明仄の神喰人は黄昏の銃姫の剣となる   作:緋悠梨

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初めての方、初めまして。
久しぶりの方、お久しぶりです。

悠闇と申します。

この「明仄の神喰人は黄昏の銃姫の剣となる」は自身2つ目の作品です。
前作を完結させてないのにやるとか暴挙以外の何物でもないですが、頑張って書いていきたいと思います。

第一話はGOD EATER世界での会話、オリ主がISの世界にやってきた理由説明回となっています。
ISを求めて来た方には申し訳ないですが、少しだけお付き合い下さい。



1. 榊「それこそ異世界転送装置!!」

 

ーーーsideカナターーー

 

 

「やぁ、東雲君。突然呼び出してすまないね」

 

マガツキュウビを討伐してしばらく経ったある日、俺こと「東雲 カナタ(しののめ かなた)」は榊支部長の呼び出しを受けて支部長室まで出向いていた。

 

「非番だったからラノベ読んでただけなんで大丈夫っすよ」

 

「そうかい?それならよかった」

 

だが、気になることが一つ。

 

「……何故放送を使わずにフランを部屋まで寄越したんすか?」

 

「他の人に知られたくない案件だったのでね」

 

「……なるほど。それで、何をすれば?」

 

「君にはとある人物の護衛任務をしてもらいたい」

 

護衛かぁ……

 

「……まともにやったことないんすけど」

 

ユノを少しだけ迎えに行ったことがあるくらいだ。そもそもあれは友達を出迎えるついでにアラガミ倒してきたみたいなもんだからなー……護衛と言えるかどうか。

 

「誰だって最初はそんなものだよ。リンドウ君だって最初っからああではなかったんだからさ」

 

確かにそれはそうだが……。

 

「依頼を引き受けてくれるなら内容を話すが、どうするかね?」

 

「んーと……一つだけ質問いいすか?」

 

「構わんよ」

 

「これは『ブラッド』じゃなくて、俺1人で行うタイプ……」

 

「その通りだ」

 

ふむ……まぁシエル、ギル、ナナなら俺がいなくても上手くやってくれるだろう。

 

まぁ榊支部長がやることだから怪しいには怪しいが、ブラッドに影響なければいいか。

 

「分かりました、引き受けます」

 

「そうか!助かるよ。……ではこの資料を渡すから参考にしてくれたまえ」

 

「んじゃ失礼して……」

 

資料を読み進める。が……

 

「…………インフィニット・ストラトス?織斑一夏? IS学園?なんすかこれ?」

 

訳の分からない単語の羅列で軽く頭が痛くなった。

 

「ふっふっふっ……何を隠そう、君に行ってもらうのは、俗に言う『異世界』というやつだからね!!」

 

「……榊支部長、ついにおかしくなっちまったのか……ちょっと医務室行って医者に診てもらったほうが……」

 

榊支部長の腕を引っ張って部屋を出ようとする。

 

「いやいや、私は正気だからね」

 

「はいはい、医務室行きましょうねー」

 

「子供扱い!?大丈夫だといっているだろう!」

 

「いくら俺がオタクだからって異世界が存在するなんて思わないっすよ」

 

「あると言っているけど!?」

 

「……え、じゃあマジで?」

 

「少しは信じて欲しいね……」

 

なんてこった……この人は正常らしい。

 

とりあえず腕から手を話して元の席に座る。

 

「……まぁとりあえず異世界はおいといて話を聞きますよ」

 

「ふぅ……じゃあ続きだね。まずインフィニット・ストラトスについてだが、これは私より遥かに詳しい人が向こうの世界にいるから、その人に説明してもらうといい。ちなみにその人が依頼主だからね」

 

「なんでそいつも異世界人に依頼してんだ……」

 

「一度話しただけだが、随分と奇特な人物だった」

 

(……なら相性いいわな)

 

似た者同士ということか。納得。

 

「ていうか話したって、支部長まさか、これ使ったんですか?」

 

「3週間ほど前に完成してね。使わない理由はないだろう?最も、5分で装置だけ勝手に戻ってしまったから、リッカ君がいなければ向こうの世界に取り残されていただろうね」

 

危ない橋渡ってるなこの人……。

 

「今は1時間は装置が残っていられるようにしたからまだマシになったほうだよ。……説明を続けよう。護衛対象の織斑一夏君だが、女性にしか使えないISを何故か軌道できてしまった唯一の男性らしい。実に興味深いとは思わんかね?」

 

「まぁ……」

 

「そのせいで各国から身柄を狙われたので、1番安全なIS学園に入学したということだ。彼以外全員女子だから肩身の狭い思いしてそうだねぇ」

 

「ふーん……」

 

ヒクヒク

 

「顔が引きつっているがどうかしたかい?」

 

「……一言いうなら『織斑一夏爆発しやがれ』ですかねぇ……!!」

 

「どうしてだい?」

 

「研究馬鹿のアンタには分からないかもしれないっすけど、つまるところ織斑とかいう奴の状況はハーレム!!リアルでハーレム作ってるやつとかうらやまけしからん!!」

 

「君もそこに通うんだよ?」

 

意味を理解するのに10秒かかった。

 

「……なんですと」

 

「織斑君の護衛をするのだから当たり前だろう」

 

「分かりました、織斑を消し去って俺だけのハーレムを作ってくるっす!!」

 

ヒャッハー!汚物(織斑)は消毒だぁー!!

「君は護衛って何か知ってるかい!?」

 

「冗談っすから。まぁハーレムが羨ましいのはホントですけど」

 

「そこも置いておいてくれないかな? ……まぁとにかく彼の護衛に行って欲しい」

 

「そら引き受けちゃったから行くっすけど、どうやって?」

 

「向かって左側の扉を開いてごらん」

 

言われたとおり左側の扉を開いてみると……

 

「……何も変わってない気が」

 

以前と全く変わらない白い壁と、人が2、3人座れるスペースがある小さい部屋のままだった。

 

「それこそ異世界転送装置!!ちゃんと改造されているさ!扉を閉じてこのボタンを押せばそれだけで異世界だ」

 

「なんつー大雑把な……」

 

そう言わずには言われなかった。

 

榊支部長はそれを笑って受け流したあと、こう告げた。

 

「では明日、必要な荷物をまとめたらまた来てくれ。私も準備をしておく」

 

「……了解であります、支部長殿」

 

それだけ言って部屋を出た。

 

 

ーーーーーー

 

 

自室に戻ってベッドに転がる。

 

「……異世界、ねぇ……」

 

まさか本当に存在しているとは思わなかった。二次元を愛する者として、その存在に何度憧れたことか……。

 

だが、実際自分が、意図的に行くとなると複雑な気分になった。

 

「……なんだかなぁ……」

 

多分、というか確実に長期任務になるだろう。下手をしたら帰ってこれない可能性だってある。

 

今更だが、軽く引き受けたあの時の自分を殴ってやりたい。

 

「……引き受けちゃったもんは仕方ねぇか。ハーレム期待しよ……」

 

自分でもよく分からない覚悟を決めてベッドから起き上がる。

 

「とりあえず荷物まとめるか……」

 

 

ーーーーーー

 

 

「……こんなもんか」

 

ラノベ詰め込み過ぎたせいで結構な量になってしまったが……

 

「趣味の為ならやむなし……っ!!」

 

持論で乗り切る。ミッションは仕方ないが、飯の時間が来ても趣味の為なら飯を斬り捨てる。寝る時間さえも切り詰める。それが俺。

 

どやあっ。

 

「……虚しい」

 

誰も見てない……いや見られない方がマシか。

 

良かった、テンプレの神様が仕事をサボってくれて……

 

「カナタ〜、今なんで変顔してたの〜?」

 

「……え、ナナ……?」

 

壊れたロボットのように、ゆっくりと入り口へ顔を向ける。

 

「な、なんで俺の部屋に……?」

 

「ちょっと時間空いたから遊びにきたんだよ〜」

 

普段なら喜ぶシチュエーション!!だが今はある意味ピンチ!!

 

無言でドヤ顔してたら、傍から見たら気持ち悪いだけだろう。

 

少し焦って入り口まで行き、ナナの肩に手を置いてゆっくりと告げる。

 

「ナナ……さっきのは何でもない。即刻忘れろ。隊長命令だ」

 

「え、でも……」

 

「いいから忘れろっ」

 

「えー……」

 

「よし、忘れるならプリンをあげよう」

 

「わーい忘れるー!」

 

「本当か?」

 

「うん、忘れたからプリンちょーだい!」

 

「分かった、分かったからあんまくっついてくんな……」

 

ナナは肌色が多いくせに、こういうスキンシップに躊躇いがないからこちらとして気恥ずかしいことこの上ない。

 

急いで冷蔵庫からプリンを1つ取り出してナナに与える。

 

「やったー! カナタありがとー!」

 

「おーう。……あ、そうだ。ギルとシエルに30分後にロビーに集まるよう伝えといてくれ。重要な話があるから」

 

「了解だよ〜。勿論私も行くんだよね?」

 

「当たり前だ。ブラッドに話があるんだからな」

 

「合点承知!!」

 

そう言ってナナはエレベーターに向かって歩いていった。

 

……さて、30分で皆になんて説明するか考えないとな……。

 

 

ーーーーーー

 

 

30分後。アナグラ、ロビーのソファー。

 

「よし皆集まったな」

 

と言っても4人だけど。

 

「……で、どうした?ミッション以外で全員を集めるのは珍しくねぇか?」

 

ギルがそう言えば、

 

「ん〜確かにね〜。カナタ風邪でもひいた?」

 

ナナが同意する。

 

「むしろ偶にしかないのは問題だとも思いますが……」

 

シエルがバッサリ切ってくれる。……うん、いつものブラッドだ。

 

旗色は悪いけどな!!

 

「よぅし、重要な話するからちゃんと聞けよ!!」

 

((話逸らしたな……))

 

「はいそこのスナイパー2人組睨みつけないで!!」

 

ギルとシエルが三白眼で見てくる。スルー。

 

「話進めるよ……。実は」

 

 

ぴんぽんぱんぽ〜ん♪

 

 

「「「「…………」」」」

 

まさかの放送が入って中断。間が悪い……。

 

ヒバリさんの声で放送が流れてくる」

 

『支部長からのお知らせです。明日はアナグラ内の節電をお願いいたします。また、午前3時過ぎに一度アナグラ内の電気が完全にストップしますが、すぐに復旧しますので焦らないようお願いいたします。繰り返します……」

 

「……意図的な停電、ですか。何のために……?」

 

シエルの呟きは最もだ。何故そんなことをする必y……

 

「そういえばちょっと前にも停電したよね〜」

 

「あー……確か3週間くらい前だったか?それも同じ日に2回も……」

 

「本当に謎の停電でしたね……隊長?」

 

3週間前に停電。しかも2回。そして明日も停電。

 

(異世界転送装置を使うために、アナグラ中の電力を使ってるのか……)

 

けっこうな大事だなこりゃ……

 

ぷにっ

 

「……どうしたシエル」

 

「カナタさんがあまりに無反応だったのでほっぺをつついてみました」

 

「無表情でやられてもあんま萌えないな……」

 

「分かりました。次は気をつけます」

 

「楽しみにしてる」

 

……まぁ、次があるかどうか分からないが。

 

「すまん、話を戻す。実はさっき、榊支部長から長期単独任務を言い渡されてさ。明日からしばらくいなくなる。ついては隊長職をシエルに預けたい。副隊長は任命せず、ギルとナナには各自最善と思えることをして欲しい。いい?」

 

「「「了解」」」

 

「よし、話は以上だ」

 

一度息を吐き、仕事モードを捨てる。

 

「皆あっさりと承諾したな……文句言われると思ったのに」

 

「別にそのような所はなかったように思いますが?」

 

とはシエル。

 

「うんうん!帰って来るの待ってるからね!!」

 

とはナナ。

 

「ま、カナタが相談もなく勝手に決めたのに異論がないわけじゃねぇが……離れた所で戦ってる奴もいるしな」

 

そこでギルは一度言葉を切って

 

「俺達は離れても繋がってる『家族』だろ?」

 

「……ああ、そうだな!」

 

皆のおかげで心が随分と軽くなった。

 

「よし、ありがとな皆!じゃ、かいさーん」

 

全員が立ち上げる。そのタイミングで出撃用エレベーターのドアが開いた。意識せずそちらを見る。

 

……アリサさん、ソーマさん、コウタさんが、自分の神機を持って全力で走り、内部移動用エレベーターに乗り込んでいった。

 

「…………なんだ、今の?」

 

「「「……さぁ……?」」」

 

 

ーーーーーー

 

 

午前2時50分 アナグラ、支部長室

 

「支部長ー、来ましたよ……ってどうしたんすか?」

 

少しボロボロになった支部長がいた。

 

「いや、気にしないで欲しい」

 

「……はぁ……」

 

「それよりも、覚悟はいいかい?」

 

「今更引けませんよ」

 

「そうかい、ならいい。……あとこれを」

 

大きい段ボール箱を渡される。

 

「これは?」

 

「侵食抑制剤」

 

「……あっ」

 

これがなきゃ俺はすぐに死んでいただろう。

 

「危なかったね……とりあえず1ヶ月分だ。毎月一回送るようにするから受け取ってくれたまえ」

 

「了解!!」

 

「さぁ、乗り込むがいい!!」

 

異世界転送装置に乗り込む。

 

「期待しているよ」

 

「任せてください」

 

「頼もしいね。……それじゃ、またいつか」

 

そういって榊支部長が扉を閉じた。

 

起動音が聴覚を支配する。

 

『異世界転送装置、発動します』

 

さぁ、希望の未来へレディゴーッ!!

 




コウタ「博士また初恋ジュースとか作る気ですか!?」
アリサ「あれは正気の飲み物じゃないんですから!!二度と作らないと誓った筈ですよね!?」
ソーマ「本気で作ると言うならこの部屋ぶっ潰すぞ……!!」
榊「まだ何も言ってないのにこの仕打ちは酷くないかい!?」
3人「普段の自分の行いを省みてから言えっ!!!」

三人がエレベーターに乗り込んだ後の支部長室の様子です。初恋ジュース、マジ危険。

感想、指摘等ありましたらよろしくお願いします。
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