ひぐらしのなく頃に〜もう1つの欠片〜   作:Sabs(S)

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良かったら読んでみてください。
ひぐらしのなく頃にの二次創作です。


プロローグ 始まり

彼女は恐ろしかった。

狂気に狂ったというよりもはや別人とかしていた。彼女であり彼女ではない。いや、彼女の姿ではあるがなにか別のような存在。言うなれば二重人格とでも言うべきか。普段の穏やかな彼女ではないと思った。

 

「おい、礼奈やめろって」

 

彼女はバッドを持ち次々に窓ガラスを割り、学生たちを殴り倒していく。

 

真っ赤な夕焼けの廊下。それはまるで殺人鬼と鉢合わせたような感覚。

 

「ど、どうしたんだよ……。」

 

怖い……でも、声を振り絞った。

 

「お前らしくないよ。本当にどうしたんだよ……」

 

説得しているが聞く耳を一切持っていない。というか俺の声が届いていない。

 

「どうして……信じてくれなかったのかな」

 

と、同時にバットを廊下に叩きつける。

 

命の危険を感じ、後退りをする。

 

礼奈は悲しそうに笑う。

 

その笑顔が苦しくて俺は何度も首を振った。

 

違う、そうじゃない。君を信じていない訳ではない。信じているからこそ……。

 

だけど彼女は許さなかった。

そして、「……ごめんなさい」

 

と、一言聞こえるがそれは謝罪……。

 

「……めなさい……めんなさい……ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」

 

彼女がバットを振り上げる。

 

ズシッと頭の痛みと同時に目の前は真っ暗になる。

 

「オヤシロ様ごめんなさい」

 

俺の記憶で最後に聞いた言葉は「オヤシロ様」だった。そして俺は気を失った。

 

 

 

再び目覚めた時には病室の天井が目に入っていた。ベットの横には見知らぬ男が座っていた。

 

スーツの男性。30代くらいだろうか。

 

スーツの男は警察手帳をみせた。

 

「初めてまして、気がついたところ悪いんだけも、茨城県警の五十嵐です。竜宮礼奈さんについて話を聞かせて貰えますか?」

 

こいつは何を言ってるんだ。と思うが、頭が痛いと同時に記憶が蘇る。そう、俺はバットで殴られた。だが、とりあえず頭は動く……し、手足も動く、しかし手が痛い。とりあえず、ゆっくりと深呼吸するがさすがに頭も痛い。

 

「彼女は何かに取り憑かれてたのか分からないですけど、僕の知っている礼奈ではなかったです……」

 

気づいた時、俺の思ったこと全てを話していた。でも彼女がこんなことをする理由が分からなかった。多分他の被害者達は関わりたくないと思うだろう。実際、俺も怖い。でも、今までの穏やかな彼女からは想像もつかない行動。その理由を知りたい。

話が終わった直後俺は聞いた。

 

「あの……礼奈は竜宮礼奈は今どうなってるんですか?」

 

五十嵐さんは表情を曇らせた。

 

「今は、精神病院にいる。それ以上は言えない」

 

当然の答えだろう。けれど諦めきれない。

 

「彼女にあわせてもらえませんか?」

 

「それは……無理です」

 

普通そうだろう。

でもミステリードラマなんかの流れだと礼奈はきっとカウンセリングを受けているはずだ。

 

ただ、俺は思う。礼奈はただの加害者ではない。あの子が苦しんでいたのはわかる。

だから諦めきれない。

すると五十嵐さんは「仕方ない」と一言。周囲を確認してから声を潜めた。

 

「これは俺の独り言だ」

 

そう前置きして続ける。

 

「竜宮礼奈は検査中、ある言葉を繰り返している」

 

言葉?何となく頭に浮かぶ。そうだ、なくなれる直前に言っていた。

 

「オヤシロ様だ」

 

息を呑んだ。

 

「オヤシロ様は雛見沢という村で信仰されている守り神らしい」

 

雛見沢。

聞いたこともない地名だった。だが、オヤシロ様はごく最近聞いていた。

だから不思議と胸がざわついた。まるでそこに答えがあるかのような気がした。

 

「行くつもりかい?雛見沢に」

 

五十嵐さんが聞いた。

俺は驚いた。口には出ていないからだ。

それでも五十嵐さんは苦笑した。

 

「顔に書いてあるよ」

 

そして、1枚のメモを差し出した。

 

「興宮の大石さんの連絡先だ。雛見沢に行くならその人を頼るといい」

 

何故そこまでしてくれるのか。

 

いや、要するに、一人で危険な場所へは行くなということなんだろう。五十嵐さんは優しかったのだ。まあ、目が覚めて見知らぬ男がいて急に事件のこと聞かせろってなんてご都合展開なんだか。それで話す俺も俺なんだが。

 

そう尋ねると五十嵐さんは静かに答えた。

 

「私もこの事件に違和感を覚えている」

 

その言葉で十分だった。

 

「あとこれも、これは私の連絡先だ」

 

メモ紙を受け取り、五十嵐さんは「では、これで」と言って病室から出てしまった。警察というものはそれほどまでに忙しいのだろう。

 

しかし、現役警察がそんなペラペラと情報を話すもんかね。もしくは利用でもされたのかは分からないが。とにかく礼奈がどうしてそうなったのかを知りたい。それだけだった。

 

 

 

退院後、俺は学校に向かった。

事件以来、教室は暗かった。それはそうだろう。あんな事が起きたんだ。誰も彼女の名前を口にしない。

まるで最初から存在しなかったように。

その光景が耐えられなかった。

先生にも聞いた。でも何も教えてくれない。

だから行こう雛見沢に。

 

礼奈に何が起きたのか。

何故あんな事件を起こしたのか。真実を知るために。

 

あの事件が起こってから1ヶ月。両親と言ってもほとんど家に帰らないから置き手紙だけ書いておこう「興宮に行ってくる」なんともまあ短文なこと。

 

そういえば、彼女が最後謝っていた時、首を引っ掻いていたような……。

 




ひぐらしのなく頃の二次創作を書いてみました。
元々こんなストーリー描きたかったんですけどね
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