自分を偽り続けた者がスタンドを得たので運命に抗ってみる件 リメイク版 作:スイオウ
ーリムルsideー
それからなんやかんやあって、無事に我が家に着いた俺を待っていたのは...
シュナ「それではリムル様? 何か弁解する事はありますでしょうか?」
地獄であった。
帰り着いた途端、休息の暇もなくシュナに呼び出された俺は床で正座をさせられている。
後、シオンとシズさんも同席しています。
シオンは頬を膨らませているけど...笑顔のままのシュナとシズさんからの圧が凄まじい...なんか溢れ出てくるオーラからドス黒い感じがするんですけど...。
兎にも角にも今の俺の取るべき行動は2つ。正直に全部話すか、それともだんまりを決め込むか...
シュナ「正直に話せば一ヶ月シオンの料理生活は考えてあげても良いですよ?」
よし、話そう。無理だろ! 一ヶ月て...
俺は心を決めてシュナに説明をし始めた。
リムル「え〜っとですね...その、先程申した通り城星は度重なる連戦で気絶したんですよ...」
シュナ「はい、存じ上げています」
リムル「それでその...このままだと命に関わると思ったので回復薬を飲ませようとしたのですが、気絶していたので飲み込むことが出来なくてですね...」
シュナ「はい、それで?」
リムル「それで...このままだと死ぬって分かるとパニックになってしまって、冷静な判断ができなくて...その...わたくしは...く...」
あれ...? なんでだ...? な、なんか言うのすっごく恥ずい...!
いやいや、何を動揺してるんだ俺は! そうだよ、ただ城星と...じょ、城星と...///
リムル「く...く、くく...口移しで......///......回復薬を...///......飲ませました...///」
その時の俺の顔はそれはもうものすごく真っ赤で頭からは湯気も出ているのが自分でも分かるほど恥ずかしかった。
シーン…… 部屋に沈黙が走る。
シュナ「そうですか...、ではこれは夢ですね♪ それではシズ様、私の首を刎ねていただけませんか?」
シズ「うん、良いよ♪ ちょうど私も首を跳ねようとしていたから、私の首はシオンさんに刎ねて貰おっと」
おいー!!? 落ち着け──!!!?
俺は慌ててシオンと一緒に二人を止めた。
リムル「ゼェ...ゼェ...な、なんとか止められた...っていうか俺言っただろ!? 城星との...その...く、口移しは......///...や、やむを得ない状況だったから...!」
シュナ「そうだとしても! 酷すぎます! シズ様やシオンだったらまだ許しました! でも...! まさかリムル様がだなんて...! オヨヨ...」
シオン「そうです! なんか...よく分からないけどヒドイです!」
シュナだけでなく一緒に二人を止めたシオンにも怒られた、シズさんは隅っこでいじけている。
シュナ「それに! わざわざ口移しではなくてそのまま回復薬をかければ良かったのではないですか!?」
リムル「え?」
.........あぁ......///......あぁぁ......///
リムル「わぁぁぁぁぁぁぁぁ!!! ///すみませんでしたぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!! ///」
俺は恥ずかしさのあまり部屋を飛び出す。
だがすぐに三人に捕まってそのまま数時間も説教を食らった。
だがその時の俺は自分のしでかした行為があまりにも恥ずかしくて説教の内容はほとんど入って来なかった。
そして俺は一つ学んだ...どんな状況になっても慌てないという事、そうしないととんでもない事態に発展してしまう恐れがある事を...。
ー城星sideー
私たちは一度影移動で町へ戻った。
リグルドさんにそのことを伝えるとすぐ宴の準備をすると言ったがそれは一ヶ月後に伸ばしてもらった。
疲れ果てた私たちを見たリグルドさんから休んだ方がいいと進められたがそうもいかない。
...そう、まだ
出席者は私とリムルさん、シズさんと鬼人達、リザードマンから首領と親衛隊長とその副長、ちなみにガビルさんは反逆罪で捕らえられてるらしい、まぁでも残当だな...。
そして、オークから代表十名ほど。飢餓者
リムル(ったく、いつの間に議長が俺たちに決まったんだ。戦後処理のやり方なんて分かんねーよ!)
リムルさんが念話で不満たらたらに話しかけてきた。
城星(仕方ないですよ。元々は私たちが引き受けたんですからこういった後処理は必ず引き受けた者がやらないといけないでしょう?)
リムル(グヌヌ...)
ちなみに私はそこまで苦ではない。この話し合いで今後の私たちのやるべき事が分かるからだ。......っていうか、
城星(なんで当たり前のように私の膝に座ってんですか?)
シオンさん泣きそうになってるんですけど...あーシオンさん落ち着いてください、今度の時になったら交代しますから。
リムル(あー...悪い。ちょっと寝不足でな...でも立場上ここに座ってないといけないから...)
城星(そうですか...でも無理しないでくださいね?)ナデナデ
そう言って私はリムルさんを優しく撫でてあげる。
ヒヤァ……
あれ? 誰か冷房入れた? いやでもこの世界クーラーとかそんなのないし...まぁ早朝だからかな?
リムル「ん゛んん...えー、こういった会議は、俺も城星も初めてで苦手なんだ。だから俺達は思ったことだけを言う、その後皆で検討してほしい」
皆の視線が私達に集まる。
リムル「...まず最初に明言するが、俺はオークに罪を問う考えはない。それは城星も同じだ」
オーク達「!?」
そう言うとオークの皆さんは当然、驚いていた。
リムル「被害の大きいリザードマンからしたら不服だろうが、聞いてくれ。彼らが武力蜂起に至った原因と現在の状況を話す」
それからリムルさんはオークの支配領域について話した。大飢饉に魔人ゲルミュッドの介入。それに加え、オーク達に賠償できる蓄えがないこと。
首領「──なるほど、大飢饉...それにゲルミュッドなる魔人の存在ですか...」
首領さんも少しは納得してくれたようだ。
リムル「そうだ。だからと言って侵略行為が許されないのは当然だが、逼迫した状況から分かる通り、彼らに賠償できるだけの蓄えはない。...っていうのは、まぁ、建前なんだけどな」
首領「建前? では、本音の方を伺ってもよろしいかな?」
リムル「オークの罪は全て俺が引き受けた。文句があるなら俺に言え」
そして私も皆を見回しながら、
城星「私もリムルさんと同じ考えです。実際に私はゲルドさんから罪を引き受けた訳ではありませんが...それでもリムルさんの補佐という立場として私にも罪を引き受けれる権利はあります。...という訳で苦情の受付先はこちらも空いてますよ?」
リムル「城星...」
ゲルドの側近「お、お待ち頂きたい! いくらなんでもそれでは道理が...」
リムル「それが魔王ゲルドとの約束だ」
リムルさんがそう言うとゲルドさんの側近は黙って座った。
首領「...成る程、しかしそれは少々ずるいお答えですな」
...まあ、反発は出るよな。
ベニマル「魔物に共通する、唯一不変のルールがある」
そうベニマルさんが言う。
ベニマル「弱肉強食。立ち向かった時点で覚悟はできていたはずだ」
首領「弱肉強食...確かにあなたの言う通り。このまま駄々を捏ねれば、リザードマンの沽券が下がりましょう」
リムル「いいのか?」
首領「もとより、この戦の勝者はリムル様です。貴方の決定に異論などありません」
リムル「いやー確かにそうだけど...でも俺が勝てたのは皆のおかげだ。特にスタンド関連については全部城星のおかげだよ」
リムルさんの言葉にベニマルさん達は頷く。...なんか恥ずかしいな。
首領「しかし、それはそれとして...どうしても確認せねばならぬ事がございます。オークの罪を問わぬということは、生き残った彼ら全てをこの森にて受け入れるおつもりですか?」
リムル「確かにな、戦で数が減ったとはいえ15万は下らないだろう」
確かに...15万という数字は戦士だけじゃなくて飢饉から逃れるため非戦闘員も全員総出で出てきたのだということを、私とリムルさんは知っている。
リムル「......夢物語のように聞こえるかもしれないが、森に住む各種族で、大同盟を結めないだろうか」
シズ「大同盟...」
城星「オークの方々には一度各地に行ってもらいますが、この森、その土地での労働力になってもらいたいんです。その代わりに私たちからは食料と住む場所を提供します」
首領「成る程...」
リムル「住む家なんかの技術支援は俺たちの町の職人に頼む。もちろんタダじゃないぞ、ウチも人手不足だからオークの労働は当てにしてる」
城星「それから私たちの職人達から技術を身につけたらそのうち自分たちの町を作ればいいと思います、そうしたら各地に散った方々とも一緒に住めるようになるはずです」
リムル「そうそう、そんで最終的に各種族共生国家とか出来たら面白いんだけどな」
城星「あ! それいいですね!」
私とリムルさんは会議である事も忘れてキャッキャとはしゃぎながら話す。
オーク「わ、我々がその様な同盟に参加させてもらってよろしいのでしょうか...」
そんな中、オーク達がよそよそしく聞いてきたのではしゃいでいた私たちは慌てて切り替え、
城星「よろしいも何も、この同盟の基盤は皆さんですよ。むしろこっちから頼みたいくらいです」
リムル「しっかり働けよ? サボることは許さんからな」
オーク達「勿論...勿論です!!」
私達の言葉で、オーク達の決意も決まったらしい。
首領「...我らも賛成です。是非協力させて頂きたい」
そう言って、首領さんも膝をつく。
リムルさんもお辞儀をしようとしたが...
シオン「何をなさろうとしておられるのですか?」
横で立っていたシオンさんがリムルさんを止める。
リムル「え? そういう儀式? みたいなのがあるんじゃ?」
シオン「ありません、本当にもうリムル様は...」
リムル「??」
トレイニー「よろしいでしょう、では森の管理者として、私トレイニーが宣言します」
あらら...私も跪こうとしたけど遅かったか...
トレイニー「リムル様と城星様をジュラの大森林の新たなる盟主と認め、その名のもとに"ジュラの森大同盟"は成立いたしました!!」
トレイニーさんの言葉を皮切りに全員が私達に跪いた。
リムル(あれ!? 盟主!? 俺たちが!? 待ってくれ、トレイニーさんが盟主じゃないの!?)
リムルさんが慌てて念話で話しかけてくる。
城星(...諦めましょう)
リムル(...ぴえん)
リムル「じゃあ、あの、そういうことみたいなんで、えっと、よろしく頼む」
全員『ははッ!!』
そして一旦会議は休憩に入り、私は少しベニマルさん達の様子を見に行った。
すると...
ゲルドの側近「オーガ...いや、
ベニマル「...何か用か? オークの生き残りよ」
ゲルドの側近「...本当は今でも里を襲ったオークを根絶やしにしたいのだろう。弱肉強食とは言っても憎しみはそう簡単に割り切れるものではない」
バッ!
側近が土下座をする。
ゲルドの側近「詫びて詫びきれはしない。虫のいい話であるのは重々承知している。だがどうかこの首一つでご容赦願えないだろうか...!」
ベニマル「.........会議の前リムル様に呼ばれた。鬼人族はこれからどうするのかと」
ベニマルさんが話し出す。
ベニマル「我らに帰る里はもはや無い。今後ともリムル様と城星様の下に在り続けたいと伝えたら俺たちに役職を下さった。今回の働きを見て考えてくださったらしい」
シオン「私は“
ベニマル「ハクロウは”指南役“、ソウエイは”隠密“だそうだ。この場に来ていない二人(シュナ・クロベエ)も授かった。戦の最中にそんな事考えてんだから余裕あるよな...で、俺は“侍大将”の座を賜った」
ゲルドの側近「侍大将...」
ベニマル「軍事を預かる役どころだ。そんなとこに就いちまった以上、有能な人材を勝手に始末するわけにはいかんだろう」
ゲルドの側近「...!」
ベニマル「リムル様と城星様に仇なす存在ならば容赦はしないが同盟に参加し盟主と仰ぐのなら敵ではない」
ゲルドの側近「仇なすなど...! あの方々は我らを救ってくださった。従いこそすれ敵対などあり得ん!」
ベニマル「では、俺たちは同じ主達をいただく仲間だ。せいぜいリムル様と城星様の役に立て、それを詫びとして受け取っておこう」
ゲルドの側近「...父王ゲルドの名に誓って...!」
話が終わるとベニマルさん達はその場を離れた。
城星「...良かったですね」
ゲルドの側近「! じょ、城星様...」
私は側近さんの前にでて話しかけた。
ゲルドの側近「い、一体いつから...?」
城星「ほんのついさっきですよ。...それにしても良かったじゃないですか、許してもらえて」
ゲルドの側近「いえ...確かにそうかもしれませんが、私は...」
城星「...実を言うとさっきもしベニマルさん達が許してくれなかったとしたら私が代わりに頭を下げるつもりでした」
ゲルドの側近「な...!? な、なぜそこまでして我らに...?」
城星「さっきも言ったじゃないですか。飢餓の問題やゲルミュッドの策略など、そちらにも事情があったから...っていうのが7割。残りの3割は...今回亡くなられたオークの方々からの依頼ですよ」
ゲルドの側近「!?」
〜回想〜
あれは...リンプ・ビズキッドで透明なゾンビにされたオーク達と戦ってたときだった...。
透明なゾンビにされたオーク達の視線を自分に集めてなるべくリムルさん達の邪魔をしないように離れて戦っていると...。
城星『はぁ...はぁ...一体何体いるんだよ!?』
透明なゾンビオーク『ウォォォォォ!!』(ビュン)
城星『ウワット!? ...コンニャロ!』
スタープラチナ『オラァ!!』
オーク達の攻撃を避けながらスタンドで攻撃しつつ耐えていたら...
透明なゾンビオーク『...オウ...ヨ』
城星『...!』
急に全員がピタッと止まって喋り出したのだ。
透明なゾンビオーク『オウ...ヨ...ド...ウカ...』
この時の自分はただただ唖然とするしかなかった。なぜならリンプ・ビズキッドでゾンビにされた存在はただただ相手の脳味噌を喰おうとする本能しかないからだ。言葉を発するなんて聞いた事も無かったし、起きている事態に目を見張るしかなかった。
透明なゾンビオーク達『オウヨ...イキ...テ』『ショ...ウリ...ヲ』『イ...チゾク...ノ...タメ...』
その出来事はほんのわずかな時間だった。その後は理性の糸が切れたように再び自分に襲いかかってきた。
〜回想終了〜
城星「...まぁ、こんな感じです」
ゲルドの側近「.........」
城星「別に直接頼まれたってわけじゃあないんですが...でも...あんなの見せられちゃったら...なんかほっとけないんですよね」
そう言いながら私は側近さんの肩を叩く。
城星「...だから生きてください。あなたが死んじゃったらあの世でお父さんだけじゃなくてそのオークの方々にも怒られちゃいますよ?」
ゲルドの側近「ウ...ウゥゥ...」
側近さんは涙を堪え切れず泣きながら私に跪いた。
ゲルドの側近「城星様...! 父王の名にかけて...そしてこの戦いで散り、死した後も動き続けた誇り高き我らの同胞のためにも...どうかあなた様とリムル様に全身全霊でお仕えることをお許しください!!」
城星「...えぇ、ぜひこちらこそよろしくお願いします」
リムル「山ー633M、山ー634M、山ー635M...」
リムル(城星...... 今どのくらい......?)
城星(後もうちょっとで湖が終わります....)
リムル(おっけえ...)
あれから会議も終わって、オーク達も晴れて私達の同盟相手となった。
でもその前に...とある問題が浮上した。それは15万の飢えたオーク達の食糧問題であった。
リムル「なにかいい案のある者はいるか?」
このまま各地に散っても移住先の食事情を脅かしてしまう。この問題に皆頭を悩ませていると...
トレイニー「それならばわたくしがお役に立てるかと」
リムル「当てがあるのか?」
トレイニー「ええ。わたくしの守護する
ベニマル「では俺が運搬の指揮をとります。
リムル「オッケー、ランガ」
ランガ「...我が一族を外に待たせてある、好きに連れて行くといい」
城星「あれ? ランガさんは行かないんですか?」
ランガ「我はリムル様と城星様のお傍にいます」
甘えん坊だなぁ...
食料問題はなんとか上手くいきそうだったが、私の懸念点は別にあった。
それは...15万のオークの方々への名付けであった。
そこで対策として、失われる前に一度受け取り、与える。つまり名付けだ。
そう、原作での展開を知っているからこそ私はその名付けに参加したくなかった。
え? 「そもそもお前できないだろ」って? ......できなかったらどれほど良かったことでしょう。
実を言うと、大賢者から報告があって「虚偽者」の権能が新たに追加されて「権能複製」というのが増えたらしい。なんでも対象のスキルを目撃・体感して解析すれば時間はかかるが、確実にそのスキルの権能の一部をコピーできるみたいだ。
そしてその解析がリムルさんの進化前に終了し、私はリムルさんの【
んで「捕食」に関しては「ザ・ハンド」に組み込まれて、右手でリムルさんのように「捕食」ができるようになったのだ。
そんで結局、いやいやながら私もリムルさんと一緒に名付けをすることになったのだが...
城星(リムルさぁん...湖終わりました...)
リムル(おお...お疲れ...先にお前は休んどけ...俺と違って睡眠が必要なんだから...)
城星(すいません...じゃあお先に...)
そう...いくら分断したとしても数が多い! しかも名前のレパートリーが尽きてしまうから数字やアルファベットでやらないといけないのだ。リムルさんが言ってたデスマーチダンスが効いてきたっていう言葉の意味がわかった気がする...。
そうして私は【影移動】で帰ろうとすると...
リムル「あ! そうだ、城星。“コレ”持っていけ!」
そう言いながらリムルさんが吐き出して飛ばしてきたのを私はキャッチする。
城星「...! コレって...!」
そうして【影移動】で一度町へと帰ってきた私...だが、個人的に私にはまだやることがあった。
それから町が見える丘でそのやることを終わらせた私だったが...疲れたのかなんなのか少しも動く気になれずに夜がふけてもその場に座り込んだままでいた。
城星「............」
シズ「......う〜ら〜め〜し〜や〜」
城星「わぁぁぁぁぁ!? ......ってシズさんか...驚かさないでくださいよ」
私が振り向くとそこには手のひらの上に【白炎】を揺らめかせていたシズさんがいた。
シズ「えへへ...なんだか帰った時から元気がないなぁ、って感じてたから。元気出た?」
城星「まぁ...少し...」
シズ「そっか、大成功! ......それはそうと...これ、何?」
シズさんが視線を移すと、目線の先には木で作った十字架があった。
城星「...お墓です。急拵えだったので、不格好ですが」
シズ「...ちなみに誰の?」
城星「...花京院さんのです」
シズ「それって確か...」
城星「えぇ...ゲルミュッドが持っていた「
私は懐からハイエロファントグリーンのDISCを取り出す。
シズ「......それ、使わないの?」
城星「...正直な所......
シズ「......こういうの聞いちゃいけないって分かってるんだけど...なんで?」
城星「...少し、話しましょうか」
私はシズさんに花京院さんのことを話した。話を聞いていたシズさんはその間、目を輝かせたり笑ったり...そして...最後は泣いていた。
城星「...実を言うとですね...使いたくないって言いましたけど、悩んでるんです」
私は寝転がって空を見上げる。空には眩く星が輝いていた。そしてDISCを空にかざす。
城星「...私としてはこのまま寝かせてあげたいって思ってるんです。でもこれから何が起きるかがわからない。だからどうするか悩んでいて...」
シズ「......私、バカだなぁ...」
シズさんの方を見ると体育座りで目を伏せていた。
シズ「ダメって分かってたのに...聞いちゃいけないこと聞いて...城星さんに嫌なこと思い出させちゃって...」
啜り泣き始めたので私は体を起こしてシズさんの背中をポンポンと叩いた。
城星「シズさんは優しいですね...自分の人生に全く関係ない人の為に泣けるなんて」
シズ「...城星さんのおかげだよ」
城星「え?」
シズ「ピリノを殺しちゃって...それから私は泣けなくなった。...この世界が嫌いでも嫌いになれなくて、そんな複雑なまま生きていたけど...そんな時に城星さんとリムルさんに会った」
シズさんは涙を拭いながら話し始めた。
シズ「でもイフリートが暴走して...城星さん達が助けてくれたけど、もう体はダメで...でもこれでやっと終われるって諦めがついたんだけど...そんな時に城星さんが泣いてくれた。怒ってくれた」
城星「...私怒りましたっけ?」
シズ「私にとってはお説教と同じだったの。でも怒られてるのに...嬉しかった。会って間もないのに「生きろ」って泣きながら怒ってくれたから...私は生きたいって思えた」
城星「............」
シズさんは私に向かい合って正座をすると...
シズ「...城星さん、改めて言わせて。...私を助けてくれてありがとう。「生きろ」って言ってくれてありがとう。すっごく嬉しかった。私が生きてていいって思わせてくれて...心の底から笑える場所を作ってくれて...本当にありがとう」
そう感謝しながらシズさんは頭を下げた。
シズ「だからね、城星さん。私は城星さんがやることは絶対正しいって私、信じてる。“それ”をどうするかは城星さんが決めることだけど...どんな結果になってもきっと大丈夫だって私は思ってる」
城星「シズさん...」
私はもう一度DISCを見つめて...
城星「...花京院さん、眠るのはあともうちょっとだけ待っててください。全部終わったら...必ず、必ず供養しますので」
私はDISCを抱き抱える、すると後ろからもシズさんが抱きついてきた。
シズ「頑張ろ、城星さん。ここから...少しずつ」
城星「シズさん...本当に...本当に優しいですね。そして...とってもあったかい...」
シズ「【熱変動耐性】持ってるのに?」
城星「...“愛情”は...耐性なんて飛び越えちゃいますよ」
シズ「えへへ...///それならよかった///」
シズ(城星さんもあったかい......やっぱり私...城星さんのことが...大好き♡)
城星の大賢者《確認しました。個体名シズエ=イザワがユニークスキル【
それから次の日も引き続きで私はリムルさんと名付けを再開した。
そして「法皇の緑」はそのまま使うという事をリムルさんに伝えると、「これが終わったら盛大に飲もうぜ!」と誘ってきたのでありがたく承諾した。
だが喉元過ぎれば暑さを忘れるというのはまさしくこの事...本当にこの後が大変だった。
リムル(し、死ぬ...城星、あとどれくらいだ?)
城星(...ちょうど今のでこっちも終わりました!)
リムル(いよっしゃぁ──!!)
ゴブタ「次で最後の集団っす」
リムル「人数は?」
ゴブタ「約二千人っす」
リムル「よし...あともう踏ん張りだ!」
城星「合点!」
そうして残りのオーク達...
ゲルドの側近「...城星様」
城星「えぇ、分かっています」
リムル「ん? なんかあったのか?」
城星「すいません、リムルさん。実はこの方と約束して彼らを私達の元で仕えるってことにしてたんですが...」
ゲルドの側近「どうか、お願いいたします。この力、あなた様方のお側で役に立てたいのです」
リムル「...分かった」
リムルさんからの承諾も得て、名付けを再開する。黄-682M、黄-683M、黄-684M...
そして最後には側近さんが来て...
城星「あなたには
そう言った瞬間、私の体から魔素が結構持っていかれた。だが、私の魔素量は生命エネルギーも合わせているから実質リムルさんより魔素量が多いのでスリープモードはなし!
ゲルド「その名を賜ることの重み、しかと受け止めました。我が忠誠を貴方様に!」
リムル「期待しているぞ、ゲルド」
ゲルド「ははっ」
リムル「いよっし、後はリザードマンの首領に挨拶したら帰ろう」
それから私たちは首領の皆さんに挨拶をして帰還した。
ーリムルsideー
あれから一ヶ月程の月日がたった。
最後にリザードマンの首領に挨拶のついでにアビルという名を与えた。だが結果、俺はスリープモードに入ってしまったのだ。
それから目覚めた後名付けしたオークは
...だったのだが...少し問題が起きた。
ザッ……ザッ……ザッ……
現在、俺達は森の中を進んでいた。
何でこんな事をしているのかって? 理由はというと俺がスリープモードに入った次の日から城星がトレイニーさんのとこで修行に行ってくると言って森の中へt向かっていったのだという。
俺が目覚めた後、皆で宴をする時には戻ってきたのだが...それ以降はずっと森の中で篭りっぱなしだ。
んで、それにシオンが...
シオン『まさか...トレイニー様と浮気!?』
シュナ・シズ『!?』
付き合ってもないのに浮気だの何だのギャーギャー騒ぎ始めたので仕方なくみんなで城星の元へと向かうことになったのだ。
まぁ、でも...ちょっとその可能性は否定できないかもな。初対面の時もなんかベタベタしてたし...
ソウエイ「リムル様」
森の中を進んでいると、先に偵察に行っていたソウエイが戻ってきた。
リムル「ソウエイ、城星の居場所分かったか?」
ソウエイ「はっ、それなのですが...とにかく見せた方が早いと思います。着いてきてください」
リムル「?」
なんか返答に詰まっていたが...とりあえず俺達はソウエイの案内に着いて行った。
そんで着いた場所は...
リムル「...滝?」
ソウエイが連れてきた場所には崖から勢いよく流れ落ちる滝があった。
ゴブタ「へ〜こんなとこあったんすね」
シオン「それでソウエイ。城星様はどこです?」
ソウエイ「あぁ...それなんだが...」
ソウエイが指差した方向を見ると...
城星「......ハァ......ハァ......」
なんと城星は崖から流れ落ちる滝...
シズ「えぇ!? あれどうやってるの!?」
ランガ「見たところ登っておられるのは分かるのだが...」
ベニマル「だがそれなら岩壁だろう...しかし、城星様が登っているのは...」
ソウエイ「あぁ、どう見ても
ハクロウ「リムル様、何かご存知ですかな?」
リムル「...あぁ...あれは「波紋」だ」
リムル以外全員『波紋?』
シュナ「波紋って...この波紋ですか?」
そう言いながらシュナが小石を滝壺へと投げ入れる。小石が落ちた瞬間、水面が広がった。
リムル「あぁ、でも少し違う。正確には特殊な呼吸法だよ。体を流れる血液の流れを呼吸でコントロールして血液に波紋を起こすんだ。そうしたら太陽光と同じ波長の生命エネルギーを生み出せるんだ」
シオン「へぇ〜...」
リムル「うまく活用できれば...身体能力を上げるだけじゃなくて水の形を固定してあんな風に水壁を登ったり、水の上を歩いたりできるんだ」
トレイニー「リムル様」
俺が説明をしているとトレイニーさんが現れた。
リムル「トレイニーさん!」
トレイニー「わざわざ足を運んでいただいてありがとうございます」
リムル「いえいえそんな...っていうか聞きたいんだけど、城星の奴いつからあの修行法やってるんだ?」
トレイニー「えぇ...実は一ヶ月前からずっとなのです。「滝のような水が流れ落ちる場所はないか」と聞かれて案内してから、ずっと登っておられています」
ベニマル「まじかよ...あれをずっとか。確かに登れるといってもアレは普通の登り方じゃない、流れ落ちる激流に逆らってるからな...それならこんなに時間もかかるのも妥当としか言いようがない」
トレイニー「いえ、登頂はもうすでに終えられました」
リムル「ウソ!? 登りきったの!?」
トレイニー「はい、始めてから1週間と数日ほどで...ですがその後も何度も登り続けています。他にも水中に長時間も潜って息継ぎをせずに耐えたり、10分息を吸い続けて10分吐き出す...それを少しずつ時間を伸ばすという修行法をずっと続けておられて...もちろん止めたのですが聞く耳を持ってもらえず...」
シュナ「リムル様...どうすればよろしいでしょうか?」
リムル「...とにかくまずは見守ろう。あいつの修行を邪魔するわけにはいかないしな」
そうやって、俺達は城星が滝を登り終えるのを見守る。
そうして数時間後...
城星「ゼェ...ゼェ...」
ゴブタ「あ! 登り終えたみたいっすよ!」
ランガ「流石です! 我が主よ!」
リムル「よし、みんな向かうぞ」
俺達は急いで城星のいる崖の頂上へ向かう。
リムル「お〜い、城星無事か?」
城星「...! リムルさん。それに皆さんも...何でここに」
リムル「何でって...一ヶ月も戻って来なかったらそりゃ心配するわ!」
城星「...え!? 一ヶ月!?」
よほど夢中だったのか、城星はそんなに時間が経っていることに気づいていなかったらしい。よく見ると城星の髪はボサボサで体もボロボロだった。
城星「す、すみませんトレイニーさん。ご迷惑をおかけして...」
城星はトレイニーさんに向かってペコペコ頭を下げて謝罪する。
トレイニー「いえいえ、そんな...こちらこそ何もお力添えできずに申し訳ありません」
シズ「城星さん、お疲れ様」
城星「皆さん...本当にご迷惑をおかけしました」
城星は俺たちにも頭を下げて謝罪する。
シュナ「いえ、お気になさらず。修行の方は大丈夫ですか?」
城星「あ、はい。技の方は問題ないのでその質を上げようと思って...でももう大丈夫です」
リムル「んじゃ、帰るか。トレイニーさんお騒がせしました」
城星「本当にありがとうございます。この恩はいつか必ず...」
そうして俺達は町へと戻って行った。
トレイニー(...うふふ、計画通りですね。城星様を止めなかったのは心が痛みましたが...ですが修行のお手伝いをしたことは変わりません。それを口実に...ウフフフフフ♡♡♡)
城星「ハックシュ!」
リムル「どうした? 風邪か?」
城星「うぅ...ちょっと無茶しすぎたかも...」
名前:空条城星(ジョウセイ=クウジョウ)
種族:人間
加護:リムルの加護
称号:魔物を守護する者
耐性:「熱変動耐性」
スキル:ユニークスキル
「幽波紋」権能: 「星の白金」・「銀の戦車」・「法皇の緑」・「愚者」・「魔術師の赤」・「隠者の紫」・「クレイジー・D」・「エコーズ」・「ザ・ハンド」・「ヘブンズ・ドア」・「ハーヴェスト」・「ゴールド・エクスペリエンス」・「スティッキィ・フィンガーズ」・「セックス・ピストルズ」・「エアロスミス」・「ムーディー・ブルース」・「パープル・ヘイズ」・「スパイス・ガール」・「ブラック・サバス」・「ストーン・フリー」・「キッス」・「ダイバー・ダウン」・「フー・ファイターズ」・「リンプ・ビズキッド」・「能力値上昇」・「幽波紋同時発動」・「生命力還元」・「生命力・魔素放出」・「生命力強化」など
「大賢者」権能:思考加速・解析鑑定・並列演算・詠唱破棄・森羅万象
「虚偽者」権能:「幻影実現」・「擬態」・「催眠」・「五感誤認」・「魔素誤認」・「権能複製」=「捕食・隔離:複製」・「統合・分離:複製」
「継承者」権能:「意思継承」・「意思強化」・「相対身体強化」など
※NEW→「狂愛者」権能:「無意識魅了」・「愛情増幅」・「狂愛化」・「狂愛増幅」・「依存」・「愛情・狂愛強化」など
エクストラスキル | コモンスキル
「魔力感知・生命力感知」・「多重・生命結界」・「影移動」| 「思念伝達」
技能:「波紋呼吸法」
名前:シズエ=イザワ
種族:(人間→仙人)
加護:城星の加護
称号:「勇者の卵」
魔法:元素魔法(炎・水)・白炎など
スキル:「
耐性:「炎熱攻撃無効」・「毒無効」