今回もよろしくお願いいたします。
「おい!!霊夢!!」
障子の向こうから魔理沙の声が聞こえた。
こんな夜遅くに何だろうと霊夢は布団から出て障子を開ける。
外は寒くて、月は満月だった。
「何よ、こんな夜遅くに…。」
「河童の谷で火事だ!!」
障子を閉めて再び布団に入った。
「…お、おい霊夢?」
「どーせ実験の失敗での火災でしょ。勝手に消化してよ、河童。」
「あー、違う違う!!放火だって!!異変だぜ!?多分。」
「やる気ぃスイッチ私の何処にあるんだろ~。」
「少なくともお前の中だ!!そんなもん!!」
「ポワンに用があるんでしょ?ほら、ポワン。呼んでるわよ。」
「ちげーよ!!お前だよ、霊夢!!」
「ん?」
「どした?」
「ポワンが居ない。」
「もういいから行くぞ!!」
障子は大きな音を立てて開かれ、霊夢はパジャマのまま魔理沙に連行された。
***
もうポワンは自分がどんな姿だったか覚えてはいない。
それでも、あの少女の事は忘れた事はなかった。
ずっと、あの少女を自然に思い描いた。
主人の事、忘れた事はなかった。
だからずっと白い少女の姿だった。
ずっと、彼女の事を…。
「…ポワン…?」
「おい!!何やってんだ!?」
ポワンの耳に聞いた事のある声が聞こえた。
霊夢と魔理沙だ。
「あ、皆さんどうしたのです?」
ポワンが二人のほうを向いてそう言うと、二人は険しい表情をしていた。
「ポワン…これは?この火、誰が…」
「私です。」
そう答えると、二人の表情はさらに険しくなった。
霊夢はポワンに言った。
「ポワン、この幻想卿ではね…やってはいけない事(霊夢的に考えて)があるのよ。」
「?」
「悪い事をしたポワンはね…私に退治させてもらうから!!」
霊夢、魔理沙、にとりはスペルカードを構えた。
そして、
「“夢想封印”!!」
「“ドラゴンメテオ”!!」
「“スーパースコープ3D”!!」
三人同時にスペルカード名を名乗り、ポワンに向けて攻撃した。
ポワンは、
(想い描くです…炎妖怪…ですっ!!)
受け入れてくれたと思ってた、人間じゃないから、私の気持ち…分かってくれるって…でも…
…もう…何も信じない…。
頭の中であの時の炎妖怪を想い描いた。
そして炎妖怪へ変化したポワンは、目の前に炎の壁を作った。
その炎は三人のスペルカードをすべて打ち消した。
「「「!?」」」
三人が驚いた瞬間、ポワンは大量の炎の弾幕を放った。
「え、ちょ…スペルカードルール守りなさいよ!!」
「他の奴らが決めたルールに私が縛られるなんてごめんですっ!!」
そのまま炎の弾幕は三人を襲った。
さらにポワンは、三発の弩級炎弾を三人に一発ずつ打ち込んだ。
「きゃあああああああ!!」「うあああああ!!」
巻き添えもあり沢山の悲鳴が上がった。
もう山も滅茶苦茶になっていた。
「…もう、終わりです?」
霊夢の耳にはその言葉が重くのしかかった。
ポワンは静かに山を去っていった。
***
「…まあ、そういうわけだ。」
早苗たちは里の歴史家、慧音からポワンの過去について聞いた。
過ぎ去った時間の事を知るには、彼女の元を訪れるのが最も良い。
「ポワンと霞について教えて」と言うと「まあ、あいつは犯罪者だし霞という少女は死んでいるしな」と言って意外とあっさり教えてくれた。
あの時、空から落ちてきたのではなく山の上から落ちてきたというところまで聞いた。
「…ちなみにポワンを山から突き落としたのは山の妖怪だよ。」
「え、なんで?」
里の女性が慧音に訊いた。
「食物連鎖を知っているな?食って食って食う王者が居るというやつだ。」
「はい。」
「あれ!?私の知っていた食物連鎖と違う!?」
思わず突っ込んでしまった。
横の小鈴に「たぶん合ってますよ、早苗さん」と言われる。
慧音は話を続けた。
「人間が居なくなると妖怪も困るんだ…食物連鎖以外にも信仰だってそうだ。自分の存在が人間から消えればその妖怪も消えてしまうからな。だから妖怪は人間をあまり減らさないようにしていた。そこであの火災だ。ポワンは山の妖怪からも恨まれているのだろう。」
「…なるほど。なんとなくなら理解しました。」
「うそお!?」
だめだ…私と世界が違う感覚がある…あ、生まれた世界は元々違う。
早苗はそんなことを今更ながらに実感した。
いつもテストで九点しか取れない方の気持ちが分かった。
そして、早苗は気になる事を女性に聞く事にした。
「なんで霞を殺したの?」
早苗がそう言うと、女性は首を傾げて、言った。
「銀狐を貰う計画の邪魔じゃない?だから、銀狐を連れていなくても…ね?」
「あなたって人はっ!!」
早苗が拳を構えると、
慧音に「まあまあ、落ち着け。」と言われた。
小鈴もそのような事を言うので仕方なく構えた拳を下ろす。
次に慧音が、
「早苗、君に訊いておきたいことがある。」
「何ですか?」
「…ポワンとは戦うことになるかもしれない、そのときお前は戦えるか?」
「…はい?え、何で戦わなくちゃいけないんですか?」
「ポワンはまた里を燃やそうとしている…今、霊夢と魔理沙がやられた。」
「…え?嘘…。」
「早苗、もう一度訊く。」
…そのときお前は戦えるか?…心の通った相手を傷つけられるか?
「…………いいえ。」
「「「!?」」」
予想してなかった答えに皆が驚いた。
そのまま、早苗は続ける。
「…皆が居るから大丈夫だよって、何度でも言い聞かせてあげたい…
きっと霞さんもそうして欲しいだろうって思うから。」
「…ふふっ。」
笑われた、今、普通に笑われた。
「ん…まあいいんじゃないか?そんな覚悟でも。」
慧音は続けた。
「時間が無い、ポワンはもう守矢の山まで来ている。奴を止める作戦だが…早苗。」
「え…あ、はい。」
「ポワンを足止めしてくれ。捕獲しても構わない。あと、これは言っておかなければな。」
「?」
「ポワンの能力は食べた相手にしかなれない、お前に変身される事は食べられない限りない。…小鈴。」
「え、私?」
「お前は早苗の加護を貰って冥界に行ってくれ。」
「な、なんで…」
「霞を幽々子の力で生き返らせてもらう。そうすれば奴は暴れない。」
「あ、なるほど霞さんを早苗さんのところに連れて行けば…」
「そういうことだ。幽々子にはこちらから連絡しておく。私たちは人間を避難させる。それじゃあ、頑張ってきてくれ。あ、一つ忘れてた…早苗…ポワンは……」
次の慧音の言葉に早苗は驚いた。
***
荒れ狂う炎の中に白い少女を見つけた。
「ポワンちゃん…。」
白い少女にそう呼びかける。
白い少女がこちらを振り向いた。
あの時の悲しそうな表情ではなく、憎しみに満ちた表情をしていた。
「“モーゼの奇跡”!!」
グレイマソタージは先に済ましておいた。
通常のスペルと違って本物の水を生み出す。
炎が消えて、白い少女の姿がはっきり見えるようになった。
「早苗さん…。」
「ポワンちゃん…やめて…こんなの。皆居るから寂し…」
「やられたらやり返す…皆よくやってるです。」
「?」
「誰かが異変を起こす、異変を起こした者は巫女に攻撃を食らう。」
「いや別にそういうわけでは…。」
「早苗さんは、私の敵ですね。」
ポワンの姿が炎妖怪の少女の姿に変わった。
言い聞かせる作戦、見事失敗。
早苗はポワンが放った弾幕をかわしていく。
しかし、ポワンの目の前に来た時、蹴りを入れられた。
「…っ!!」
「甘いです。」
そのままポワンが弩級炎弾を放とうとする。
「…っ!!“ミラクルフルーツ”!!」
ポワンの口によく分からない果物(弾幕)を入れ込んでやる。
ポワンが手元を狂わし、弩級炎弾は空高く飛んでいって破裂した。
ちなみにポワンは、
「…おえぇ…です。」
ちょっとショック。
続けて、詠唱をし直すためグレイマソタージを放つ。
(勝てる…!!)
そう思った瞬間、ポワンの姿が変わっていく。
「“スーパースコープ3D”です!!」
「きゃっ!!」
急にポワンがにとりの姿に変わったかと思うと、早苗は吹き飛ばされた。
しかし、誰かに受け止められて止まった。
ポワンが先ほどよりもでかい、追撃の超弩級炎弾を放つ。
「お願い!!防いで!!」
早苗を受け止めた人がそう声を発した。
すると、目の前に巨大な鳥が現れて超弩級炎弾を風で消した。
「…華扇さん?」
早苗を受け止めたのは、茨木華扇だった。
「一度引くわよ。」
華扇がそう言ったかと思うと、早苗は鳥に足で摑まれ、鳥は羽ばたいていった。
***
鳥が降りたのは博霊神社だった。
霊夢と魔理沙とにとり、そして諏訪子も居た。
「おー早苗。今からこの6人であの子を退治に行くよー。」
諏訪子が早苗にそう言うが…。
実際、
怪我をしてる霊夢と魔理沙。
河童の秘薬で何とか腕を繋げてるにとり。
(この三人は不要だと…思うんです。)
もう一度謝ります。
遅くなって本当にごめんなさい。
受験が終わってモン〇ンとかス〇ブラとかやってたわけじゃないんです。
モン〇ンで誰もクエスト手伝ってくれなかって寂しかったとか…
アン〇ュヴィ〇ルジュの新しいパック出たとか…
そんなんじゃ…ないんですぅ。
はい、ごめんなさい。そんなんです。
あとフェイスブックとラインというものをスマホに入れたのですが、使い方が分からず苦戦しております。
しかし、スマホが戻ってきたので無線環境での牙焔録の編集が出来るようになりました。イエーイ!すごく7話進んでます。
そんなこんなで、次話投稿は早くなりそうです。(フラグ)
<次回予告>
異変と呼べない異変もクライマックスです。
早苗さん、負けないです。絶対。
次回<咲き戻る笑顔>(仮)です。