ma)」という1つの核と、「なぜF=maが成り立つのか、より根源的な原理から導けないか」という問い(力-17)、「F=maのような決定論的な式が、長期の予測可能性についてどこまで保証してくれるのか」という問い(力-18)の3層に分解できる。

 

**設計**: F=ma(力-05、BOOK-0079第二章)がまず経験則・公理として与えられる。次にラグランジュ形式(力-17)では、運動エネルギーTとポテンシャルエネルギーVの差L=T−Vという1つの量(ラグランジアン)を定義し、これを「作用」と呼ばれる量(経路に沿ってLを時間で積算したもの)の中に入れて、作用を最小(または停留)にする経路を求めるという手順を踏むと、その経路がちょうどF=maを満たす経路と一致することが示される(最小作用の原理)。つまりF=maは、「自然は無駄なく最も効率のよい経路を選ぶ」というより根源的な原理の帰結として再導出できる。さらにこのラグランジュ形式のもとでは、系が持つ対称性(時間・空間・回転のどれについて法則が変わらないか)と、保存される量(エネルギー・運動量・角運動量)が1対1で対応することが数学的に証明できる(ネーターの定理、BOOK-0117第7章)。最後に力-18では、F=ma自体は完全に決定論的であっても、非線形な項(単純な比例関係が崩れる項)が式に含まれると、初期条件のわずかな違いが時間とともに指数関数的に拡大し、長期の予測が事実上不可能になりうることを扱う。

 

**再構築**: F=ma(水準二)→仕事・エネルギー(水準四〜七)→L=T−V(水準十)→最小作用の原理でF=maを再導出(水準十)→対称性と保存則の対応(水準六〜十一、ネーターの定理)→非線形化するとカオスが生じうる(水準六〜十二)。この流れを再現できれば6-Bの合格条件を満たす。「F=maという1つの公理が、なぜ成り立つのか」を問い直す姿勢そのものが、水準七以降の力学の本質である。

 

<!-- 増築点: 6-B動力学と解析力学の再構築手順追加 -->

 

<a id="l6c"></a>

### 6-C. 仕事とエネルギー(力-06)

 

**出発点(水準四)**: 仕事W=F×d、運動エネルギー(1/2)mv²、位置エネルギーmghは、BOOK-0079第三章で既に確立済みである。

 

**分解**: 仕事とエネルギーの部品は「力×距離という積(仕事)」「動きに蓄えられた形(運動エネルギー)」「高さ・位置に蓄えられた形(位置エネルギー)」の3つに分解できる。

 

**設計**: 位置エネルギーが運動エネルギーに変わるとき(自由落下)、その和(力学的エネルギー、BOOK-0117第2章)は変わらない、という保存則が成り立つ。本巻ではこれをさらに一般化し、経路によらず位置だけでエネルギーの出入りが決まる力を「保存力」と呼び、その位置エネルギーを空間上の値の地図として描いたものを「ポテンシャル場」と呼ぶ。摩擦のような、経路の長さそのものに依存する力は保存力ではなく、保存力でない力が働く系では力学的エネルギーの一部が熱等に散逸する(BOOK-0079第六章の摩擦の議論と接続)。

 

**再構築**: F=maの力(水準二)→力に距離をかけた仕事(水準四)→仕事が生む運動エネルギー・位置エネルギー(水準四)→両者の和が保存される場合とされない場合の区別(水準四〜五)→経路によらないという性質で保存力を再定義(水準七)。この流れを再現できれば6-Cの合格条件を満たす。

 

<!-- 増築点: 6-C仕事とエネルギーの再構築手順追加 -->

 

<a id="l6d"></a>

### 6-D. 運動量と衝突(力-07・力-08)

 

**出発点(水準四)**: 運動量p=mvはDIC-0002水準四・BOOK-0079第四章で既に確立済みである。

 

**分解**: 運動量の部品は「力×時間という積(力積)」「2体の衝突前後での保存」「3体以上・重心の視点での一般化」の3つに分解できる。

 

**設計**: F=maの両辺に時間Δtをかけると、力積FΔt=mΔv=Δp(運動量の変化量)という関係が得られる(BOOK-0117第3章)。この関係を2つの物体の衝突に当てはめ、外力が働かない(あるいは無視できる)系では衝突前後で運動量の合計が保たれる、というのが運動量保存則である。3つ以上の物体が絡む系では、各物体の運動量を個別に追うより、系全体の重心の運動(重心系)に着目すると計算が単純になる——外力がなければ重心の速度自体は衝突がどれだけ起きても変化しない、という性質を使う。

 

**再構築**: F=ma(水準二)→両辺に時間をかけて力積・運動量の変化(水準五)→2体の衝突前後での運動量保存(水準四〜五)→3体以上への一般化と重心系という視点(水準七)。この流れを再現できれば6-Dの合格条件を満たす。

 

<!-- 増築点: 6-D運動量と衝突の再構築手順追加 -->

 

<a id="l6e"></a>

### 6-E. 回転運動(力-09・力-10・力-11)

 

**出発点(水準二)**: F=ma(力-05)という直線運動の運動方程式が出発点である。

 

**分解**: 回転運動は、直線運動の3つの基礎量(力・質量・運動量)それぞれに、回転版の相棒がいるという構造に分解できる。力の相棒がトルクτ、質量の相棒が慣性モーメントI、運動量の相棒が角運動量Lである。

 

**設計**: 直線運動の力Fが「物体を押す働き」だとすれば、回転運動のトルクτは「物体を回す働き」であり、力の大きさと、回転軸から力の作用点までの距離(腕の長さr)の積τ=F×rで決まる(BOOK-0079第五章の「てこ」の原理そのもの)。直線運動の質量mが「動かしにくさ」だとすれば、回転運動の慣性モーメントIは「回しにくさ」であり、同じ質量でも回転軸から遠くに分布しているほど大きくなる(I=Σmr²)。この2つの部品を使うと、直線運動のF=maに対応する回転版の式τ=Iα(αは角加速度)が組み立てられる。さらに直線運動の運動量p=mvに対応する回転版の角運動量L=I×ωが定義でき、外部トルクがゼロのとき(τ=0のとき)、直線運動の運動量保存とまったく同じ論法で、角運動量Lも保存される——これが力-10の角運動量保存則である。大きさを持つ物体(剛体)が静止し続けるには、力の合計がゼロという直線運動の条件(BOOK-0079第一章の力のつり合い)に加え、トルクの合計もゼロという回転版の条件が同時に必要になる(力-11の剛体のつり合い)。

 

**再構築**: F=ma(水準二)→回転版の力(トルク、τ=Fr)を「てこ」の原理として位置づけ(水準五)→回転版の質量(慣性モーメント、I=Σmr²)を質量の分布として定義(水準五)→回転版の運動量(角運動量、L=Iω)を定義し、外部トルクがゼロのときの保存則を直線運動の運動量保存との構造的対応(アナロジー)として導く(水準五)→力の合計とトルクの合計の両方がゼロという剛体のつり合い条件(水準五)。この流れを再現できれば6-Eの合格条件を満たす。この再構築手順は、本巻の再構築課題(検定)がそのまま問う内容でもある。

 

<!-- 増築点: 6-E回転運動の再構築手順追加 -->

 

<a id="l6f"></a>

### 6-F. 振動(力-12・力-13・力-14)

 

**出発点(水準三)**: フックの法則(ばねの伸びと力が比例する、DIC-0002水準三)が出発点である。

 

**分解**: 振動は「復元力による往復運動(単振動)」「エネルギー損失を伴う現実的な振動(減衰)」「外部から力を受け続ける振動(強制・共振)」「2つ以上が結合した振動(連成)」の4つの部品に分解できる。

 

**設計**: ばねを伸ばすと、伸びに比例した力で元に戻ろうとする(フックの法則)。この復元力をF=maに代入すると、加速度が変位に比例して逆向きに働く、という運動方程式が得られ、これを解くと周期的な往復運動(単振動)が導かれる——周期はT=2π√(m/k)(BOOK-0117第6章)。現実の振動には摩擦等によるエネルギー損失(減衰)が伴い、振幅は時間とともに小さくなっていく。ここに外部から周期的な力を加え続けると(強制振動)、外力の周期と系の固有周期が一致したとき、振幅がどんどん増大する共振が生じる(BOOK-0117第6章)。2つ以上の振動体をばねで結合すると(連成振動)、系全体が1つのリズムで揺れる特別な振動パターン(基準振動・モード)が現れ、対称モード(同位相)では結合部分のばねが伸び縮みしないため単独の単振動と同じ式になる。

 

**再構築**: フックの法則(水準三)→復元力をF=maに代入して単振動の式を導く(水準五)→摩擦を加えて減衰振動、外力を加えて強制振動(水準七〜八)→固有周期と外力の周期が一致する条件として共振を定義(水準七〜八)→2つ以上を結合して連成振動・基準振動へ拡張(水準九)。この流れを再現できれば6-Fの合格条件を満たす。

 

<!-- 増築点: 6-F振動の再構築手順追加 -->

 

<a id="l6g"></a>

### 6-G. 重力と軌道(力-15・力-16)

 

**出発点(水準二)**: 地表付近での重力加速度g=9.8 m/s²(DIC-0002水準二の自由落下)が出発点である。

 

**分解**: 重力は「地表近くで一定のgとして扱う近似」「質量と距離に応じて変化する一般法則(万有引力)」「その法則のもとで実際にどんな軌道が描かれるか(ケプラーの法則・軌道力学)」の3つに分解できる。

 

**設計**: 地表付近でのgは、実は「地球という巨大な質量が及ぼす万有引力を、地表という限られた高さの範囲でほぼ一定とみなした近似」に過ぎない。万有引力の法則F=(G×M×m)÷r²を使うと、gがなぜ場所(高度・天体)によって変わるのか、そしてなぜ月や他の惑星ではgの値が異なるのかが説明できる。この万有引力を、力-03の円運動の向心力として代入すると、安定した円軌道を保つために必要な速度(円軌道速度)が導ける。同じ考え方をエネルギー保存(力-06)と組み合わせると、重力を完全に振り切って無限遠まで到達するために必要な最小速度(脱出速度)が導け、脱出速度は同じ高度の円軌道速度のちょうど√2倍になるという関係が得られる。ケプラーが観測データから経験的に見出した「軌道は楕円になる」「面積速度は一定」「周期の2乗は軌道長半径の3乗に比例する」という3法則は、この万有引力の法則とF=maから理論的に導出できることが、ニュートンによって示された。

 

**再構築**: 地表のg(水準二)→万有引力の法則F=GMm/r²でgを一般化(水準六)→円運動の向心力として代入し円軌道速度を導く(水準八)→エネルギー保存と組み合わせて脱出速度=円軌道速度×√2を導く(水準八〜九)→ケプラーの経験則が万有引力の法則から理論的に導出できることを確認(水準七)。この流れを再現できれば6-Gの合格条件を満たす。入口の物語のISSが「落ち続けているのに落ちてこない」理由は、この6-Gの再構築そのものが答えである。

 

<!-- 増築点: 6-G重力と軌道の再構築手順追加 -->

 

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## 層序式並列水準(§19.1・項目×水準の行列表)

 

同じ力学という分野を、水準一〜十二の「地層」として並列に見せる。読者はどの水準からでも同じ項目に入れる(逐次上げ(§16.7)とは相補の表示軸)。

 

| 項目 | 一 | 二 | 三 | 四 | 五 | 六 | 七 | 八 | 九 | 十 | 十一 | 十二 |

|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|

| 運動の記述(運動学) | 長さ・時間 | 速さ・加速度 | 等加速度直線運動 | 放物運動 | 円運動 | 相対運動 | — | — | — | — | — | — |

| 力と運動方程式 | — | F=ma(入口) | — | — | — | — | — | — | 一般化座標 | ラグランジュ形式 | ハミルトン形式 | — |

| 仕事とエネルギー | — | — | — | 仕事・運動/位置エネルギー | — | — | 保存力・ポテンシャル場 | 力学的エネルギー保存の一般化 | — | — | — | — |

| 運動量 | — | — | — | 運動量・衝突の分類 | 力積 | — | 重心系・多体保存 | — | — | — | — | — |

| 回転運動 | — | — | — | — | 角速度・トルク・慣性モーメント・角運動量・重心・剛体 | — | — | — | 剛体の一般運動(歳差運動) | — | — | — |

| 振動 | — | — | — | — | 単振動 | 共振(定性) | 減衰振動 | 強制振動 | 連成振動・基準振動 | — | — | — |

| 重力 | — | — | — | — | — | 万有引力の法則 | ケプラーの法則 | 重力ポテンシャル・脱出速度 | 軌道力学・潮汐力 | — | — | — |

| 保存則の起源 | — | — | — | — | — | 対称性(定性・ネーターの定理入口) | — | — | — | — | 位相空間 | 非線形・カオス・リアプノフ指数 |

 

**表の読み方**: 「—」は本巻の該当項目がその水準に新規内容を持たないことを示す(下位水準からの継承のみ、または対象外)。水準一〜六の大半は既刊(DIC-0002・BOOK-0079・BOOK-0117・PILOT)が担い、本巻の新規執筆は主に水準七〜十二に集中する——これは§20.1が博士号書に定める「水準七〜十二+達人術列」という設計方針と、この層序式表自体が要求する「水準一〜十二の並列表示」という表示方針の、両方を同時に満たす配置である。

 

**白カード注記**: 連続体力学・流体力学・熱力学は力学に隣接するが本巻の対象外であり、力学第3巻または別冠での白カード候補として、上表には行を追加していない。

 

<!-- 増築点: 層序式並列水準の項目追加 -->

 

---

 

## 技閉包の設計方針(§19.3)

 

本巻の全検定問題(層5の等式連鎖と同一の数値を用いる)は、解くのに十分な技IDが層5の各項目内、および「達人術ファースト一覧」表に定義済みである。下位水準リンク義務(水準Nの式が水準1〜N-1の語・技を使う場合のリンクを張る)は、層5内の「→力-◯◯参照」という冊内アンカー(`#itm`+2桁番号の形)、および層6の各ブロック内の「→BOOK-0079」「→BOOK-0117」という既刊参照によって満たしている。技ID一覧(技-物-001〜019)は達人術ファースト一覧の表に全て定義され、層5の該当項目から技ID表記(`#tec`+3桁番号のアンカー形式)でアンカーリンクされているため、検定(quiz)側からの技IDチェーン参照は、実在する定義済みIDのみを指す。

 

<!-- 増築点: 技閉包の設計方針への追記 -->

 

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## 理論目録(§19.4・力学分野)

 

冠「物理」のうち力学分野の理論目録は、層1の全18項目(力-01〜力-18)と番号を共通させる(reserve-first・本文は波ごとに埋める運用)。本巻は18項目全てを執筆済み(白カードなし)。今後の力学の深掘り(力学第2巻的な追補)候補として、以下を白カードのまま列挙する(未執筆・番号は本巻の項目番号と別枠):

 

- 剛体の一般運動の完全な数式展開(オイラーの運動方程式・慣性テンソル) — 力-10で現象説明のみに留めた部分の数式面での深掘り。

- 三体問題の数値解法とその現代的発展(§末尾の現在のフロンティア参照) — 力-16の先。

- 連続体力学・流体力学(弾性体の変形・流れの力学) — 本巻の対象外として意図的に除外した分野。

- 熱力学と統計力学への接続(分子運動論による圧力・温度の力学的説明) — DIC-0002水準七〜八の熱分野との橋渡し。

 

これらは物理冠のCOVERAGE_MAP.md・NUMBER_REGISTRY.mdでの正式な予約を経ていない白カードであり、本エントリはあくまで力学分野の理論目録としての可視化に留める(台帳への記帳は司令塔が判断する)。

 

<!-- 増築点: 理論目録への新規理論追加 -->

 

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## 検定(四択12問+再構築課題1問)

 

正解インデックス・本文根拠・採点基準は本体に載せない。`PHD-0001_answers.json` にのみ記載する(公正性規定)。各問には解くのに十分な技IDチェーンを添える。

 

**検定-1(易)**: 初速度10 m/s、加速度2 m/s²で5秒間進んだときの速度はいくらか。(技IDチェーン: 技-物-001)

1. 15 m/s

2. 20 m/s

3. 25 m/s

4. 30 m/s

 

**検定-2(易)**: 質量4 kgの物体に加速度3 m/s²を生じさせるために必要な力はいくらか。(技IDチェーン: 技-物-003)

1. 6 N

2. 9 N

3. 12 N

4. 16 N

 

**検定-3(易)**: 30 Nの力で物体を5 m動かしたときの仕事はいくらか。(技IDチェーン: 技-物-018)

1. 150 J

2. 120 J

3. 180 J

4. 200 J

 

**検定-4(易)**: 質量0.4 kgのボールが静止状態から0.1秒間力を受けて速度6 m/sになった。この間に働いた力の大きさはいくらか。(技IDチェーン: 技-物-017)

1. 16 N

2. 20 N

3. 18 N

4. 24 N

 

**検定-5(中)**: 慣性モーメント6 kg・m²、角速度3 rad/sだった物体が、外部トルクなしで慣性モーメントを2 kg・m²に変化させた。変化後の角速度はいくらか。(技IDチェーン: 技-物-007)

1. 6 rad/s

2. 7 rad/s

3. 9 rad/s

4. 12 rad/s

 

**検定-6(中)**: 質量2 kg、ばね定数18 N/mのばね振り子の周期はいくらか(πを含む厳密値で答えよ)。(技IDチェーン: 技-物-008、技-物-015)

1. 2π/9 秒

2. 2π/3 秒

3. 3π/2 秒

4. π/3 秒

 

**検定-7(中)**: 万有引力の法則F=(G×M×m)÷r²で、G×M×mの積が54、距離rが3のとき、Fの数値はいくらか(簡略化した数値例)。(技IDチェーン: 技-物-014)

1. 3

2. 4

3. 5

4. 6

 

**検定-8(中)**: 質量3 kgの物体が速度4 m/sで、静止している質量1 kgの物体に完全非弾性衝突し、一体となって動いた。衝突後の速度はいくらか。(技IDチェーン: 技-物-004)

1. 3 m/s

2. 4 m/s

3. 6 m/s

4. 12 m/s

 

**検定-9(難)**: 円軌道速度の2乗をvorbit²=GM/R、脱出速度の2乗をvescape²=2GM/Rとする。GM/R=40(数値例)のとき、vescape²の値はいくらか。(技IDチェーン: 技-物-011、技-物-002)

1. 40

2. 50

3. 60

4. 80

 

**検定-10(難)**: 同じ質量m、同じばね定数kで連結された2質点系の対称モード(同位相)の角振動数はω=√(k/m)で表される。k=9 N/m、m=1 kgのとき、対称モードの角振動数はいくらか。(技IDチェーン: 技-物-008)

1. 3 rad/s

2. 9 rad/s

3. 1.5 rad/s

4. 4.5 rad/s

 

**検定-11(難)**: 自由粒子(ポテンシャルV=0)が質量2 kg、速度3 m/sで運動しているとき、ラグランジアンL=T−Vの値はいくらか。(技IDチェーン: 技-物-012)

1. 0

2. 9

3. 18

4. 4.5

 

**検定-12(難)**: 初期のわずかな誤差が1ステップごとに2倍に拡大する単純化したカオス的写像モデルにおいて、初期誤差を1(基準単位)としたとき、3ステップ後の誤差はいくらか。(技IDチェーン: 技-物-019)

1. 3

2. 4

3. 8

4. 16

 

**再構築課題(層6-E対応・記述式)**: 「回転運動における角運動量保存の法則」を、水準二の運動方程式F=maだけを出発点として、この文書を見ずに自力で導出できるように、トルク・慣性モーメント・角運動量という3つの道具を順に組み立てる手順を書きなさい。それぞれの道具が、直線運動のどの量の「回転版」にあたるのか、対応関係(アナロジー)を必ず示すこと。

 

<!-- 増築点: 検定問題の追加 -->

 

---

 

## 簡易階段図

 

### ① 縦の階段(下から上、各段に検算可能な具体例1行)

 

```

水準十二: カオス・リアプノフ指数の入口 → 8 = 1×2³(3ステップで倍加率2の誤差拡大)

水準十一: ハミルトン形式・位相空間 → BOOK-0117第7章の対称性を数式面へ拡張(未到達部類として線引き)

水準十: ラグランジュ形式・最小作用の原理 → 9 = 9 − 0(L=T−V、自由粒子の例)

水準九: 軌道力学・連成振動の基準振動 → 3 = 9÷1(対称モードの角振動数)

水準八: 脱出速度・強制振動 → 80 = 2×40(脱出速度の2乗)

水準七: ケプラーの法則・重心系保存 → 8 = √64(ケプラー第三法則の周期比)

水準六: 万有引力の法則・相対運動 → 18 = 15 + 3(電車内の人の対地速度)

水準五: トルク・慣性モーメント・角運動量・単振動 → 10 = 20×0.5(トルク)

水準四: 仕事・運動量 → 150 = 30×5(仕事)

水準三: 等加速度直線運動(符号・単位) → 20 = 100÷5(向心加速度、水準四に近接)

水準二: F=ma・加速度 → 12 = 4×3(運動方程式)

水準一: 長さ・時間・速さ・質量 → 20 = 10 + 2×5(等加速度直線運動の起点)

```

 

### ② 横の広がり(同じ水準にある姉妹概念)

 

- 水準二: 直線運動の力F=ma ←(回転版)→ 水準五のトルクτ=Fr(力-05と力-09は同じ発想の異なる舞台)。

- 水準五: 直線運動の運動量p=mv ←(回転版)→ 角運動量L=Iω(力-07と力-10)。

- 水準六: 万有引力の法則(力-15、なぜ重力は距離の2乗に反比例するか)←→ 相対運動(力-04、誰から見た速度か)。どちらもニュートン力学の枠組みを地表の外へ拡張する視点。

- 水準八: 脱出速度(力-16、重力を振り切る条件)←→ 強制振動(力-13、外力を受け続ける条件)。「外部からの働きかけへの応答」という共通点を持つ姉妹概念。

- 水準十〜十一: ラグランジュ形式(力-17、位置と速度の空間)←→ ハミルトン形式(力-17後半、位置と運動量の空間=位相空間)。同じ内容を異なる変数の組で書き直した双子。

 

### ③ 現在のフロンティア(年号付き)

 

三体問題(3つの天体が互いの重力で運動する系)は、ニュートンの時代から300年以上を経てなお完全には解けていない。アンリ・ポアンカレは1889年の懸賞論文の誤りを訂正する過程で、この問題が「初期条件のわずかな違いが軌道を大きく変える」という性質(カオス)を持つことを1890年に修正版として発表し、これが力学系における「カオスの数学的記述」の初出とされる。現代でも計算科学によるフロンティアの前進は続いており、2024年には24,582個、2025年には新たに10,059個の三次元周期軌道が数値計算によって発見されるなど、300年以上前の問題が今なお活発な研究対象であり続けている(Li & Liao, arXiv:2508.08568等)。また気象学者エドワード・ローレンツが1963年に発表した論文「決定論的非周期流」は、完全に決定論的な3変数の方程式でさえ長期予測を本質的に不可能にしうることを具体的に示し、後の「バタフライ効果」という言葉の起点になった。

 

### ④ 次の冊子への矢印

 

次のPHD番号は、本波(第32波)の時点でPHD-0001のみが予約されており、**PHD-次番は未予約**である(NUMBER_REGISTRY.md実測確認済み、2026-07-10時点)。物理冠の五点セット完成に向けては、本巻に続けてTEACH-0001(講師用テキスト・§20.2)とMAP_物理.md(層4地図・班A生産中)の完成が優先される。力学分野そのものの深掘り(理論目録に白カードとして残した剛体の一般運動の完全展開・三体問題の数値解法・連続体力学等)は、番号を新規に予約したうえで、力学第3巻またはPHD帯の別分冊として司令塔の裁定を待つ。

 

<!-- 増築点: 簡易階段図の更新 -->

 

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## 参照文献

 

1. Kepler, J. *Astronomia Nova*(1609)/ *Harmonices Mundi*(1619)— ケプラーの法則第一・第二(1609年)、第三(1619年)の原典。[Astronomia nova - Wikipedia](https://en.wikipedia.org/wiki/Astronomia_nova) / [Harmonice Mundi - Wikipedia](https://en.wikipedia.org/wiki/Harmonice_Mundi)

2. Newton, I. *Philosophiæ Naturalis Principia Mathematica*(1687)— 万有引力の法則・運動の三法則の原典(BOOK-0079第七章で既出)。

3. Lagrange, J.-L. *Mécanique analytique*(1788)— ラグランジュ形式の原典。[Lagrangian mechanics - Wikipedia](https://en.wikipedia.org/wiki/Lagrangian_mechanics)

4. Hamilton, W. R. ハミルトン形式(1833年)。[Hamiltonian mechanics - Wikipedia](https://en.wikipedia.org/wiki/Hamiltonian_mechanics)

5. Poincaré, H. 三体問題の懸賞論文(1889年、Oscar II Prize)と、誤りの訂正過程でのカオスの発見(1890年修正版)。[Poincaré and the Three-Body Problem - Wikipedia](https://en.wikipedia.org/wiki/Poincar%C3%A9_and_the_Three-Body_Problem)

6. Noether, E. ネーターの定理(1918年、BOOK-0117第7章で既出)。

7. Lorenz, E. N. "Deterministic Nonperiodic Flow", *Journal of the Atmospheric Sciences*, Vol.20, pp.130-141(1963年)。[Chaos at 50 - Lorenz Center - MIT](https://www.lorenz.mit.edu/chaos-at-50)

8. Li, X. & Liao, S. "Discovery of 10,059 new three-dimensional periodic orbits of general three-body problem"(2025年、arXiv:2508.08568)— 現在のフロンティアの実例。[arXiv:2508.08568](https://arxiv.org/abs/2508.08568)

9. ファインマン, R. P. 『ファインマン物理学I 力学』(岩波書店)— 力学の定番教科書(BOOK-0079/0117と同一参照)。

10. Halliday, Resnick, Walker『物理学の基礎』(培風館)— 大学初年次向け定番教科書(BOOK-0079/0117と同一参照)。

11. ストロガッツ, S. 『非線形ダイナミクスとカオス』(丸善出版)— 非線形力学・カオスの入門定番書(BOOK-0117第8章と同一参照)。

 

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## 改訂履歴

 

- 2026-07-10 v1.0 生産版第1号起草(依頼: 司令塔Fable5・五点セット物理パイロット波第32波 → 実装: Sonnet5・執筆班B博士号巻教授役)。PHD-FORMAT-PILOT_物理_力学.md(等加速度直線運動)を層5-力01としてそのまま継承し、BOOK-0079・BOOK-0117の水準一〜六を層2・層4・層6で明示的に引用しながら、水準七〜十二(重力・軌道力学・解析力学・カオスの数理)を新規執筆。18項目・19技ID・四択12問+再構築課題1問を新規作成。

 




# PHD-0001 物理・力学 第1巻 — 博士号規格(六層張り合わせ)生産版
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