人の話を本気で信じるのは本当に難しいことです。
子供のころなら可能でしたが今なら必ずどこかに「疑い」が生まれてしまう。
僕の母の個性「
しかし僕はこの個性の「タネ」を知ってしまっているゆえに「本気で信じる」ということができない
休日、本来なら家に籠って制作ですが今日は違います。
まずは図書館に行きますなにかよい心理誘導のようなものがあれば…
「…?あ、やぁ。また会ったね。」
「あ、こんにちはマチカ先輩」
「科学系の本は向こうだよ?」
「あぁいえ、心理系の本を探しておりまして」
「え?なんで?」と表情をするマチカ先輩
そういえば素敵な服装をしていらっしゃること…誰かと読書デート中なのかな、迷惑かけた
颯爽とその場を去ります。その時一冊の本が視界へ入りました
「二重思考?」
説明しましょう、二重思考とは
「2+2=5」という式、これは間違っていますよね。しかしながら「これは正しい」と信じること。
この心理誘導ならいけるかもしれません。
さて帰って研究開始………
「なんでついてきてるんですか?先輩」
「暇だから?」
なぞについてくるマチカ先輩。
すると近くの銀行でサイレンが鳴り響きそこから強盗が飛び出してきた
「どけどけー!」
腕が鋭い爪楊枝になっている強盗が飛び出してきては楓たちのほうへと走っていく。
楓はマチカ先輩の腕を引き強盗との距離をとった。
しかし強盗はそのまままっすぐ走ってはビルから出てきた一人の男性を人質に取ろうとした。
「父さん!?」
その場にいたのは父でした。
交渉に成功したのかめっちゃ心の中ではしゃいでいるような表情をしています。僕にはわかる。
そこへ「どけどけー!」と爪楊枝の腕をブンブンと振り回す強盗が父を掴もうとします。
「父さん危ない!」
「…楓?」
まさかとは思うけど父の視界に強盗が入っていないのでは!?
達成感で疲れちゃっているのでしょうか…
と思ったのも束の間、強盗がバランスを崩して倒れてしまいました。
父はつかさず爪楊枝を無力化し身柄を拘束しました。
「父さん大丈夫なの!?」
「問題…ない…はず…………」
父は心配になったのか自分のヒーロー免許を確認しだしました。ってか父ヒーロー免許持ってたんですね、普通の社会人としか思えなかったのですが…
強盗の身柄は無事拘束
「それにしても何したの?」
「個性。」
「父さんの個性って攻撃も一応可能なんだね…」
初めて知りました
「…じゃぁ私は帰るね」
「あぁごめんなさい先輩、突然腕引っ張っちゃて」
「うん。」
◇◇◇
次の日
というわけで二重思考を応用した装置作りの開始です。
今回はプリンター(仮)の拡張機能として装着します。
まずは特殊な波を作成しますと言っても脳を読み取る部分にちょこっと機能を付け加えるだけなので。
二重思考は自分で発動しそれの「2+2=5は本当である」という部分を強調させるもの。
今更ですがこんなことで母の個性を発動できるのでしょうか。できてしまったらオールマイトたやすく超してしまいますが…ま、そんなことわが母はしないので問題はないはずです。
そういえばパワーローダー先生からインターン?とやらに参加しないかと聞かれたんですよ。
たしか企業へ体験しに行くみたいな感じですよね…断っときました、作りたいものがあるので。
拡張機能をプログラムし簡単な部品を取り付けてプリンター(仮)の改良終了。
二重思考の機能と軽量化をしました。
放課後・家
「母さんー、母さんって夢操ることができるんだよね」
「またその話かい…ってなんだその厨二病ゴーグルは」
「二重思考のやつで嘘を本当だと本気で信じることができる機能が備わってるから」
「なるほどーそれは強いねぇ、うん!私は道化師だからね。夢を操ることなんて簡単さ」
プリンター(仮)を起動して二重思考を行う。
こうすることにより、推測では母の個性が発動するはずだ。
「うーん発動しないわ」
「えぇー…」
発動しなかった。神様そのくらいさせてくださいよ…
まぁ自分でどうにか操るしかありませんね
ではおやすみなさい。
◇◇◇
母こと秤屋
どーもどーもー、みんなの笑顔を作るのが得意な道化師だよん!
なんて独り言を呟きながらベッドインする楓ちゃんの背中を眺めるんだけどねぇ。
あの「嘘を本気で信じる装置」さっすが楓ちゃんすごいものを発明したよ。
実は私の個性「
けれども私は発動させなかった。
きっと楓ちゃんは作ってる途中に「オールマイトなんてたやすく超越するだろうね」なんて思っていただろうけれども。私は強さなんかを求めてなんかいない、だからあの装置が作動しては私の心の中にあらわれるであろう「欲望」。それがいやだからね。
つまり私は「子供を笑顔にする」のを第二のモットーとしてプロヒーローをやっているから名声なんていらないさ。
第一はなんだって?それは内緒だね
このペースじゃ高校一年生には個性を再現する装置が完成してしまいそうで怖いので何か壁を用意するとしましょう…っていっても個性因子をデータ化するのが大きな壁だけどね。