あぁ!?脱いだら凄いんだぞこっちは!(うすほそ) 作:あげ竹輪
何故か毎回シャーレに通勤する時どこかの生徒さんと出会うのは気の所為?
”おはよう、メイ。今日もよろしくね”
今日も今日とてジャストサイズよりも2個ほど大きい生徒会支給のシャーレ制服を身にまとい、自分の席に向かう。
「おはようございます、先生!」
最近は少しだけ肌寒くなってきましたねーと世間話をしながら気になっていたことを話すと
”実は...当番制を最近作っててね...”
と向かいの大人の女性が話す。どうやら仕事量がどんどん増え、二人では回らなくなりかけそうなため副会長と話をし、各学園から1人~の生徒を当番という形で手伝いに来るらしい。
どうやら公式のsnsでそのことを伝えると向こうからの依頼が殺到するため、数人にお願いをしているのだとか。
まあ先生の人望ならさもありなんって感じがするね。
アビドス高等学校での問題を始め色んなところに出張して度々解決をしていったらしい。そりゃあ頼られもしますよってね
__その間私は貴方の残した仕事を分けていたんですけどね
あれは辛かった。リンさんが死んだ顔で私の机にA4の用紙を30cmくらいの分厚さで置いてきたんだ。
....多くないですか?って聞こうとしたら「先生が不在の間、よろしくお願いしますね?」と光の無い目で言われたんだ。あれは怖かった....
別に恨みとかじゃないの。その後ちゃんと謝ってもらっただけで十分だったんだけど確かにあの量を捌き切るのはもう無理なので当番制は正解だと思います。
素直に助かります、と伝えあの頃の苦労を思い出していると
”あ、あはは....その節は大変ご迷惑を”
と急にしおらしくなっていたのがちょっと面白かった。
「それで、今日の当番さんは誰なんですか?」
私を知ってる人が来るとちょっと...と話を続けようとした時、私たちがいる部屋の自動ドアが開いた。
”お、ちょうど来たみたい。”
少し息を切らしてやってきた少女は、少し特徴的なバックを担いだ小さな羽の生えた人だった。
「少し遅れました!本日当番の阿慈谷ヒフミです!」
”そんなに慌てなくてもいいよ。まだ数分も経ってないから”
と先生は慰めてくれました。ですが恐らくペロロ様の一番くじがあったから10回だけやって景品を置いてきてから来たと言ってしまえば少し怒るかもしれないのは見えてるので言いません!
「おはようございます!先生!...と、そちらの方は..?」
見慣れた先生の隣にいる初見の生徒さん?がこちらを見ている。
多分初めまして...?
”紹介するね。シャーレの常駐で手伝ってくれてるメイだよ”
「阿慈谷ヒフミさん、ですね。私、
よろしくお願いしますね、と笑顔でそう言った彼女に私も挨拶を返す。
少しだけ紺がかかった黒色の髪にベレー帽を被った少女でした。
背丈は私よりも少し小さく、それに見合わない大きな服で彼女の小柄さがさらに強調されているような気がした、そんな人でした。
書類を種類分けしたり、提出したりしている際、彼女はかなりテキパキと動いており、自分の働きが少ないんじゃないかと思い焦っていました。
でもそんな心配を先生は感じ取ったのか、
”休憩にしようか、2人とも”
と言ってくれました。
うぅ...少し情けないですがその言葉に甘え、私たち3人は椅子を分けて談笑をしました。
「かなり前から手伝いをしていたんですね...だからあんなに仕事が早いんですか?」
”うん、そうだね。だから時間がかかってしまってもそれはヒフミのせいじゃないよ。”
本当に見透かされていたようです。顔が赤くなっていくのを感じます...当の本人も少し笑い、
「気にしなくても大丈夫ですよ、こういうのは慣れですからね」
と慰めてくれました。
「そういえば...ヒフミさんのリュック、あれってもしかして...ぺ」
「ペロロ様を知ってるんですか!?」
言葉を全て言い終わる前に私は席をたってメイさんの方に体を向けました。
「ええ、私もモモフレンズ、好きなんです」
その発言を聞いた時、私の気分は最高潮に達しました。
「!!!」
やっと語り合える人が現れました!とっても嬉しい気分で、そのままメイさんの手を取って両手で包み込んでしまうほどに舞い上がってしまいました...
隣で先生が苦笑した音で自分の行動を思い出し、また急に恥ずかしくなってしまい、「す、すみません...」と席に座り直しました。
「いいですよ、話しましょう!趣味が合う人と話すのは楽しいですからね」
あろうことかメイさんは私の暴走を止めることなく、促してくれました。
そこから先はとても早かったです。
ペロロ様のどんな所が可愛いか、どんなグッズを手に入れるのにどんなことをしたかなど....
流石に限定品目当てにブラックマーケットに言ったことは少し怒られてしまいましたね....
あ、ちなみにメイさんはスカルマンが好きらしいですよ!
しばらくモモフレンズの話をしていましたが、隣でニコニコ聞いていた先生が”そろそろ休憩終わりかな。また始めるよ” と言ってくれるまで私たちの趣味話は盛り上がっていました。
帰る前、私はメイさんに少し話をしました。
「メイさん...また出会えたら、モモフレンズ仲間としてまた話してくれますか?」
私の周りにはモモフレンズを知っている友達があまり居ません。とても貴重なんです。友達とこうやって共通の趣味の話をできることがこんなにも楽しいことだなんて思ってもいませんでした。
だからこそ、失いたくない、と思ったんです。
「いいですよ!また今度、会ったらお話しましょう!」
そんな言葉にまた私の気分は高調し、
「...ッッ!メイさんっ!!」
思わず抱き着いてしまいました。
少し驚いた様子のメイさんでしたが、すぐに私の頭を撫で、後ろからメイさんも手を回してくれました。
後から自分の行動にまた恥ずかしくなった私が「わ、わわっ!ごめんなさい!!」と離れるまで、その抱擁は続きました。
嬉しかったです。友達が一人増えました!
でも、抱き着いた瞬間、メイさんの身体に少し違和感を覚えました。
それは私たち特有の羽が付いていないというものではなく、もっと根幹の....
生きているのか分からないほど、細く折れてしまいそうな、そんなお腹でした。
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